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第三章「聖都攻略編」
第五十一話「決戦:その五」
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ギリー連合王国軍の司令官、ケアン王子は自慢のロングモーン騎兵が一方的に蹂躙されている事実を信じたくなかった。
(何が起きているんだ? 敵に巨人や龍がいるとはいえ、数で圧倒できるはずだ。絶対におかしい……)
彼がそんなことを考えている間にも、騎兵の隊列を食い破るように進む魔獣族戦士と、ドシンドシンという大きな足音と共に突き進んでくる巨人族戦士に、騎兵たちはパニックに陥っていた。そして、巨人たちが王子の直属部隊に迫ってくるのが見えている。
「殿下、ここは三英雄の方々に突破口を作っていただき、敵本陣に強襲を掛けるしかありません」
幕僚の一人がそう進言する。
そこで王子は我に返った。
「そうだ! 彼らなら巨人ですら容易に倒せるはずだ。ティーリン! コックス! ターコネル!」
名を呼ばれた三人が「「「オオ!」」」と応える。
三人は銀色に輝く甲冑と王子の愛馬に匹敵する名馬に跨っている。そして、その手には穂先が仄かに光る魔槍を手にしていた。
三英雄はギリー連合王国内で名を知られた豪傑たちだ。
国王から国宝である魔槍を預けられ、その戦闘力は勇者に匹敵すると王国が宣伝するほどで、実際強力な魔物である地龍を単独で倒したこともある。
もっともこれは人族の中での話であり、グラント帝国軍であれば、戦士長にすらなれないレベルだ。
三英雄の筆頭、ティーリンが馬に乗ったまま前に進み出る。
彼は四十歳を超えた壮年の戦士だが、その鍛え上げられた肉体は鎧の上からでも分かるほどで、王子はその姿に安心感を抱く。
「卿ら三名で突破口を開け、我らが魔帝の本陣まで辿り着くための道を作ってほしい。やってくれるか」
「御意!」とティーリンが槍を上げて叫ぶ。
更にコックスとターコネルも軽く頭を下げる。
ティーリンはコックスらに頷くと、馬首を迫ってくる巨人に向けた。
「我らに続け!」と短く宣言すると、仄かにピンク色に光る魔槍レッドブレストを掲げて愛馬を駆けさせる。それにコックスとターコネルが続いた。
「三英雄に続くのだ! 魔帝ラントを討ち、魔族どもを駆逐する!」
ケアン王子はそう命じると、自らも槍を掲げて突撃する。
その間にティーリンは見上げるような巨人の足元にまで達していた。
しかし、彼は怯むことなく、魔槍レッドブレストを巨人の脛に向けて突き出す。その距離は明らかに届くものではなかったが、魔槍の穂先が輝くと、深紅の槍となって巨人に突き刺さった。
この時、巨人族戦士は油断していた。
ラントの命令によってエルダードワーフが作る脛当てや膝当てが支給されており、人族の槍であれば容易くはじき返すことができるためだ。
しかし、ティーリンの放った魔槍の一撃はエルダードワーフの名工が作る防具をいとも簡単に貫く。
「うっ!」と呻くと、巨人族戦士はバランスを崩して倒れていった。
そして、後続の騎兵が群がり、次々と槍を突き刺していく。
「ティーリン様が巨人を倒したぞ!」
若い兵士の声が響くと、それに「勝てるぞ!」という声が被さっていく。
更にコックスとターコネルも攻撃を加え、巨人族戦士の膝を突かせていた。
「皆の者! 三英雄に続くのだ! 巨人たちは倒せぬ相手ではない!」
ケアン王子の大音声が戦場に響く。
「突き進め!」
「魔帝を倒すんだ!」
「オオオ!」
戦意を漲らせた騎兵たちが口々に叫びながら、ティーリンたちの後に続く。
ラントは巨人族戦士が倒れたことに驚くが、すぐに冷静さを取り戻した。
「敵の騎兵が突破してくる可能性がある。支援部隊は各自の判断で攻撃せよ」
彼の横では側近であるフェンリルのキースが護衛たちに指示を出していた。
「ローズは危険を感じたら陛下を乗せて上空に退避。ロバートたちは上空で陛下の護衛に専念してくれ。ラディは私たちと陛下が退避するまで、この場を死守する」
『分かったわ。ラントのことは私に任せておきなさい』と龍形態のローズが念話で答える。
ロバートたちもアークグリフォンの姿になっており、同じように念話で了承を伝える。
「なら、俺は前線で戦ってもいいですか」
ハイオーガのラディが刃渡り二メートルを超える巨大な剣を肩に載せた状態で、キースに確認する。
「駄目だ。時間を稼ぐ必要が出てくる可能性もある。我々は陛下の護衛だということを忘れるな」
厳しい表情で叱責され、ラディはしょんぼりとした表情で「了解」と答えるしかなかった。
その間に更に二体の巨人が倒れ、馬蹄の音が近づいてくる。
上空にいる天魔女王アギーが念話を使ってその場から状況を説明する。
『騎兵が突破してきました。先頭に魔力を帯びた槍を持った兵士が三名おります。彼らが巨人族戦士を倒し、突破口を開いたようですわ』
「魔槍か……後続はどうだ?」
『千騎ほどが続いておりますわ……あれはフェッター家の旗……司令官のケアン王子の直属のようです。どういたしますか?』
アギーの念話には緊迫感がなかった。
彼女にとっては魔槍を持っているとはいえ、勇者でもないただの人族は敵ではなく、自分がいれば千騎程度の騎兵を倒すことは難しくないと考えているためだ。
ラントは後ろに控える通信士のデーモンロードに顔を向ける。
「巨人族部隊にケアン王子の部隊を通すように命令を送ってくれ。ここで一気に決着を付ける」
「御意」とデーモンロードは答え、前線の巨人族の指揮官に命令を伝達する。
「よろしいのか。一戦士とはいえ、巨人族を倒した者たちだが」と魔導王オードが確認する。
その言葉にラントは笑みを返した。
「君もいるし、天魔女王もいる。支援部隊の魔術師たちもいるから問題はない。それより司令官であるケアン王子を逃がしたくない。彼を倒せば、ギリー連合王国軍の指揮命令系統は一時的に大きく混乱する。その混乱を突いて、一気に決着を付けたい」
「了解した。では、いつでも命令を」
オードもアギーと同様にこの状況に危機感を抱いておらず、すぐに了承する。
三英雄を先頭にロングモーン騎兵の最精鋭、ケアン王子直属部隊がラントに向かって突撃する。
しかし、エンシェントエルフやデーモンたちから放たれた魔法により、次々と打ち倒されていった。
その激しい攻撃の中、三英雄たちは巧みに魔法を回避し、無傷のまま突っ込んでいく。
「アギー、オードは味方に損害が出ないように魔法で攻撃を。ローズは二人の魔法を抜けてくる者がいたら、ブレスで止めを刺してくれ」
そう言いながら彼女の背中に乗る。
ローズはラントが乗ってくることに歓喜するが、それを隠して『任せておきなさい』とつっけんどんな念話で返した。
ラントはそれに「頼んだよ」と笑みを浮かべて答えるが、その時、彼ですら分かるほど異様な魔力の高まりを西側から感じた。
「何が起きた!?」
彼が西側を見ると、そこには巨大な炎の柱が立ち上っていた。
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「殿下、ここは三英雄の方々に突破口を作っていただき、敵本陣に強襲を掛けるしかありません」
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そこで王子は我に返った。
「そうだ! 彼らなら巨人ですら容易に倒せるはずだ。ティーリン! コックス! ターコネル!」
名を呼ばれた三人が「「「オオ!」」」と応える。
三人は銀色に輝く甲冑と王子の愛馬に匹敵する名馬に跨っている。そして、その手には穂先が仄かに光る魔槍を手にしていた。
三英雄はギリー連合王国内で名を知られた豪傑たちだ。
国王から国宝である魔槍を預けられ、その戦闘力は勇者に匹敵すると王国が宣伝するほどで、実際強力な魔物である地龍を単独で倒したこともある。
もっともこれは人族の中での話であり、グラント帝国軍であれば、戦士長にすらなれないレベルだ。
三英雄の筆頭、ティーリンが馬に乗ったまま前に進み出る。
彼は四十歳を超えた壮年の戦士だが、その鍛え上げられた肉体は鎧の上からでも分かるほどで、王子はその姿に安心感を抱く。
「卿ら三名で突破口を開け、我らが魔帝の本陣まで辿り着くための道を作ってほしい。やってくれるか」
「御意!」とティーリンが槍を上げて叫ぶ。
更にコックスとターコネルも軽く頭を下げる。
ティーリンはコックスらに頷くと、馬首を迫ってくる巨人に向けた。
「我らに続け!」と短く宣言すると、仄かにピンク色に光る魔槍レッドブレストを掲げて愛馬を駆けさせる。それにコックスとターコネルが続いた。
「三英雄に続くのだ! 魔帝ラントを討ち、魔族どもを駆逐する!」
ケアン王子はそう命じると、自らも槍を掲げて突撃する。
その間にティーリンは見上げるような巨人の足元にまで達していた。
しかし、彼は怯むことなく、魔槍レッドブレストを巨人の脛に向けて突き出す。その距離は明らかに届くものではなかったが、魔槍の穂先が輝くと、深紅の槍となって巨人に突き刺さった。
この時、巨人族戦士は油断していた。
ラントの命令によってエルダードワーフが作る脛当てや膝当てが支給されており、人族の槍であれば容易くはじき返すことができるためだ。
しかし、ティーリンの放った魔槍の一撃はエルダードワーフの名工が作る防具をいとも簡単に貫く。
「うっ!」と呻くと、巨人族戦士はバランスを崩して倒れていった。
そして、後続の騎兵が群がり、次々と槍を突き刺していく。
「ティーリン様が巨人を倒したぞ!」
若い兵士の声が響くと、それに「勝てるぞ!」という声が被さっていく。
更にコックスとターコネルも攻撃を加え、巨人族戦士の膝を突かせていた。
「皆の者! 三英雄に続くのだ! 巨人たちは倒せぬ相手ではない!」
ケアン王子の大音声が戦場に響く。
「突き進め!」
「魔帝を倒すんだ!」
「オオオ!」
戦意を漲らせた騎兵たちが口々に叫びながら、ティーリンたちの後に続く。
ラントは巨人族戦士が倒れたことに驚くが、すぐに冷静さを取り戻した。
「敵の騎兵が突破してくる可能性がある。支援部隊は各自の判断で攻撃せよ」
彼の横では側近であるフェンリルのキースが護衛たちに指示を出していた。
「ローズは危険を感じたら陛下を乗せて上空に退避。ロバートたちは上空で陛下の護衛に専念してくれ。ラディは私たちと陛下が退避するまで、この場を死守する」
『分かったわ。ラントのことは私に任せておきなさい』と龍形態のローズが念話で答える。
ロバートたちもアークグリフォンの姿になっており、同じように念話で了承を伝える。
「なら、俺は前線で戦ってもいいですか」
ハイオーガのラディが刃渡り二メートルを超える巨大な剣を肩に載せた状態で、キースに確認する。
「駄目だ。時間を稼ぐ必要が出てくる可能性もある。我々は陛下の護衛だということを忘れるな」
厳しい表情で叱責され、ラディはしょんぼりとした表情で「了解」と答えるしかなかった。
その間に更に二体の巨人が倒れ、馬蹄の音が近づいてくる。
上空にいる天魔女王アギーが念話を使ってその場から状況を説明する。
『騎兵が突破してきました。先頭に魔力を帯びた槍を持った兵士が三名おります。彼らが巨人族戦士を倒し、突破口を開いたようですわ』
「魔槍か……後続はどうだ?」
『千騎ほどが続いておりますわ……あれはフェッター家の旗……司令官のケアン王子の直属のようです。どういたしますか?』
アギーの念話には緊迫感がなかった。
彼女にとっては魔槍を持っているとはいえ、勇者でもないただの人族は敵ではなく、自分がいれば千騎程度の騎兵を倒すことは難しくないと考えているためだ。
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その言葉にラントは笑みを返した。
「君もいるし、天魔女王もいる。支援部隊の魔術師たちもいるから問題はない。それより司令官であるケアン王子を逃がしたくない。彼を倒せば、ギリー連合王国軍の指揮命令系統は一時的に大きく混乱する。その混乱を突いて、一気に決着を付けたい」
「了解した。では、いつでも命令を」
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