57 / 84
2章 竜騎士団編
49.魔女の部屋
しおりを挟む
コバルトはしばらくの間、謹慎処分となった。今は独房にはいってるという。
「ええっ!そりゃ強引に連れていかれたけど、魔物が出てきたのはコバルトのせいじゃないよ!」
アキトはエドガーに反論していた。
「わかってる。だがお前が危険な目にあったのは確かだろ!」
「でも!エド!独房って牢屋でしょ?コバルトは隊長なのに」
「……俺が言ったんじゃねえよ。コバルト本人が入るって言ったんだよ。それにコバルト隊はしばらく副団長のアランが面倒みることになったんだよ」
エドガーが困った顔をするとけじめが必要なんだよと小声で言った。
「それに予定では今回は偵察だけだったんだ」
そうだ。はじめは偵察に行くと聞いていた。だがあの森の現状をみて思わず手を出してしまった。それもアキトから手伝うと言い出しだしたのだ。
「周囲をいきなり浄化しちまったから焦った魔物が攻撃してきたんだ」
そういえば、沼地を綺麗にしたくて直接浄化しようとした事を思い出した。
「正式な許可なく俺の伴侶のアキトを連れて行っただけでも懲罰もんだったんだ」
「僕がエドの伴侶なだけで?なんで……あ。……団長の伴侶だから?」
竜騎士団の団長は王族でないとなれない。その伴侶は……。
「そうだ。アキト。お前はもう王族なんだよ」
僕王族だった!じゃあ竜騎士隊員が勝手な判断で連れ歩く事が出来ない人間ってこと?
「僕……まだ自覚が足らないんだな」
「アキト。貴方のせいではありません。自分を責めないで。」
クロードがアキトを抱きしめ、優しく背中をさすってくれた。
「ちぇっ。なんだよ。またクロばっか!俺もアキト抱きしめたいのに」
「エドが日ごろから王族らしくないのが悪いんです!」
「なんだよ。今更お貴族様みたいにエラそうになんて出来ねえんだよ」
「お貴族よりも上の王族でしょ?気品がないんですよ」
「しょうがねえじゃんか。俺は帝王学とかより武道重視だったからな。歴史やしきたりも習っちゃいねえんだよ!」
「それはエドが勉強嫌いだったからではないのですか?」
「ちがーう!いや勉強は嫌いだったがラドゥ兄貴がしなくていいって言ってくれたんだよ」
「え?……第二皇太子がですか?」
「そうだよ。まあ俺は三番目だし、冒険者になればって魔物退治を進めてくれたのもラドゥ兄貴だ」
「ふむ。なんかひっかかりますね。」
「なにがひっかかるんだ?」
「第三皇太子に王族になって欲しくなかったように聞こえますね」
「なんだそれ?王位継承権のことか?元から興味はないからいいんだよ」
「まあそうでしょうね……でも継承権を放棄しても王の血筋には変わりない」
「クロ。何が言いたいんだよ?」
「……いえ。」
「団長!朝練始まりますよ!」
部屋の前で何人か竜騎士が呼びに来てるようだった。
「とにかく!アキトは今日は部屋にいろ」
「僕っ、コバルトに面会に行きたいっ」
「駄目だ!今日は部屋にいろ。……頼むから部屋で大人しくいてくれよ」
「……わかった」
「エドガーに何度も同じこと言わせちゃったな」
「ええ。でもエドガーのいう事も理解してあげないと」
「コバルト凹んでるだろうな。僕は大丈夫だよって笑顔で言ってあげたいだけなんだ」
僕がソファーでしょげてるとバレットがお茶を入れてくれた。
「今日はラベンダーティーにしました」
バレットが選んでくれたフレーバーだ。ほんのり甘い穏やかな香りに心が癒される。
「ラベンダーには心を穏やかにする作用がありますからね」
「そのとおり!よく知ってるね!コバルトにこそちょうどいいお茶なのにな」
「気持ちはよくわかりますが、アキトは隊員である前にエドガーとわたしの伴侶なのです」
「クロ?」
「わたしもアキトの事が心配なのです。今日は傍にいてくれませんか?でないと嫉妬に狂いそうです」
「クロードったらコバルトのことで妬いてくれてたの?」
「もちろん!私がすっごいやきもち焼なのをご存じないのですか?」
クロードはわざと片眉をあげてアキトを睨む。
「ふふふ。今知ったよ」
「では慰めのキスをしてくれますか?」
「うん。いいよ」
僕はクロードの首に腕を回しチュッと軽く口づけをした。
「ふふ。エドにまた抜け駆けだって言われるでしょうね」
クロードは優しい。僕の気持ちをあっという間に穏やかにしてくれる。
「僕、クロに甘えてばかりだね」
「いいんですよ。わたしはアキトをデロデロに甘やかす所存ですので」
「あはは!何だよソレ!」
ついに僕は大声でわらった。
昼にはバレットが食堂からランチを運んでくれた。
そのあとはソファでクロードの膝の上に乗ったまま本を読んだりしていた。
「アキト。ダレンの事なのですが……」
「うん?ばあちゃんと伴侶だったってこと?じゃあ僕にとっては義理のじーちゃん?いや義理のとーさん?あれ?」
「難しく考えなくてもよろしいのでは?」
マリーは僕の育ての親だ。しかし見た目から僕はずっとばあちゃんと呼んで育ってた。僕に魔力を渡しすぎて老化が進んだ事を知らなかったからだ。そのマリーの伴侶がダレンだというのだ。
「僕、ダレンさんに謝らないといけないのかな?」
「それは本人に聞いてみたらいかがですか?」
クロードの視線の先を追うと、ちょうどバレットが扉をあけたところだった。そこにはダレンがいた。
「どうも。お邪魔でしたかな?」
ダレンが軽くお辞儀をした。クロが少し緊張した面持ちになった。
「いいえ。どうぞ。診療所はいいのですか?」
「ハッハッハ。こんな老いぼれ一人いなくても大丈夫ですよ」
そんなはずないだろう。ダレンの治癒魔力は相当なものだ。
「それよりアキトは私の事を聞かれたのですね?」
「はい。その。すみませんでした!ダレンさんがばあ……マリーの伴侶と知らなくって」
「わたしに謝るのは見当違いですよ。マリーは自分の望む様に生きた。それを認めて喜んでやれるのが伴侶だと思っております。マリーが命を懸けて護った子を今度は私が導く」
ダレンはバレットに壁際の絵画と棚を少しずらすように言う。
バレットは一瞬ためらったがアキトが頷いたためそのままいう事を聞き動かした。
「貴方がココに来たという事は近くに部屋が来ているという事ですか?」
「そうです。クロードさん、さあ!出番ですよ」
ダレンに言われるとクロードがアキトから離れ、黒猫の姿になる。
「え?何?どうしたの?クロ?」
絵画が飾ってあった白い壁にいきなりと扉が現れるとゆっくりと開かれた。
そこは転生前にみた馴染みの部屋だった。
「これは、ばあちゃんの仕事部屋だ!」
「にゃあぁあんっ」
クロがひと声鳴くとぴょんとその部屋に飛び込んだ。
「クロ!大丈夫なの?僕もそっちへ行くよ!……あれ?」
アキトがクロの後を追って行こうとするが見えないバリアがあるようで部屋に入れなかった。
「アキト。この世界の掟では一つの時代に一人しか飛べない。」
そうか。ばあちゃんの部屋は元の世界だ。この世界から見れば異世界となる。今回はエドガーが僕を見つけるために僕の元居た世界に移転して僕を見つけ戻ってきた。つまりもう人は移転できないんだ!
でも、クロは猫だから移転できた?のか?
部屋からマリーの魔力が感じる。思えばこの世界に移転する前のクロはおかしかった。仕事部屋の魔法陣に誘導するように僕を連れて行ったのだ。まさかあの時クロは操られてたのか?
『さすがだね。もうそこまで理解したのかい?』
クロがしゃべってる?でもその声は。
「え?ばあちゃん?ばあちゃんなの?」
『アキト大きくなっただろうね。お前がクロードと結ばれるのは、わかってたよ。卵のときにお前がクロ―ドを選んだんだ』
「えええ?僕ってそんな昔からクロに一目ぼれしてたの?」
魔女と勇者の卵を抱え異世界に飛ぼうとした時、クロードと僕の魔力の相性を一目で察知したのだそうだ。そのためそのままクロードを猫に変え、有無を言わさず引き連れて行ったらしい。
『わたしとクロードは眷属の魔法で契約をかわしている。その契約に少しオプションを組み込んだのさ』
「オプション?」
ばあちゃんらしい。ハチャメチャだ。
『そうさ!まず時が来ればお前をこの世界に移転させる。次に異世界に馴染んだ頃にお前と対話する。どうだい?素敵なオプションだろう!』
「マリー。お前はほんとに相変わらずじゃの。はっはっは」
ダレンが嬉しそうに笑う。その目は愛しそうだ。
『さあて、今この場面を見てアキトはきっとばあちゃんはハチャメチャだとか思ってるんだろう?わかってるよ。わたしには先読みができるからね。未来が見えるんだよ。だからこそこの先の破滅をとめたいんだ』
「この先の破滅?」
『なんでお前の母であるマリアが黒竜と魔女のハーフが知ってるかい?それは神龍(シェンロン)が手を回したんだよ。二人が恋に落ちる様にきっかけを作った。何故かわかるか?神龍(シェンロン)は実体を持たない。だから贄が必要となる。でもひ弱な贄に降臨はできない。魔力も必要だ。そのため丈夫な体を持つ竜と魔力量の多い魔女の両方の力をもつ者が必要だったのだ』
「それって?この世界を救ったのってマリアを生贄にしたってこと?」
『神龍(シェンロン)はマリアの身体に乗り移ったんだ。そして今度災いが起きればアキトの身体に乗り移る気なのだ!』
「ええっ!そりゃ強引に連れていかれたけど、魔物が出てきたのはコバルトのせいじゃないよ!」
アキトはエドガーに反論していた。
「わかってる。だがお前が危険な目にあったのは確かだろ!」
「でも!エド!独房って牢屋でしょ?コバルトは隊長なのに」
「……俺が言ったんじゃねえよ。コバルト本人が入るって言ったんだよ。それにコバルト隊はしばらく副団長のアランが面倒みることになったんだよ」
エドガーが困った顔をするとけじめが必要なんだよと小声で言った。
「それに予定では今回は偵察だけだったんだ」
そうだ。はじめは偵察に行くと聞いていた。だがあの森の現状をみて思わず手を出してしまった。それもアキトから手伝うと言い出しだしたのだ。
「周囲をいきなり浄化しちまったから焦った魔物が攻撃してきたんだ」
そういえば、沼地を綺麗にしたくて直接浄化しようとした事を思い出した。
「正式な許可なく俺の伴侶のアキトを連れて行っただけでも懲罰もんだったんだ」
「僕がエドの伴侶なだけで?なんで……あ。……団長の伴侶だから?」
竜騎士団の団長は王族でないとなれない。その伴侶は……。
「そうだ。アキト。お前はもう王族なんだよ」
僕王族だった!じゃあ竜騎士隊員が勝手な判断で連れ歩く事が出来ない人間ってこと?
「僕……まだ自覚が足らないんだな」
「アキト。貴方のせいではありません。自分を責めないで。」
クロードがアキトを抱きしめ、優しく背中をさすってくれた。
「ちぇっ。なんだよ。またクロばっか!俺もアキト抱きしめたいのに」
「エドが日ごろから王族らしくないのが悪いんです!」
「なんだよ。今更お貴族様みたいにエラそうになんて出来ねえんだよ」
「お貴族よりも上の王族でしょ?気品がないんですよ」
「しょうがねえじゃんか。俺は帝王学とかより武道重視だったからな。歴史やしきたりも習っちゃいねえんだよ!」
「それはエドが勉強嫌いだったからではないのですか?」
「ちがーう!いや勉強は嫌いだったがラドゥ兄貴がしなくていいって言ってくれたんだよ」
「え?……第二皇太子がですか?」
「そうだよ。まあ俺は三番目だし、冒険者になればって魔物退治を進めてくれたのもラドゥ兄貴だ」
「ふむ。なんかひっかかりますね。」
「なにがひっかかるんだ?」
「第三皇太子に王族になって欲しくなかったように聞こえますね」
「なんだそれ?王位継承権のことか?元から興味はないからいいんだよ」
「まあそうでしょうね……でも継承権を放棄しても王の血筋には変わりない」
「クロ。何が言いたいんだよ?」
「……いえ。」
「団長!朝練始まりますよ!」
部屋の前で何人か竜騎士が呼びに来てるようだった。
「とにかく!アキトは今日は部屋にいろ」
「僕っ、コバルトに面会に行きたいっ」
「駄目だ!今日は部屋にいろ。……頼むから部屋で大人しくいてくれよ」
「……わかった」
「エドガーに何度も同じこと言わせちゃったな」
「ええ。でもエドガーのいう事も理解してあげないと」
「コバルト凹んでるだろうな。僕は大丈夫だよって笑顔で言ってあげたいだけなんだ」
僕がソファーでしょげてるとバレットがお茶を入れてくれた。
「今日はラベンダーティーにしました」
バレットが選んでくれたフレーバーだ。ほんのり甘い穏やかな香りに心が癒される。
「ラベンダーには心を穏やかにする作用がありますからね」
「そのとおり!よく知ってるね!コバルトにこそちょうどいいお茶なのにな」
「気持ちはよくわかりますが、アキトは隊員である前にエドガーとわたしの伴侶なのです」
「クロ?」
「わたしもアキトの事が心配なのです。今日は傍にいてくれませんか?でないと嫉妬に狂いそうです」
「クロードったらコバルトのことで妬いてくれてたの?」
「もちろん!私がすっごいやきもち焼なのをご存じないのですか?」
クロードはわざと片眉をあげてアキトを睨む。
「ふふふ。今知ったよ」
「では慰めのキスをしてくれますか?」
「うん。いいよ」
僕はクロードの首に腕を回しチュッと軽く口づけをした。
「ふふ。エドにまた抜け駆けだって言われるでしょうね」
クロードは優しい。僕の気持ちをあっという間に穏やかにしてくれる。
「僕、クロに甘えてばかりだね」
「いいんですよ。わたしはアキトをデロデロに甘やかす所存ですので」
「あはは!何だよソレ!」
ついに僕は大声でわらった。
昼にはバレットが食堂からランチを運んでくれた。
そのあとはソファでクロードの膝の上に乗ったまま本を読んだりしていた。
「アキト。ダレンの事なのですが……」
「うん?ばあちゃんと伴侶だったってこと?じゃあ僕にとっては義理のじーちゃん?いや義理のとーさん?あれ?」
「難しく考えなくてもよろしいのでは?」
マリーは僕の育ての親だ。しかし見た目から僕はずっとばあちゃんと呼んで育ってた。僕に魔力を渡しすぎて老化が進んだ事を知らなかったからだ。そのマリーの伴侶がダレンだというのだ。
「僕、ダレンさんに謝らないといけないのかな?」
「それは本人に聞いてみたらいかがですか?」
クロードの視線の先を追うと、ちょうどバレットが扉をあけたところだった。そこにはダレンがいた。
「どうも。お邪魔でしたかな?」
ダレンが軽くお辞儀をした。クロが少し緊張した面持ちになった。
「いいえ。どうぞ。診療所はいいのですか?」
「ハッハッハ。こんな老いぼれ一人いなくても大丈夫ですよ」
そんなはずないだろう。ダレンの治癒魔力は相当なものだ。
「それよりアキトは私の事を聞かれたのですね?」
「はい。その。すみませんでした!ダレンさんがばあ……マリーの伴侶と知らなくって」
「わたしに謝るのは見当違いですよ。マリーは自分の望む様に生きた。それを認めて喜んでやれるのが伴侶だと思っております。マリーが命を懸けて護った子を今度は私が導く」
ダレンはバレットに壁際の絵画と棚を少しずらすように言う。
バレットは一瞬ためらったがアキトが頷いたためそのままいう事を聞き動かした。
「貴方がココに来たという事は近くに部屋が来ているという事ですか?」
「そうです。クロードさん、さあ!出番ですよ」
ダレンに言われるとクロードがアキトから離れ、黒猫の姿になる。
「え?何?どうしたの?クロ?」
絵画が飾ってあった白い壁にいきなりと扉が現れるとゆっくりと開かれた。
そこは転生前にみた馴染みの部屋だった。
「これは、ばあちゃんの仕事部屋だ!」
「にゃあぁあんっ」
クロがひと声鳴くとぴょんとその部屋に飛び込んだ。
「クロ!大丈夫なの?僕もそっちへ行くよ!……あれ?」
アキトがクロの後を追って行こうとするが見えないバリアがあるようで部屋に入れなかった。
「アキト。この世界の掟では一つの時代に一人しか飛べない。」
そうか。ばあちゃんの部屋は元の世界だ。この世界から見れば異世界となる。今回はエドガーが僕を見つけるために僕の元居た世界に移転して僕を見つけ戻ってきた。つまりもう人は移転できないんだ!
でも、クロは猫だから移転できた?のか?
部屋からマリーの魔力が感じる。思えばこの世界に移転する前のクロはおかしかった。仕事部屋の魔法陣に誘導するように僕を連れて行ったのだ。まさかあの時クロは操られてたのか?
『さすがだね。もうそこまで理解したのかい?』
クロがしゃべってる?でもその声は。
「え?ばあちゃん?ばあちゃんなの?」
『アキト大きくなっただろうね。お前がクロードと結ばれるのは、わかってたよ。卵のときにお前がクロ―ドを選んだんだ』
「えええ?僕ってそんな昔からクロに一目ぼれしてたの?」
魔女と勇者の卵を抱え異世界に飛ぼうとした時、クロードと僕の魔力の相性を一目で察知したのだそうだ。そのためそのままクロードを猫に変え、有無を言わさず引き連れて行ったらしい。
『わたしとクロードは眷属の魔法で契約をかわしている。その契約に少しオプションを組み込んだのさ』
「オプション?」
ばあちゃんらしい。ハチャメチャだ。
『そうさ!まず時が来ればお前をこの世界に移転させる。次に異世界に馴染んだ頃にお前と対話する。どうだい?素敵なオプションだろう!』
「マリー。お前はほんとに相変わらずじゃの。はっはっは」
ダレンが嬉しそうに笑う。その目は愛しそうだ。
『さあて、今この場面を見てアキトはきっとばあちゃんはハチャメチャだとか思ってるんだろう?わかってるよ。わたしには先読みができるからね。未来が見えるんだよ。だからこそこの先の破滅をとめたいんだ』
「この先の破滅?」
『なんでお前の母であるマリアが黒竜と魔女のハーフが知ってるかい?それは神龍(シェンロン)が手を回したんだよ。二人が恋に落ちる様にきっかけを作った。何故かわかるか?神龍(シェンロン)は実体を持たない。だから贄が必要となる。でもひ弱な贄に降臨はできない。魔力も必要だ。そのため丈夫な体を持つ竜と魔力量の多い魔女の両方の力をもつ者が必要だったのだ』
「それって?この世界を救ったのってマリアを生贄にしたってこと?」
『神龍(シェンロン)はマリアの身体に乗り移ったんだ。そして今度災いが起きればアキトの身体に乗り移る気なのだ!』
10
お気に入りに追加
230
あなたにおすすめの小説

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞

女神の間違いで落とされた、乙女ゲームの世界でオレは愛を手に入れる。
にのまえ
BL
バイト帰り、事故現場の近くを通ったオレは見知らぬ場所と女神に出会った。その女神は間違いだと気付かずオレを異世界へと落とす。
オレが落ちた異世界は、改変された獣人の世界が主体の乙女ゲーム。
獣人?
ウサギ族?
性別がオメガ?
訳のわからない異世界。
いきなり森に落とされ、さまよった。
はじめは、こんな世界に落としやがって! と女神を恨んでいたが。
この異世界でオレは。
熊クマ食堂のシンギとマヤ。
調合屋のサロンナばあさん。
公爵令嬢で、この世界に転生したロッサお嬢。
運命の番、フォルテに出会えた。
お読みいただきありがとうございます。
タイトル変更いたしまして。
改稿した物語に変更いたしました。
ふしだらな母親の娘は、私なのでしょうか?【第5回ツギクル小説大賞 AIタイトル賞】
イチモンジ・ルル
恋愛
奪われ続けた少女に届いた未知の熱が、すべてを変える――
「ふしだら」と汚名を着せられた母。
その罪を背負わされ、虐げられてきた少女ノンナ。幼い頃から政略結婚に縛られ、美貌も才能も奪われ、父の愛すら失った彼女。だが、ある日奪われた魔法の力を取り戻し、信じられる仲間と共に立ち上がる。
歪められた世界で、隠された真実を暴き、奪われた人生を新たな未来に変えていく。
――これは、過去の呪縛に立ち向かい、愛と希望を掴み、自らの手で未来を切り開く少女の戦いと成長の物語――
旧タイトル ふしだらと言われた母親の娘は、実は私ではありません
他サイトにも投稿。
2025/2/28 第5回ツギクル小説大賞 AIタイトル賞をいただきました
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
遅咲きの番は孤独な獅子の心を甘く溶かす
葉月めいこ
BL
辺境の片田舎にある育った村を離れ、王都へやって来たリトは、これまで知らなかった獣人という存在に魅せられる。
自分の住む国が獣人の国であることも知らなかったほど世情に疎いリト。
獣人には本能で惹き合う番(つがい)という伴侶がいると知る。
番を深く愛する獣人は人族よりもずっと愛情深く優しい存在だ。
国王陛下の生誕祭か近づいた頃、リトは王族獣人は生まれながらにして番が決まっているのだと初めて知った。
しかし二十年前に当時、王太子であった陛下に番が存在する証し〝番紋(つがいもん)〟が現れたと国中にお触れが出されるものの、いまもまだ名乗り出る者がいない。
陛下の番は獣人否定派の血縁ではないかと想像する国民は多い。
そんな中、友好国の王女との婚姻話が持ち上がっており、獣人の番への愛情深さを知る民は誰しも心を曇らせている。
国や国王の存在を身近に感じ始めていたリトはある日、王宮の騎士に追われているとおぼしき人物と出会う。
黄金色の瞳が美しい青年で、ローブで身を隠し姿形ははっきりとわからないものの、優しい黄金色にすっかり魅了されてしまった。
またいつか会えたらと約束してからそわそわとするほどに。
二度の邂逅をしてリトはますます彼に心惹かれるが、自身が国王陛下の番である事実を知ってしまう。
青年への未練、まったく知らない場所に身を置く不安を抱え、リトは王宮を訊ねることとなった。
自分という存在、国が抱える負の部分、国王陛下の孤独を知り、リトは自分の未来を選び取っていく。
スパダリ獅子獣人×雑草根性な純真青年
僕はもう貴方を独りぼっちにはしない。貴方を世界で一番幸せな王様にしてみせる
本編全30話
番外編4話
個人サイトそのほかにも掲載されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる