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1章 僕は魔女?
15.*ハロウィンナイト*1*
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あれから僕らはユリウスさんやラドゥさんと別れてエドガーの自室に来ている。とにかく広い。この部屋にはテーブルとソファが置いてあり大きな窓とべランダがある。ベランダからバルコニーに出れるようになっている。奥の扉は寝室につながってるらしい。何やら高そうな壺や絵画も飾ってあるしさすが王族って感じ。
今はテーブルに並べられたシチューやパンやサラダで夕食をとっている。皆で食事をと言われたが堅苦しいのはいやだとエドガーが断ってくれた。
それにしてもラドゥさんが言ってたが今夜はハロウィンだって? この世界にもハロウィンがあるんだ?!
「この世界にも祝日やイベントの日ってあるの? 」
「ありますよ。意味合いも似てるものがあります」
クロードが優しくほほ笑む。僕は彼の笑顔が好きだ。こんなにも僕が落ち着いていられるのは彼がいてくれてるからだと思う。異世界移転してまだ4~5日しかたってないのにクロードがいると安心できる。知らないことがあっても彼が丁寧に教えてくれるからだ。
「こちらの世界もハロウィンは精霊や魔物や死者の魂を呼び寄せるって言われてます。つまり一年の内一番魔力が集まりやすい日なのです」
「魔力が……」
そういえばなんだかさっきからドキドキする。身体中が熱い。クロードが素敵すぎるんだと思っていたがそれだけじゃない。目の前に座ってるエドガーにも目がいってしまう。ただ肉を食べてるだけなのにその食べっぷりがカッコよくて見惚れてしまう……ってなんだ僕?! 興奮してる?!
クロードも息が荒くなってきる? そういえばこの部屋は観葉植物が多い。まさか?!!
クロードが立ち上がろうとして膝からガクリとよろめいた。
「クロ!! しっかりして!! 」
「どうした?! 」
エドガーが驚いてクロードを抱きかかえた。奥のベットに連れて行った。
「あれだ! エドガーその観葉植物! それとその香木っ! ベランダの風下に出そう!! 」
何故早くに気づかなかったのだろう。マタタビに似た植物と幻想効果をもつ香木が部屋に置かれていた。クロードは猫科の獣人だ。それも少し前までは完全に黒猫として生きていたんだ。マタタビに酩酊してるに違いない! 王宮にはツッツファーレからエドガー周辺についての詳細は細かく報告が届いていたはずだ。僕の事やクロードについても! やはりココには裏切り者、または反乱分子が潜んでいる。許せないっ。
「よしっ。クロード、大丈夫か? 動くなよ。寝てろ! じっとしてるんだぞ。アキト、他に変な植物はないか調べてくれ! 」
ひとつひとつ植物に手を当て効能を訪ねてみる。なんとほとんどが香木だと答えてきた。それも媚薬に幻想・エクスタシーを高める効能だという。なんだこれ!!
「エドガー寝室もだ!! さっきの植物と同じのがあるはずだ全部外に出せ!!! 」
「はあ。はあ。どうやら罠のようですね……。」クロードが苦しそうだ。
「ああ! おそらくこの後寝込んだ僕らを犯すか酩酊してるところを狙う予定だったんだ! 」
「エドガー! 入り口に鍵をかける…… 施錠の呪文と結界を施すんだ!! 」
「わかった!誰も朝まで入れなくする!! 」
「はあ。はあ。アキト……全部……外に出したぞ。なんだか身体が……熱い」
ヤバい。エドガーの息も荒い。香木の影響だろう。あれだけじかに触って動かしたんだ。近くで香りを吸ってしまったに違いない。しまった。完全に意識が食べ物にいっていた。口にする者には先に浄化の呪文を唱えていた。毒の話をしていたからだ。だからついつい目先がそちらに行ってしまっていた。
「はあ。……僕も身体が熱い。……熱くてなんだかぞわぞわするんだ。クロ……」
クロードに助けてほしい。そうだ。僕は抱いてほしいんだ。こんな状況でどうしよう。
「エドガー。お前魔力量は高いほうだと前に言っていたな? 」
「ああ。ある程度の術は使える……何に使うんだ? 」
「……アキトに使ってやってくれないか? わたしは今下半身がマヒしている」
「へ? なんだ? どういう意味だ? 」
クロード何を言って? まさか? まさかクロード??!!
「今夜はこの世界にきて初めてのハロウィンだ。アキトの身体の中で魔力が活発化し暴れまくるだろう。だがまだアキトは覚醒してない。だから身体に馴染ませるには魔力の相性がいい相手の体液を取り込まないといけないんだ」
「た……体液を?! それって……それ」
エドガーが顔を赤くして口をパクパクしている。
「クロっ! そんな! 僕クロが……」
「アキト!! それ以上は今は言わないで下さい。いいですか。これは治療です。それにエドガーの体液は貴方に馴染むはずです。貴方がエドガーに惹かれるのは魔力の相性がいいからなのです」
「そんな……クロは気づいてたの? 僕がエドガーが気になっているって」
「ええ。私はずっと貴方の事を見守っていますので」
「クロ。愛してる」
「私もです。アキトを愛してます」
エドガーが目を見開いてこちらを見ている。
「お前ら……」
「どうしますか? エドガー」
「くそ! 言われなくてもわかってるよ」
「エドガー。今も言ったようにアキトは貴方にも惹かれているんです」
「……それは嬉しい。でもお前らの様子を見る限りでは苦しいよ」
「エドガー。戸惑っているのはアキトのほうです。私は最初から貴方と共に彼の伴侶になろうと考えてましたよ。どうか私も込みで受け入れてやってはもらえないだろうか? 」
あくまでもクロードは低姿勢で話しかけている。
「僕は……僕は……はあっ……くぅぅっ!! 」
「アキト!!! 」
「とにかく先に……ち……治療をしてやらねえと……」エドガーがクロードと目を合わせた。
黙ってクロードは目をつぶって頷いた。
~~~~~~~
***
エドガーがためらいがちにアキトに口づけをする。
最初は軽くバードタッチで、アキトが息苦しく軽く口を開けたのを合図に舌を絡めてきた。
「甘い……」
「あぁ。甘い。」
「甘く感じるのは互いが魔力の相性がいい証拠だ」
クロードが静かに言う。彼は大きなベットの端にいる。下半身がわずかに震えている。未だに痙攣してるのであろう。普段なら治癒魔法がかけれただろうに。今僕は自分で自分の力の制御ができない。
クロードごめん。こんな自分が情けない。もっと強くなりたい。
エドガーが顔をあげてクロードを見た。
「お前はアキトの事だけを考えろ。私の麻痺が消えるまでまだ時間がかかりそうだ。頼む」
「わかった。クロード。俺はこのチャンスを逃すわけにはいかないんだと悟ったよ」
「ああ。お前はそういう奴だ」
「バレてたか……」
「ああ。とっくの昔にな」
何? 何を二人で話してるんだ? 頭の中にモヤがかる。苦しくて体が熱くてどうにかして欲しい。
「アキト。俺が好きか? 」
「……エドガ……苦しい……胸も……身体も」
「そうか。悪い。そうだな……ごめんよ。楽にしてやるからな」
目じりに一つキスをしてゆっくりと上着を脱がされていく。身体中の熱が高まっていくのがわかる。
服が肌にあたる衣擦れにも身体が反応して声があがる。
「あんっ……っ」
そのたびにエドガーの息をのむ音が聞こえる。興奮してくれてるのだろう。
耳たぶを甘噛みされ、舌がうなじを這う。そのままわき腹におり、へその周りをぐるりと舐めまわされた。
「ひやぁっ……っ!! 」
もう何をされても声が出てしまう。
今の現時点でエドガーが好きかと聞かれると返事に戸惑う。でもどうしても惹かれる。それは魔力のせいなのだろうか?魔力の相性がいいからだけなのだろうか? 違う気がする。そう、もっと別のところで惹かれているんだ。
エドガーがふいに僕の足を持ち上げ折りたたむ様に腹に近づけた。この格好だと後蕾が彼に丸見えになってしまう。羞恥心で身体をねじる。
「暴れないで。傷けたくないんだ。たっぷりとぬらさないと」
そういって自分の舌を後蕾にさしこんできた。
「やっ……そんなとこ……舐めないで……あぁあっ」
すでに興奮して勃ちあがってる僕の雄を握り込み摺り上げていく。
ただでさえ熱を持った身体はあっけなく高みに登って行った。
「あぁぁっ! はぁ‥…はっ」
「アキトまだだ。まだこれからだ」
エドガーが余裕なさそうに言うと自分の雄をあて少しずつ侵入してくる。
「ぁっ……っ……くぅ」
圧迫感に襲われながら動きに合わせて息を吐く。
「あぁ。アキトの中が……こんなに熱いなんて……あぁ」
エドガーの上ずった声が聞こえる。
「ごめん。このあと俺とまらないかも……お前良すぎるっ」
ズズッという音と共に抽挿がはじまり段々はげしくなっていった。
「あっ! ああああっ……」
快感と同時に身体中の熱が一か所に集まっていく。大きな渦が体内をめぐってるみたいだ。
僕はただ喘ぐしかなくなっていた。エドガーもひたすらに腰を振り続けていた。
「あ……もぉっ……も……エド……」
「あぁ。俺ももぅ。アキト。アキト……」
二人同時に弾けるとともに体内に何かが吸収されていった。
今はテーブルに並べられたシチューやパンやサラダで夕食をとっている。皆で食事をと言われたが堅苦しいのはいやだとエドガーが断ってくれた。
それにしてもラドゥさんが言ってたが今夜はハロウィンだって? この世界にもハロウィンがあるんだ?!
「この世界にも祝日やイベントの日ってあるの? 」
「ありますよ。意味合いも似てるものがあります」
クロードが優しくほほ笑む。僕は彼の笑顔が好きだ。こんなにも僕が落ち着いていられるのは彼がいてくれてるからだと思う。異世界移転してまだ4~5日しかたってないのにクロードがいると安心できる。知らないことがあっても彼が丁寧に教えてくれるからだ。
「こちらの世界もハロウィンは精霊や魔物や死者の魂を呼び寄せるって言われてます。つまり一年の内一番魔力が集まりやすい日なのです」
「魔力が……」
そういえばなんだかさっきからドキドキする。身体中が熱い。クロードが素敵すぎるんだと思っていたがそれだけじゃない。目の前に座ってるエドガーにも目がいってしまう。ただ肉を食べてるだけなのにその食べっぷりがカッコよくて見惚れてしまう……ってなんだ僕?! 興奮してる?!
クロードも息が荒くなってきる? そういえばこの部屋は観葉植物が多い。まさか?!!
クロードが立ち上がろうとして膝からガクリとよろめいた。
「クロ!! しっかりして!! 」
「どうした?! 」
エドガーが驚いてクロードを抱きかかえた。奥のベットに連れて行った。
「あれだ! エドガーその観葉植物! それとその香木っ! ベランダの風下に出そう!! 」
何故早くに気づかなかったのだろう。マタタビに似た植物と幻想効果をもつ香木が部屋に置かれていた。クロードは猫科の獣人だ。それも少し前までは完全に黒猫として生きていたんだ。マタタビに酩酊してるに違いない! 王宮にはツッツファーレからエドガー周辺についての詳細は細かく報告が届いていたはずだ。僕の事やクロードについても! やはりココには裏切り者、または反乱分子が潜んでいる。許せないっ。
「よしっ。クロード、大丈夫か? 動くなよ。寝てろ! じっとしてるんだぞ。アキト、他に変な植物はないか調べてくれ! 」
ひとつひとつ植物に手を当て効能を訪ねてみる。なんとほとんどが香木だと答えてきた。それも媚薬に幻想・エクスタシーを高める効能だという。なんだこれ!!
「エドガー寝室もだ!! さっきの植物と同じのがあるはずだ全部外に出せ!!! 」
「はあ。はあ。どうやら罠のようですね……。」クロードが苦しそうだ。
「ああ! おそらくこの後寝込んだ僕らを犯すか酩酊してるところを狙う予定だったんだ! 」
「エドガー! 入り口に鍵をかける…… 施錠の呪文と結界を施すんだ!! 」
「わかった!誰も朝まで入れなくする!! 」
「はあ。はあ。アキト……全部……外に出したぞ。なんだか身体が……熱い」
ヤバい。エドガーの息も荒い。香木の影響だろう。あれだけじかに触って動かしたんだ。近くで香りを吸ってしまったに違いない。しまった。完全に意識が食べ物にいっていた。口にする者には先に浄化の呪文を唱えていた。毒の話をしていたからだ。だからついつい目先がそちらに行ってしまっていた。
「はあ。……僕も身体が熱い。……熱くてなんだかぞわぞわするんだ。クロ……」
クロードに助けてほしい。そうだ。僕は抱いてほしいんだ。こんな状況でどうしよう。
「エドガー。お前魔力量は高いほうだと前に言っていたな? 」
「ああ。ある程度の術は使える……何に使うんだ? 」
「……アキトに使ってやってくれないか? わたしは今下半身がマヒしている」
「へ? なんだ? どういう意味だ? 」
クロード何を言って? まさか? まさかクロード??!!
「今夜はこの世界にきて初めてのハロウィンだ。アキトの身体の中で魔力が活発化し暴れまくるだろう。だがまだアキトは覚醒してない。だから身体に馴染ませるには魔力の相性がいい相手の体液を取り込まないといけないんだ」
「た……体液を?! それって……それ」
エドガーが顔を赤くして口をパクパクしている。
「クロっ! そんな! 僕クロが……」
「アキト!! それ以上は今は言わないで下さい。いいですか。これは治療です。それにエドガーの体液は貴方に馴染むはずです。貴方がエドガーに惹かれるのは魔力の相性がいいからなのです」
「そんな……クロは気づいてたの? 僕がエドガーが気になっているって」
「ええ。私はずっと貴方の事を見守っていますので」
「クロ。愛してる」
「私もです。アキトを愛してます」
エドガーが目を見開いてこちらを見ている。
「お前ら……」
「どうしますか? エドガー」
「くそ! 言われなくてもわかってるよ」
「エドガー。今も言ったようにアキトは貴方にも惹かれているんです」
「……それは嬉しい。でもお前らの様子を見る限りでは苦しいよ」
「エドガー。戸惑っているのはアキトのほうです。私は最初から貴方と共に彼の伴侶になろうと考えてましたよ。どうか私も込みで受け入れてやってはもらえないだろうか? 」
あくまでもクロードは低姿勢で話しかけている。
「僕は……僕は……はあっ……くぅぅっ!! 」
「アキト!!! 」
「とにかく先に……ち……治療をしてやらねえと……」エドガーがクロードと目を合わせた。
黙ってクロードは目をつぶって頷いた。
~~~~~~~
***
エドガーがためらいがちにアキトに口づけをする。
最初は軽くバードタッチで、アキトが息苦しく軽く口を開けたのを合図に舌を絡めてきた。
「甘い……」
「あぁ。甘い。」
「甘く感じるのは互いが魔力の相性がいい証拠だ」
クロードが静かに言う。彼は大きなベットの端にいる。下半身がわずかに震えている。未だに痙攣してるのであろう。普段なら治癒魔法がかけれただろうに。今僕は自分で自分の力の制御ができない。
クロードごめん。こんな自分が情けない。もっと強くなりたい。
エドガーが顔をあげてクロードを見た。
「お前はアキトの事だけを考えろ。私の麻痺が消えるまでまだ時間がかかりそうだ。頼む」
「わかった。クロード。俺はこのチャンスを逃すわけにはいかないんだと悟ったよ」
「ああ。お前はそういう奴だ」
「バレてたか……」
「ああ。とっくの昔にな」
何? 何を二人で話してるんだ? 頭の中にモヤがかる。苦しくて体が熱くてどうにかして欲しい。
「アキト。俺が好きか? 」
「……エドガ……苦しい……胸も……身体も」
「そうか。悪い。そうだな……ごめんよ。楽にしてやるからな」
目じりに一つキスをしてゆっくりと上着を脱がされていく。身体中の熱が高まっていくのがわかる。
服が肌にあたる衣擦れにも身体が反応して声があがる。
「あんっ……っ」
そのたびにエドガーの息をのむ音が聞こえる。興奮してくれてるのだろう。
耳たぶを甘噛みされ、舌がうなじを這う。そのままわき腹におり、へその周りをぐるりと舐めまわされた。
「ひやぁっ……っ!! 」
もう何をされても声が出てしまう。
今の現時点でエドガーが好きかと聞かれると返事に戸惑う。でもどうしても惹かれる。それは魔力のせいなのだろうか?魔力の相性がいいからだけなのだろうか? 違う気がする。そう、もっと別のところで惹かれているんだ。
エドガーがふいに僕の足を持ち上げ折りたたむ様に腹に近づけた。この格好だと後蕾が彼に丸見えになってしまう。羞恥心で身体をねじる。
「暴れないで。傷けたくないんだ。たっぷりとぬらさないと」
そういって自分の舌を後蕾にさしこんできた。
「やっ……そんなとこ……舐めないで……あぁあっ」
すでに興奮して勃ちあがってる僕の雄を握り込み摺り上げていく。
ただでさえ熱を持った身体はあっけなく高みに登って行った。
「あぁぁっ! はぁ‥…はっ」
「アキトまだだ。まだこれからだ」
エドガーが余裕なさそうに言うと自分の雄をあて少しずつ侵入してくる。
「ぁっ……っ……くぅ」
圧迫感に襲われながら動きに合わせて息を吐く。
「あぁ。アキトの中が……こんなに熱いなんて……あぁ」
エドガーの上ずった声が聞こえる。
「ごめん。このあと俺とまらないかも……お前良すぎるっ」
ズズッという音と共に抽挿がはじまり段々はげしくなっていった。
「あっ! ああああっ……」
快感と同時に身体中の熱が一か所に集まっていく。大きな渦が体内をめぐってるみたいだ。
僕はただ喘ぐしかなくなっていた。エドガーもひたすらに腰を振り続けていた。
「あ……もぉっ……も……エド……」
「あぁ。俺ももぅ。アキト。アキト……」
二人同時に弾けるとともに体内に何かが吸収されていった。
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