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第八部:「聖王旗に忠誠を」
第十七話
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宇宙暦四五二五年五月十六日。
クリフォード率いる第一艦隊第二特務戦隊は第三惑星ランスロットの要塞衛星アロンダイトに入港した。
これから五日間の休暇となるため、自宅がある首都チャリスに降りようとしたところで、ジークフリード・エルフィンストーン大将から呼び出しを受ける。
「戻ってきたところで済まないが、相談したいことがある。こちらに来てくれないか」
「了解しました、提督」
何の話だろうと疑問を持ちつつも、一人で司令長官室に向かう。
長官室にはエルフィンストーンのみで副官すらおらず、クリフォードはそのことに驚いていた。
「君を重用しすぎると批判の声があったのだ。愚かしいことだが、君への批判が今以上に強くなることは避けたい。だが、アデルがいない今、ややこしい話の相談ができるのは君だけだ。済まんが、付き合ってくれ」
「私は気にしておりません。それで話とはトリビューンでの通商破壊艦のことでしょうか?」
「その通りだ」
エルフィンストーンはそう言って頷き、話を続ける。
「トリビューンで大規模な通商破壊作戦が行われていることは間違いないが、陽動ではないかと疑っている。このタイミングで考えられるのは国王陛下のお命を狙うことだ。だが、私にはそこから先が思いつかない。まあ、護衛を増やすことは統合作戦本部のフォークナー次長が提案してきたから採用するが、それだけでよいのかと気になっているのだ」
フォークナーの名が出たことでクリフォードは僅かに驚き、視線を落とす。
(フォークナー中将が護衛を増強する提案をしてきた……提案自体はおかしなことではないが、トップである副本部長を通さずに直接持ち込んだことが気になるな……今はそれを考える時ではないな。まずは提督の話を聞かなければ……)
そこでエルフィンストーンに視線を向けた。
「私もこのタイミングというのが気になりました。国王陛下を狙うのであれば、このタイミングで事を起こさず、我々の油断を誘ったはずです。わざわざ警戒するように動いた理由が思い浮かびません」
「その点が私も気になっている。ウォーレンと話し合ったのだが、ゾンファと帝国がそれぞれ勝手に動いているのではないかということくらいしか思いつかなかった。君なら別の観点で意見をもらえるのではないかと思ったのだ」
エルフィンストーンは総参謀長であるウォーレン・キャニング中将と協議したが、結論が出ずに困惑していたのだ。
「私も情報が少なすぎて思いつきませんでした。ご期待に沿えず申し訳ありません」
「そうか……」
エルフィンストーンはあからさまに落胆を見せる。そのため、クリフォードは自分の意見を言わざるを得ないと思った。
「ただ、思ったことがあります」
「それは何だ!」
食いつき気味にエルフィンストーンが聞く。
「誰が何の目的かは分かりませんが、ここで国王陛下のお命を狙えば、失敗に終わったとしても、我が国の民衆はゾンファ及び帝国への懲罰を求めるでしょう。その時、誰が得をするのか、それを考えてみると、二つの勢力が思い浮かびます」
「一つは私にも分かる。ゾンファの旧体制派だろう。民衆が怒り狂って出兵を主張してもマールバラ首相が派遣を認めることはあり得ない。そうなれば、我が国で大きな政治的な混乱が巻き起こり、ゾンファへの介入に手が回らなくなるからな」
「はい。そして、もう一つの勢力はその政治的な混乱で恩恵を受けるところです」
そこでエルフィンストーンは大きく頷いた。
「民主党か……政府が弱腰の姿勢を見せれば、八月の選挙で大勝利を得るだろう。だが、民主党がそのためだけに国王陛下を危険に晒すだろうか? 彼らも国王陛下及び王家に対して忠誠を誓っていると思うのだが」
「民主党が積極的に関わっているとは私も考えておりません。ですが、ここ最近の民主党の主張とリンクしています。ゾンファや帝国の工作員が我が国に混乱をもたらすために、勝手に民主党に協力している可能性は充分にあると考えております」
「なるほど……民主党の中にゾンファなり帝国なりの工作員に情報を流している者がいるかもしれんな」
エルフィンストーンはオズワルド・フレッチャー大将がゾンファの工作員の疑いがあったヤシマのジャーナリストに機密情報を渡したことを念頭に置いていた。
「それはないと思います。民主党がリスクの高い賭けに出る必要はありませんから」
「確かに今のままでも民主党が有利だ……」
そこでエルフィンストーンはクリフォードが考えていることに気づいた。
「つまり民主党を勝たせ、無謀な出兵を行わせる。当然、失敗するだろうから、それで国民が外に目を向けることに忌避感を持つ。我が国が外に目を向けなければ、ゾンファの旧体制派はやりたい放題だし、皇帝も藩王と決着を付けることができる。そういうことか……」
クリフォードはそれに小さく頷くことで同意を示す。
「そうなると国王陛下の安全のために護衛を増やすということは合理的だ。フォークナーも先が見えるようになったようだな」
エルフィンストーンはそう言って笑っているが、クリフォードの表情は変わらなかった。
「気になることがあるのか?」
「フォークナー中将が指揮官まで指定してきたことが気になっています。何か別の意図があるのではないかと……」
「それは私も気になった。それで調べたのだが、フレーザー少将はフォークナー中将の元部下で、参謀本部から分艦隊司令官になった後、これといった武勲がないようだ。それで国王陛下の護衛という栄誉を与え、箔を付けようとしたのではないかと思う」
「なるほど」
そう答えるものの、クリフォードは納得していなかった。
(フォークナー中将は官僚的で、部下をかわいがるというタイプではなかったはずだ。何か他の思惑がありそうだが……)
そんなことを考えていると、エルフィンストーンが更に話していく。
「中将が艦隊内での反乱の兆候があると言っているらしいな。反乱を未然に防ぐために下士官たちが勝手に通信できないよう、システムのセキュリティ強化を行うべきだと主張しているようだ」
下士官たちは士官にばれない独自のネットワークを形成している。そのため、正式な通知が届く前に人事や作戦について知っていることが多かった。
このことは以前から問題になっていたが、悪用することがなく、取り締まっても効果がないことから黙認されていた。
「下士官たちが独自のネットワークを持っていることは知っていますが、彼らはシステムを知り尽くした優秀な技術者です。セキュリティの強化を図っても有効な対策となりえないでしょう。それよりもその事実が広まれば、更に下士官たちの反感を買うことは間違いありません」
「そうだな。私もそう思う。この件については、ダウランド副本部長にもやるべきではないと伝えている。彼なら実行に移すことはないだろう」
ナイジェル・ダウランド大将はキャメロット星系における制服組のトップ、統合作戦本部の副本部長だ。システムの大幅な変更などの決裁権限を持っている。
「疑いたくはありませんが、フレーザー少将ではない方を選ぶべきでしょう」
エルフィンストーンは小さく首を横に振る。
「残念ながら既にフレーザーに決定している」
提案があった後、エルフィンストーンはすぐに第十一艦隊司令官サンドラ・サウスゲート大将に連絡を入れていた。
フレーザーは第十一艦隊から護衛戦隊を出すことを提案しており、そのまま彼に決定した。
「フォークナー中将とフレーザー少将については調査を行うが、陛下の出発に間に合わない可能性がある。明確な証拠もなしに護衛戦隊を入れ替えれば、フレーザーだけでなく、乗組員たちも不満に思うだろう」
国王の護衛は名誉ある任務だ。エルフィンストーンの懸念は妥当なものだとクリフォードは思った。
「陛下の安全を優先したい。君の戦隊を護衛に加えたいと思うがどうだろうか?」
「第十一艦隊の護衛戦隊のことを考えるとよい方策とは思えません。自分たちの実力が疑われるから、新たに護衛を増やしたように見えますので」
「そうだな」
そう言ってエルフィンストーンは肩を落とす。
「ですが、我が戦隊を加える方法はあります」
エルフィンストーンは顔を輝かせて聞く。
「それはどのような手だ?」
「マールバラ首相と閣僚のスタッフの護衛として、我が第二特務戦隊を指定されてはいかがでしょうか。我が戦隊は外交官や官僚の護衛を専門として結成されましたし、航路の安全が確認できない状況で首相のスタッフたちが非武装の政府専用船で移動することは危険です。これを理由に我が戦隊に搭乗させるとすれば、違和感はないでしょう」
アルビオン星系とキャメロット星系の間を頻繁に行き来する閣僚は、政府専用の高速船を使うことが多い。今回マールバラら閣僚は国王専用艦に乗ることになっていたが、スタッフは政府専用船で同行する予定だった。
通商破壊艦を考慮して第二特務戦隊の各艦に搭乗するというのは合理的と言える。
「それなら第十一艦隊の者たちも不満には思わんだろう。君の戦隊にはまた長期の任務となるが、よろしく頼む」
キャメロットからアルビオン星系までは約35パーセク(約114光年)あり、片道で五十日以上掛かる。
「任務ですので問題ありません」
そう言うものの、長期の任務となるため、休暇の大半がキャンセルになることは間違いない。
「国王陛下のご出発の予定を変更した方がよいと思います。フレーザー少将のことはともかく、通商破壊艦が待ち伏せしている状況を防ぐにはタイミングをずらすのが最も有効的ですから」
エルフィンストーンもその提案に賛同し、事前に公表されているスケジュールを直前で変更する。
クリフォードはそれでも不安を感じていた。
(フォークナー中将とフレーザー少将のことが気になるが、彼らも国王陛下を危険に晒すことはないはずだ。そんなことをすれば、自らの将来を閉ざすことになるのだから。だとすれば、何が目的なのだろうか……)
不安を感じつつも戦隊に戻り、国王の護衛としてアルビオン星系に向かうことを伝えた。
休暇が短くなるが、戦隊の将兵は不満を持つどころか、名誉ある任務ということでやる気を見せていた。
クリフォード率いる第一艦隊第二特務戦隊は第三惑星ランスロットの要塞衛星アロンダイトに入港した。
これから五日間の休暇となるため、自宅がある首都チャリスに降りようとしたところで、ジークフリード・エルフィンストーン大将から呼び出しを受ける。
「戻ってきたところで済まないが、相談したいことがある。こちらに来てくれないか」
「了解しました、提督」
何の話だろうと疑問を持ちつつも、一人で司令長官室に向かう。
長官室にはエルフィンストーンのみで副官すらおらず、クリフォードはそのことに驚いていた。
「君を重用しすぎると批判の声があったのだ。愚かしいことだが、君への批判が今以上に強くなることは避けたい。だが、アデルがいない今、ややこしい話の相談ができるのは君だけだ。済まんが、付き合ってくれ」
「私は気にしておりません。それで話とはトリビューンでの通商破壊艦のことでしょうか?」
「その通りだ」
エルフィンストーンはそう言って頷き、話を続ける。
「トリビューンで大規模な通商破壊作戦が行われていることは間違いないが、陽動ではないかと疑っている。このタイミングで考えられるのは国王陛下のお命を狙うことだ。だが、私にはそこから先が思いつかない。まあ、護衛を増やすことは統合作戦本部のフォークナー次長が提案してきたから採用するが、それだけでよいのかと気になっているのだ」
フォークナーの名が出たことでクリフォードは僅かに驚き、視線を落とす。
(フォークナー中将が護衛を増強する提案をしてきた……提案自体はおかしなことではないが、トップである副本部長を通さずに直接持ち込んだことが気になるな……今はそれを考える時ではないな。まずは提督の話を聞かなければ……)
そこでエルフィンストーンに視線を向けた。
「私もこのタイミングというのが気になりました。国王陛下を狙うのであれば、このタイミングで事を起こさず、我々の油断を誘ったはずです。わざわざ警戒するように動いた理由が思い浮かびません」
「その点が私も気になっている。ウォーレンと話し合ったのだが、ゾンファと帝国がそれぞれ勝手に動いているのではないかということくらいしか思いつかなかった。君なら別の観点で意見をもらえるのではないかと思ったのだ」
エルフィンストーンは総参謀長であるウォーレン・キャニング中将と協議したが、結論が出ずに困惑していたのだ。
「私も情報が少なすぎて思いつきませんでした。ご期待に沿えず申し訳ありません」
「そうか……」
エルフィンストーンはあからさまに落胆を見せる。そのため、クリフォードは自分の意見を言わざるを得ないと思った。
「ただ、思ったことがあります」
「それは何だ!」
食いつき気味にエルフィンストーンが聞く。
「誰が何の目的かは分かりませんが、ここで国王陛下のお命を狙えば、失敗に終わったとしても、我が国の民衆はゾンファ及び帝国への懲罰を求めるでしょう。その時、誰が得をするのか、それを考えてみると、二つの勢力が思い浮かびます」
「一つは私にも分かる。ゾンファの旧体制派だろう。民衆が怒り狂って出兵を主張してもマールバラ首相が派遣を認めることはあり得ない。そうなれば、我が国で大きな政治的な混乱が巻き起こり、ゾンファへの介入に手が回らなくなるからな」
「はい。そして、もう一つの勢力はその政治的な混乱で恩恵を受けるところです」
そこでエルフィンストーンは大きく頷いた。
「民主党か……政府が弱腰の姿勢を見せれば、八月の選挙で大勝利を得るだろう。だが、民主党がそのためだけに国王陛下を危険に晒すだろうか? 彼らも国王陛下及び王家に対して忠誠を誓っていると思うのだが」
「民主党が積極的に関わっているとは私も考えておりません。ですが、ここ最近の民主党の主張とリンクしています。ゾンファや帝国の工作員が我が国に混乱をもたらすために、勝手に民主党に協力している可能性は充分にあると考えております」
「なるほど……民主党の中にゾンファなり帝国なりの工作員に情報を流している者がいるかもしれんな」
エルフィンストーンはオズワルド・フレッチャー大将がゾンファの工作員の疑いがあったヤシマのジャーナリストに機密情報を渡したことを念頭に置いていた。
「それはないと思います。民主党がリスクの高い賭けに出る必要はありませんから」
「確かに今のままでも民主党が有利だ……」
そこでエルフィンストーンはクリフォードが考えていることに気づいた。
「つまり民主党を勝たせ、無謀な出兵を行わせる。当然、失敗するだろうから、それで国民が外に目を向けることに忌避感を持つ。我が国が外に目を向けなければ、ゾンファの旧体制派はやりたい放題だし、皇帝も藩王と決着を付けることができる。そういうことか……」
クリフォードはそれに小さく頷くことで同意を示す。
「そうなると国王陛下の安全のために護衛を増やすということは合理的だ。フォークナーも先が見えるようになったようだな」
エルフィンストーンはそう言って笑っているが、クリフォードの表情は変わらなかった。
「気になることがあるのか?」
「フォークナー中将が指揮官まで指定してきたことが気になっています。何か別の意図があるのではないかと……」
「それは私も気になった。それで調べたのだが、フレーザー少将はフォークナー中将の元部下で、参謀本部から分艦隊司令官になった後、これといった武勲がないようだ。それで国王陛下の護衛という栄誉を与え、箔を付けようとしたのではないかと思う」
「なるほど」
そう答えるものの、クリフォードは納得していなかった。
(フォークナー中将は官僚的で、部下をかわいがるというタイプではなかったはずだ。何か他の思惑がありそうだが……)
そんなことを考えていると、エルフィンストーンが更に話していく。
「中将が艦隊内での反乱の兆候があると言っているらしいな。反乱を未然に防ぐために下士官たちが勝手に通信できないよう、システムのセキュリティ強化を行うべきだと主張しているようだ」
下士官たちは士官にばれない独自のネットワークを形成している。そのため、正式な通知が届く前に人事や作戦について知っていることが多かった。
このことは以前から問題になっていたが、悪用することがなく、取り締まっても効果がないことから黙認されていた。
「下士官たちが独自のネットワークを持っていることは知っていますが、彼らはシステムを知り尽くした優秀な技術者です。セキュリティの強化を図っても有効な対策となりえないでしょう。それよりもその事実が広まれば、更に下士官たちの反感を買うことは間違いありません」
「そうだな。私もそう思う。この件については、ダウランド副本部長にもやるべきではないと伝えている。彼なら実行に移すことはないだろう」
ナイジェル・ダウランド大将はキャメロット星系における制服組のトップ、統合作戦本部の副本部長だ。システムの大幅な変更などの決裁権限を持っている。
「疑いたくはありませんが、フレーザー少将ではない方を選ぶべきでしょう」
エルフィンストーンは小さく首を横に振る。
「残念ながら既にフレーザーに決定している」
提案があった後、エルフィンストーンはすぐに第十一艦隊司令官サンドラ・サウスゲート大将に連絡を入れていた。
フレーザーは第十一艦隊から護衛戦隊を出すことを提案しており、そのまま彼に決定した。
「フォークナー中将とフレーザー少将については調査を行うが、陛下の出発に間に合わない可能性がある。明確な証拠もなしに護衛戦隊を入れ替えれば、フレーザーだけでなく、乗組員たちも不満に思うだろう」
国王の護衛は名誉ある任務だ。エルフィンストーンの懸念は妥当なものだとクリフォードは思った。
「陛下の安全を優先したい。君の戦隊を護衛に加えたいと思うがどうだろうか?」
「第十一艦隊の護衛戦隊のことを考えるとよい方策とは思えません。自分たちの実力が疑われるから、新たに護衛を増やしたように見えますので」
「そうだな」
そう言ってエルフィンストーンは肩を落とす。
「ですが、我が戦隊を加える方法はあります」
エルフィンストーンは顔を輝かせて聞く。
「それはどのような手だ?」
「マールバラ首相と閣僚のスタッフの護衛として、我が第二特務戦隊を指定されてはいかがでしょうか。我が戦隊は外交官や官僚の護衛を専門として結成されましたし、航路の安全が確認できない状況で首相のスタッフたちが非武装の政府専用船で移動することは危険です。これを理由に我が戦隊に搭乗させるとすれば、違和感はないでしょう」
アルビオン星系とキャメロット星系の間を頻繁に行き来する閣僚は、政府専用の高速船を使うことが多い。今回マールバラら閣僚は国王専用艦に乗ることになっていたが、スタッフは政府専用船で同行する予定だった。
通商破壊艦を考慮して第二特務戦隊の各艦に搭乗するというのは合理的と言える。
「それなら第十一艦隊の者たちも不満には思わんだろう。君の戦隊にはまた長期の任務となるが、よろしく頼む」
キャメロットからアルビオン星系までは約35パーセク(約114光年)あり、片道で五十日以上掛かる。
「任務ですので問題ありません」
そう言うものの、長期の任務となるため、休暇の大半がキャンセルになることは間違いない。
「国王陛下のご出発の予定を変更した方がよいと思います。フレーザー少将のことはともかく、通商破壊艦が待ち伏せしている状況を防ぐにはタイミングをずらすのが最も有効的ですから」
エルフィンストーンもその提案に賛同し、事前に公表されているスケジュールを直前で変更する。
クリフォードはそれでも不安を感じていた。
(フォークナー中将とフレーザー少将のことが気になるが、彼らも国王陛下を危険に晒すことはないはずだ。そんなことをすれば、自らの将来を閉ざすことになるのだから。だとすれば、何が目的なのだろうか……)
不安を感じつつも戦隊に戻り、国王の護衛としてアルビオン星系に向かうことを伝えた。
休暇が短くなるが、戦隊の将兵は不満を持つどころか、名誉ある任務ということでやる気を見せていた。
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