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第三部:「砲艦戦隊出撃せよ」
第二十一話
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六月十七日 標準時間一一〇〇。
総司令官グレン・サクストン大将率いるジュンツェン進攻艦隊は、ハイフォン側ジャンプポイントの機雷を排除し、ゆっくりと星系内に進んでいた。
数隻の艦に軽微な損傷があったものの、ほぼ無傷で掃宙を終えている。
彼らの向かう先にある恒星ジュンツェンが、ややオレンジ掛かった黄色い光で星系全体を照らしていた。
サクストンは三時間前、すなわちジュンツェン星系進入した直後にゾンファ軍に対して通信を行っていた。
「既に通告した通り、ヤシマに侵攻した貴国艦隊の撤退について、貴国政府代表による正式な回答を要求する。また、ヤシマからの撤退が完全に完了するまで、当星系での戦闘行為の禁止、及び、当星系内に存在するすべての貴国に所属する艦船、軍事施設の武装を解除し、我が軍の管理下に入ることを勧告する……正式な回答がなされない、または、正式な回答と認められない場合、及び、武装の解除がなされない場合は、当艦隊の安全確保を目的として、貴国に属するすべての艦船及び施設に対し、攻撃を行うものとする……回答期限は宇宙暦四五一八年六月十七日一七〇〇とする……」
砲艦レディバード125号は、所属するキャメロット第三艦隊第四砲艦戦隊の各艦とともに加速を続けていた。
加速力に劣る砲艦は先行する主力艦、一等級艦から六等級艦に取り残される形で、輸送艦や工作艦といった補助艦艇とともに星系内を進んでいる。
艦隊は第五惑星J5を掠めるような航路を取りながらも、食糧供給基地のある第三惑星J3へも向かえる航路を選択していた。
クリフォードはその巧みな機動に感歎の念を抱いた。
(見事な航路の選択だ。この航路なら第五惑星にある艦隊を攻撃するようにも、それを無視して第三惑星に向かっているようにも見える……敵は主導権を取らなかったことを悔やんでいるだろうな……)
標準時間二〇〇〇。
ジュンツェン星系に入ってから十二時間が経過した。
最大加速を続けていた砲艦ですら、加速開始後一時間四十分で星系内巡航速度である〇・二Cに到達し、艦隊は星系内部を順調に進んでいる。
第五惑星J5の軌道上にあるゾンファ艦隊も十時間前にサクストン提督から発した最後通牒を受け取っているはずだが、通信はおろか、目立った動きは見られない。
クリフォードは敵の動きが鈍いことが気になっていた。
(敵との距離は既に二十光分程度しかない。それなのに動きが見られないのはなぜなのだろうか? 総参謀長のおっしゃる通り、敵の指揮系統が統一されていないのか……)
アルビオン艦隊の多くの将兵も同じ疑問を感じていたが、ハース中将は敵が迷っていると看破していた。
総司令官サクストン提督に見解を問われ、笑顔で答えている。
「敵はこちらが第五惑星に向かうのか、第三惑星に向かうのか迷っていると思われます。こちらが減速するタイミングで艦隊を展開しても間に合いますし、減速しなければ第三惑星に向かうことは明らかですから、そこから動き始めても高機動艦なら十分に背後を取れますので……ですが、そろそろ痺れを切らす頃かと思います」
艦隊戦の場合、星系内物質との相対速度を限りなくゼロに近づける必要がある。これは防御スクリーンに掛かる負荷を下げる必要があるためで、もし、相対速度を持ったまま戦闘に突入した場合、敵からの攻撃に加え、星間物質の運動エネルギーも防御スクリーンの負荷になってしまい、非常に不利になる。
一般的には〇・〇一C、すなわち光速の一パーセントが艦隊戦での最大戦速と言われている。
もちろん、星間物質濃度が低い場所、例えばジャンプポイント付近などであれば、それ以上の速度で戦闘を行うこともある。
しかし、戦闘は防御側が有利になる場所、すなわち軍事拠点がある場所か、逆に守るべき施設に近い場所で起こることが多いため、大規模な艦隊戦では光速の一パーセント未満で両軍が激突することが多い。
「総参謀長が敵ならどうする?」とサクストンは尋ねた。
「そうですね」とハースは少しだけ首を傾げた後、
「小官なら我が艦隊の進路を塞ぐ形で展開しますね。そうすればこちらは進路を変更するか、減速するかの選択しかありません。第五惑星の要塞を攻撃するなら当然減速しますし、第三惑星に向かうにしても巡航速度で側面を晒すことは非常に不利になりますから」
「なるほどな……ならば、この状況をどう生かすべきだと思うか」
「この進路のまま、減速を開始してはいかがでしょうか。〇・一C程度まで減速すれば、敵は更に混乱するでしょう」
ハースの献策により、アルビオン艦隊は減速を開始した。但し、最も加速力が低い艦、すなわち砲艦の最大加速度に合わせた緩慢な減速だった。
この減速を続ければ、五十分ほどで〇・一Cまで減速できる。その時、第五惑星J5に約十二・五光分の距離まで近づいており、そこから二時間ほどでJ5に最接近する。
しかし、戦闘が可能な速度にするには更に五十分の減速が必要であり、遅くとも約百分後に減速を開始する必要があった。もちろん、敵が接近してこないという前提であり、常識的に考えれば敵との距離が五光分程度になったところで減速を開始しなければならない。
標準時間二一〇〇。
〇・一Cまでの減速が終わった段階で、ゾンファ側に動きが現れた。
五個の艦隊が要塞を基点に斜陣を構成するため展開し始める。ついにゾンファ艦隊がアルビオン艦隊を捕捉しようという意思を見せたのだ。
最大加速度で展開を続けるゾンファ艦隊は、二十分ほどで艦隊の再配置を終えた。アルビオン艦隊とゾンファ艦隊の距離は既に十光分を割り込んでいる。
この距離はアルビオン側が攻撃を企図するのであれば、減速を開始する限界点でもあった。
そして、十分後、アルビオン艦隊は陣形を整えつつ、減速を開始した。
砲艦レディバード125号は通常空間航行用機関をフル稼働させ、減速を行っていた。
クリフォードは戦闘指揮所の艦長用シートに座り指揮を執っている。しかし、ほとんどの命令は艦隊司令部から送信されてきているため、大してやることはなかった。
(このタイミングで減速するということは、ここで一戦交えるつもりなんだろう……それにしても、この時間は辛いな。やることがある分、副長たちの方がマシかもしれないな。未だに艦隊司令部からの命令は来ていないが、総司令部から連絡されていないんだろうか……)
顔には出さないものの、初めて正式な指揮官として指揮を執ることに責任の重さを感じていた。更に明確な方針が示されないことに対し、彼にしては珍しく、司令部に対して僅かに苛立ちを覚えていた。
その間にも減速は続き、第四砲艦戦隊は主力である二等級艦と特殊な隊形を形成し終えていた。
ジュンツェン進攻艦隊には約六百隻の砲艦が存在する。その砲艦と同数の戦艦で円形陣を組んでいたのだ。
その円形の面を敵艦隊に向けており、円盤が縦になって進行方向に進んでいるように見える。
更に特異な点は戦艦と砲艦が一隻ずつペアを組むように並び、進行方向側に必ず戦艦が配置されていた。まるで砲艦を守るかのように。
ゾンファ艦隊の士官の中にもその異様な陣形に疑問を持つものがいたが、アルビオン側の目的が判らず困惑するだけに終わっていた。
ゾンファ側は第五惑星にあるJ5要塞を防衛拠点とし、その射程内である二光分以内で待ち構えている。
