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第七部:「謀略と怨讐の宇宙(そら)」
第五十二話
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十一月十日。
ヤシマの首都星タカマガハラでは、クリフォードが襲撃されるという情報が飛び交った。
アルビオン王国の駐ヤシマ大使館はその情報を受けて混乱に陥る。
その理由だが、ほぼ同じタイミングで本国から大きなニュースが飛び込み、その対応に明け暮れていたためだ。
そのニュースとは現国王ジョージ十五世の危篤というものだった。
国王はアルビオン星系にある首都星オベイロンの宮殿にいるが、国政に関わることはなく、影の薄い存在だ。
しかし、国王の逝去及び新国王の即位という重大な国事が起きる可能性があるため、友好国である自由星系国家連合との協議に入っていたのだ。
また、八月一日に発生したテオドール・パレンバーグ伯爵暗殺未遂事件も未解決のままであり、そこに国民に人気があるクリフォードが襲われたという情報が飛び込んだことで、外交官たちは情報収集と対応で慌てふためいたのだ。
その混乱を収めたのが、暗殺未遂事件から回復しつつあるパレンバーグだった。
彼は約一ヶ月後の九月上旬に意識を取り戻し、その後ヤシマの病院で療養している。未だに完全回復には至っていないが、体調は回復しつつあり、病床から大使たちに指示を出した。
「コリングウッド准将の現状の確認、ヤシマ政府に対してアルビオン王国関係者の安全確保と本件の徹底した調査の要求、本件の第一報をキャメロットに伝達。以上三件を至急実行せよ」
彼は数年前まで駐FSU全権大使であり、駐ヤシマ大使を始め、大使館員たちは元部下であった。そのため、大使たちもパレンバーグの的確な指示を受け、落ち着きを取り戻す。
その後、ヤシマ大使館の書記官がクリフォードの容態についての情報を伝えた。
「コリングウッド准将は一命を取りとめました。但し、予断は許さず、絶対安静だそうです」
パレンバーグは安堵するものの、即座に指示を出す。
「コリングウッド准将の状況、所在については緘口令を敷け。ヤシマ政府にも徹底させろ」
「了解しました。ですが、なぜなのでしょうか?」
書記官の質問にパレンバーグは厳しい表情で説明する。
「暗殺を命じた者が知れば、再び行動を起こす。この混乱した状況で行動を起こされると、准将の命が危ない。情報を隠し、敵を混乱させて時間を稼ぐのだ」
書記官は頷くとパレンバーグの病室を去った。
パレンバーグはすぐにヤシマ政府高官に連絡を入れ、同じことを依頼する。
クリフォードが襲われた翌日。バートラムとホルボーンはパレンバーグの下を訪れた。
パレンバーグは理由を聞くことなく、即座に面会を許可する。
入室したバートラムの顔色は悪く、憔悴した様子だった。
パレンバーグはバートラムがクリフォード暗殺未遂に責任を感じていると思い声を掛けた。
「顔色が悪いようだが、大丈夫か」
バートラムはそれに答えることなく、単刀直入に話を切り出す。
「伯爵にお話があります。准将からの命令についてです」
「コリングウッド准将からの命令? 意識が戻ったのか?」
パレンバーグはクリフォードの意識が回復したと思って確認するが、バートラムは首を横に振る。
「いえ、以前に受けた命令です。准将はこのような事態を想定しておられました」
パレンバーグはその言葉に驚く。
「自分が暗殺されることを想定していたのか?」
「少し違います。准将は帝国内で処刑または暗殺された場合の処置について、我々に命令を残しています。今回は状況が違いますが、伯爵にお伝えする必要があると考え、病室に押しかけさせていただきました」
「なるほど。では話を聞こう」
バートラムはダジボーグ星系で受けた命令について簡潔に説明していく。
「まず、准将は自分が処刑ないし暗殺された場合、この情報を最大限活用して帝国に混乱を与えるため、王国政府関係者に伝えることを命じられました。具体的な方策についても聞いておりますが、今回は帝国が実行したか不明ですので、後ほど文書で報告いたします」
パレンバーグは自らの死まで利用するというクリフォードの考えに感心するが、何も言わずに目で先を促す。
「准将は皇帝アレクサンドル二十二世がゾンファ共和国と手を組んでいる可能性が高く、両国の工作員を使ってFSUだけでなく、アルビオン王国にも搦め手を使って政治的な混乱を狙ってくる可能性が高いともお考えでした。その可能性とその根拠となる情報を王国政府関係者に伝えることも命じられています」
パレンバーグはその内容を聞き、僅かに考え込む。
「皇帝とゾンファと手を組んでいるか……充分にあり得るな。だが、その根拠となる情報とは何なのだ?」
「准将が皇帝やアラロフ補佐官と話をした際、帝国は今回の外交使節団に関する詳細なスケジュールなどの情報を把握していた形跡があります。また、ゾンファ共和国の武装商船も正確な情報を持っていた可能性が高く、双方が連携しているのではないかとのことです」
「詳細な情報を得ているか……他にはないか?」
「我が国の外交官や佐官クラスの士官の情報も持っていたそうです。准将は我が軍の中枢部もしくは政府高官に協力者がいる可能性が高いとお考えでした」
「なるほど。確かに私を殺そうとしたことも含め、思った以上に浸透している可能性は高いな。准将は政治的な混乱について具体的なことを何か言っていなかったか」
「ノースブルック政権に対する揺さぶりが最も考えられるとおっしゃっておられました。軍の中枢部に協力者がいる可能性を考えると、コパーウィート軍務卿を狙ってくるのではないかと」
その言葉にパレンバーグは驚く。
「准将の予想は既に当たっているよ。先日、コパーウィート軍務卿に対する贈収賄に関して検察が動いているという情報が流れてきた。メディアもその報道で持ちきりだそうだ。ノースブルック首相は現在苦境に立たされていると聞いている」
クリフォードの予想が当たったことにバートラムたちは驚く。
「まさか、既に動いていたとは……」
「軍務卿の件は偶然だと思っていたが、帝国やゾンファが動いていてもおかしくはない。それにしても間が悪い。国王陛下不予で首相はアルビオンに向かわなければならん。今頃キャメロットは大混乱に陥っているはずだ」
バートラムはその情報を聞き、目の前が暗くなる。
「小官は准将に冗談でこのようなことを聞いたことがあります。あなたが皇帝ならどうやって王国を攻めるのかと」
その話にパレンバーグが興味深げに尋ねる。
「ほう。それで准将はどう答えたのだ?」
「自分なら軍内部の協力者を使って軍縮に不満を持つ者やコパーウィート軍務卿を嫌う者たちを煽り、暴動もしくはクーデターを起こさせると」
パレンバーグは首を傾げる。
「クーデター? 暴動ならともかく、我が国でクーデターが成功するとは思えんが」
「私も同じことを思い、そのことを聞いております」
「それで准将はどう答えたのだ?」
「准将は必ずしも成功する必要はなく、ノースブルック内閣を総辞職させるか、議会を解散させ、民主党に政権を取らせることが重要だと。その上で軍縮政策を破棄させ、成功率が高いダジボーグ侵攻作戦を発動させると」
「ダジボーグ侵攻作戦? 確かに占領だけなら成功率は高いが、あそこを占領しても旨味など何もないではないか」
パレンバーグは呆れたという表情を浮かべる。
「その通りです。准将も無駄な軍費を使い、財政に負担を掛けるだけで何の得にもならないとおっしゃっておられました。ですが、現在の民主党の政治家なら、支持者を納得させるだけのために場当たり的に戦端を開き、そして破綻するだろうと」
「なるほど。補給の困難さもあるから、長期的には王国軍が大敗する可能性は高いな」
その言葉にバートラムは頷くが、すぐに続きを話し始める。
「それだけではありません。その結果、アルビオンの国民は政治不信に陥り、更に対外的な政策に対し消極的になるはずだとも……その状態になれば、ロンバルディアに侵攻し、更にヤシマまで領土を広げると。このルートなら消極的になった王国が動く前にその二国を掌握できると……」
「有効な手だし、やられたら打つ手は限られてくる……帝国もゾンファも准将を恐れるはずだ」
「准将は半ば冗談で話しておられましたが、今となってはその懸念が当たっているのではないかと」
そこまで言った時、パレンバーグはあることを思いつく。
「では、准将の暗殺が成功したことにした方がよさそうだな。少なくともキャメロットに帰還するまでは」
「再び狙われるとお考えですか?」
ホルボーンが質問する。
「分からん。だが、それを信じてくれれば再び狙われることはないし、信じずに再び襲撃を行えば奴らの情報収集能力を知ることができる。まあこれはヤシマ政府と協議が必要だから私だけで決められることではないが」
「我々はどうしたらよいでしょうか」
バートラムが質問する。
「とりあえず、大使館とヤシマ政府の発表を待ってほしい。命を取りとめたという発表なら何もしなくていいが、死亡したという発表の場合は不審がられないように大袈裟に嘆いてほしい。君たちが平静では敵に看破されてしまうからな」
「了解しました。この件は小官と少佐の胸の内に留めておきます」
バートラムはそれだけ言うと、パレンバーグの病室から出ていった。
残されたパレンバーグは暗澹たる思いになる。
(帝国とゾンファを下し、平和がやってくるかと思ったのだが、甘かったようだな。しかし、准将が言うように敵が手を結んだのであれば、我が国は危ういぞ。ゾンファも帝国も工作員は優秀だ。ヤシマやFSUは当てにならんし、軍の情報部と内務省の公安だけで防ぎ切れるとは思えん。ノースブルック首相が辞任するようなことがあれば、我が国は大混乱に陥る……)
パレンバーグは個人用情報端末を操作し、部下たちへの指示文書を作成し始めた。
翌日の十一月十二日。
クリフォード死亡がアルビオン王国大使館より発表された。
その情報は直ちに各国に送られることになる。
ヤシマの首都星タカマガハラでは、クリフォードが襲撃されるという情報が飛び交った。
アルビオン王国の駐ヤシマ大使館はその情報を受けて混乱に陥る。
その理由だが、ほぼ同じタイミングで本国から大きなニュースが飛び込み、その対応に明け暮れていたためだ。
そのニュースとは現国王ジョージ十五世の危篤というものだった。
国王はアルビオン星系にある首都星オベイロンの宮殿にいるが、国政に関わることはなく、影の薄い存在だ。
しかし、国王の逝去及び新国王の即位という重大な国事が起きる可能性があるため、友好国である自由星系国家連合との協議に入っていたのだ。
また、八月一日に発生したテオドール・パレンバーグ伯爵暗殺未遂事件も未解決のままであり、そこに国民に人気があるクリフォードが襲われたという情報が飛び込んだことで、外交官たちは情報収集と対応で慌てふためいたのだ。
その混乱を収めたのが、暗殺未遂事件から回復しつつあるパレンバーグだった。
彼は約一ヶ月後の九月上旬に意識を取り戻し、その後ヤシマの病院で療養している。未だに完全回復には至っていないが、体調は回復しつつあり、病床から大使たちに指示を出した。
「コリングウッド准将の現状の確認、ヤシマ政府に対してアルビオン王国関係者の安全確保と本件の徹底した調査の要求、本件の第一報をキャメロットに伝達。以上三件を至急実行せよ」
彼は数年前まで駐FSU全権大使であり、駐ヤシマ大使を始め、大使館員たちは元部下であった。そのため、大使たちもパレンバーグの的確な指示を受け、落ち着きを取り戻す。
その後、ヤシマ大使館の書記官がクリフォードの容態についての情報を伝えた。
「コリングウッド准将は一命を取りとめました。但し、予断は許さず、絶対安静だそうです」
パレンバーグは安堵するものの、即座に指示を出す。
「コリングウッド准将の状況、所在については緘口令を敷け。ヤシマ政府にも徹底させろ」
「了解しました。ですが、なぜなのでしょうか?」
書記官の質問にパレンバーグは厳しい表情で説明する。
「暗殺を命じた者が知れば、再び行動を起こす。この混乱した状況で行動を起こされると、准将の命が危ない。情報を隠し、敵を混乱させて時間を稼ぐのだ」
書記官は頷くとパレンバーグの病室を去った。
パレンバーグはすぐにヤシマ政府高官に連絡を入れ、同じことを依頼する。
クリフォードが襲われた翌日。バートラムとホルボーンはパレンバーグの下を訪れた。
パレンバーグは理由を聞くことなく、即座に面会を許可する。
入室したバートラムの顔色は悪く、憔悴した様子だった。
パレンバーグはバートラムがクリフォード暗殺未遂に責任を感じていると思い声を掛けた。
「顔色が悪いようだが、大丈夫か」
バートラムはそれに答えることなく、単刀直入に話を切り出す。
「伯爵にお話があります。准将からの命令についてです」
「コリングウッド准将からの命令? 意識が戻ったのか?」
パレンバーグはクリフォードの意識が回復したと思って確認するが、バートラムは首を横に振る。
「いえ、以前に受けた命令です。准将はこのような事態を想定しておられました」
パレンバーグはその言葉に驚く。
「自分が暗殺されることを想定していたのか?」
「少し違います。准将は帝国内で処刑または暗殺された場合の処置について、我々に命令を残しています。今回は状況が違いますが、伯爵にお伝えする必要があると考え、病室に押しかけさせていただきました」
「なるほど。では話を聞こう」
バートラムはダジボーグ星系で受けた命令について簡潔に説明していく。
「まず、准将は自分が処刑ないし暗殺された場合、この情報を最大限活用して帝国に混乱を与えるため、王国政府関係者に伝えることを命じられました。具体的な方策についても聞いておりますが、今回は帝国が実行したか不明ですので、後ほど文書で報告いたします」
パレンバーグは自らの死まで利用するというクリフォードの考えに感心するが、何も言わずに目で先を促す。
「准将は皇帝アレクサンドル二十二世がゾンファ共和国と手を組んでいる可能性が高く、両国の工作員を使ってFSUだけでなく、アルビオン王国にも搦め手を使って政治的な混乱を狙ってくる可能性が高いともお考えでした。その可能性とその根拠となる情報を王国政府関係者に伝えることも命じられています」
パレンバーグはその内容を聞き、僅かに考え込む。
「皇帝とゾンファと手を組んでいるか……充分にあり得るな。だが、その根拠となる情報とは何なのだ?」
「准将が皇帝やアラロフ補佐官と話をした際、帝国は今回の外交使節団に関する詳細なスケジュールなどの情報を把握していた形跡があります。また、ゾンファ共和国の武装商船も正確な情報を持っていた可能性が高く、双方が連携しているのではないかとのことです」
「詳細な情報を得ているか……他にはないか?」
「我が国の外交官や佐官クラスの士官の情報も持っていたそうです。准将は我が軍の中枢部もしくは政府高官に協力者がいる可能性が高いとお考えでした」
「なるほど。確かに私を殺そうとしたことも含め、思った以上に浸透している可能性は高いな。准将は政治的な混乱について具体的なことを何か言っていなかったか」
「ノースブルック政権に対する揺さぶりが最も考えられるとおっしゃっておられました。軍の中枢部に協力者がいる可能性を考えると、コパーウィート軍務卿を狙ってくるのではないかと」
その言葉にパレンバーグは驚く。
「准将の予想は既に当たっているよ。先日、コパーウィート軍務卿に対する贈収賄に関して検察が動いているという情報が流れてきた。メディアもその報道で持ちきりだそうだ。ノースブルック首相は現在苦境に立たされていると聞いている」
クリフォードの予想が当たったことにバートラムたちは驚く。
「まさか、既に動いていたとは……」
「軍務卿の件は偶然だと思っていたが、帝国やゾンファが動いていてもおかしくはない。それにしても間が悪い。国王陛下不予で首相はアルビオンに向かわなければならん。今頃キャメロットは大混乱に陥っているはずだ」
バートラムはその情報を聞き、目の前が暗くなる。
「小官は准将に冗談でこのようなことを聞いたことがあります。あなたが皇帝ならどうやって王国を攻めるのかと」
その話にパレンバーグが興味深げに尋ねる。
「ほう。それで准将はどう答えたのだ?」
「自分なら軍内部の協力者を使って軍縮に不満を持つ者やコパーウィート軍務卿を嫌う者たちを煽り、暴動もしくはクーデターを起こさせると」
パレンバーグは首を傾げる。
「クーデター? 暴動ならともかく、我が国でクーデターが成功するとは思えんが」
「私も同じことを思い、そのことを聞いております」
「それで准将はどう答えたのだ?」
「准将は必ずしも成功する必要はなく、ノースブルック内閣を総辞職させるか、議会を解散させ、民主党に政権を取らせることが重要だと。その上で軍縮政策を破棄させ、成功率が高いダジボーグ侵攻作戦を発動させると」
「ダジボーグ侵攻作戦? 確かに占領だけなら成功率は高いが、あそこを占領しても旨味など何もないではないか」
パレンバーグは呆れたという表情を浮かべる。
「その通りです。准将も無駄な軍費を使い、財政に負担を掛けるだけで何の得にもならないとおっしゃっておられました。ですが、現在の民主党の政治家なら、支持者を納得させるだけのために場当たり的に戦端を開き、そして破綻するだろうと」
「なるほど。補給の困難さもあるから、長期的には王国軍が大敗する可能性は高いな」
その言葉にバートラムは頷くが、すぐに続きを話し始める。
「それだけではありません。その結果、アルビオンの国民は政治不信に陥り、更に対外的な政策に対し消極的になるはずだとも……その状態になれば、ロンバルディアに侵攻し、更にヤシマまで領土を広げると。このルートなら消極的になった王国が動く前にその二国を掌握できると……」
「有効な手だし、やられたら打つ手は限られてくる……帝国もゾンファも准将を恐れるはずだ」
「准将は半ば冗談で話しておられましたが、今となってはその懸念が当たっているのではないかと」
そこまで言った時、パレンバーグはあることを思いつく。
「では、准将の暗殺が成功したことにした方がよさそうだな。少なくともキャメロットに帰還するまでは」
「再び狙われるとお考えですか?」
ホルボーンが質問する。
「分からん。だが、それを信じてくれれば再び狙われることはないし、信じずに再び襲撃を行えば奴らの情報収集能力を知ることができる。まあこれはヤシマ政府と協議が必要だから私だけで決められることではないが」
「我々はどうしたらよいでしょうか」
バートラムが質問する。
「とりあえず、大使館とヤシマ政府の発表を待ってほしい。命を取りとめたという発表なら何もしなくていいが、死亡したという発表の場合は不審がられないように大袈裟に嘆いてほしい。君たちが平静では敵に看破されてしまうからな」
「了解しました。この件は小官と少佐の胸の内に留めておきます」
バートラムはそれだけ言うと、パレンバーグの病室から出ていった。
残されたパレンバーグは暗澹たる思いになる。
(帝国とゾンファを下し、平和がやってくるかと思ったのだが、甘かったようだな。しかし、准将が言うように敵が手を結んだのであれば、我が国は危ういぞ。ゾンファも帝国も工作員は優秀だ。ヤシマやFSUは当てにならんし、軍の情報部と内務省の公安だけで防ぎ切れるとは思えん。ノースブルック首相が辞任するようなことがあれば、我が国は大混乱に陥る……)
パレンバーグは個人用情報端末を操作し、部下たちへの指示文書を作成し始めた。
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その情報は直ちに各国に送られることになる。
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