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第七部:「謀略と怨讐の宇宙(そら)」
第七話
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宇宙暦四五二四年二月に入ると、第四艦隊と共にサミュエル・ラングフォード中佐がキャメロット星系に帰還した。
第四艦隊はゾンファ共和国の支配体制を崩壊させるため、四十五パーセク(約百四十七光年)先のゾンファ星系に派遣されていたのだ。
クリフォードはサミュエルが指揮する軽巡航艦グラスゴー451が入港すると聞き、すぐに港湾ブロックに向かい、出迎えることにした。
待ち構えていると懐かしい顔が見え、思わず表情が緩むが、クリフォードが声を掛ける前に、軍務省の制服を着た一人の若い女性がサミュエルの胸に飛び込んでいく。
(サムにも恋人ができたのか。ならば、ここは二人の時間を邪魔しないでおこう……)
クリフォードはそのまま踵を返して港湾ブロックから立ち去った。
三日後、クリフォードはサミュエルに連絡を入れる。
サミュエルはすぐに旗艦であるキャヴァンディッシュ132にやってきた。
すぐに敬礼しようとしたが、その前にクリフォードが近づき、彼の右手を取りながら軽く肩をポンポンと叩く。
「無事で何よりだ、サム」
「無事も何も、俺は君と違ってほとんど戦場に出ていないからな」
そう言って苦笑いを浮かべる。
彼が言う通り、スヴァローグ帝国との戦いでは上級士官養成コースを受講しており、その後、中佐に昇進してグラスゴー451の艦長に就任したものの、第四艦隊に所属していたため、ゾンファ共和国との戦いにも参加していなかった。
戦隊参謀のクリスティーナ・オハラ中佐と副官のヴァレンタイン・ホルボーン少佐がいることを思い出し、クリフォードはサミュエルから離れた。
オハラとホルボーンとあいさつを交わした後、クリフォードは本題を切り出した。
「ここに来てくれたということは、私の戦隊に加わってくれるということでいいんだな?」
「もちろんだ」とサミュエルは大きく頷くが、少しだけ不満そうな表情を浮かべた。
「だが、俺としてはもっと早く声が掛かると思っていたんだが?」
そこでクリフォードはニヤリと笑う。
「もちろん君の艦が入港したと聞いて一番に港湾ブロックに向かったんだぞ。だが、私が声を掛ける前に美しい女性が君を攫って行ってしまったんだ。私も野暮なことはしたくないからな。少しばかり時間を置いたんだよ」
その言葉にサミュエルは絶句した。
「見ていたのか……」
「で、彼女とはどんな関係なんだ? まだ結婚の報告は受けていないが」
そこでサミュエルは真っ赤な顔になる。
「今回の休暇で結婚を申し込むつもりだ……」
ぼそりと言った言葉にクリフォードが大げさに反応する。
「おめでとう、サム!」
その後、クリフォードが話を聞くと、サミュエルは恥ずかしげな表情で説明を始めた。
「彼女はキャサリン・ウォーターズ。軍務省の職員だ。上級士官養成コースを受講している時に手続き関係で話をしたのがきっかけだ……」
その時、互いに魅かれ合うものがあったため、その後付き合い始めた。それからサミュエルがグラスゴーの艦長となり、ゾンファ星系まで行くことになり、ようやくプロポーズのタイミングができたところだった。
和気あいあいと旧交を温めた後、戦隊の話題に切り替える。
「戦隊の概要だが、事前に送った情報にある通りだ。軽巡航艦は君のグラスゴーとこのキャヴァンディッシュの二隻。旗艦はこのキャヴァンディッシュだ」
その言葉にサミュエルは僅かに落胆する。
彼自身、クリフォードの旗艦艦長になりたいと思っていたのだ。
「君には戦隊の副司令として別動隊の指揮を執ってもらいたいと思っている」
「この小さな戦隊で別動隊? 確かにシャーリア星系でのことを思えば可能性がゼロとは言えないが……」
サミュエルは王太子護衛戦隊で自由星系国家連合(FSU)のシャーリア星系に赴いた際、偶然スヴァローグ帝国の特使の護衛戦隊が現れ、激しい戦闘になったことを話すが、僅か八隻の戦隊を二つに分ける意味が分からず、疑問符を浮かべる。
「私も積極的に戦隊を分けるつもりはない。しかし、どんな状況になるかは分からないんだ。外交官たちを守るために旗艦だけを下げることもあり得る。その時、私が最も信頼する君が戦隊を指揮してほしいんだ」
「なるほど。確かに状況によってはキャヴァンディッシュだけを逃がすこともあり得るな」
そう言った後、サミュエルは立ち上がり、きれいな敬礼を見せる。
「サミュエル・ラングフォード中佐、コリングウッド准将閣下の戦隊に加わらせていただきます! よろしくお願いします、准将!」
クリフォードも立ち上がり、真面目な表情で答礼する。
「ようこそ、我が戦隊へ。よろしく頼む」
そこで表情を崩した。
「とりあえず、二月いっぱいは休暇を楽しんでくれ。何なら結婚式までやってくれてもいいぞ。私も祝いを持って駆けつけるから」
「そこまでは無理だ」とサミュエルは笑う。
こうして、クリフォードの戦隊に強い味方が加わった。
その後、戦隊の他の艦についても徐々に決まっていく。
そんな中、クリフォードに慶事が訪れた。
二月の中旬、官舎に戻ったところで、妻のヴィヴィアンから報告を受ける。
「私たちに新たな家族ができるわ」
ヴィヴィアンは二十六歳になったが、未だに初々しさが残る仕草で恥ずかしそうに目を伏せる。
「本当か! うれしいよ!」
懐妊の報告にクリフォードは歓喜の声を上げる。
「生まれてくるのは九月くらいになるそうよ」
「この先のことは分からないが、自由星系国家へは何度か行くことになりそうだ。タイミングが合えばいいのだが……」
クリフォードがそう言って表情を曇らせると、ヴィヴィアンが笑みを浮かべて彼に身を寄せる。
「大丈夫よ。ここには義父様もいらっしゃるし、アンジェリカさんもいるわ。それに父も兄も当面はキャメロットを離れられないそうだから、母や義姉もいるから相談相手には事欠かないわ」
クリフォードの父であるリチャードは官舎の近くに住んでいる。また、ファビアンの妻、アンジェリカは外務省に勤めているものの、首都チャリスに居を構えており、時々顔を見せていた。
ヴィヴィアンの実父、ウーサー・ノースブルック首相は本来なら首都星系アルビオンにいるはずだが、戦後処理が落ち着くまではゾンファやFSUに近いキャメロット星系で陣頭指揮を執ることが決まっている。
また、実兄であるアーサー・ノースブルックは財務官僚であったが、三年前の四五二一年にキャメロット星系の選挙区から出馬し、与党保守党の下院議員になった。現在は保守党の若手のホープとして、党の広報関係の仕事をしており、ウーサーの手助けをしている。
「確かに助かるんだが、やはり心配だな。できれば一緒にいたいよ」
そう言ってヴィヴィアンを抱き締めた。
サミュエルはキャサリンにプロポーズし、了解をもらうことに成功する。
その報告を受けたクリフォードはサミュエルの肩を大きく叩き、祝福した。
「おめでとう! で、式はいつにするんだ?」
その言葉にサミュエルの表情が曇る。
「それなんだが、まだ戦隊が正式に発足していないから、予定が立たないんだ。まあ、こればかりは仕方がないことなんだが……」
この時、正式に編成が決まっているのは二隻の軽巡航艦とファビアンの駆逐艦ゼファー328だけで、残りの駆逐艦とスループ艦は打診しているものの、艦隊総司令部と軍務省の人事部の承認が得られておらず、たなざらしになっていた。
これは嫌がらせではなく、軍縮による大規模な艦隊編成の変更による事務手続きの増加の影響を受けたためだ。そのため、正式な発足は早くても三月に入るだろうと言われていた。
「そうだな。こればかりは全く読めないな」
クリフォードも無為に時を過ごすことに辟易していた。
第四艦隊はゾンファ共和国の支配体制を崩壊させるため、四十五パーセク(約百四十七光年)先のゾンファ星系に派遣されていたのだ。
クリフォードはサミュエルが指揮する軽巡航艦グラスゴー451が入港すると聞き、すぐに港湾ブロックに向かい、出迎えることにした。
待ち構えていると懐かしい顔が見え、思わず表情が緩むが、クリフォードが声を掛ける前に、軍務省の制服を着た一人の若い女性がサミュエルの胸に飛び込んでいく。
(サムにも恋人ができたのか。ならば、ここは二人の時間を邪魔しないでおこう……)
クリフォードはそのまま踵を返して港湾ブロックから立ち去った。
三日後、クリフォードはサミュエルに連絡を入れる。
サミュエルはすぐに旗艦であるキャヴァンディッシュ132にやってきた。
すぐに敬礼しようとしたが、その前にクリフォードが近づき、彼の右手を取りながら軽く肩をポンポンと叩く。
「無事で何よりだ、サム」
「無事も何も、俺は君と違ってほとんど戦場に出ていないからな」
そう言って苦笑いを浮かべる。
彼が言う通り、スヴァローグ帝国との戦いでは上級士官養成コースを受講しており、その後、中佐に昇進してグラスゴー451の艦長に就任したものの、第四艦隊に所属していたため、ゾンファ共和国との戦いにも参加していなかった。
戦隊参謀のクリスティーナ・オハラ中佐と副官のヴァレンタイン・ホルボーン少佐がいることを思い出し、クリフォードはサミュエルから離れた。
オハラとホルボーンとあいさつを交わした後、クリフォードは本題を切り出した。
「ここに来てくれたということは、私の戦隊に加わってくれるということでいいんだな?」
「もちろんだ」とサミュエルは大きく頷くが、少しだけ不満そうな表情を浮かべた。
「だが、俺としてはもっと早く声が掛かると思っていたんだが?」
そこでクリフォードはニヤリと笑う。
「もちろん君の艦が入港したと聞いて一番に港湾ブロックに向かったんだぞ。だが、私が声を掛ける前に美しい女性が君を攫って行ってしまったんだ。私も野暮なことはしたくないからな。少しばかり時間を置いたんだよ」
その言葉にサミュエルは絶句した。
「見ていたのか……」
「で、彼女とはどんな関係なんだ? まだ結婚の報告は受けていないが」
そこでサミュエルは真っ赤な顔になる。
「今回の休暇で結婚を申し込むつもりだ……」
ぼそりと言った言葉にクリフォードが大げさに反応する。
「おめでとう、サム!」
その後、クリフォードが話を聞くと、サミュエルは恥ずかしげな表情で説明を始めた。
「彼女はキャサリン・ウォーターズ。軍務省の職員だ。上級士官養成コースを受講している時に手続き関係で話をしたのがきっかけだ……」
その時、互いに魅かれ合うものがあったため、その後付き合い始めた。それからサミュエルがグラスゴーの艦長となり、ゾンファ星系まで行くことになり、ようやくプロポーズのタイミングができたところだった。
和気あいあいと旧交を温めた後、戦隊の話題に切り替える。
「戦隊の概要だが、事前に送った情報にある通りだ。軽巡航艦は君のグラスゴーとこのキャヴァンディッシュの二隻。旗艦はこのキャヴァンディッシュだ」
その言葉にサミュエルは僅かに落胆する。
彼自身、クリフォードの旗艦艦長になりたいと思っていたのだ。
「君には戦隊の副司令として別動隊の指揮を執ってもらいたいと思っている」
「この小さな戦隊で別動隊? 確かにシャーリア星系でのことを思えば可能性がゼロとは言えないが……」
サミュエルは王太子護衛戦隊で自由星系国家連合(FSU)のシャーリア星系に赴いた際、偶然スヴァローグ帝国の特使の護衛戦隊が現れ、激しい戦闘になったことを話すが、僅か八隻の戦隊を二つに分ける意味が分からず、疑問符を浮かべる。
「私も積極的に戦隊を分けるつもりはない。しかし、どんな状況になるかは分からないんだ。外交官たちを守るために旗艦だけを下げることもあり得る。その時、私が最も信頼する君が戦隊を指揮してほしいんだ」
「なるほど。確かに状況によってはキャヴァンディッシュだけを逃がすこともあり得るな」
そう言った後、サミュエルは立ち上がり、きれいな敬礼を見せる。
「サミュエル・ラングフォード中佐、コリングウッド准将閣下の戦隊に加わらせていただきます! よろしくお願いします、准将!」
クリフォードも立ち上がり、真面目な表情で答礼する。
「ようこそ、我が戦隊へ。よろしく頼む」
そこで表情を崩した。
「とりあえず、二月いっぱいは休暇を楽しんでくれ。何なら結婚式までやってくれてもいいぞ。私も祝いを持って駆けつけるから」
「そこまでは無理だ」とサミュエルは笑う。
こうして、クリフォードの戦隊に強い味方が加わった。
その後、戦隊の他の艦についても徐々に決まっていく。
そんな中、クリフォードに慶事が訪れた。
二月の中旬、官舎に戻ったところで、妻のヴィヴィアンから報告を受ける。
「私たちに新たな家族ができるわ」
ヴィヴィアンは二十六歳になったが、未だに初々しさが残る仕草で恥ずかしそうに目を伏せる。
「本当か! うれしいよ!」
懐妊の報告にクリフォードは歓喜の声を上げる。
「生まれてくるのは九月くらいになるそうよ」
「この先のことは分からないが、自由星系国家へは何度か行くことになりそうだ。タイミングが合えばいいのだが……」
クリフォードがそう言って表情を曇らせると、ヴィヴィアンが笑みを浮かべて彼に身を寄せる。
「大丈夫よ。ここには義父様もいらっしゃるし、アンジェリカさんもいるわ。それに父も兄も当面はキャメロットを離れられないそうだから、母や義姉もいるから相談相手には事欠かないわ」
クリフォードの父であるリチャードは官舎の近くに住んでいる。また、ファビアンの妻、アンジェリカは外務省に勤めているものの、首都チャリスに居を構えており、時々顔を見せていた。
ヴィヴィアンの実父、ウーサー・ノースブルック首相は本来なら首都星系アルビオンにいるはずだが、戦後処理が落ち着くまではゾンファやFSUに近いキャメロット星系で陣頭指揮を執ることが決まっている。
また、実兄であるアーサー・ノースブルックは財務官僚であったが、三年前の四五二一年にキャメロット星系の選挙区から出馬し、与党保守党の下院議員になった。現在は保守党の若手のホープとして、党の広報関係の仕事をしており、ウーサーの手助けをしている。
「確かに助かるんだが、やはり心配だな。できれば一緒にいたいよ」
そう言ってヴィヴィアンを抱き締めた。
サミュエルはキャサリンにプロポーズし、了解をもらうことに成功する。
その報告を受けたクリフォードはサミュエルの肩を大きく叩き、祝福した。
「おめでとう! で、式はいつにするんだ?」
その言葉にサミュエルの表情が曇る。
「それなんだが、まだ戦隊が正式に発足していないから、予定が立たないんだ。まあ、こればかりは仕方がないことなんだが……」
この時、正式に編成が決まっているのは二隻の軽巡航艦とファビアンの駆逐艦ゼファー328だけで、残りの駆逐艦とスループ艦は打診しているものの、艦隊総司令部と軍務省の人事部の承認が得られておらず、たなざらしになっていた。
これは嫌がらせではなく、軍縮による大規模な艦隊編成の変更による事務手続きの増加の影響を受けたためだ。そのため、正式な発足は早くても三月に入るだろうと言われていた。
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