116 / 134
第三章「聖都攻略編」
第四十三話「決戦に向けて」
しおりを挟む
十一月に入ると、ポートカダムで各国の代表が集まったという情報が帝都フィンクランに入ってきた。
「元聖王の権威は依然衰えていないようですわ」と天魔女王アギーが報告する。
「そのようだな」
「で、戦力はどの程度なのだ?」と神龍王アルビンが聞く。
「陽動も含めると、三十万に達すると聞いておりますわ」
「三十万か……」と剛毅なアルビンもその数に驚き、いつもの軽口を叩けない。
これまでの帝国の長い歴史の中でも、三十万の敵と戦ったことはなかったためだ。
「どれだけいようが、しょせん烏合の衆に過ぎない。それよりそれだけの数を食わせていくことができるのかが気になるな」
ラントは余裕の笑みを浮かべている。
その笑みに合わせるようにアギーも微笑む。
「カダム連合が総力を挙げて食料の確保に奔走しておりますわ。ですが、カダム連合の担当者から得た情報では、予定通り年内に攻め込まないと輸送が追いつかずに兵糧が尽きてしまうそうです。それで撤退となったら首が飛ぶと焦っているそうですわ。フフフ」
「更に情報収集を頼む。特に敵の主力がどのような部隊なのか、何を得意としているのかを探ってくれ。他にも指揮官の人となりも分かるとありがたい」
「承りました」
ラントはその報告を聞き、瞑想するように考え込む。
(今のところ順調だ。二十五万人いようが、神聖ロセス王国と同じような軍隊なら問題はない。ギリー連合王国の騎兵とグラッサ王国の魔法兵団の情報はある程度あるが、確認は必要だな……)
そう考え、参謀であるウイリアム・アデルフィに確認する。
「ギリー連合王国の騎兵の特徴は分かるか?」
「ギリー連合王国の騎兵はロングモーン騎兵が有名です。魔法も使え、ロセスの聖騎士の軽装騎兵版と考えたらよいのではないかと。但し、数が圧倒的に違います。聖騎士は千名程度ですが、ロングモーン騎兵は五万とも六万とも言われております」
「精鋭が六万か。額面通りなら結構厄介だが……」とラントが呟く。
「数百年前のことだが、確かに騎兵は多かったな。だが、大したことはなかったぞ」
アルビンがそう言って鼻で笑った。
「歴史書には約八百年前のブラックラ帝の時代に、ギリー連合王国は大きく力を落としたとあります。恐らく神龍王様の記憶はその時の物でしょう。ですが、人族にとっては遥か昔のこと。同じと考えるのはいささか危険かと」
アデルフィはアルビンの嘲笑に怯むことなく、淡々と指摘する。
「俺たちが負けるというのか?」とアルビンが凄む。
「負けるとは思っておりません。ですが、今回指揮を執るのは第五王子であるケアン王子と思われます。彼は果敢な性格で、彼の国では英雄と呼ばれております。騎兵の特性をよく理解し、無策で挑んでくることはないでしょう。油断なされない方がよろしいかと」
「たかが騎兵であろう。天空を駆ける我らの敵ではないわ」
そのアルビンの言葉にアデルフィは反論することなく、ラントを見た。
ラントもアデルフィの懸念を理解しており、引き締めに掛かる。
「私も我が軍が敗れるとは思っていない。だが、アデルフィの言にも聞くところがある。特に敵の指揮官の性格を知ることは無駄な損害を出さないために重要だ」
アルビンもラントの言いたいことを理解し、それ以上侮るような言葉は発しなかった。
ラントはそれに満足すると、話題を変える。
「グラッサ王国で注意すべき部隊は?」
その問いにもアデルフィが流れるように答えていく。
「魔法兵団に尽きます。あの国はエルフが多く、優秀な魔法兵が多くおります。優秀と申しましても帝国の魔術師ほどではありませんが、ロセスの聖職者たちとは比較になりません。その魔法兵団は約二万と公表されておりますが、実際には一万五千程度ではないかと。恐らくそのうちの一万ほどが派遣されると思われます」
