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第三章「聖都攻略編」
第五十九話「決着:後篇」
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グラント帝国軍は炎魔神に勝利した。
ラントは高らかに勝利を宣言した後、ポートカダム盟約軍に向けて降伏勧告を行った。
『諸君らの切り札は消滅した。これ以上、我が軍に抵抗することは無意味である! 直ちにその場で止まり、武器を捨てよ! 移動を続ける者、武装解除に応じない者は抵抗の意思があるものとして、上空から攻撃を加える!』
その言葉に人族の兵士たちは立ち止り、武器を捨てていく。
ラントは地上軍である駆逐兵団と轟雷兵団を呼び戻すよう命じると、グラッサ王国軍の陣地があった場所に向かった。
彼に同行しているのは側近たちの他には、魔導王オードと天魔女王アギー、参謀であるウイリアム・アデルフィだ。
ラントは炎魔神を召喚した古代遺物を回収し、再び使われないようにしようと考えたのだ。
アーティファクトを載せた荷馬車はすぐに見つかった。
オードは初めて見るアーティファクトに興奮を隠しきれないのか、いつも以上に饒舌にしゃべっている。
「これはなかなかのものだ。このような紋様の魔法陣は未だかつて目にしたことがない。陛下よ、これを魔導研究所に持ち返って研究させてもらえないだろうか」
「そのつもりだ」と答えると、オードが大きく頷き、収納魔法を使って亜空間に入れる。
あまりに嬉しそうな様子にラントは危機感を抱く。
「研究するのは構わないが、間違っても起動しないでくれよ。こんな面倒なことは二度とごめんだからな」
「無論だ。対処法が分かるまでは魔法陣の解析に留めるつもりだ」
ラントは対処法が分かったら起動するつもりだと気づいたが、そのことは口にしなかった。
更に可搬式結界装置や魔導式弩砲なども回収していった。これらについてもオードは新しいおもちゃを手に入れた子供のように喜んでいた。
バラバラになった各国の軍隊が集まるまでには三時間近く掛かった。
その間に聖王を追った追撃隊が戻ってきた。
神龍王アルビンは意気揚々とラントに報告を行っていく。
「マグダレーンという奴は我が天翔兵団が捕らえた。天馬騎士どもはアークグリフォンたちを見ただけで、抵抗することなく降伏したぞ」
「よくやってくれた、神龍王よ。今回の戦いでは天翔兵団が勝利に導いたと言っていい」
ラントはそう言って褒めた後、聖王マグダレーン十八世を連れてくるように命じた。
聖王は拘束こそされていないものの、人化したエンシェントドラゴンたちによってラントの前に引き出される。
その顔に生気はなく、実年齢は六十二歳だが、八十歳の老人のようにラントには見えていた。
「マグダレーン殿、今回の戦いでの敗北を認め、我が帝国に降伏する気はあるか?」
ラントは平板な声で問いかける。
それに対し、聖王は虚ろな目でラントを見るだけで、言葉を発しない。
「もう一度聞く。敗北を認め、我が帝国に降伏するか? それとも魔帝である私に降伏することはよしとせず、教えに殉じて処刑されることを望むのか?」
処刑という言葉に聖王はピクリと反応した後、跪いて懇願を始めた。
「こ、降伏する! 聖王の称号も返納する! だ、だから処刑だけは……頼む! 命だけは助けてくれ……」
その情けない姿にラントと共にいるアルビンたちは呆れ、嘲笑を浮かべている。
マグダレーンは三十万人近い兵力で戦いを挑み、更に古代遺物である炎魔神を投入したにもかかわらず、完敗したことで希望を失っていた。
彼はラントに未来を見る能力があり、それによって自分たちが敗れたと思っており、この先、更に抵抗しようと勝てないと諦めていたのだ。
また、炎魔神が迫った際にパニックに陥り、味方を見捨てて逃げ出したことも彼の自尊心を打ち砕いた。
逃げ出した後に冷静になり、自分の情けない行動が自らの未来を奪ったと気づいたのだ。そのため、権力者として復権することを諦め、ただ生き延びることを考えるようになった。
「よろしい。我が帝国は君に対し危害を加えないと約束しよう」
「あ、ありがとうございます! 感謝いたします」
マグダレーンは地面に額をこすりつけて感謝の言葉を叫んでいた。
ラントはマグダレーンを下げさせると、戦後処理について主だった者たちと話し合った。
「私としてはこれ以上領土を広げるつもりはない。もちろん、今回の人族の侵攻作戦に関しては一定の補償は求めるが、領土の割譲、属国化はもちろん、人族の国々の指導者に戦争責任を問うつもりはない」
その言葉にアルビンが反発する。
「それはないだろう。奴らは我らを攻撃してきたのだ。相応の罰は受けてもらわなくてはならん」
「領土を得たとしても管理が大変だ。帝国本土に通ずるロセス地方はともかく、他の国々は人族に任せる方がいい」
ラントがそう説明するが、アルビンを始め、鬼神王ゴインや巨神王タレット、天魔女王アギーも納得した様子が見えない。
そのことに気づいたラントは更に説明を加えていく。
「人族の国とグラント帝国との間で不可侵条約を結ぶ。その交渉の席において、我が帝国に逆らうことの愚かさを思い知らせる。もっとも今回の敗戦で思い知っているとは思うがな」
「陛下が人族を脅すというのか?」とゴインが聞く。
その問いにラントは笑みを浮かべる。
「私では迫力が足りないよ。だから、天翔兵団、駆逐兵団、轟雷兵団にも同行してもらい、その力を見せつけてやるのだ。我が軍の力を見て逆らおうとする者はいないだろう」
「なるほど。それは面白いかもしれぬな」
アルビンはその光景を想像し、ニヤリと笑う。
「聖王はどうなさるのですか? このまま許すのでしょうか?」
アギーが聖王マグダレーンの処遇について確認する。
「生かしておいた方が役に立つんだ。まず彼の言葉で戦いに赴き、数万の精鋭と王子を失ったギリー連合王国は彼とトファース教団を許さないだろう。他にも兵を見捨てて逃げ出したという話が広まるだろうから、古いトファース教がいかに酷いものかという宣伝にもなる。トファース教の力を落とすにはちょうどいいんだ」
「おっしゃる通りですわ! あのような情けない男が聖王として君臨し、各国の指導者が従わざるを得なかったということが広く知られれば、トファース教を信じる者が減ることは間違いございません。さすがは陛下でございます」
アギーの言葉でアルビンたちも納得する。
その後、ポートカダム盟約軍の主要な指揮官を集め、ラントは今後について説明を行った。
「諸君らはこのまま帰国の途についてくれればよい。その上で本国の指導者に我が国と戦うことの愚かさを説明してほしい……」
帰国していいという話に指揮官たちは驚きを隠せない。
捕虜となり賠償金と交換で帰国できればいい方だと思っていたためだ。
「……私は諸君らの国と不可侵条約を結ぶ用意がある。その交渉を行うため、諸君らの国の首都を訪れるつもりだ。そのことも伝えてほしい」
そこでグラッサ王国軍の司令官、ジョナサン・モートラックが発言を求めた。
ラントが許可すると、モートラックはそこにいる全員が抱いている疑問を口にする。
「我ら全員が解放されるということでしょうか? このような場合、指揮官は戦勝国に連行され、処刑されることが通例ですが」
「そうした方がよいのかな?」と言ってラントは笑い、すぐにそれを打ち消す。
「冗談だ。正直なところ、人族の軍に脅威を感じていていない。今回もあの炎の巨人のみが脅威だった。いや、我々だけなら脅威でも何でもない。戦場から離脱することは容易にできたのだから」
その言葉にモートラックは頷くが、更なる疑問を口にする。
「おっしゃる通り、帝国軍だけでしたら離脱は可能でしたでしょう。では、なぜ戦ったのでしょうか」
「バイアンリーの住民を始め、多くの罪のない民が傷つく恐れがあったためだ。正直なところ、君たちポートカダム盟約軍がどうなろうとよかった。ただ、君たちが吸収されれば、あの炎の巨人の力は更に強大となり、バイアンリーだけでなく、多くの町が飲み込まれただろう。それを防ぐために私は命を賭けて止めたのだ」
その言葉に人族の指揮官たちは敗北感を強くする。
「グラッサ王国の国王には警告するつもりだ。破滅を招くような強力な兵器を使うことは人族のみならず、すべての生命を危機に晒すことになると胆に銘じるべきだと」
その言葉にモートラックは頭を下げる。
「帰国した暁には国王陛下にそのことを伝えると約束いたします」
そしてゆっくりと顔を上げ、真剣な表情で話を続ける。
「今回のことで私のみならず、我が国はラント陛下に大きな借りができたと思っております。陛下と帝国軍の方々が止めてくださらなければ、先ほど陛下がおっしゃったように大陸全体を巻き込む大災害になった可能性がありました」
ラントは静かに頷く。
「私自身は帰国後に処刑されるでしょう。自軍の兵士のみならず、友軍にも大きな被害を与えましたから。ですが、今回の教訓は必ず伝わるようにいたします。アーティファクトのような未知の物、制御できぬ物を戦争に投入することは危険であると」
「そうしてくれるとありがたい」
ラントはそれだけ言うと、解散を命じた。
翌日、ラント率いるグラント帝国軍は帰国の途についた。
駆逐兵団の戦士が五百名ほど戦死しているが、二十八万という大軍と未知の存在と戦い勝利したことから、戦士たちの気持ちは高揚していた。
「では、帝都に凱旋する! 出発せよ!」
その命令に戦士たちは高らかと腕を上げて応えた。
ラントは高らかに勝利を宣言した後、ポートカダム盟約軍に向けて降伏勧告を行った。
『諸君らの切り札は消滅した。これ以上、我が軍に抵抗することは無意味である! 直ちにその場で止まり、武器を捨てよ! 移動を続ける者、武装解除に応じない者は抵抗の意思があるものとして、上空から攻撃を加える!』
その言葉に人族の兵士たちは立ち止り、武器を捨てていく。
ラントは地上軍である駆逐兵団と轟雷兵団を呼び戻すよう命じると、グラッサ王国軍の陣地があった場所に向かった。
彼に同行しているのは側近たちの他には、魔導王オードと天魔女王アギー、参謀であるウイリアム・アデルフィだ。
ラントは炎魔神を召喚した古代遺物を回収し、再び使われないようにしようと考えたのだ。
アーティファクトを載せた荷馬車はすぐに見つかった。
オードは初めて見るアーティファクトに興奮を隠しきれないのか、いつも以上に饒舌にしゃべっている。
「これはなかなかのものだ。このような紋様の魔法陣は未だかつて目にしたことがない。陛下よ、これを魔導研究所に持ち返って研究させてもらえないだろうか」
「そのつもりだ」と答えると、オードが大きく頷き、収納魔法を使って亜空間に入れる。
あまりに嬉しそうな様子にラントは危機感を抱く。
「研究するのは構わないが、間違っても起動しないでくれよ。こんな面倒なことは二度とごめんだからな」
「無論だ。対処法が分かるまでは魔法陣の解析に留めるつもりだ」
ラントは対処法が分かったら起動するつもりだと気づいたが、そのことは口にしなかった。
更に可搬式結界装置や魔導式弩砲なども回収していった。これらについてもオードは新しいおもちゃを手に入れた子供のように喜んでいた。
バラバラになった各国の軍隊が集まるまでには三時間近く掛かった。
その間に聖王を追った追撃隊が戻ってきた。
神龍王アルビンは意気揚々とラントに報告を行っていく。
「マグダレーンという奴は我が天翔兵団が捕らえた。天馬騎士どもはアークグリフォンたちを見ただけで、抵抗することなく降伏したぞ」
「よくやってくれた、神龍王よ。今回の戦いでは天翔兵団が勝利に導いたと言っていい」
ラントはそう言って褒めた後、聖王マグダレーン十八世を連れてくるように命じた。
聖王は拘束こそされていないものの、人化したエンシェントドラゴンたちによってラントの前に引き出される。
その顔に生気はなく、実年齢は六十二歳だが、八十歳の老人のようにラントには見えていた。
「マグダレーン殿、今回の戦いでの敗北を認め、我が帝国に降伏する気はあるか?」
ラントは平板な声で問いかける。
それに対し、聖王は虚ろな目でラントを見るだけで、言葉を発しない。
「もう一度聞く。敗北を認め、我が帝国に降伏するか? それとも魔帝である私に降伏することはよしとせず、教えに殉じて処刑されることを望むのか?」
処刑という言葉に聖王はピクリと反応した後、跪いて懇願を始めた。
「こ、降伏する! 聖王の称号も返納する! だ、だから処刑だけは……頼む! 命だけは助けてくれ……」
その情けない姿にラントと共にいるアルビンたちは呆れ、嘲笑を浮かべている。
マグダレーンは三十万人近い兵力で戦いを挑み、更に古代遺物である炎魔神を投入したにもかかわらず、完敗したことで希望を失っていた。
彼はラントに未来を見る能力があり、それによって自分たちが敗れたと思っており、この先、更に抵抗しようと勝てないと諦めていたのだ。
また、炎魔神が迫った際にパニックに陥り、味方を見捨てて逃げ出したことも彼の自尊心を打ち砕いた。
逃げ出した後に冷静になり、自分の情けない行動が自らの未来を奪ったと気づいたのだ。そのため、権力者として復権することを諦め、ただ生き延びることを考えるようになった。
「よろしい。我が帝国は君に対し危害を加えないと約束しよう」
「あ、ありがとうございます! 感謝いたします」
マグダレーンは地面に額をこすりつけて感謝の言葉を叫んでいた。
ラントはマグダレーンを下げさせると、戦後処理について主だった者たちと話し合った。
「私としてはこれ以上領土を広げるつもりはない。もちろん、今回の人族の侵攻作戦に関しては一定の補償は求めるが、領土の割譲、属国化はもちろん、人族の国々の指導者に戦争責任を問うつもりはない」
その言葉にアルビンが反発する。
「それはないだろう。奴らは我らを攻撃してきたのだ。相応の罰は受けてもらわなくてはならん」
「領土を得たとしても管理が大変だ。帝国本土に通ずるロセス地方はともかく、他の国々は人族に任せる方がいい」
