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1章【出会い編】
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「生きて、私のぶんまで。大丈夫よ、貴女は絶対にここでは死なない。死なせない。生きて生きて生きて、幸せになってから死ぬの。安らかに死ぬために生きて!お願い……!!」
辺りはもう火の海だった。燃え盛る室内。かつて豪華絢爛だった室内は、今やもう見る影もなく灰燼と化していた。
「わかったわ、姉様。私は、人生をまっとうするために生きる。姉様のぶんまで、生きてみせるわ!」
「それでこそ私の妹よ」
(泣くな、泣くな、泣くな……!!)
涙で視界が滲みそうになるのを、必死で歯を食いしばる。そして、姉が好きな、姉が望んでいるであろう笑顔を必死で顔に貼り付けた。
「さぁ、行って。マシュ族の方々によろしくね!」
「姉様、大好き。ありがとう、……さようなら!」
振り返らずに、私は真っ直ぐ進む。もうここには戻れない、戻らない。父も、母も、姉も、もう私とは一緒には生きられない。
彼らは私のためにここに残ると決めたから。
辺りはごうごうと音を立てて、火が渦巻く。視界が煙で非常に悪く、臭いと空気の薄さで物凄く苦しい。
(こんなとこで死ぬわけにはいかない……!)
マシュ族と合流するためにはこの火の海だけでなく、迫りくる追手からも逃げねばならない。
私はグッと拳を握る。
私は姉のように未来は見えない。だけど、総てを見通す千里眼を持つ姉からのお墨付きをもらったのだ。
私はここでは死なない、と。
暗闇に紛れながら身を隠しつつ、船を目指す。私はただひたすらに、目的地を目指して走り続けるのだった。
辺りはもう火の海だった。燃え盛る室内。かつて豪華絢爛だった室内は、今やもう見る影もなく灰燼と化していた。
「わかったわ、姉様。私は、人生をまっとうするために生きる。姉様のぶんまで、生きてみせるわ!」
「それでこそ私の妹よ」
(泣くな、泣くな、泣くな……!!)
涙で視界が滲みそうになるのを、必死で歯を食いしばる。そして、姉が好きな、姉が望んでいるであろう笑顔を必死で顔に貼り付けた。
「さぁ、行って。マシュ族の方々によろしくね!」
「姉様、大好き。ありがとう、……さようなら!」
振り返らずに、私は真っ直ぐ進む。もうここには戻れない、戻らない。父も、母も、姉も、もう私とは一緒には生きられない。
彼らは私のためにここに残ると決めたから。
辺りはごうごうと音を立てて、火が渦巻く。視界が煙で非常に悪く、臭いと空気の薄さで物凄く苦しい。
(こんなとこで死ぬわけにはいかない……!)
マシュ族と合流するためにはこの火の海だけでなく、迫りくる追手からも逃げねばならない。
私はグッと拳を握る。
私は姉のように未来は見えない。だけど、総てを見通す千里眼を持つ姉からのお墨付きをもらったのだ。
私はここでは死なない、と。
暗闇に紛れながら身を隠しつつ、船を目指す。私はただひたすらに、目的地を目指して走り続けるのだった。
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