異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

異世界に転移してしまいました。

異世界生活スタートです。

着替えの後は、今までで経験したことのない豪華な朝食だった。
両親がいた時は、ご飯に味噌汁。目玉焼きにちょっとだけきゅうりやレタスの野菜が付いていた。
ウインナーが焼かれて付いていたこともあった。
妹との二人暮らしの時は、シリアルの時もあるけど、大体がパンにコーヒー。カップスープの時もありって感じの簡単メニューだ。

でも、朝からこれ？
肉に野菜。魚もある。
主食はパンのようだけど…

「お好みに合いませんでしたか？」

そう言われるが、ただボリュームがってだけで…
量多いよ…

「美味しいです。ですが、いつもここまでの量は食べていないので…もう少し…半分ぐらいの量の方が嬉しいです」

申し訳なくそう答えた。
だって、勿体無いもの…

「申し訳ありません。聖女様のお好みがわからなかったので、色々は料理をお出ししてしまいました。次からはもう少し減らさせていただきますね」

優雅にそう言われて、うん。ごめんなさい。

「この後のご予定ですが…」

そう言いって、本日の予定。そう、この国の事、この世界のことを学んでいただくとともに、マナーやダンスなどの社交に必要な事。浄化における魔力操作などの授業が組み込まれていると言われた。
できれば二週間後には巡礼の旅に出向いていただきたいとか。

宿泊先は、各地域の教会や、領主の館。各国のお城などらしい。
移動手段は、ゲートを使うとか。
場合によっては馬車での移動と徒歩もあるらしい。

ゲート。各国の霊力？磁場？よくわからないけど、大型の魔道具で、魔力を多くしかも一定に保ちながら集められ場所に設置されているとか。
よって、何処でもポンポンと設置されているわけではないらしい。
大きな門に、魔法陣が数種施され、希望のゲートまでその門を通ると移動できるのだとか。
駐屯している騎士や魔術師・魔導士がいて、その指示に従って使用するらしい。
勿論、お金も取られる。
有料道路みたいだと思った。もしくは、飛行場のゲートみたい。
料金を払って、金属探知機のゲートを潜ってってチェックされるみたいな感じを想像してみた。
実際はどうかは知らないから、また通る時に詳しく教えてもらおう。
素人だから、教えてもらった事を詳しく説明しろと言われたら、うん。できない。
まぁ、怪しい人がそこを通りまくると危険だだから、騎士や魔導士・魔術師が駐屯するのは理解できる。
トラブル調整とかもあるだろうし…

それよりも、あと二週間後か…
同行者は選りすぐりの人物を選んでくれているらしいが、私にはよくわからない。
『そうなんですか？』って感じだ。
各国ので深刻な問題になり、『聖女』による『浄化巡礼の旅』となるから、優秀な騎士や魔導士・魔術師。護衛もできる侍女とかも同行するとか。
種族もいろいろだと言っていた。
後日紹介するときに…との事だった。

大変だ。でも、やらないわけにはいけない。
この世界に来てしまったのだから。
この世界の危機なら、ここに来てしまった私や妹にとっても危機なんだろう。
自分たちの危機を回避するためにも、必要な事だと思う。
自分にできる事ならば…
人に任せて逃げるだけでは、回避できないこともあるから…

向こうの世界に残して来た祖父母の事は心配であるが、戻れないのなら、この世界を自分達姉妹が住むために、より良くしないといけない。
搾取されるのはごめんだ。
とにかく、大切な妹を返してもらわないといけないし。

お姉ちゃんは頑張るからね！！！