ラントがそう説明するが、アルビンを始め、鬼神王ゴインや巨神王タレット、天魔女王アギーも納得した様子が見えない。
そのことに気づいたラントは更に説明を加えていく。
「人族の国とグラント帝国との間で不可侵条約を結ぶ。その交渉の席において、我が帝国に逆らうことの愚かさを思い知らせる。もっとも今回の敗戦で思い知っているとは思うがな」
「陛下が人族を脅すというのか?」とゴインが聞く。
その問いにラントは笑みを浮かべる。
「私では迫力が足りないよ。だから、天翔兵団、駆逐兵団、轟雷兵団にも同行してもらい、その力を見せつけてやるのだ。我が軍の力を見て逆らおうとする者はいないだろう」
「なるほど。それは面白いかもしれぬな」
アルビンはその光景を想像し、ニヤリと笑う。
「聖王はどうなさるのですか? このまま許すのでしょうか?」
アギーが聖王マグダレーンの処遇について確認する。
「生かしておいた方が役に立つんだ。まず彼の言葉で戦いに赴き、数万の精鋭と王子を失ったギリー連合王国は彼とトファース教団を許さないだろう。他にも兵を見捨てて逃げ出したという話が広まるだろうから、古いトファース教がいかに酷いものかという宣伝にもなる。トファース教の力を落とすにはちょうどいいんだ」
「おっしゃる通りですわ! あのような情けない男が聖王として君臨し、各国の指導者が従わざるを得なかったということが広く知られれば、トファース教を信じる者が減ることは間違いございません。さすがは陛下でございます」
アギーの言葉でアルビンたちも納得する。
その後、ポートカダム盟約軍の主要な指揮官を集め、ラントは今後について説明を行った。
「諸君らはこのまま帰国の途についてくれればよい。その上で本国の指導者に我が国と戦うことの愚かさを説明してほしい……」
帰国していいという話に指揮官たちは驚きを隠せない。
捕虜となり賠償金と交換で帰国できればいい方だと思っていたためだ。
「……私は諸君らの国と不可侵条約を結ぶ用意がある。その交渉を行うため、諸君らの国の首都を訪れるつもりだ。そのことも伝えてほしい」
そこでグラッサ王国軍の司令官、ジョナサン・モートラックが発言を求めた。
ラントが許可すると、モートラックはそこにいる全員が抱いている疑問を口にする。
「我ら全員が解放されるということでしょうか? このような場合、指揮官は戦勝国に連行され、処刑されることが通例ですが」
「そうした方がよいのかな?」と言ってラントは笑い、すぐにそれを打ち消す。
「冗談だ。正直なところ、人族の軍に脅威を感じていていない。今回もあの炎の巨人のみが脅威だった。いや、我々だけなら脅威でも何でもない。戦場から離脱することは容易にできたのだから」
その言葉にモートラックは頷くが、更なる疑問を口にする。
「おっしゃる通り、帝国軍だけでしたら離脱は可能でしたでしょう。では、なぜ戦ったのでしょうか」
「バイアンリーの住民を始め、多くの罪のない民が傷つく恐れがあったためだ。正直なところ、君たちポートカダム盟約軍がどうなろうとよかった。ただ、君たちが吸収されれば、あの炎の巨人の力は更に強大となり、バイアンリーだけでなく、多くの町が飲み込まれただろう。それを防ぐために私は命を賭けて止めたのだ」
その言葉に人族の指揮官たちは敗北感を強くする。
「グラッサ王国の国王には警告するつもりだ。破滅を招くような強力な兵器を使うことは人族のみならず、すべての生命を危機に晒すことになると胆に銘じるべきだと」
その言葉にモートラックは頭を下げる。
「帰国した暁には国王陛下にそのことを伝えると約束いたします」
そしてゆっくりと顔を上げ、真剣な表情で話を続ける。
「今回のことで私のみならず、我が国はラント陛下に大きな借りができたと思っております。陛下と帝国軍の方々が止めてくださらなければ、先ほど陛下がおっしゃったように大陸全体を巻き込む大災害になった可能性がありました」
ラントは静かに頷く。
「私自身は帰国後に処刑されるでしょう。自軍の兵士のみならず、友軍にも大きな被害を与えましたから。ですが、今回の教訓は必ず伝わるようにいたします。アーティファクトのような未知の物、制御できぬ物を戦争に投入することは危険であると」
「そうしてくれるとありがたい」
ラントはそれだけ言うと、解散を命じた。
翌日、ラント率いるグラント帝国軍は帰国の途についた。
駆逐兵団の戦士が五百名ほど戦死しているが、二十八万という大軍と未知の存在と戦い勝利したことから、戦士たちの気持ちは高揚していた。
「では、帝都に凱旋する! 出発せよ!」
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