一方のアルビオン艦隊はJ5要塞の射程外を掠めるような進路を取りつつ、減速していった。
総司令官グレン・サクストン大将率いるジュンツェン進攻艦隊は、ハイフォン側ジャンプポイントの機雷を排除し、ゆっくりと星系内に進んでいた。
数隻の艦に軽微な損傷があったものの、ほぼ無傷で掃宙を終えている。
彼らの向かう先にある恒星ジュンツェンが、ややオレンジ掛かった黄色い光で星系全体を照らしていた。
サクストンは三時間前、すなわちジュンツェン星系進入した直後にゾンファ軍に対して通信を行っていた。
「既に通告した通り、ヤシマに侵攻した貴国艦隊の撤退について、貴国政府代表による正式な回答を要求する。また、ヤシマからの撤退が完全に完了するまで、当星系での戦闘行為の禁止、及び、当星系内に存在するすべての貴国に所属する艦船、軍事施設の武装を解除し、我が軍の管理下に入ることを勧告する……正式な回答がなされない、または、正式な回答と認められない場合、及び、武装の解除がなされない場合は、当艦隊の安全確保を目的として、貴国に属するすべての艦船及び施設に対し、攻撃を行うものとする……回答期限は宇宙暦四五一八年六月十七日一七〇〇とする……」
砲艦レディバード125号は、所属するキャメロット第三艦隊第四砲艦戦隊の各艦とともに加速を続けていた。
加速力に劣る砲艦は先行する主力艦、一等級艦から六等級艦に取り残される形で、輸送艦や工作艦といった補助艦艇とともに星系内を進んでいる。
艦隊は第五惑星J5を掠めるような航路を取りながらも、食糧供給基地のある第三惑星J3へも向かえる航路を選択していた。
クリフォードはその巧みな機動に感歎の念を抱いた。
(見事な航路の選択だ。この航路なら第五惑星にある艦隊を攻撃するようにも、それを無視して第三惑星に向かっているようにも見える……敵は主導権を取らなかったことを悔やんでいるだろうな……)
標準時間二〇〇〇。
ジュンツェン星系に入ってから十二時間が経過した。
最大加速を続けていた砲艦ですら、加速開始後一時間四十分で星系内巡航速度である〇・二Cに到達し、艦隊は星系内部を順調に進んでいる。
第五惑星J5の軌道上にあるゾンファ艦隊も十時間前にサクストン提督から発した最後通牒を受け取っているはずだが、通信はおろか、目立った動きは見られない。
クリフォードは敵の動きが鈍いことが気になっていた。
(敵との距離は既に二十光分程度しかない。それなのに動きが見られないのはなぜなのだろうか? 総参謀長のおっしゃる通り、敵の指揮系統が統一されていないのか……)
アルビオン艦隊の多くの将兵も同じ疑問を感じていたが、ハース中将は敵が迷っていると看破していた。
総司令官サクストン提督に見解を問われ、笑顔で答えている。
「敵はこちらが第五惑星に向かうのか、第三惑星に向かうのか迷っていると思われます。こちらが減速するタイミングで艦隊を展開しても間に合いますし、減速しなければ第三惑星に向かうことは明らかですから、そこから動き始めても高機動艦なら十分に背後を取れますので……ですが、そろそろ痺れを切らす頃かと思います」
艦隊戦の場合、星系内物質との相対速度を限りなくゼロに近づける必要がある。これは防御スクリーンに掛かる負荷を下げる必要があるためで、もし、相対速度を持ったまま戦闘に突入した場合、敵からの攻撃に加え、星間物質の運動エネルギーも防御スクリーンの負荷になってしまい、非常に不利になる。
一般的には〇・〇一C、すなわち光速の一パーセントが艦隊戦での最大戦速と言われている。
もちろん、星間物質濃度が低い場所、例えばジャンプポイント付近などであれば、それ以上の速度で戦闘を行うこともある。
しかし、戦闘は防御側が有利になる場所、すなわち軍事拠点がある場所か、逆に守るべき施設に近い場所で起こることが多いため、大規模な艦隊戦では光速の一パーセント未満で両軍が激突することが多い。
「総参謀長が敵ならどうする?」とサクストンは尋ねた。
「そうですね」とハースは少しだけ首を傾げた後、
「小官なら我が艦隊の進路を塞ぐ形で展開しますね。そうすればこちらは進路を変更するか、減速するかの選択しかありません。第五惑星の要塞を攻撃するなら当然減速しますし、第三惑星に向かうにしても巡航速度で側面を晒すことは非常に不利になりますから」
「なるほどな……ならば、この状況をどう生かすべきだと思うか」
「この進路のまま、減速を開始してはいかがでしょうか。〇・一C程度まで減速すれば、敵は更に混乱するでしょう」
ハースの献策により、アルビオン艦隊は減速を開始した。但し、最も加速力が低い艦、すなわち砲艦の最大加速度に合わせた緩慢な減速だった。
この減速を続ければ、五十分ほどで〇・一Cまで減速できる。その時、第五惑星J5に約十二・五光分の距離まで近づいており、そこから二時間ほどでJ5に最接近する。
しかし、戦闘が可能な速度にするには更に五十分の減速が必要であり、遅くとも約百分後に減速を開始する必要があった。もちろん、敵が接近してこないという前提であり、常識的に考えれば敵との距離が五光分程度になったところで減速を開始しなければならない。
標準時間二一〇〇。
〇・一Cまでの減速が終わった段階で、ゾンファ側に動きが現れた。
五個の艦隊が要塞を基点に斜陣を構成するため展開し始める。ついにゾンファ艦隊がアルビオン艦隊を捕捉しようという意思を見せたのだ。
最大加速度で展開を続けるゾンファ艦隊は、二十分ほどで艦隊の再配置を終えた。アルビオン艦隊とゾンファ艦隊の距離は既に十光分を割り込んでいる。
この距離はアルビオン側が攻撃を企図するのであれば、減速を開始する限界点でもあった。
そして、十分後、アルビオン艦隊は陣形を整えつつ、減速を開始した。
砲艦レディバード125号は通常空間航行用機関をフル稼働させ、減速を行っていた。
クリフォードは戦闘指揮所の艦長用シートに座り指揮を執っている。しかし、ほとんどの命令は艦隊司令部から送信されてきているため、大してやることはなかった。
(このタイミングで減速するということは、ここで一戦交えるつもりなんだろう……それにしても、この時間は辛いな。やることがある分、副長たちの方がマシかもしれないな。未だに艦隊司令部からの命令は来ていないが、総司令部から連絡されていないんだろうか……)
顔には出さないものの、初めて正式な指揮官として指揮を執ることに責任の重さを感じていた。更に明確な方針が示されないことに対し、彼にしては珍しく、司令部に対して僅かに苛立ちを覚えていた。
その間にも減速は続き、第四砲艦戦隊は主力である二等級艦と特殊な隊形を形成し終えていた。
ジュンツェン進攻艦隊には約六百隻の砲艦が存在する。その砲艦と同数の戦艦で円形陣を組んでいたのだ。
その円形の面を敵艦隊に向けており、円盤が縦になって進行方向に進んでいるように見える。
更に特異な点は戦艦と砲艦が一隻ずつペアを組むように並び、進行方向側に必ず戦艦が配置されていた。まるで砲艦を守るかのように。
ゾンファ艦隊の士官の中にもその異様な陣形に疑問を持つものがいたが、アルビオン側の目的が判らず困惑するだけに終わっていた。
ゾンファ側は第五惑星にあるJ5要塞を防衛拠点とし、その射程内である二光分以内で待ち構えている。
一方のアルビオン艦隊はJ5要塞の射程外を掠めるような進路を取りつつ、減速していった。
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