異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

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聖女巡礼の旅

聖女巡礼

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ついに『浄化巡礼』の旅に出かける日となった。

城から出て城下を抜ける時は必ず馬車でと言われている。
城内に設置されているゲートを使うのかと思ったら、それは違うらしい。
ゲートなら、多く準備されている荷物は馬車に乗せて運ぶから、すぐに目的地への移動で便利で疲れにくいと思ったのよね。
自分達は馬車の乗車や馬上での移動だからまだマシだけど、徒歩でついてくる人たちもいるんだ。
徒歩の人はかなり疲れると思う。
休憩しながらなら、時間もかかりだろうしね。
まぁ、一部は絶対に徒歩らしいけどね。

城から伸びた道の両脇には多くの人たちが手を振っていた。
祈るようにしている人もいる。
すごい熱狂で驚いたが、それだけ住民達の瘴気や魔獣と言ったものに対する恐怖と、希望があるのだろう。

私は『浄化』に集中するように言われているから、それを頑張るしかない。
他は付いてくれている人達にお任せだ。

何度も顔合わせし、近くの森にも一緒に入り、討伐や浄化の練習を行なった。
出会った魔獣はそんなに凶暴な種類ではなかったそうだ。
私にしては、ビックリだけど。
ウサギに角ってあり得ない。
しかもかなり鋭い。
鶏の尻尾が蛇にはビックリした。
大きさもだけどね。
元いた世界よりも大きいのだ。
そう、ウサギが大型犬ぐらいってどうよ。
鶏が、牛ぐらいの大きさなんてあり得ん。
練習だからと、この国でも、初級の場所らしい。
ただ、弱いはずの魔獣がいつもより凶暴化しているとも言われた。
ここがそうなら、他はもっと深刻な問題になっているのだろう。
そう思いながら頑張ったよ。
主について来てる人たちが。
私?頑張りましたよ。気力で。
驚きすぎて倒れそうになるのを踏ん張ることに全集中。

「とにかく、よろしくお願いします」
「あぁ、任せろ」
「大丈夫」
「お任せを」
「任せてください」
「•••」

それぞれの返答が返って来た。
真っ黒なローブ。一部金や銀などの刺繍が施されているから陰気な雰囲気には見えない服だけど、深く被り、顔をあまり見せないようにしているエドワード。
エドワードは人見知りなのかなぁ…。でも、接するのも苦手なのかと思ったけど、それは違うみたいだ。
影ながらでも、色々とお世話はやいてくれるのよね。
意外だった。
人は見かけによらないよ。
喋りは少なけど…

エステバンは陽気な感じで、エレンは優しいお姉さんみたいな感じだ。
戦闘エルフだけど。
ディオルグは脳筋だね。そのまんま。
リシャールは聖職者であるけれど、見ていても可愛い感じだ。
人懐っこく、他のメンバーに可愛がられている感じだ。エドワード以外にだけど。

馬車の中は、エレンとエドワード、リシャールが一緒に乗っていた。
エステバンとディオルグは、馬?ペガサス??ユニコーン???
黒毛と赤毛の馬に翼が付いてて、額にツノが縦に並んで二本ある。
この世界では、ユーデルという種類だとか。

自国から連れて来た愛馬なんだって。
軍馬でもあるから、体力とかもすごいらしい。

馬とかは、牧場で少しみたのと、テレビの競馬とかで見るぐらいだから、アレなんだけど、馬より大きい感じがした。

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