「魔法兵が一万か……指揮官は確かモートラックと言ったな」
「その通りです。ジョナサン・モートラック団長はエルフ族で既に五十年以上にわたり、グラッサ王国の魔法兵団を指揮しております。ロセスとは離れており、面識はありませんが、沈着冷静な性格で、軍略も得意だと聞いております」
そこでアギーが話に加わってきた。
「グラッサ王国の魔法兵団には古代文明のアーティファクトがございます。一つには魔力を使った遠距離兵器で、半マイル(約八百メートル)ほどの射程を持ち、巨人族にダメージを与えられるものでした。ブラックラ帝の御代に一度見たことがございます」
「魔導王はそのアーティファクトについて、どの程度知っているかな?」
魔道具の専門家、魔導王オードにラントは話を振った。
「簡単に言えば、魔導の力によって発射する弩砲である。通常のバリスタに比べ、速射性が高いこと、射程及び威力が大きいこと、命中精度が高いことが特徴となる。以前はこの魔導式バリスタが二十基程度あったと記憶している」
「速射性はどの程度なのだろうか?」
「正確な数字は把握しておらぬが、おおよそ十秒に一回程度であったと記憶している」
「二十基だとすると、一分間に百二十発か……射程が八百メートルだとすると、結構厄介だが……何基持ち込まれるかが問題だな。天魔女王、最優先で調べてくれ」
「承りました。目立つものですし、移動を開始すればすぐに判明すると思いますわ」
「グラッサ王国にはもう一つアーティファクトがあったと記憶している」とオードがぼそりと言った。
「もう一つとは?」
「人族の呼び方は知らぬが、我らは“可搬型結界”と呼んでいたものである」
「可搬型結界? 移動式のバリアみたいなものか。どの程度の能力を持っているのだろうか?」
「直径百ヤード(約九十メートル)ほどで、強度はアークデーモンやリッチクラスの魔法に対し防護が可能という程度。但し、多重展開が可能であり、ごく狭い範囲であれば、神龍王殿のブレスですら防ぎ切っている。そうであったな、神龍王殿」
その問いにアルビンは顔を歪める。
「その通りだ。俺の全力のブレスを防いだことがある。あの時はブラックラ帝が力技で破壊しているがな」
「つまり、その可搬型結界の発生装置は破壊されたということなのか?」
ラントが質問するとアギーが答える。
「確認はできておりませんが、ほぼすべて破壊したはずです。但し、既に五百年以上前の話ですので、現在どの程度の数になっているかは不明でございます」
「これも調査が必要だな。グラッサ王国にアーティファクトがあるのは古代文明の遺跡があるからと聞いたが、詳細は分からないのか?」
その言葉にアギーが申し訳なさそうに答える。
「今までは調査したことがございませんでした。陛下のご命令によって七月頃から調査を始めましたが、グラッサ王国のガードが思ったより硬く、場所の特定がようやくできたところでございます。申し訳ございません」
「いや、それは構わない。ただ、今回の戦いに何がどの程度用意されているのか、特に全く知らない物が出てくるのか、その辺りを早急に調べてくれ」
「承りました。我が名に賭けて、不意打ちを受けないよう、必ず暴き出してみせますわ」
アギーが気合を入れて答えた。
「十二月には敵が集結するだろう。それに合わせてカダム連合北部の偵察を強化する。更にノースロセス城に駐留する駆逐兵団と轟雷兵団を増強する。敵の数がどの程度になるかは分からないが、我が軍の敵ではない! 皆の奮闘に期待する!」
ラントがそう言って締めると、全員が「「御意!」」と応えた。
「元聖王の権威は依然衰えていないようですわ」と天魔女王アギーが報告する。
「そのようだな」
「で、戦力はどの程度なのだ?」と神龍王アルビンが聞く。
「陽動も含めると、三十万に達すると聞いておりますわ」
