70 / 83
番外編 結婚式(後編)
しおりを挟む
歌声と演奏と共に扉が開き、入場を始めるグラコスとマリーリ。
緊張からか、マリーリは頭が真っ白になりそうになりながらもゆっくりとバージンロードを歩く。
だが、これまた緊張しているらしいグラコスがだんだんとスピードが速くなっていき、マリーリは腕を引っ張られるのに気づいて「お、お父様っ」と小声でグラコスの名を呼ぶ。
「どうした、マリーリ」
「歩くのが速いわ。もうちょっとゆっくりにして。私、転んでしまう……っ」
「あ、あぁ、そうか、そうだな、それはすまない。つい気が急いてしまった」
遅れてしまったぶん早くジュリアスのところへ行かねば、とグラコスが焦った結果の早足だったが、さすがのマリーリも一世一代の結婚式で転けて醜態を見せるわけにはいかないと必死だった。
「もう、お父様ったら、落ち着いてよ」
「あ、あぁ、わかってる。すまない、気をつける」
そしてお互い深呼吸すると、またゆっくりと歩き出す。
マリーリがチラリと上目でジュリアスを見れば、彼は見惚れているのか呆気に取られているのか、マリーリを凝視したままポカンと口を開けたまま待っていた。
(結婚式ってこういう感じなの?)
思いのほか結婚式とはもっと静粛に厳かに行われると思ったが案外そうではないらしい。
そんなことを頭の端でマリーリが考えていると「マリーリちゃん、やほー」という軽薄な声が聞こえて顔をそちらに向ける。
すると変装もそこそこに、どう見ても見覚えのある人物にグラコスとマリーリの両名がピシッと固まった。
「へ、へ、へい……っ」
「しーーー!! 今日はお忍びで来てるから」
そう言ってウインクするギルベルト国王に父子共々失神しそうになるが、「ギル! 声かけしないでって言ったでしょう!」と突然現れたミヤがギルベルト国王を叱っていて、さらにワケがわからずマリーリは混乱した。
「え、ミヤと知り合い? え? 何で」
「いいから早く進んでください。ジュリアスさまの顔がさっきから百面相状態なので」
前室であれだけ泣いたというのに、もう綺麗なミヤに戻っているのはさすがだと思いつつ、ジュリアスに顔を向ければなんだか怒りのオーラが見えるような気がした。
そして怒りの矛先は、きっとここにいるギルベルト国王だというのは想像に難くない。
「わ、わかったわ。お父様」
「はっ、すまない、気が遠のいていた。い、行くか」
ギルベルト国王のことが気になるのか、ちらちらとそちらに視線を向けるグラコスだったが、それを「こっちに集中しろ」とばかりに腕を引っ張るマリーリ。
バージンロードを歩くだけだというのに、途方もなく長い時間に感じられ、これほどまでにバージンロードを歩くのに時間がかかる親子も他にはないだろうと思うくらいだ。
「マリーリ」
「ジュリアス……」
やっとのことでジュリアスのところまで来れたときは、感動というよりももはや「やっと着いた!」という感情のほうがマリーリは強く、正直ホッとした。
グラコスの腕から離れ、ジュリアスと腕を組み直す。
それがなんだか少し寂しく、けれどジュリアスにやっと触れられたことへの安心感もあった。
そして、「ジュリアスくん、マリーリをよろしく頼む」とグラコスが涙ぐみながら言えば、「もちろんです」とジュリアスがしっかりした声で答えるのを聞いて、マリーリの胸が熱くなる。
だんだんと、「あぁ、本当に結婚式ができてる」と今更ながら実感するのであった。
「緊張してるか?」
「してないように見える? 今にも口から心臓を吐き出しそうよ」
「はは、マリーリらしいな」
お互いに顔を見合わせて笑うと、ジュリアスとマリーリは神父の元へ歩く。
その足取りはしっかりと、そしてお互いがお互いに合わせるように、ゆったりとした歩調ではあるものの、着実に前へと進んでいった。
そして祈祷し、それぞれの夫婦の誓いの言葉を経て、いよいよ指輪の交換へ。
そこには、かねてよりジュリアスが用意していたピンクダイヤが埋まった結婚指輪があった。
ずっと当日までのお楽しみだとジュリアスに隠されていたので、見た瞬間のマリーリの感動はひとしおであった。
「綺麗……」
「マリーリの髪の色に合わせて作ったんだ」
「まぁ……っ、ありがとう、ジュリアス……!」
指輪をお互いに嵌めたあと、誓いのキスへ。
ジュリアスがベールをゆっくりと上げ、マリーリは緊張でギュッと目を瞑った。
そしてジュリアスがマリーリの頬に手を触れると、緊張でびくりと身体が跳ねる。
その反応が予想外だったのか、ジュリアスがくつくつと笑うと「もう、笑わないでよ」とちらっとマリーリが目を開けてジュリアスを可愛らしく睨んだ。
「可愛いな、愛してる、マリーリ」
「ジュ……っん、む……っふ」
そのまま口づけられるマリーリ。
何度も何度も、味わうように深々と口づけられて、だんだんと息が苦しくなる。
(というか、長くない?)
想像していた誓いのキスよりも明らかに長い気がするも、実情を知らないマリーリは「こういうものなの?」と思いながら目を白黒させていると、「ジュリアス、がっつきすぎだよ~! みんな見てるからねー!」というブルースの冷やかしの声でやっとマリーリから離れるジュリアス。
ジュリアスから解放されたころにはマリーリはちょっとした酸欠でふらふらであった。
「すまない、つい、気持ちが昂りすぎた。大丈夫か?」
「あ、うん。大丈夫だけど……」
「だけど?」
「いつもいっぱいしてるのに、足りなかったの……?」
マリーリの言葉にジュリアスがピシッと固まる。
そして、近くにいるはずのブルースは声を殺しながら笑い、それをリサやネルフィーネが諌めているのを聞こえた。
また、微かに遠くのほうからギルベルト国王らしき笑い声とミヤの諌める声も聞こえてくる。
(私また変なこと言ってしまったかしら)
「今夜は覚悟してくれ」
「え? 何、私そんなにやらかした!?」
ジュリアスの言葉に慌てふためくマリーリ。
ジュリアスはそんなマリーリがまた愛おしいと思いながら、「マリーリが考える意味じゃないから安心しろ」とマリーリに微笑む。
「えぇ、じゃあどういう意味?」
「今夜わかるさ」
「今教えてよ」
「今はさすがに……。ほら、今日のメインイベントをやらないと」
(あ、はぐらかした)
未だに混乱しつつも、二人は婚姻の誓約書の前に立つ。
これこそが一年越しに叶うもの。
これに署名することでやっと本物の夫婦になれるのだと思うとペンを持つ手も震えてくる。
「落ち着け」
「だ、だって……」
そう言って、まるでミミズのように這っているような文字でゆっくり名を書いていく。
あまりの緊張に自分の名の綴りすら怪しくなりながらもどうにか書き終えると、詰まっていた息をほうっと吐き出した。
よくよく見れば、ジュリアスの文字は綺麗なのに自分の文字はなんと見るに耐えないものなのか、と思いながらジュリアスを見る。
すると、さぞ嬉しそうに「ん?」と微笑まれて、その嬉しそうな表情にマリーリはもう自分の署名のことなどどうでもよくなった。
「私の旦那様。改めてこれからよろしくね」
「あぁ、愛しい俺の奥様」
再び唇が重なる。
こうして、慌ただしくもドタバタな結婚式を終え、晴れてジュリアスとマリーリは正式な夫婦として認められたのだった。
緊張からか、マリーリは頭が真っ白になりそうになりながらもゆっくりとバージンロードを歩く。
だが、これまた緊張しているらしいグラコスがだんだんとスピードが速くなっていき、マリーリは腕を引っ張られるのに気づいて「お、お父様っ」と小声でグラコスの名を呼ぶ。
「どうした、マリーリ」
「歩くのが速いわ。もうちょっとゆっくりにして。私、転んでしまう……っ」
「あ、あぁ、そうか、そうだな、それはすまない。つい気が急いてしまった」
遅れてしまったぶん早くジュリアスのところへ行かねば、とグラコスが焦った結果の早足だったが、さすがのマリーリも一世一代の結婚式で転けて醜態を見せるわけにはいかないと必死だった。
「もう、お父様ったら、落ち着いてよ」
「あ、あぁ、わかってる。すまない、気をつける」
そしてお互い深呼吸すると、またゆっくりと歩き出す。
マリーリがチラリと上目でジュリアスを見れば、彼は見惚れているのか呆気に取られているのか、マリーリを凝視したままポカンと口を開けたまま待っていた。
(結婚式ってこういう感じなの?)
思いのほか結婚式とはもっと静粛に厳かに行われると思ったが案外そうではないらしい。
そんなことを頭の端でマリーリが考えていると「マリーリちゃん、やほー」という軽薄な声が聞こえて顔をそちらに向ける。
すると変装もそこそこに、どう見ても見覚えのある人物にグラコスとマリーリの両名がピシッと固まった。
「へ、へ、へい……っ」
「しーーー!! 今日はお忍びで来てるから」
そう言ってウインクするギルベルト国王に父子共々失神しそうになるが、「ギル! 声かけしないでって言ったでしょう!」と突然現れたミヤがギルベルト国王を叱っていて、さらにワケがわからずマリーリは混乱した。
「え、ミヤと知り合い? え? 何で」
「いいから早く進んでください。ジュリアスさまの顔がさっきから百面相状態なので」
前室であれだけ泣いたというのに、もう綺麗なミヤに戻っているのはさすがだと思いつつ、ジュリアスに顔を向ければなんだか怒りのオーラが見えるような気がした。
そして怒りの矛先は、きっとここにいるギルベルト国王だというのは想像に難くない。
「わ、わかったわ。お父様」
「はっ、すまない、気が遠のいていた。い、行くか」
ギルベルト国王のことが気になるのか、ちらちらとそちらに視線を向けるグラコスだったが、それを「こっちに集中しろ」とばかりに腕を引っ張るマリーリ。
バージンロードを歩くだけだというのに、途方もなく長い時間に感じられ、これほどまでにバージンロードを歩くのに時間がかかる親子も他にはないだろうと思うくらいだ。
「マリーリ」
「ジュリアス……」
やっとのことでジュリアスのところまで来れたときは、感動というよりももはや「やっと着いた!」という感情のほうがマリーリは強く、正直ホッとした。
グラコスの腕から離れ、ジュリアスと腕を組み直す。
それがなんだか少し寂しく、けれどジュリアスにやっと触れられたことへの安心感もあった。
そして、「ジュリアスくん、マリーリをよろしく頼む」とグラコスが涙ぐみながら言えば、「もちろんです」とジュリアスがしっかりした声で答えるのを聞いて、マリーリの胸が熱くなる。
だんだんと、「あぁ、本当に結婚式ができてる」と今更ながら実感するのであった。
「緊張してるか?」
「してないように見える? 今にも口から心臓を吐き出しそうよ」
「はは、マリーリらしいな」
お互いに顔を見合わせて笑うと、ジュリアスとマリーリは神父の元へ歩く。
その足取りはしっかりと、そしてお互いがお互いに合わせるように、ゆったりとした歩調ではあるものの、着実に前へと進んでいった。
そして祈祷し、それぞれの夫婦の誓いの言葉を経て、いよいよ指輪の交換へ。
そこには、かねてよりジュリアスが用意していたピンクダイヤが埋まった結婚指輪があった。
ずっと当日までのお楽しみだとジュリアスに隠されていたので、見た瞬間のマリーリの感動はひとしおであった。
「綺麗……」
「マリーリの髪の色に合わせて作ったんだ」
「まぁ……っ、ありがとう、ジュリアス……!」
指輪をお互いに嵌めたあと、誓いのキスへ。
ジュリアスがベールをゆっくりと上げ、マリーリは緊張でギュッと目を瞑った。
そしてジュリアスがマリーリの頬に手を触れると、緊張でびくりと身体が跳ねる。
その反応が予想外だったのか、ジュリアスがくつくつと笑うと「もう、笑わないでよ」とちらっとマリーリが目を開けてジュリアスを可愛らしく睨んだ。
「可愛いな、愛してる、マリーリ」
「ジュ……っん、む……っふ」
そのまま口づけられるマリーリ。
何度も何度も、味わうように深々と口づけられて、だんだんと息が苦しくなる。
(というか、長くない?)
想像していた誓いのキスよりも明らかに長い気がするも、実情を知らないマリーリは「こういうものなの?」と思いながら目を白黒させていると、「ジュリアス、がっつきすぎだよ~! みんな見てるからねー!」というブルースの冷やかしの声でやっとマリーリから離れるジュリアス。
ジュリアスから解放されたころにはマリーリはちょっとした酸欠でふらふらであった。
「すまない、つい、気持ちが昂りすぎた。大丈夫か?」
「あ、うん。大丈夫だけど……」
「だけど?」
「いつもいっぱいしてるのに、足りなかったの……?」
マリーリの言葉にジュリアスがピシッと固まる。
そして、近くにいるはずのブルースは声を殺しながら笑い、それをリサやネルフィーネが諌めているのを聞こえた。
また、微かに遠くのほうからギルベルト国王らしき笑い声とミヤの諌める声も聞こえてくる。
(私また変なこと言ってしまったかしら)
「今夜は覚悟してくれ」
「え? 何、私そんなにやらかした!?」
ジュリアスの言葉に慌てふためくマリーリ。
ジュリアスはそんなマリーリがまた愛おしいと思いながら、「マリーリが考える意味じゃないから安心しろ」とマリーリに微笑む。
「えぇ、じゃあどういう意味?」
「今夜わかるさ」
「今教えてよ」
「今はさすがに……。ほら、今日のメインイベントをやらないと」
(あ、はぐらかした)
未だに混乱しつつも、二人は婚姻の誓約書の前に立つ。
これこそが一年越しに叶うもの。
これに署名することでやっと本物の夫婦になれるのだと思うとペンを持つ手も震えてくる。
「落ち着け」
「だ、だって……」
そう言って、まるでミミズのように這っているような文字でゆっくり名を書いていく。
あまりの緊張に自分の名の綴りすら怪しくなりながらもどうにか書き終えると、詰まっていた息をほうっと吐き出した。
よくよく見れば、ジュリアスの文字は綺麗なのに自分の文字はなんと見るに耐えないものなのか、と思いながらジュリアスを見る。
すると、さぞ嬉しそうに「ん?」と微笑まれて、その嬉しそうな表情にマリーリはもう自分の署名のことなどどうでもよくなった。
「私の旦那様。改めてこれからよろしくね」
「あぁ、愛しい俺の奥様」
再び唇が重なる。
こうして、慌ただしくもドタバタな結婚式を終え、晴れてジュリアスとマリーリは正式な夫婦として認められたのだった。
0
お気に入りに追加
2,231
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?
ねーさん
恋愛
公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。
なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。
王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。

【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
牢で死ぬはずだった公爵令嬢
鈴元 香奈
恋愛
婚約していた王子に裏切られ無実の罪で牢に入れられてしまった公爵令嬢リーゼは、牢番に助け出されて見知らぬ男に託された。
表紙女性イラストはしろ様(SKIMA)、背景はくらうど職人様(イラストAC)、馬上の人物はシルエットACさんよりお借りしています。
小説家になろうさんにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる