ダメンズメーカー聖女 〜結婚したくて尽くしまくってたら最強の聖女になっちゃいました〜

鳥柄ささみ

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第四十三話 尋問

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 ぺちぺち

 気を失っている男の顔をスコップで軽くつつく。すると、意識を取り戻した男が現状に気づき暴れ始めた。

「っく、……は! 何だ、どうなっている!?」
「おーはよーございまーす」
「貴様、我々に何を……!?」
「何をって……見てわからない? 縛り上げたの」

 私がニコニコと微笑むと気を失う前のことを思い出したのか、見ぐるみを剥がされ身動きが取れない状況に青褪める男。
 先程いたはずの仲間達の姿も見えず、動揺している様子だった。

「それで? 誰の指図で私を殺そうとしたのかしら」
「誰が貴様に言うものか!」
「ふぅん。そんな態度とってもいいのかしら? では、はーい、ちゅうもーく! あちらをご覧ください~」
「な……っ!」

 私が視線を誘導すると、その先には彼の仲間達が一緒に縛られている姿。しかもみんな既にボロボロの状態だ。

「貴様、何をした!」
「うん? ちょっと色々聞きたいことがあったから聞いただけだけど?」
「聖女の分際で、何て真似を……!」
「あら。聖女が非人道的なことをしてはいけないだなんて決まりはないでしょう? 貴方もあぁなりたくないのならさっさと吐いちゃったほうが身のためよ」
「っく! 下衆が!」
「不意打ち狙ってた刺客にそんなこと言われたくないんですけど~? ほら、さっさと誰に依頼されたか言わないと貴方の足先からじわじわと燃えるわよ?」

 パチンと指を鳴らすとボゥッと男の足先から火が出る。その火はじわじわと燃え広がり、彼の脚を包み込んでいった。

「熱いっ! 熱いっ!! 貴様、魔法を使わぬよう厳命されているはずでは!?」
「そんなの、殺されそうになってまで守るほどのものじゃないに決まってるでしょ。それにそんなこと気にしてる余裕なんてあるの? ほらほら、どんどん燃えていっちゃうわよ~? さっさと吐かないと丸焦げになっちゃうけど、いいのかしら、ふふ」

 にっこりと口元を歪ませると、再びパチンと指を鳴らす。すると炎は勢いを増して、下半身を飲み込み、あまりの熱さに男がわっと泣きそうな顔をした。

「忠誠心は結構だけど、それは死に値するのかしら? ま、それもオツかもね」

 私が揺さぶりをかけると、男はワナワナと震え出す。あともう一押しと言ったところか。

「ではその忠誠心に敬意を示して、もっと燃やしてあげる。あぁ、焼き上がったら魔物の餌にでもしようかしら」

 微笑みながらいつもの大斧を顕現させる。そしてそれを目の前に差し出して軽く振って見せると、男はさらに大きく震え出した。
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