「三十万か……」と剛毅なアルビンもその数に驚き、いつもの軽口を叩けない。
これまでの帝国の長い歴史の中でも、三十万の敵と戦ったことはなかったためだ。
「どれだけいようが、しょせん烏合の衆に過ぎない。それよりそれだけの数を食わせていくことができるのかが気になるな」
ラントは余裕の笑みを浮かべている。
その笑みに合わせるようにアギーも微笑む。
「カダム連合が総力を挙げて食料の確保に奔走しておりますわ。ですが、カダム連合の担当者から得た情報では、予定通り年内に攻め込まないと輸送が追いつかずに兵糧が尽きてしまうそうです。それで撤退となったら首が飛ぶと焦っているそうですわ。フフフ」
「更に情報収集を頼む。特に敵の主力がどのような部隊なのか、何を得意としているのかを探ってくれ。他にも指揮官の人となりも分かるとありがたい」
「承りました」
ラントはその報告を聞き、瞑想するように考え込む。
(今のところ順調だ。二十五万人いようが、神聖ロセス王国と同じような軍隊なら問題はない。ギリー連合王国の騎兵とグラッサ王国の魔法兵団の情報はある程度あるが、確認は必要だな……)
そう考え、参謀であるウイリアム・アデルフィに確認する。
「ギリー連合王国の騎兵の特徴は分かるか?」
「ギリー連合王国の騎兵はロングモーン騎兵が有名です。魔法も使え、ロセスの聖騎士の軽装騎兵版と考えたらよいのではないかと。但し、数が圧倒的に違います。聖騎士は千名程度ですが、ロングモーン騎兵は五万とも六万とも言われております」
「精鋭が六万か。額面通りなら結構厄介だが……」とラントが呟く。
「数百年前のことだが、確かに騎兵は多かったな。だが、大したことはなかったぞ」
アルビンがそう言って鼻で笑った。
「歴史書には約八百年前のブラックラ帝の時代に、ギリー連合王国は大きく力を落としたとあります。恐らく神龍王様の記憶はその時の物でしょう。ですが、人族にとっては遥か昔のこと。同じと考えるのはいささか危険かと」
アデルフィはアルビンの嘲笑に怯むことなく、淡々と指摘する。
「俺たちが負けるというのか?」とアルビンが凄む。
「負けるとは思っておりません。ですが、今回指揮を執るのは第五王子であるケアン王子と思われます。彼は果敢な性格で、彼の国では英雄と呼ばれております。騎兵の特性をよく理解し、無策で挑んでくることはないでしょう。油断なされない方がよろしいかと」
「たかが騎兵であろう。天空を駆ける我らの敵ではないわ」
そのアルビンの言葉にアデルフィは反論することなく、ラントを見た。
ラントもアデルフィの懸念を理解しており、引き締めに掛かる。
「私も我が軍が敗れるとは思っていない。だが、アデルフィの言にも聞くところがある。特に敵の指揮官の性格を知ることは無駄な損害を出さないために重要だ」
アルビンもラントの言いたいことを理解し、それ以上侮るような言葉は発しなかった。
ラントはそれに満足すると、話題を変える。
「グラッサ王国で注意すべき部隊は?」
その問いにもアデルフィが流れるように答えていく。
「魔法兵団に尽きます。あの国はエルフが多く、優秀な魔法兵が多くおります。優秀と申しましても帝国の魔術師ほどではありませんが、ロセスの聖職者たちとは比較になりません。その魔法兵団は約二万と公表されておりますが、実際には一万五千程度ではないかと。恐らくそのうちの一万ほどが派遣されると思われます」
「魔法兵が一万か……指揮官は確かモートラックと言ったな」
「その通りです。ジョナサン・モートラック団長はエルフ族で既に五十年以上にわたり、グラッサ王国の魔法兵団を指揮しております。ロセスとは離れており、面識はありませんが、沈着冷静な性格で、軍略も得意だと聞いております」
そこでアギーが話に加わってきた。
「グラッサ王国の魔法兵団には古代文明のアーティファクトがございます。一つには魔力を使った遠距離兵器で、半マイル(約八百メートル)ほどの射程を持ち、巨人族にダメージを与えられるものでした。ブラックラ帝の御代に一度見たことがございます」
「魔導王はそのアーティファクトについて、どの程度知っているかな?」
魔道具の専門家、魔導王オードにラントは話を振った。
「簡単に言えば、魔導の力によって発射する弩砲である。通常のバリスタに比べ、速射性が高いこと、射程及び威力が大きいこと、命中精度が高いことが特徴となる。以前はこの魔導式バリスタが二十基程度あったと記憶している」
「速射性はどの程度なのだろうか?」
「正確な数字は把握しておらぬが、おおよそ十秒に一回程度であったと記憶している」
「二十基だとすると、一分間に百二十発か……射程が八百メートルだとすると、結構厄介だが……何基持ち込まれるかが問題だな。天魔女王、最優先で調べてくれ」
「承りました。目立つものですし、移動を開始すればすぐに判明すると思いますわ」
「グラッサ王国にはもう一つアーティファクトがあったと記憶している」とオードがぼそりと言った。
「もう一つとは?」
「人族の呼び方は知らぬが、我らは“可搬型結界”と呼んでいたものである」
「可搬型結界? 移動式のバリアみたいなものか。どの程度の能力を持っているのだろうか?」
「直径百ヤード(約九十メートル)ほどで、強度はアークデーモンやリッチクラスの魔法に対し防護が可能という程度。但し、多重展開が可能であり、ごく狭い範囲であれば、神龍王殿のブレスですら防ぎ切っている。そうであったな、神龍王殿」
その問いにアルビンは顔を歪める。
「その通りだ。俺の全力のブレスを防いだことがある。あの時はブラックラ帝が力技で破壊しているがな」
「つまり、その可搬型結界の発生装置は破壊されたということなのか?」
ラントが質問するとアギーが答える。
「確認はできておりませんが、ほぼすべて破壊したはずです。但し、既に五百年以上前の話ですので、現在どの程度の数になっているかは不明でございます」
「これも調査が必要だな。グラッサ王国にアーティファクトがあるのは古代文明の遺跡があるからと聞いたが、詳細は分からないのか?」
その言葉にアギーが申し訳なさそうに答える。
「今までは調査したことがございませんでした。陛下のご命令によって七月頃から調査を始めましたが、グラッサ王国のガードが思ったより硬く、場所の特定がようやくできたところでございます。申し訳ございません」
「いや、それは構わない。ただ、今回の戦いに何がどの程度用意されているのか、特に全く知らない物が出てくるのか、その辺りを早急に調べてくれ」
「承りました。我が名に賭けて、不意打ちを受けないよう、必ず暴き出してみせますわ」
アギーが気合を入れて答えた。
「十二月には敵が集結するだろう。それに合わせてカダム連合北部の偵察を強化する。更にノースロセス城に駐留する駆逐兵団と轟雷兵団を増強する。敵の数がどの程度になるかは分からないが、我が軍の敵ではない! 皆の奮闘に期待する!」
ラントがそう言って締めると、全員が「「御意!」」と応えた。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
メイド侯爵令嬢
みこと
ファンタジー
侯爵令嬢であるローズ・シュナイダーには前世の記憶がある。
伝説のスーパーメイド、キャロル・ヴァネッサである。
そう、彼女は転生者なのである。
侯爵令嬢である彼女がなりたいもの。
もちろん「メイド」である。
しかし、侯爵令嬢というのは身分的にメイドというにはいささか高すぎる。
ローズはメイドを続けられるのか?
その頃、周辺諸国では不穏な動きが...
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる