13 / 95
第十三話 レベル上げ
しおりを挟む
まずは何が何でもレベル上げからだと戦闘をヴィルに任せて観戦中。
ちなみに初めて遭遇した魔物はスライムだった。
まさに初心者にはうってつけの魔物である。
スライムとの戦いを通して、戦闘の仕方や経験値の稼ぎ方を学ぶと言っても過言ではない。
誰もが単身で戦えるほど小柄で体力も少なく、下手すれば幼児でも倒せるほど弱いため、あまり戦闘経験がないヴィルでも簡単に倒せると思ったのだが。
「ひぅ……ん……はっ、う……やめ……っ!」
「あのー。私そういう趣味ないから、さっさとそのスライム倒しちゃって~」
「っ! わ、かって……る! あうっ、ちょ……っそこ! やめ……あっ」
絶賛ヴィルはスライムにまとわりつかれ中である。
スライムは一定の距離を保ちつつ戦わないと身体にまとわりつく。そして一度くっつかれると身体中にへばりついて剥がすのに苦労するのだ。
ヴィルは見事に距離感を間違えてまとわりつかれ、ひんひん涙目になりながら身じろいでいた。
きっとそういう性癖の人が見たら美味しい状況なのだろうが、私にはあいにくそういう趣味がないので、「あーあ、やっちゃったなー」くらいの感想しかなく、服の中にまで入り込んだスライムをどうやって剥ぐのだろうかという関心しかなかった。
「うひゃあ! 下着の中に入ってきた……っ!」
「ヴィル~、いつまでそうしてる気?」
「好きでやってるわけじゃない! どうすればいいんだよっ! あ、やめ……っ! ぅく……んぁ……」
身体を折り曲げながら身をよじるヴィル。
艶めかしい声を上げながら、こっちを睨みつけて今すぐ助けろと言わんばかりに噛み付いてくる。
まさかこれほどまでに戦闘能力が低いとは思わなかったが、仕方ないので手を貸すことにした。
「ヴィル、炎の魔法は使える?」
「使えるわけがないだろう!」
「それ自慢できることじゃないから。よし、わかった。ちょっと熱いかもだけど、我慢してよね」
「はうっ……ちょ、何を……ん、する気だ……!?」
「ちょーっと炙るだけだから大丈夫」
「あ、炙る……っ!?」
ギャアギャアと騒ぎ出すヴィルを尻目にパチンと指を鳴らす。すると、ぼぅっと炎がヴィルの身体を包み込んだ。
「うあっちぃ!! 焼ける! オレ、焼ける!!」
「大丈夫大丈夫~。ちゃんと調節してるから~」
ぼたぼたぼた……とヴィルの身体からスライムの死骸が剥がれ落ちるのを確認すると、ヴィルを包んでいた炎を消す。
すると、ヴィルが目を吊り上げながら「何するんだ! オレを丸焦げにするつもりか!?」と詰め寄ってきた。
「丸焦げ? よく見てみなさいよ。服すら燃えてないでしょうが」
「はぁ!? そんなことあるわけ……っ」
半信半疑でヴィルが自分の身体を見下ろす。すると、確かに服は燃えておらず、金属製の装備にちょっと熱を持っただけだった。
「ヴィルの身体に炎を纏わせてスライムを炙っただけよ」
「そんな……そんなことが……できるわけが……」
「レベルを上げればそれくらいできるようになるわよ」
信じられないものでも見るように私を見るヴィル。
まぁ、レベル上げたら誰でもできるとは言えないが、元カレに尽くして尽くして尽くしまくっていた私にはこれくらい朝飯前だ。
だからきっと努力さえすればできるようになるはずだ。多分。
「そうなのか……すまない、疑ったりして。ありがとう、助かった」
申し訳なさそうに謝ってくるヴィル。
素直に謝ることもできるのか、と内心ちょっと驚く。もっとワガママで俺様な王子かと思ったがどうやらそうではないらしい。
「ちゃんとお礼言えるのね、偉いじゃない」
「バカにするな! それくらいちゃんと言える!」
「そう? 結構お礼言えない元カレが多かったから、男の人ってそういうもんだと」
「それはシオンが付き合ってる相手が悪かっただけだろ」
「っうぐ。……それは、確かに否定しないけど」
歴代の彼氏は何かあるとすぐに私のせいにして来たし、謝ったら負けなのかというくらい絶対に謝ることはない人がほとんどだった。
そういえば、あのときも結局謝ってもらってなかったなぁ。
こうも謝らない男性ばかりを恋人にしていると、確かに自分が悪い気さえしてくる。
「それにしても、本当に強いんだな。シオンは」
「何よ、嘘だと思ってたの?」
「いや、何というか……ただ問答無用の力技でどうにかしてたのかと思ってたから。こうして匙加減できるっていうのは凄いなぁ、と」
「いきなりそんなに褒めないでよ。褒められ慣れてないからなんか調子狂うわ」
ヴィルから羨望の眼差しで見つめられて、ちょっと照れる。今まで凄いとかカッコいいとかは自分が言うことのほうが多くて、言われることはほぼなかった。
「うん? 今までたくさん彼氏がいたなら褒めるやつもいただろう?」
「家事能力で褒められることはあったけど、こういう能力で褒められたことはないわね。そもそも彼氏よりも強いことがバレると大概キレられたり拗ねられたりするから、最近では能力があること隠してたし」
「どこまで男を見る目がないんだ」
「煩いわね。わかってるわよ! てか、そもそもヴィルはどうしてこんなにも戦闘経験なさすぎなの? スライムなんてその辺にたくさんいるんだから、倒す機会なんていっぱいあったでしょ」
指摘をするとヴィルが俯き、黙り込む。どうやら藪蛇だったらしい。
さすがに今の聞き方は無神経すぎたかもな。仮にも王子なわけだし、いくらタイプじゃないからって配慮しないと。
つい気安くて無遠慮に話しかけすぎたが、ヴィルは一応これでも王子だ。いくら弟子だなんだと言っても言っていいことと悪いことはある。
今まで被っていた猫を被らなくていいと、ついあけすけに話しすぎたと自省した。
「ごめん、私ったら余計なことを言っちゃって」
「……オレだって……」
「うん?」
「オレだって好きで弱いわけじゃない。オレが弱いのは、全部父さんのせいなんだ……!」
ぐわっと目を見開いてまるで食ってかかるように私に詰め寄ってくるヴィル。
その鬼気迫った様子に慄きながら、「えぇ……? 王様のせいってどういうこと?」と聞けば、ヴィルはそこに座り込み、私もその隣に座った。
「幼少期。父さんは早くに母さんを亡くしたせいかとても過保護で、外は危ないからとずっとオレを城に閉じ込めていたんだ。それで十代まで剣を持つことすら許されずに育ったが、成人した途端に急にヴィルも成長したんだから魔物を倒せるようになれと言われて……」
「無茶苦茶だな、あの王様」
「でも王子だから雑魚魔物を倒してる姿は人に見せてはならないと、いきなり大型魔物を当てがわれて。もちろんオレが倒せるはずもなく、周りの護衛が全て倒した」
「まぁ……普通に考えてそうなるでしょうね」
「それで経験値が入るはずもなく、結局このザマというわけさ」
「なるほど、そういう経緯が」
確かに突拍子もないことを思いつきで言う人だとは薄々思ってたけどまさかこれほどまでとは。
私は親と過ごした経験がほぼなく、親がどういうものか理解できない部分はあるけど、思いつきで振り回されてしまっては子は苦労するだろうな、と素直に同情した。
とはいえ、楽してレベル上げできると思っていた部分に関しては甘っちょろいと思うが。
「それで、オレの国巡りとレベル上げのためにこの国最強だと名高いシオンを聖女にして同行させることになったんだ」
「何よ、やっぱりお守りってことじゃない」
「お、オレだって、強くなったらちゃんと戦力になるだろ! それに聖女とはいえ、女を一人で旅させるわけにも行かないだろうし」
「はいはい。そういうことにしといてあげる」
「とにかく! 今はまだ経験不足かもしれないが、オレはちゃんと強くなりたいとは思ってる!」
まっすぐに見つめられる。
これはきっと本心だろう。王子ゆえの甘い考えがある部分もあるが、それは今後どうにかすればいいだろうし、やる気があるなら大丈夫だ。
「それでこそ我が弟子ね。やる気があることはわかった。とにかくまずは戦闘の仕方を学びましょうか。それと魔法も。実戦しながら教えるからちゃんと覚えなさいよ」
「わかった。善処する」
「善処じゃなくてちゃんとやるの。まずはスライムだけど、さっきみたいに近づきすぎるとくっつかれるからある程度距離を取りつつ叩くか燃やす。これが鉄則。一応魔物によっても弱点があって、打撃が効くのもいれば、魔法のみ効果あるのもいて……あ、早速またスライムが出たわよ! ほら、実戦あるのみ!」
「が、頑張る……!」
「よし、その意気よ! 大丈夫、魔法使えなくても何回か叩けば勝てるから頑張れ!」
私が応援すると、やる気になったヴィルが剣を構える。念のため物理防御のバフをかけたのは内緒だ。
「うぉおおおお!!!」
スライム相手に大袈裟な雄叫びを上げるヴィル。
そんな彼をまるで親になったような気持ちで眺めながら、私は戦いの行く末を見守るのであった。
ちなみに初めて遭遇した魔物はスライムだった。
まさに初心者にはうってつけの魔物である。
スライムとの戦いを通して、戦闘の仕方や経験値の稼ぎ方を学ぶと言っても過言ではない。
誰もが単身で戦えるほど小柄で体力も少なく、下手すれば幼児でも倒せるほど弱いため、あまり戦闘経験がないヴィルでも簡単に倒せると思ったのだが。
「ひぅ……ん……はっ、う……やめ……っ!」
「あのー。私そういう趣味ないから、さっさとそのスライム倒しちゃって~」
「っ! わ、かって……る! あうっ、ちょ……っそこ! やめ……あっ」
絶賛ヴィルはスライムにまとわりつかれ中である。
スライムは一定の距離を保ちつつ戦わないと身体にまとわりつく。そして一度くっつかれると身体中にへばりついて剥がすのに苦労するのだ。
ヴィルは見事に距離感を間違えてまとわりつかれ、ひんひん涙目になりながら身じろいでいた。
きっとそういう性癖の人が見たら美味しい状況なのだろうが、私にはあいにくそういう趣味がないので、「あーあ、やっちゃったなー」くらいの感想しかなく、服の中にまで入り込んだスライムをどうやって剥ぐのだろうかという関心しかなかった。
「うひゃあ! 下着の中に入ってきた……っ!」
「ヴィル~、いつまでそうしてる気?」
「好きでやってるわけじゃない! どうすればいいんだよっ! あ、やめ……っ! ぅく……んぁ……」
身体を折り曲げながら身をよじるヴィル。
艶めかしい声を上げながら、こっちを睨みつけて今すぐ助けろと言わんばかりに噛み付いてくる。
まさかこれほどまでに戦闘能力が低いとは思わなかったが、仕方ないので手を貸すことにした。
「ヴィル、炎の魔法は使える?」
「使えるわけがないだろう!」
「それ自慢できることじゃないから。よし、わかった。ちょっと熱いかもだけど、我慢してよね」
「はうっ……ちょ、何を……ん、する気だ……!?」
「ちょーっと炙るだけだから大丈夫」
「あ、炙る……っ!?」
ギャアギャアと騒ぎ出すヴィルを尻目にパチンと指を鳴らす。すると、ぼぅっと炎がヴィルの身体を包み込んだ。
「うあっちぃ!! 焼ける! オレ、焼ける!!」
「大丈夫大丈夫~。ちゃんと調節してるから~」
ぼたぼたぼた……とヴィルの身体からスライムの死骸が剥がれ落ちるのを確認すると、ヴィルを包んでいた炎を消す。
すると、ヴィルが目を吊り上げながら「何するんだ! オレを丸焦げにするつもりか!?」と詰め寄ってきた。
「丸焦げ? よく見てみなさいよ。服すら燃えてないでしょうが」
「はぁ!? そんなことあるわけ……っ」
半信半疑でヴィルが自分の身体を見下ろす。すると、確かに服は燃えておらず、金属製の装備にちょっと熱を持っただけだった。
「ヴィルの身体に炎を纏わせてスライムを炙っただけよ」
「そんな……そんなことが……できるわけが……」
「レベルを上げればそれくらいできるようになるわよ」
信じられないものでも見るように私を見るヴィル。
まぁ、レベル上げたら誰でもできるとは言えないが、元カレに尽くして尽くして尽くしまくっていた私にはこれくらい朝飯前だ。
だからきっと努力さえすればできるようになるはずだ。多分。
「そうなのか……すまない、疑ったりして。ありがとう、助かった」
申し訳なさそうに謝ってくるヴィル。
素直に謝ることもできるのか、と内心ちょっと驚く。もっとワガママで俺様な王子かと思ったがどうやらそうではないらしい。
「ちゃんとお礼言えるのね、偉いじゃない」
「バカにするな! それくらいちゃんと言える!」
「そう? 結構お礼言えない元カレが多かったから、男の人ってそういうもんだと」
「それはシオンが付き合ってる相手が悪かっただけだろ」
「っうぐ。……それは、確かに否定しないけど」
歴代の彼氏は何かあるとすぐに私のせいにして来たし、謝ったら負けなのかというくらい絶対に謝ることはない人がほとんどだった。
そういえば、あのときも結局謝ってもらってなかったなぁ。
こうも謝らない男性ばかりを恋人にしていると、確かに自分が悪い気さえしてくる。
「それにしても、本当に強いんだな。シオンは」
「何よ、嘘だと思ってたの?」
「いや、何というか……ただ問答無用の力技でどうにかしてたのかと思ってたから。こうして匙加減できるっていうのは凄いなぁ、と」
「いきなりそんなに褒めないでよ。褒められ慣れてないからなんか調子狂うわ」
ヴィルから羨望の眼差しで見つめられて、ちょっと照れる。今まで凄いとかカッコいいとかは自分が言うことのほうが多くて、言われることはほぼなかった。
「うん? 今までたくさん彼氏がいたなら褒めるやつもいただろう?」
「家事能力で褒められることはあったけど、こういう能力で褒められたことはないわね。そもそも彼氏よりも強いことがバレると大概キレられたり拗ねられたりするから、最近では能力があること隠してたし」
「どこまで男を見る目がないんだ」
「煩いわね。わかってるわよ! てか、そもそもヴィルはどうしてこんなにも戦闘経験なさすぎなの? スライムなんてその辺にたくさんいるんだから、倒す機会なんていっぱいあったでしょ」
指摘をするとヴィルが俯き、黙り込む。どうやら藪蛇だったらしい。
さすがに今の聞き方は無神経すぎたかもな。仮にも王子なわけだし、いくらタイプじゃないからって配慮しないと。
つい気安くて無遠慮に話しかけすぎたが、ヴィルは一応これでも王子だ。いくら弟子だなんだと言っても言っていいことと悪いことはある。
今まで被っていた猫を被らなくていいと、ついあけすけに話しすぎたと自省した。
「ごめん、私ったら余計なことを言っちゃって」
「……オレだって……」
「うん?」
「オレだって好きで弱いわけじゃない。オレが弱いのは、全部父さんのせいなんだ……!」
ぐわっと目を見開いてまるで食ってかかるように私に詰め寄ってくるヴィル。
その鬼気迫った様子に慄きながら、「えぇ……? 王様のせいってどういうこと?」と聞けば、ヴィルはそこに座り込み、私もその隣に座った。
「幼少期。父さんは早くに母さんを亡くしたせいかとても過保護で、外は危ないからとずっとオレを城に閉じ込めていたんだ。それで十代まで剣を持つことすら許されずに育ったが、成人した途端に急にヴィルも成長したんだから魔物を倒せるようになれと言われて……」
「無茶苦茶だな、あの王様」
「でも王子だから雑魚魔物を倒してる姿は人に見せてはならないと、いきなり大型魔物を当てがわれて。もちろんオレが倒せるはずもなく、周りの護衛が全て倒した」
「まぁ……普通に考えてそうなるでしょうね」
「それで経験値が入るはずもなく、結局このザマというわけさ」
「なるほど、そういう経緯が」
確かに突拍子もないことを思いつきで言う人だとは薄々思ってたけどまさかこれほどまでとは。
私は親と過ごした経験がほぼなく、親がどういうものか理解できない部分はあるけど、思いつきで振り回されてしまっては子は苦労するだろうな、と素直に同情した。
とはいえ、楽してレベル上げできると思っていた部分に関しては甘っちょろいと思うが。
「それで、オレの国巡りとレベル上げのためにこの国最強だと名高いシオンを聖女にして同行させることになったんだ」
「何よ、やっぱりお守りってことじゃない」
「お、オレだって、強くなったらちゃんと戦力になるだろ! それに聖女とはいえ、女を一人で旅させるわけにも行かないだろうし」
「はいはい。そういうことにしといてあげる」
「とにかく! 今はまだ経験不足かもしれないが、オレはちゃんと強くなりたいとは思ってる!」
まっすぐに見つめられる。
これはきっと本心だろう。王子ゆえの甘い考えがある部分もあるが、それは今後どうにかすればいいだろうし、やる気があるなら大丈夫だ。
「それでこそ我が弟子ね。やる気があることはわかった。とにかくまずは戦闘の仕方を学びましょうか。それと魔法も。実戦しながら教えるからちゃんと覚えなさいよ」
「わかった。善処する」
「善処じゃなくてちゃんとやるの。まずはスライムだけど、さっきみたいに近づきすぎるとくっつかれるからある程度距離を取りつつ叩くか燃やす。これが鉄則。一応魔物によっても弱点があって、打撃が効くのもいれば、魔法のみ効果あるのもいて……あ、早速またスライムが出たわよ! ほら、実戦あるのみ!」
「が、頑張る……!」
「よし、その意気よ! 大丈夫、魔法使えなくても何回か叩けば勝てるから頑張れ!」
私が応援すると、やる気になったヴィルが剣を構える。念のため物理防御のバフをかけたのは内緒だ。
「うぉおおおお!!!」
スライム相手に大袈裟な雄叫びを上げるヴィル。
そんな彼をまるで親になったような気持ちで眺めながら、私は戦いの行く末を見守るのであった。
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

悪役令息、拾いました~捨てられた公爵令嬢の薬屋経営~
山夜みい
恋愛
「僕が病気で苦しんでいる時に君は呑気に魔法薬の研究か。良いご身分だな、ラピス。ここに居るシルルは僕のために毎日聖水を浴びて神に祈りを捧げてくれたというのに、君にはがっかりだ。もう別れよう」
婚約者のために薬を作っていたラピスはようやく完治した婚約者に毒を盛っていた濡れ衣を着せられ、婚約破棄を告げられる。公爵家の力でどうにか断罪を回避したラピスは男に愛想を尽かし、家を出ることにした。
「もううんざり! 私、自由にさせてもらうわ」
ラピスはかねてからの夢だった薬屋を開くが、毒を盛った噂が広まったラピスの薬など誰も買おうとしない。
そんな時、彼女は店の前で倒れていた男を拾う。
それは『毒花の君』と呼ばれる、凶暴で女好きと噂のジャック・バランだった。
バラン家はラピスの生家であるツァーリ家とは犬猿の仲。
治療だけして出て行ってもらおうと思っていたのだが、ジャックはなぜか店の前に居着いてしまって……。
「お前、私の犬になりなさいよ」
「誰がなるかボケェ……おい、風呂入ったのか。服を脱ぎ散らかすな馬鹿!」
「お腹空いた。ご飯作って」
これは、私生活ダメダメだけど気が強い公爵令嬢と、
凶暴で不良の世話焼きなヤンデレ令息が二人で幸せになる話。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる