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第三部:「砲艦戦隊出撃せよ」
あとがき
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【改訂版追記】
いかがだったでしょうか。
ストーリー的には同じですが、読みやすさの点で少しは改善できたのではないかと思っております。
本作品は小説家になろうにて、2014年の年末から2016年10月までの2年近くかけて投稿した作品です。
当時は本業の方が非常に忙しく、冗談抜きで過労死寸前まで働いていたことに加え、ドリーム・ライフとトリニータス・ムンドゥスの書籍化が重なり、これほど長い期間が掛かってしまいました。
そんな本作品ですが、クリフエッジシリーズの中で一番気に入っています。
特に気に入っているのはエンディングです。
仲間たちと祝杯を上げつつ、この後に別れが待っているということで、湿っぽくなりそうになりながらもなんとかいい感じで締められたかなと思っているからです。
今回の改稿でもこのエンディング部分はほとんど手を加えていません。
今回手を加えたのは戦闘シーンの流れです。
割と行ったり来たりしていたので読みづらいなと思っており、その部分を入れ替えて流れをよくしてみました。
他にもこの後の第四部、第五部と若干矛盾があり、そこも修正しています。
修正したかったのにできなかったところもあります。
一番大きなところはジュンツェン星系会戦で敗北したゾンファで起きた政変についてです。
第六部に繋げるのに不都合があったので、変えようと思ったのですが、第四部、第五部、外伝とすべてに影響するため、断念しました。
やはり歴史改変は駄目ですね(笑)。
第四部も順調に改稿作業が進んでおりますので、時間を空けずに投稿できると思います。
【オリジナル版】
クリフエッジシリーズ第三部「砲艦戦隊出撃せよ」をお読みいただき、ありがとうございました。
本作品は艦長になった主人公クリフォード・カスバート・コリングウッドが、砲艦という扱い辛い艦種で奮闘するというものでしたが、いかがだったでしょうか。
今回執筆前に砲艦にするか、高速ミサイル艦にするか悩み、皆さんからのご意見をいただき、砲艦に決めました。中々難しい“お題”でしたが、書き終えてみると砲艦にして大正解だったと思っています。
前回からの反省点である人間関係の深掘りですが、今回もうまくいきませんでした。今回は政治関係と艦隊戦の駆け引きを中心に書いたため、人間関係の機微のような部分が置き去りになりました。
艦長=指揮官の孤独のような部分をもう少し描きたかったのですが……その割にはシリーズで最も長い二十話十七万字弱になっています(笑)。
また、次作では今回出てこなかった親友サムとの交流も描きたいとも思っています。
本作の主役でもある砲艦レディバードですが、イギリス海軍の砲艦インセクト級のレディバードから名前を取りました。クリケット(コオロギ)とかファイアフライ(蛍)というのも候補でしたが、安直ですが名前の響きがよかったことからレディバード(テントウムシ)に決めました。私の大好きだったローランドモルト“レディバーン”に似ているからというのも決め手の一つです(笑)。
(“大好きだった”と過去形なのは1984年に蒸留所が閉鎖され、最近ではほとんど目にしないためです)
今回、最も悩んだところは第二次ジュンツェン会戦の必然性でした。
ヤシマ解放という戦略目的を考えれば、シアメン星系側ジャンプポイントの封鎖だけで充分で、ホアン艦隊が戻ってくるという情報を得たならば、わざわざホアン艦隊と戦闘するという危ない橋を渡る必要はありません。
特にアルビオン艦隊のサクストンとハースは理性的であり、戦略目的を達したなら、それ以上の犠牲を払う作戦を行うことはなく、第二次ジュンツェン会戦は起こりえなかったはずです。
それではストーリー上、盛り上がりに欠けるため、ホアン艦隊との決戦とリンドグレーンの裏切りに近い行動を入れたのですが、その戦いを起こす必然が、同胞の救出ということで今一歩弱いかなと思っています。
この点についてはリンドグレーンが述べている通りですが、彼の言葉は私の思いとも一致しています。
そしてもうひとつ悩んだところが、第二次会戦後にゾンファ艦隊が合流し有利になったにも関わらず、最終決戦が行われなかった点です。
こちらはマオの性格と行動原理を考えれば十分に合理性があるのですが、ストーリー上、ここで派手な艦隊戦を行ってもよかったのではないかと悩みました。
主人公クリフが全く絡まない艦隊戦であったため、合理性を重視しましたが、それでよかったのか未だにもやもやしています。
次作ですが、そろそろもう一つの敵国スヴァローグ帝国を出そうかと思っています。主要な人物のイメージはあるのですが、私にとっても未だに謎の帝国(笑)であり、政治体制、軍組織、戦略などを考えていかないといけません。これはこれで楽しいのですが、時間が掛かるんです……
次作で主人公は中佐に昇進し、プロットでは軽巡航艦の艦長になる予定です。第二次世界大戦時の水雷戦隊のように、軽巡航艦で大型ミサイルをぶっ放すのもありですが、大艦隊同士の戦いでは今回のように埋もれてしまうので、艦隊戦をメインにするなら参謀というのもありかなとも思っています。
また、活動報告でご意見を募集すると思いますので、よろしくお願いします。
と言っても、別シリーズのファンタジーを二作も連載し、更にもう一作品ファンタジーの中編(十五万文字くらい)を投稿しようかと思っていますので、次作はいつになることやら……
幸いなこと?に書籍化の話が一段落していますので何とかなりそうですが、来年中に書けたらいいなという感じでしょうか(笑)。
最後にここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
心より感謝いたします。 愛山 雄町
いかがだったでしょうか。
ストーリー的には同じですが、読みやすさの点で少しは改善できたのではないかと思っております。
本作品は小説家になろうにて、2014年の年末から2016年10月までの2年近くかけて投稿した作品です。
当時は本業の方が非常に忙しく、冗談抜きで過労死寸前まで働いていたことに加え、ドリーム・ライフとトリニータス・ムンドゥスの書籍化が重なり、これほど長い期間が掛かってしまいました。
そんな本作品ですが、クリフエッジシリーズの中で一番気に入っています。
特に気に入っているのはエンディングです。
仲間たちと祝杯を上げつつ、この後に別れが待っているということで、湿っぽくなりそうになりながらもなんとかいい感じで締められたかなと思っているからです。
今回の改稿でもこのエンディング部分はほとんど手を加えていません。
今回手を加えたのは戦闘シーンの流れです。
割と行ったり来たりしていたので読みづらいなと思っており、その部分を入れ替えて流れをよくしてみました。
他にもこの後の第四部、第五部と若干矛盾があり、そこも修正しています。
修正したかったのにできなかったところもあります。
一番大きなところはジュンツェン星系会戦で敗北したゾンファで起きた政変についてです。
第六部に繋げるのに不都合があったので、変えようと思ったのですが、第四部、第五部、外伝とすべてに影響するため、断念しました。
やはり歴史改変は駄目ですね(笑)。
第四部も順調に改稿作業が進んでおりますので、時間を空けずに投稿できると思います。
【オリジナル版】
クリフエッジシリーズ第三部「砲艦戦隊出撃せよ」をお読みいただき、ありがとうございました。
本作品は艦長になった主人公クリフォード・カスバート・コリングウッドが、砲艦という扱い辛い艦種で奮闘するというものでしたが、いかがだったでしょうか。
今回執筆前に砲艦にするか、高速ミサイル艦にするか悩み、皆さんからのご意見をいただき、砲艦に決めました。中々難しい“お題”でしたが、書き終えてみると砲艦にして大正解だったと思っています。
前回からの反省点である人間関係の深掘りですが、今回もうまくいきませんでした。今回は政治関係と艦隊戦の駆け引きを中心に書いたため、人間関係の機微のような部分が置き去りになりました。
艦長=指揮官の孤独のような部分をもう少し描きたかったのですが……その割にはシリーズで最も長い二十話十七万字弱になっています(笑)。
また、次作では今回出てこなかった親友サムとの交流も描きたいとも思っています。
本作の主役でもある砲艦レディバードですが、イギリス海軍の砲艦インセクト級のレディバードから名前を取りました。クリケット(コオロギ)とかファイアフライ(蛍)というのも候補でしたが、安直ですが名前の響きがよかったことからレディバード(テントウムシ)に決めました。私の大好きだったローランドモルト“レディバーン”に似ているからというのも決め手の一つです(笑)。
(“大好きだった”と過去形なのは1984年に蒸留所が閉鎖され、最近ではほとんど目にしないためです)
今回、最も悩んだところは第二次ジュンツェン会戦の必然性でした。
ヤシマ解放という戦略目的を考えれば、シアメン星系側ジャンプポイントの封鎖だけで充分で、ホアン艦隊が戻ってくるという情報を得たならば、わざわざホアン艦隊と戦闘するという危ない橋を渡る必要はありません。
特にアルビオン艦隊のサクストンとハースは理性的であり、戦略目的を達したなら、それ以上の犠牲を払う作戦を行うことはなく、第二次ジュンツェン会戦は起こりえなかったはずです。
それではストーリー上、盛り上がりに欠けるため、ホアン艦隊との決戦とリンドグレーンの裏切りに近い行動を入れたのですが、その戦いを起こす必然が、同胞の救出ということで今一歩弱いかなと思っています。
この点についてはリンドグレーンが述べている通りですが、彼の言葉は私の思いとも一致しています。
そしてもうひとつ悩んだところが、第二次会戦後にゾンファ艦隊が合流し有利になったにも関わらず、最終決戦が行われなかった点です。
こちらはマオの性格と行動原理を考えれば十分に合理性があるのですが、ストーリー上、ここで派手な艦隊戦を行ってもよかったのではないかと悩みました。
主人公クリフが全く絡まない艦隊戦であったため、合理性を重視しましたが、それでよかったのか未だにもやもやしています。
次作ですが、そろそろもう一つの敵国スヴァローグ帝国を出そうかと思っています。主要な人物のイメージはあるのですが、私にとっても未だに謎の帝国(笑)であり、政治体制、軍組織、戦略などを考えていかないといけません。これはこれで楽しいのですが、時間が掛かるんです……
次作で主人公は中佐に昇進し、プロットでは軽巡航艦の艦長になる予定です。第二次世界大戦時の水雷戦隊のように、軽巡航艦で大型ミサイルをぶっ放すのもありですが、大艦隊同士の戦いでは今回のように埋もれてしまうので、艦隊戦をメインにするなら参謀というのもありかなとも思っています。
また、活動報告でご意見を募集すると思いますので、よろしくお願いします。
と言っても、別シリーズのファンタジーを二作も連載し、更にもう一作品ファンタジーの中編(十五万文字くらい)を投稿しようかと思っていますので、次作はいつになることやら……
幸いなこと?に書籍化の話が一段落していますので何とかなりそうですが、来年中に書けたらいいなという感じでしょうか(笑)。
最後にここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
心より感謝いたします。 愛山 雄町
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