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異世界に転移してしまいました。
説明よろしく!
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侍女の人だろう。優雅に白いティーポットから温かいお茶を注ぎ、それぞれの前に置いてくれた。
その後、スッと背後に下がり、部屋から出ていった。
重要な極秘の会話が始まるからだろうか?
どんな相手だろうと、妹を護るのが姉の勤め。
いくら双子で、数分差で生まれただけでも、姉は姉なんだからね。
それに、たった二人の姉妹。
手を取り合って頑張って来たんだ。
祖父母の助けは、あったけれど。
そう意気込んで、注がれているカップを見つめる。
変な薬とか入っていたらと思ったけど、相手も同じ物を飲んでいるから大丈夫だと思うけど…
妹がカップを持ち、勧められるまま、一口飲んでいた。
思わず『ちょっと!』と止めようとしたけれど、間に合わなかった。
気持ちはわかるのよ。
緊張して口の中カラカラで、あり得ない事がいきなり起こって、気持ちを落ち着かせたい気持ちがあるのもわかるけど、そこは…
止める暇もなく飲んでしまった…でも、変わった感じは特にないようだ。
もう一度じっとカップを見つめていたが、女は度胸と決意し、とりあえず一口飲んだ。
極上の茶葉なのだろう。ほのかに甘味も感じるから、砂糖かなにかも入れてくれたのだろうか。
安心感を持たせるための配慮だろう。
ホッとする感じだ。
いゃまて、待つのよ私!
「さて…」
そう言って、目の前に座った人物は自己紹介を始めた。
この国の皇太子だそうだ。
どうりで偉そうだ…
腹黒皇子って感じがするけど。
貴族階級とかは、そう言う人が多いにいるのかも知れないけどね。
足の引っ張りあい?
知っている歴史的な事柄でもよく聞く話だ。
兄弟でとか、身内関係とか、範囲を大きくしたら、国同士か?
ここはどうかは知らないけれど。
先入観を持って対応するのは、良くないのはわかるけど。
と言うか、一般庶民の学生が、そんなお偉いさんと会う事自体まずないから、はっきり言って、どう対応したら良いかわからない…
けど、妹を守る必要性があるから、わかる範囲で出来るだけ大人の対応をしよう。
牽制も大事だし。情報を得る事も大事。
まだ子供だけれど、馬鹿にされるわけにはいかない。
学生ですが…
下手に『不敬罪』とか言われても困るから、要注意だし。
相手がたとえ『拉致犯』であっても、『召喚者』とかいうものであるのだから、何がしかあるのだろう。
そんな事を考えながら、妹と手を繋いで話を聞く体制をとった。
妹の手が、私の手をギュってしてくる。
恐怖心が伝わってくる。
大丈夫だよ…
そして、聞いた話がこんな感じだ。
この世界。
古代にかなり発展したみたいたが、自然災害や戦争などの破壊行為などのせいでか、現在人々が住んでいると思われる島や土地など以外はほぼ海に沈んでしまっているらしい。
遥か向こうには、土地が有ると思われるが、この世界の住人が住むようなところではない感じで、全てが確認できないから、この大陸全土周辺しかわかっていないとか。
彼らが言う『瘴気』や『魔獣』『悪魔』と言うのが、自然災害とか、破壊行動とかによるものだと推測したんだ。
まるでゲームやアニメとかの設定みたいだ…
今流行りのモノにも思えた。
彼らが言う古代遺跡が各地場所で発見され、神話や伝承されている内容ともほぼ合っているため、間違いないだろうとの事。
で、現在、今いる場所は、大きな大陸の大陸中央を位置する『ヒト族の国』
神を祀る神殿とかある神都市を含めている。
中心地って、良く『聖地』扱いとか、主要地域扱いされるけど(あくまで私の意見だ。実際はどうだか知らない)、ここもそうなんだろうか?
現在いるこの国の周囲を囲むように
東側は『獣人の国』
西側は『妖精の国』
南側の『竜の国』
北側は『魔人の国』
と言われているらしい。
『獣人』『竜人』『妖精』『魔人』…
頭が痛くなりそうだ…
もろ異世界…はぁ…………
自分が遭遇しないで、見ている分にはワクワクするキーワードだけど、実際自分が遭遇するなら…
なんか嫌だ。
それで、どの国も、国が掲げている種族だけが住んでいるわけではないようで、その国に多く住んでいる種族であり、治めている者が、主な国の種族名のようだ…
『竜の国』は竜人が国を起こしていて、竜人が治めているだけ?
うん、深くは考えたらダメだ。訳がわからなくなる。
他もそんな感じで、住んでるのは、この国ならヒト族が多いが、竜人族も妖精族、魔人族とか獣人族も住んでいる。
性別は男女あるが、婚姻は男女問わず同性•別種族間でも可能。
ただ、『竜人』と『獣人』には『番』という特別な感覚があるらしい。
なんか凄いね。婚姻情報。
寿命は種族で違うけど、『番』の場合は長寿の種族の相手が亡くなるまでとの事だった。
『番』じゃなかったら、どうなるんだろうね。
で、今回呼び出した理由が、この世界での『数百年かに一度瘴気が桁外れに多くなる』という緊急事態であるらしい。
古代文明が消えたのは、瘴気が増えた理由は端折られたが、その瘴気が多く拡大し、凶暴な魔獣が増えたとか。
それを引き金に、『悪魔』が『世界の扉』からやって来た。
混沌の時代だ…
この世界は『光と闇』の神が作った世界であったが、その『悪魔』により滅亡に向かってしまった。
人々は神に祈り、現れたのが『聖女』であった。
神の代行者である『聖女』の力により、瘴気を抑え、『悪魔』の力が抑えられたことにより、扉の向こうに押し返す事が出来たとか…
倒した訳ではないんだね。
しかし、数百年に一度の周期で瘴気が増え、また『扉』が開く脅威が訪れるようになった。
人々がその脅威に苛まれていた時、神は『聖女』を使わす方法を伝えた。
この世界とは別の世界からやって来る『聖女』。
神代行者としてやって来る者を護り、助け、脅威を避けるようにと神託を残して…
そして、その脅威が現実に広がり始めた…
白と赤の二色の月がお互い満月となり輝く時、その者を呼び出す…
ヒト族の神殿内に秘匿された術式を展開して、来ていただいたのだと説明された…
ただ、聖女は常に一人。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされていたらしい…
時々魔力の多い者として生まれたヒト族の男性は、髪と瞳が『黒』となる事があるが、それ以外では、魔力の多い者として髪や瞳のみ『黒』となる。
だから、今回二人も現れ、しかも、二人ともが伝承されてきた『聖女』と同じ姿というのも、問題だと説明された。
ただ、『聖女は常に一人』の概念だ。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされてるから
そんな事、知った事ではない!!
その後、スッと背後に下がり、部屋から出ていった。
重要な極秘の会話が始まるからだろうか?
どんな相手だろうと、妹を護るのが姉の勤め。
いくら双子で、数分差で生まれただけでも、姉は姉なんだからね。
それに、たった二人の姉妹。
手を取り合って頑張って来たんだ。
祖父母の助けは、あったけれど。
そう意気込んで、注がれているカップを見つめる。
変な薬とか入っていたらと思ったけど、相手も同じ物を飲んでいるから大丈夫だと思うけど…
妹がカップを持ち、勧められるまま、一口飲んでいた。
思わず『ちょっと!』と止めようとしたけれど、間に合わなかった。
気持ちはわかるのよ。
緊張して口の中カラカラで、あり得ない事がいきなり起こって、気持ちを落ち着かせたい気持ちがあるのもわかるけど、そこは…
止める暇もなく飲んでしまった…でも、変わった感じは特にないようだ。
もう一度じっとカップを見つめていたが、女は度胸と決意し、とりあえず一口飲んだ。
極上の茶葉なのだろう。ほのかに甘味も感じるから、砂糖かなにかも入れてくれたのだろうか。
安心感を持たせるための配慮だろう。
ホッとする感じだ。
いゃまて、待つのよ私!
「さて…」
そう言って、目の前に座った人物は自己紹介を始めた。
この国の皇太子だそうだ。
どうりで偉そうだ…
腹黒皇子って感じがするけど。
貴族階級とかは、そう言う人が多いにいるのかも知れないけどね。
足の引っ張りあい?
知っている歴史的な事柄でもよく聞く話だ。
兄弟でとか、身内関係とか、範囲を大きくしたら、国同士か?
ここはどうかは知らないけれど。
先入観を持って対応するのは、良くないのはわかるけど。
と言うか、一般庶民の学生が、そんなお偉いさんと会う事自体まずないから、はっきり言って、どう対応したら良いかわからない…
けど、妹を守る必要性があるから、わかる範囲で出来るだけ大人の対応をしよう。
牽制も大事だし。情報を得る事も大事。
まだ子供だけれど、馬鹿にされるわけにはいかない。
学生ですが…
下手に『不敬罪』とか言われても困るから、要注意だし。
相手がたとえ『拉致犯』であっても、『召喚者』とかいうものであるのだから、何がしかあるのだろう。
そんな事を考えながら、妹と手を繋いで話を聞く体制をとった。
妹の手が、私の手をギュってしてくる。
恐怖心が伝わってくる。
大丈夫だよ…
そして、聞いた話がこんな感じだ。
この世界。
古代にかなり発展したみたいたが、自然災害や戦争などの破壊行為などのせいでか、現在人々が住んでいると思われる島や土地など以外はほぼ海に沈んでしまっているらしい。
遥か向こうには、土地が有ると思われるが、この世界の住人が住むようなところではない感じで、全てが確認できないから、この大陸全土周辺しかわかっていないとか。
彼らが言う『瘴気』や『魔獣』『悪魔』と言うのが、自然災害とか、破壊行動とかによるものだと推測したんだ。
まるでゲームやアニメとかの設定みたいだ…
今流行りのモノにも思えた。
彼らが言う古代遺跡が各地場所で発見され、神話や伝承されている内容ともほぼ合っているため、間違いないだろうとの事。
で、現在、今いる場所は、大きな大陸の大陸中央を位置する『ヒト族の国』
神を祀る神殿とかある神都市を含めている。
中心地って、良く『聖地』扱いとか、主要地域扱いされるけど(あくまで私の意見だ。実際はどうだか知らない)、ここもそうなんだろうか?
現在いるこの国の周囲を囲むように
東側は『獣人の国』
西側は『妖精の国』
南側の『竜の国』
北側は『魔人の国』
と言われているらしい。
『獣人』『竜人』『妖精』『魔人』…
頭が痛くなりそうだ…
もろ異世界…はぁ…………
自分が遭遇しないで、見ている分にはワクワクするキーワードだけど、実際自分が遭遇するなら…
なんか嫌だ。
それで、どの国も、国が掲げている種族だけが住んでいるわけではないようで、その国に多く住んでいる種族であり、治めている者が、主な国の種族名のようだ…
『竜の国』は竜人が国を起こしていて、竜人が治めているだけ?
うん、深くは考えたらダメだ。訳がわからなくなる。
他もそんな感じで、住んでるのは、この国ならヒト族が多いが、竜人族も妖精族、魔人族とか獣人族も住んでいる。
性別は男女あるが、婚姻は男女問わず同性•別種族間でも可能。
ただ、『竜人』と『獣人』には『番』という特別な感覚があるらしい。
なんか凄いね。婚姻情報。
寿命は種族で違うけど、『番』の場合は長寿の種族の相手が亡くなるまでとの事だった。
『番』じゃなかったら、どうなるんだろうね。
で、今回呼び出した理由が、この世界での『数百年かに一度瘴気が桁外れに多くなる』という緊急事態であるらしい。
古代文明が消えたのは、瘴気が増えた理由は端折られたが、その瘴気が多く拡大し、凶暴な魔獣が増えたとか。
それを引き金に、『悪魔』が『世界の扉』からやって来た。
混沌の時代だ…
この世界は『光と闇』の神が作った世界であったが、その『悪魔』により滅亡に向かってしまった。
人々は神に祈り、現れたのが『聖女』であった。
神の代行者である『聖女』の力により、瘴気を抑え、『悪魔』の力が抑えられたことにより、扉の向こうに押し返す事が出来たとか…
倒した訳ではないんだね。
しかし、数百年に一度の周期で瘴気が増え、また『扉』が開く脅威が訪れるようになった。
人々がその脅威に苛まれていた時、神は『聖女』を使わす方法を伝えた。
この世界とは別の世界からやって来る『聖女』。
神代行者としてやって来る者を護り、助け、脅威を避けるようにと神託を残して…
そして、その脅威が現実に広がり始めた…
白と赤の二色の月がお互い満月となり輝く時、その者を呼び出す…
ヒト族の神殿内に秘匿された術式を展開して、来ていただいたのだと説明された…
ただ、聖女は常に一人。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされていたらしい…
時々魔力の多い者として生まれたヒト族の男性は、髪と瞳が『黒』となる事があるが、それ以外では、魔力の多い者として髪や瞳のみ『黒』となる。
だから、今回二人も現れ、しかも、二人ともが伝承されてきた『聖女』と同じ姿というのも、問題だと説明された。
ただ、『聖女は常に一人』の概念だ。
黒髪の黒い瞳の女性は、この世界で聖女のみとされてるから
そんな事、知った事ではない!!
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