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5章【外交編・モットー国】
14 ヒューベルト
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「〈ところで、ヒューベルトさん……私と一緒だった人は今どこに?〉」
今更ではあるが、重要なことだった。今まではぐらかされていたが、今後出立するなら彼を置いてはいけない。
「〈あぁ、だいぶ今は落ち着いておる。ずっと高熱が出続けていたようじゃが、今朝やっと下がったと聞いている。明日の朝会いにいくがいい。案内する〉」
長い間高熱が出てたのなら心配ではあるが、とりあえず下がったというならホッとする。無事に生きててくれたことで、胸を撫で下ろした。
「〈ありがとう。看病とか、色々と……〉」
「〈ただ、覚悟はしておいてくれ。連れて行くか、彼を残していくか〉」
「〈どういうこと?〉」
突如意味深な発言をする師匠に、ホッとしたはずの心が再びモヤに包まれる。
連れて行くか、残すか、その2つの選択肢が表す意味がわからなくて、思わず眉を顰めてしまった。
「〈それは、明日会いに行けばわかる〉」
「〈今言えないの?〉」
「〈実際に見てからの判断のほうがいいじゃろうからな。さて、夜更けも夜更けじゃ。ステラも病み上がりなのじゃから早く寝なさい〉」
そう言われて、ベッドのある部屋へと追い立てられる。
「〈明日は早く起きてから、あの男のところに行くぞ。それから今後の話をしよう。いいな?〉」
「〈うん、わかった。おやすみ、師匠〉」
「〈あぁ、おやすみ〉」
布団に潜り、目を瞑るがなかなか眠れない。ヒューベルトはどうなっているのか、色々な悪いことばかり考えてしまって、なかなか寝つけない。
(今考えたってどうしようもないんだから)
明日になれば自ずとわかるのだから、とそう自分に言い聞かせて目を閉じてゆっくりと呼吸する。
(ケリー様……みんなも無事だといいけど……)
ヒューベルトさんは明日会えるにしろ、他のみんなは無事だろうか。そして、私が無事なことも早く伝えたい。
そんなことを思いながら、私はゆっくりと眠りにつくのだった。
◇
「リーシェさん、ご無事だったんですね〉」
「ヒューベルトさん……その腕……っ、どうして……」
久々の再会は、複雑なものだった。本来あったはずの左腕がそこにはなかったのだ。
「〈傷口が化膿してしまって、そのままだと命が危うかったから医者が切除した。まだ痛み止めを何回か打たねばならぬくらいだが、日に日に回復しているとは聞いている〉」
師匠の言葉で、自分を庇ったことでできた傷口が化膿したことを悟る。元々アレルギー体質なのだから、傷を負ったまま海に入ったことで悪化してしまったのだろう。
「泣かないでください。利き手ではないですし、その……腕がなくとも生きていけますから」
「そうですけど、私のせいで……っ」
「リーシェさんがいたからこうして介抱してもらえているんです。それに最後まで俺の手を離さないでいてくれたから生きている。だから、自分を責めないでください」
勝手に溢れ出す涙。それを止めようとしてか、残った手で頭を撫でられる。
「命があってこそですから。生きていれば何でもチャンスはある。そうではありませんか?」
「そう、ですね……。すみません、私……勝手に泣いたりして……」
「いえ、お気持ちはとても嬉しいですから。俺のために泣いていただけるなんて」
一番つらい想いをしている人物に慰められるなんて。我ながらもっとしっかりせねばと思う。こういうのを覚悟してきたつもりだが、全然できていなかった自分を目の当たりにして、改めて覚悟を決める。
(もっと強くあらねば)
能力だけではない、精神的にもだ。毎回このように動揺していたら士気にも関わる。私がもっともっと強くならねば。
そもそもここは敵地。多少の気の迷いが命取りになる場だ。今は運に恵まれているとはいえ、いつ見放されるかもわからない。そこで判断が遅れてしまっただけで命取りになる可能性は十分にある。
「〈さて、ステラ。この若者はどうする?こちらで面倒見るのもよいが、であればもう国に帰れぬ覚悟をしてもらわねばならん。連れて行くというにであれば、さらに命の保証もできないし、言うて足手まといになるじゃろう〉」
師匠から迫られる選択。足手まとい、というのは事実だろう。怪我人を抱えて敵地を越えて行くなど普通なら避けて通りたい道だ。
でも、私は……
「〈連れていきます。もちろん、彼の意志も尊重するけど〉」
「〈そうか、わかった。であれば、ワシもそのように手はずを整えるとするか。……最近この辺りも何やら騒がしいと聞くからのう。急ぐに越したことはない〉」
騒がしい、ということは私の件が外部に漏れたということだろうか。それともまた別件の話だろうか。
例え別件だったとしても、帝国が介入しているのであれば危ういことは間違いない。ヒューベルトの回復を待って、早々に身支度して行かねばならない。
そしてもう1つ、私にはなすべきことがある。
「〈ありがとう師匠。それと迷惑ついでにもう1つお願いが〉」
「〈なんじゃ?メリッサのこともあるし、聞けることなら聞くが……〉」
「〈私を、強くしてほしいの〉」
今更ではあるが、重要なことだった。今まではぐらかされていたが、今後出立するなら彼を置いてはいけない。
「〈あぁ、だいぶ今は落ち着いておる。ずっと高熱が出続けていたようじゃが、今朝やっと下がったと聞いている。明日の朝会いにいくがいい。案内する〉」
長い間高熱が出てたのなら心配ではあるが、とりあえず下がったというならホッとする。無事に生きててくれたことで、胸を撫で下ろした。
「〈ありがとう。看病とか、色々と……〉」
「〈ただ、覚悟はしておいてくれ。連れて行くか、彼を残していくか〉」
「〈どういうこと?〉」
突如意味深な発言をする師匠に、ホッとしたはずの心が再びモヤに包まれる。
連れて行くか、残すか、その2つの選択肢が表す意味がわからなくて、思わず眉を顰めてしまった。
「〈それは、明日会いに行けばわかる〉」
「〈今言えないの?〉」
「〈実際に見てからの判断のほうがいいじゃろうからな。さて、夜更けも夜更けじゃ。ステラも病み上がりなのじゃから早く寝なさい〉」
そう言われて、ベッドのある部屋へと追い立てられる。
「〈明日は早く起きてから、あの男のところに行くぞ。それから今後の話をしよう。いいな?〉」
「〈うん、わかった。おやすみ、師匠〉」
「〈あぁ、おやすみ〉」
布団に潜り、目を瞑るがなかなか眠れない。ヒューベルトはどうなっているのか、色々な悪いことばかり考えてしまって、なかなか寝つけない。
(今考えたってどうしようもないんだから)
明日になれば自ずとわかるのだから、とそう自分に言い聞かせて目を閉じてゆっくりと呼吸する。
(ケリー様……みんなも無事だといいけど……)
ヒューベルトさんは明日会えるにしろ、他のみんなは無事だろうか。そして、私が無事なことも早く伝えたい。
そんなことを思いながら、私はゆっくりと眠りにつくのだった。
◇
「リーシェさん、ご無事だったんですね〉」
「ヒューベルトさん……その腕……っ、どうして……」
久々の再会は、複雑なものだった。本来あったはずの左腕がそこにはなかったのだ。
「〈傷口が化膿してしまって、そのままだと命が危うかったから医者が切除した。まだ痛み止めを何回か打たねばならぬくらいだが、日に日に回復しているとは聞いている〉」
師匠の言葉で、自分を庇ったことでできた傷口が化膿したことを悟る。元々アレルギー体質なのだから、傷を負ったまま海に入ったことで悪化してしまったのだろう。
「泣かないでください。利き手ではないですし、その……腕がなくとも生きていけますから」
「そうですけど、私のせいで……っ」
「リーシェさんがいたからこうして介抱してもらえているんです。それに最後まで俺の手を離さないでいてくれたから生きている。だから、自分を責めないでください」
勝手に溢れ出す涙。それを止めようとしてか、残った手で頭を撫でられる。
「命があってこそですから。生きていれば何でもチャンスはある。そうではありませんか?」
「そう、ですね……。すみません、私……勝手に泣いたりして……」
「いえ、お気持ちはとても嬉しいですから。俺のために泣いていただけるなんて」
一番つらい想いをしている人物に慰められるなんて。我ながらもっとしっかりせねばと思う。こういうのを覚悟してきたつもりだが、全然できていなかった自分を目の当たりにして、改めて覚悟を決める。
(もっと強くあらねば)
能力だけではない、精神的にもだ。毎回このように動揺していたら士気にも関わる。私がもっともっと強くならねば。
そもそもここは敵地。多少の気の迷いが命取りになる場だ。今は運に恵まれているとはいえ、いつ見放されるかもわからない。そこで判断が遅れてしまっただけで命取りになる可能性は十分にある。
「〈さて、ステラ。この若者はどうする?こちらで面倒見るのもよいが、であればもう国に帰れぬ覚悟をしてもらわねばならん。連れて行くというにであれば、さらに命の保証もできないし、言うて足手まといになるじゃろう〉」
師匠から迫られる選択。足手まとい、というのは事実だろう。怪我人を抱えて敵地を越えて行くなど普通なら避けて通りたい道だ。
でも、私は……
「〈連れていきます。もちろん、彼の意志も尊重するけど〉」
「〈そうか、わかった。であれば、ワシもそのように手はずを整えるとするか。……最近この辺りも何やら騒がしいと聞くからのう。急ぐに越したことはない〉」
騒がしい、ということは私の件が外部に漏れたということだろうか。それともまた別件の話だろうか。
例え別件だったとしても、帝国が介入しているのであれば危ういことは間違いない。ヒューベルトの回復を待って、早々に身支度して行かねばならない。
そしてもう1つ、私にはなすべきことがある。
「〈ありがとう師匠。それと迷惑ついでにもう1つお願いが〉」
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「〈私を、強くしてほしいの〉」
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