224 / 464
第八章:「東部戦線編」
第五十話「フェアラート攻略:その四」
しおりを挟む
統一暦一二〇五年九月二日。
ゾルダート帝国西部フェアラート近郊。クリストフ・フォン・グレーフェンベルク伯爵
フェアラート攻略作戦も四日目に入った。
この三日間で第三騎士団、第四騎士団の動きは目に見えてよくなっている。
マティアス君から無理に攻撃はせず、兵の練度を上げることに利用すべきという提案を受けたからだが、これほど効果があるとは思わなかった。
昨日は城壁の一画を占領する直前にまで迫ることができた。これは敵の矢が尽きつつあるためで、これもマティアス君の計画通りだ。
また、両騎士団長の指揮も安定してきている。
昨日の昼前、前線の兵士たちの動きがよくなったことから、騎士団司令部の底上げをマティアス君が提案してきた。
「前線の兵の動きはずいぶんよくなりました。次のステップとして司令部を鍛えるべきです」
「具体的にはどうするのだ? この攻城戦では司令部からの命令も単調なものにならざるを得んが」
「通信の魔導具を使って、総司令部と各騎士団司令部の間で情報共有を頻繁に行います。敵の動きや味方の損耗具合などを、どれだけ正確に伝えられるか確認してはどうでしょうか」
その提案を受け、各騎士団の参謀たちが通信の魔導具を使って、状況をこまめに共有した。最初は情報の精度にバラツキがあったが、マティアス君とイリスが現地に赴いて指導を行ったことで、見違えるほど正確な情報が届くようになる。
また、総司令部である我が第二騎士団司令部も参謀たちが情報の整理を的確に行えるようになり、離れた場所でも手に取るように状況が分かるようになった。
他にも騎士団長であるマンフレート・フォン・ホイジンガー伯爵とコンラート・フォン・アウデンリート子爵との連携もスムーズに行えるようになった。
二人の性格は理解しているつもりだったが、情報の捉え方が微妙に異なっていることに気づいた。同じような状況でも、ホイジンガー伯爵は楽観的、アウデンリート子爵は逆に悲観的に捉えるため、それを見越した指示を出す必要があると分かったのだ。
「ヴェストエッケの時よりこちらの方が難しいな」
私がそう零すと、マティアス君が笑みを浮かべて頷く。
「基本的には攻撃する側に主導権があります。ですので、ヴェストエッケでは相手の動きに対応する形でしたから迷う余地が少なかったのだと思います。一方で今回はこちらが攻めていますから選択肢が多く、どうすれば最適かと迷うのではないかと思います」
その説明に納得した。
そして今日はそのことを意識しながら攻撃を指揮していたが、午前九時頃にマティアス君が私に耳打ちしてきた。
「帝国軍第三軍団がタウバッハの町を出発したとのことです」
「ついに動いたか……先行する部隊は?」
「ありません。進軍も急いでいる様子はなく、速度は常識的な範囲とのことです。想定では五日の午後にはここに到着する見込みです」
あと四日あるからフェアラートを攻略することは難しくない。しかし、迎撃準備があるため、あまりのんびりもしていられない。
「攻勢を強めるべきかな?」
「第二騎士団を予定より早く、ここに呼びましょう。更にヴェヒターミュンデ騎士団も包囲に加え、敵守備隊の心を折ります。その上で降伏勧告を行いましょう」
第二騎士団は昨日の夕方にヴェヒターミュンデ城に到着しており、今日一日は休養日に当てる予定だった。それを繰り上げた上、東を警戒しているヴェヒターミュンデ騎士団を加えた二万の兵でフェアラートを締め上げるという策だ。
彼の提案を受け、ヴェヒターミュンデ城に連絡する。
通信の魔導具があるからすぐに連絡が付く。これに慣れると、今までのような伝令でのやり取りはまどろっこしすぎて戻ることはできない。
昼前に第二騎士団が南の城壁近くに到着した。我々司令部も二十日ぶりに合流する。
行軍の指揮を執っていた参謀長、エルヴィン・フォン・メルテザッカー男爵と握手を交わす。
「行軍の指揮、ご苦労だった。迅速な行軍に満足している」
「ありがとうございます。連隊長以下が優秀でしたので、私がすることはほとんどありませんでしたよ。それよりも第三軍団との戦いに間に合ってよかったと、ホッとしています」
午後二時には第二騎士団が南側に、ヴェヒターミュンデ騎士団が東側に展開し、第三騎士団が北、第四騎士団が西に移動し、計二万の兵でフェアラートを包囲する。
「降伏を勧告しましょう。刻限は午後四時。受け入れられなければ、全軍で総攻撃を行い、帝国兵は皆殺しにすると伝えてはどうかと思います」
「そうだな。既に矢も尽きているし、これ以上の抵抗は無駄だと思うはずだ」
降伏勧告が行われ、待ち時間になる。
その間にも敵第三軍団に関する情報がマティアス君のところに刻一刻入ってくる。第三軍団長のテーリヒェン元帥は四方に偵察隊を出しながら、戦闘態勢を保ったまま進軍していた。
「思った以上に慎重だな」
自国領内であり、そこまで慎重にする理由が思い浮かばない。
私の言葉にイリスが答える。
「タウバッハからフェアラートまでの町や村には帝国軍に反発する人たちがたくさんいます。その人たちに偽情報を流すように頼んでいますから、それが利いたのだと思います」
詳しく聞くと、帝国軍に関する悪評を以前から噂として流し続けているそうだ。
この辺りには帝国軍の大部隊はほとんどいなかったが、数百人規模の守備隊や警備隊がいたため、その噂によって兵士たちと住民の間で何度もトラブルが起きていたらしい。
更に彼の護衛でもあったユーダ・カーンとその部下が、情報操作を行っているらしい。
その周到さに呆れるしかない。
「相変わらずだな、マティアス君は」
そう言いつつも、彼が味方でよかったと心から思っている。もし、彼が帝国に生まれていたら、我が国は既に存在していなかったかもしれない。少なくとも十年以内に滅ぼされていたことだろう。
午後四時前、南門がゆっくりと開かれた。
そして、三人の騎兵がゆっくりと馬を進めてくる。武器は持っておらず、声が届く距離に近づいたところで手綱を離して両手を上げた。
「我らフェアラート守備隊は貴軍に降伏する!」
私は満足げに頷き、馬を前に進めた。
「私はグライフトゥルム王国軍の総司令官、クリストフ・フォン・グレーフェンベルク伯爵である! 貴軍の降伏を認める! 武装解除の上、全兵士を南門から出してくれ!」
「了解した! すぐに全軍を町から出す!」
この条件は降伏勧告の際に伝えてあったので、すぐに兵士たちが出てきた。
負傷兵はほとんどいないが、憔悴し切った表情の者が多い。マティアス君が言っていた通り、連日の攻撃と我が方に援軍があったことから心を折れたようだ。
フェアラート守備隊はヴェヒターミュンデ城に移送する。その任務はヴェヒターミュンデ騎士団が行い、彼らはそのまま城を守る。
第二騎士団はフェアラートの町に入り、残党が残っていないか確認する。
その際、町の有力者と私が面談することも決まっていた。
一時間ほどで第二騎士団による町の調査が終わった。もちろん、この短時間では細かなところまで確認できないが、最初から占領する気がないので、この程度の確認でも問題ない。
町の有力者たちと面談するが、彼らは王国軍がここに入り、帝国軍が攻めてくることを恐れていた。
確かに帝国軍なら三万の一個軍団が来ることは容易に想像できるし、ここにいる二万の兵が町に入れば、大規模な戦闘になることは誰もが考えることだろう。
「安心してほしい! 我らにこの町を戦場にするつもりはない。もちろん、物資の供出を命じることもない。帝国軍に我々の情報を売らないと約束してくれるなら、諸君らの行動も制限しない。但し、数日以内に帝国の第三軍団がここに到着する。その際には我が軍の兵士が町の中を移動することになる。我が軍が行動している間は家に篭ることをお勧めする」
私の言葉に有力者たちは安堵の表情を見せる。
「急いで準備を始めましょう。敵がスピードを上げる可能性もありますから」
「そうだな。テーリヒェン殿を丁重に迎える準備をしなくてはならん」
私はそういうと、部下たちに命令を出していった。
ゾルダート帝国西部フェアラート近郊。クリストフ・フォン・グレーフェンベルク伯爵
フェアラート攻略作戦も四日目に入った。
この三日間で第三騎士団、第四騎士団の動きは目に見えてよくなっている。
マティアス君から無理に攻撃はせず、兵の練度を上げることに利用すべきという提案を受けたからだが、これほど効果があるとは思わなかった。
昨日は城壁の一画を占領する直前にまで迫ることができた。これは敵の矢が尽きつつあるためで、これもマティアス君の計画通りだ。
また、両騎士団長の指揮も安定してきている。
昨日の昼前、前線の兵士たちの動きがよくなったことから、騎士団司令部の底上げをマティアス君が提案してきた。
「前線の兵の動きはずいぶんよくなりました。次のステップとして司令部を鍛えるべきです」
「具体的にはどうするのだ? この攻城戦では司令部からの命令も単調なものにならざるを得んが」
「通信の魔導具を使って、総司令部と各騎士団司令部の間で情報共有を頻繁に行います。敵の動きや味方の損耗具合などを、どれだけ正確に伝えられるか確認してはどうでしょうか」
その提案を受け、各騎士団の参謀たちが通信の魔導具を使って、状況をこまめに共有した。最初は情報の精度にバラツキがあったが、マティアス君とイリスが現地に赴いて指導を行ったことで、見違えるほど正確な情報が届くようになる。
また、総司令部である我が第二騎士団司令部も参謀たちが情報の整理を的確に行えるようになり、離れた場所でも手に取るように状況が分かるようになった。
他にも騎士団長であるマンフレート・フォン・ホイジンガー伯爵とコンラート・フォン・アウデンリート子爵との連携もスムーズに行えるようになった。
二人の性格は理解しているつもりだったが、情報の捉え方が微妙に異なっていることに気づいた。同じような状況でも、ホイジンガー伯爵は楽観的、アウデンリート子爵は逆に悲観的に捉えるため、それを見越した指示を出す必要があると分かったのだ。
「ヴェストエッケの時よりこちらの方が難しいな」
私がそう零すと、マティアス君が笑みを浮かべて頷く。
「基本的には攻撃する側に主導権があります。ですので、ヴェストエッケでは相手の動きに対応する形でしたから迷う余地が少なかったのだと思います。一方で今回はこちらが攻めていますから選択肢が多く、どうすれば最適かと迷うのではないかと思います」
その説明に納得した。
そして今日はそのことを意識しながら攻撃を指揮していたが、午前九時頃にマティアス君が私に耳打ちしてきた。
「帝国軍第三軍団がタウバッハの町を出発したとのことです」
「ついに動いたか……先行する部隊は?」
「ありません。進軍も急いでいる様子はなく、速度は常識的な範囲とのことです。想定では五日の午後にはここに到着する見込みです」
あと四日あるからフェアラートを攻略することは難しくない。しかし、迎撃準備があるため、あまりのんびりもしていられない。
「攻勢を強めるべきかな?」
「第二騎士団を予定より早く、ここに呼びましょう。更にヴェヒターミュンデ騎士団も包囲に加え、敵守備隊の心を折ります。その上で降伏勧告を行いましょう」
第二騎士団は昨日の夕方にヴェヒターミュンデ城に到着しており、今日一日は休養日に当てる予定だった。それを繰り上げた上、東を警戒しているヴェヒターミュンデ騎士団を加えた二万の兵でフェアラートを締め上げるという策だ。
彼の提案を受け、ヴェヒターミュンデ城に連絡する。
通信の魔導具があるからすぐに連絡が付く。これに慣れると、今までのような伝令でのやり取りはまどろっこしすぎて戻ることはできない。
昼前に第二騎士団が南の城壁近くに到着した。我々司令部も二十日ぶりに合流する。
行軍の指揮を執っていた参謀長、エルヴィン・フォン・メルテザッカー男爵と握手を交わす。
「行軍の指揮、ご苦労だった。迅速な行軍に満足している」
「ありがとうございます。連隊長以下が優秀でしたので、私がすることはほとんどありませんでしたよ。それよりも第三軍団との戦いに間に合ってよかったと、ホッとしています」
午後二時には第二騎士団が南側に、ヴェヒターミュンデ騎士団が東側に展開し、第三騎士団が北、第四騎士団が西に移動し、計二万の兵でフェアラートを包囲する。
「降伏を勧告しましょう。刻限は午後四時。受け入れられなければ、全軍で総攻撃を行い、帝国兵は皆殺しにすると伝えてはどうかと思います」
「そうだな。既に矢も尽きているし、これ以上の抵抗は無駄だと思うはずだ」
降伏勧告が行われ、待ち時間になる。
その間にも敵第三軍団に関する情報がマティアス君のところに刻一刻入ってくる。第三軍団長のテーリヒェン元帥は四方に偵察隊を出しながら、戦闘態勢を保ったまま進軍していた。
「思った以上に慎重だな」
自国領内であり、そこまで慎重にする理由が思い浮かばない。
私の言葉にイリスが答える。
「タウバッハからフェアラートまでの町や村には帝国軍に反発する人たちがたくさんいます。その人たちに偽情報を流すように頼んでいますから、それが利いたのだと思います」
詳しく聞くと、帝国軍に関する悪評を以前から噂として流し続けているそうだ。
この辺りには帝国軍の大部隊はほとんどいなかったが、数百人規模の守備隊や警備隊がいたため、その噂によって兵士たちと住民の間で何度もトラブルが起きていたらしい。
更に彼の護衛でもあったユーダ・カーンとその部下が、情報操作を行っているらしい。
その周到さに呆れるしかない。
「相変わらずだな、マティアス君は」
そう言いつつも、彼が味方でよかったと心から思っている。もし、彼が帝国に生まれていたら、我が国は既に存在していなかったかもしれない。少なくとも十年以内に滅ぼされていたことだろう。
午後四時前、南門がゆっくりと開かれた。
そして、三人の騎兵がゆっくりと馬を進めてくる。武器は持っておらず、声が届く距離に近づいたところで手綱を離して両手を上げた。
「我らフェアラート守備隊は貴軍に降伏する!」
私は満足げに頷き、馬を前に進めた。
「私はグライフトゥルム王国軍の総司令官、クリストフ・フォン・グレーフェンベルク伯爵である! 貴軍の降伏を認める! 武装解除の上、全兵士を南門から出してくれ!」
「了解した! すぐに全軍を町から出す!」
この条件は降伏勧告の際に伝えてあったので、すぐに兵士たちが出てきた。
負傷兵はほとんどいないが、憔悴し切った表情の者が多い。マティアス君が言っていた通り、連日の攻撃と我が方に援軍があったことから心を折れたようだ。
フェアラート守備隊はヴェヒターミュンデ城に移送する。その任務はヴェヒターミュンデ騎士団が行い、彼らはそのまま城を守る。
第二騎士団はフェアラートの町に入り、残党が残っていないか確認する。
その際、町の有力者と私が面談することも決まっていた。
一時間ほどで第二騎士団による町の調査が終わった。もちろん、この短時間では細かなところまで確認できないが、最初から占領する気がないので、この程度の確認でも問題ない。
町の有力者たちと面談するが、彼らは王国軍がここに入り、帝国軍が攻めてくることを恐れていた。
確かに帝国軍なら三万の一個軍団が来ることは容易に想像できるし、ここにいる二万の兵が町に入れば、大規模な戦闘になることは誰もが考えることだろう。
「安心してほしい! 我らにこの町を戦場にするつもりはない。もちろん、物資の供出を命じることもない。帝国軍に我々の情報を売らないと約束してくれるなら、諸君らの行動も制限しない。但し、数日以内に帝国の第三軍団がここに到着する。その際には我が軍の兵士が町の中を移動することになる。我が軍が行動している間は家に篭ることをお勧めする」
私の言葉に有力者たちは安堵の表情を見せる。
「急いで準備を始めましょう。敵がスピードを上げる可能性もありますから」
「そうだな。テーリヒェン殿を丁重に迎える準備をしなくてはならん」
私はそういうと、部下たちに命令を出していった。
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】天候を操れる程度の能力を持った俺は、国を富ませる事が最優先!~何もかもゼロスタートでも挫けずめげず富ませます!!~
udonlevel2
ファンタジー
幼い頃から心臓の悪かった中村キョウスケは、親から「無駄金使い」とののしられながら病院生活を送っていた。
それでも勉強は好きで本を読んだりニュースを見たりするのも好きな勤勉家でもあった。
唯一の弟とはそれなりに仲が良く、色々な遊びを教えてくれた。
だが、二十歳までしか生きられないだろうと言われていたキョウスケだったが、医療の進歩で三十歳まで生きることができ、家での自宅治療に切り替わったその日――階段から降りようとして両親に突き飛ばされ命を落とす。
――死んだ日は、土砂降りの様な雨だった。
しかし、次に目が覚めた時は褐色の肌に銀の髪をした5歳くらいの少年で。
自分が転生したことを悟り、砂漠の国シュノベザール王国の第一王子だと言う事を知る。
飢えに苦しむ国民、天候に恵まれないシュノベザール王国は常に飢えていた。だが幸いな事に第一王子として生まれたシュライは【天候を操る程度の能力】を持っていた。
その力は凄まじく、シュライは自国を豊かにするために、時に鬼となる事も持さない覚悟で成人と認められる15歳になると、頼れる弟と宰相と共に内政を始める事となる――。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載中です。
無断朗読・無断使用・無断転載禁止。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる