18 / 53
第十五話 涙
しおりを挟む
「ん……っ」
意識が浮上する。
目蓋を持ち上げるとぼんやりとしていて視点が定まらない。
(ここは、どこ……?)
なんとなく私室であるような気がするが、まだ焦点が合わず花琳は確信が持てなかった。
動こうにも全身が重く、まるで自分の身体ではないみたいに身動きが取れない。
声を出そうと口を開くもただ息や無意味な音が出るのみで、声は擦れて痛みを伴うため、短い単語すら喋れそうにもなかった。
(でも生きてる)
痛みを感じて生きていることを実感する。
あのとき、花琳は余暉の言葉に抗い死ぬことを選択することもできた。
この痛みや苦しみから逃れるために何が何でも余暉の言葉を拒絶し、全て放棄することもできた。
でもこうして生きていることを実感し、安堵している自分がいる。
つらくて苦しくても、生きていれば何かができるかもしれない。
いや、しなくてはならないのだという気持ちになってくる。
(それに、何もしないままだったらまた兄さまに追い返されてしまうし)
狡くて、卑怯で、意地悪な人だけど、何よりも自分のことを慮ってくれる大事な人。
唯一の兄弟。
その兄の期待があるからこそ、花琳は頑張れるのだ。
それからもう一人、花琳には大切な存在がいた。
「花琳!」
ばしゃん、と運んでいたらしい水が入った湯呑みが大きな音を立てて落ちる。
花琳がゆっくりとそちらを向くと、今まで見たことないようなグチャグチャな表情をした峰葵がそこにいた。
そして、ガバッと力強く抱きしめられる。
痛くて苦しかったものの、彼の顔を見たら抗う気にはなれず、されるがまま峰葵に抱きしめられていた。
(せっかくの美丈夫が台無しね)
顔を真っ赤にして堪えるように涙を溢す峰葵。
きっと秋王としての自分を失いたくなかったのだとわかっていても、こうして峰葵が態度で示してくれるのは滅多になかったため、密かに彼に焦がれている身としては嬉しくて仕方がなかった。
「……ほ……き……っ……」
「いい。無理して話すな。あぁ、よかった……本当によかった……っ」
花琳の肩に顔を埋めて静かに涙を流す峰葵。
花琳はそんな彼の頭を撫でたくなったが、身動きができずもどかしい。
もう大丈夫だよと言ってあげたかったが、傷んだ喉はそんな言葉さえも出すことを許してくれない。ただ口を開けたり閉じたりすることしかできない自分が悔しかった。
「今、医師を呼んでくる。ちょっと待っていろ」
「……ぁ……っ」
行ってしまうと思った瞬間に漏れ出る、微かな声。
素直に寂しいと思ってたら勝手に出ていた声とそんな感情を吐露してしまった自分に動揺する。
「どうした、行ってほしくないのか? 一人が寂しいのか?」
尋ねられて素直に頷くことができず、視線が泳ぐ。
そのまま反応できずにいると、峰葵にまっすぐ見つめられて呼吸の仕方を忘れる。
なんだか気まずくて苦しくて、花琳は小さく頷くと、ふっと峰葵が微笑んだ。
「そうか。全く、素直じゃないな」
そう言いながらもどこか嬉しそうな峰葵。
こそっと自分の頬に伝っていた涙を拭うと、誰もがうっとりするほどの美貌のいつもの峰葵に戻っていた。
「良蘭を呼ぶから、少しだけ待っていろ。すぐに戻る」
花琳の頭を撫でてから少しだけ離れると、そばで控えていたらしい良蘭に医師に知らせるよう託ける峰葵。
手短に託けを済ませて良蘭のところから戻ってくると、峰葵は花琳の手を強く握ってその手を愛し気に口づけた。
唇が触れた瞬間、花琳は内心羞恥で戸惑いながらも、手の大きさや温かさ、彼の唇の感触を実感して胸がいっぱいになる。
「じきに医師が来る。俺はずっとそばにいるから、安心しろ」
ありがとう、そう言いたいけど言えない。
その代わりに峰葵の瞳をジッと見つめる。
交わる視線。
こんなにも見つめ合ったことなんてあっただろうか。
思い出そうにも、最近の花琳の記憶には彼と目が合うたびに逸らした記憶しかなかった。
(好き、だなぁ)
隠しながらも、抑えながらも膨らんでいく恋心。
実ることはないとわかっていても、峰葵を想う気持ちは募る一方だった。
◇
「現世にお戻りになられましたか。花琳さまならきっとお戻りになられると信じておりました」
良蘭が呼びに行った王家専属の医師が朗らかな笑みと共に花琳の元へとやって来る。
彼は代々の王を診てきていて、花琳が秋王になっていることを知っている者の一人だ。
余暉が伏せっていたときにしょっちゅう顔を合わせていたが、余暉の崩御後は元気だけが取り柄の花琳は定期的な健診以外に会うことはなく、久々に会う人物だった。
「少々お身体を失敬させていただきます。もし痛みなどございましたらお声を上げていただくか、手や指を挙げていただければと存じます」
診察のために口の中や目の奥を見られたり腕や身体を触られたりする。
はだけられ、身体に触れられたときは峰葵は顔を逸らしてくれてはいたが、自分ののっぺりした身体を見られたかもしれないと思うと恥ずかしかった。
それを悟られないよう静かに目を閉じながら時が過ぎるのを待つ。
「どうだ?」
「身体にあった湿疹や炎症はだいぶひいたご様子ですが、喉の炎症がまだ治っておられぬようですね。ですから、このあと調合する煎じ薬を朝と夕の食後にお飲みになっていただければと存じます」
「承知した」
「まだ体温は高いですが、顔色はだいぶお戻りのようですので、そのうち落ち着くでしょう。ですが、ずっと寝たきりでしたので筋力も衰えていらっしゃるようです。熱が落ち着いたら少しずつ動く練習をなさってください。とはいえ無理は禁物ですので、あくまで体調が落ち着いてきてからですが」
「わかった。ところで、今後容態が急変するなどの可能性は?」
「確実なことは申せませんが、恐らく大丈夫かと。さすがは花琳さま、素晴らしい快復力でございます」
「そうか。感謝する」
「では、私めはこれで。花琳さま、苦しくもよく頑張られました。ここまでの快復は何よりも花琳さまの素晴らしいご意志の賜物です」
褒められてちょっと面映くなる。
自分で何か頑張った自覚はないが、元気だけが取り柄だったためにそれが報われたような気がした。
「俺は煎じ薬をもらってくる。良蘭、しばし花琳を見ていてくれ」
「承知、しました」
先程まで少し離れた場所で見守っていた良蘭。
その瞳はたっぷりと涙を溜め、今にも溢れ落ちそうであった。
だからこそ、峰葵は彼女に気を遣って席を外して部屋を出て行く。
花琳が視線を良蘭に向けると、彼女は堰を切ったようにわっと泣き出し駆け寄ってきた。
「花琳さま……っ! あぁ、良かった、良かったです……っ!!」
いつも冷静で澄ましている大人びた良蘭がわんわんと泣き、花琳にしがみつく。
花琳は心の中でこの光景は二度目だなと思いながらも、こうして心配をかけたことが申し訳なくて握られる手をギュッと握り返した。
「……ご……、め……」
「何もおっしゃらないでください。私は花琳さまがご無事であったことだけで、生きてくださっただけでもう……っ」
ぼたぼたととめどなく涙を流す良蘭。
ずっと峰葵と共に身の回りの世話をしながら花琳の意識が戻るのを待っていたらしい。
「ずっと、ずっと……っ、気がお戻りにならない間は生きた心地が致しませんでした。ですが、こうしてお戻りくださると信じておりました」
答えるように握られた手をギュッと握り返す。
「ありがとう」と声には出ずとも口を開ければ、察しのよい良蘭は心得た様子で微笑んで見せた。
それから、他愛もない世間話をしてくれる。
紅葉の名所の話だとか旬の食材の話だとか。
花琳にとって負担にならないよう政治以外の話をゆっくりと聞きやすい声音で優しく良蘭が話すのを、静かに花琳は耳を傾けた。
「ここだけの話ですが、私よりも誰よりも峰葵さまのほうが花琳さまのご心配をなさっておられました。毎日寝ずの看病をずっとされておりまして、代わると申し上げても頑なにお断りになってずっと花琳さまのおそばにいらっしゃったのですよ。全ての公務をほっぽって」
良蘭の言葉に目を見開く。
あの真面目一辺倒の峰葵が、まさか公務を放って自分のそばにいただなんて信じられなくて花琳は何も反応できずにいると、良蘭は花琳の心を見透かしているかのように、「愛されてますね」と悪戯っぽく笑ったのだった。
意識が浮上する。
目蓋を持ち上げるとぼんやりとしていて視点が定まらない。
(ここは、どこ……?)
なんとなく私室であるような気がするが、まだ焦点が合わず花琳は確信が持てなかった。
動こうにも全身が重く、まるで自分の身体ではないみたいに身動きが取れない。
声を出そうと口を開くもただ息や無意味な音が出るのみで、声は擦れて痛みを伴うため、短い単語すら喋れそうにもなかった。
(でも生きてる)
痛みを感じて生きていることを実感する。
あのとき、花琳は余暉の言葉に抗い死ぬことを選択することもできた。
この痛みや苦しみから逃れるために何が何でも余暉の言葉を拒絶し、全て放棄することもできた。
でもこうして生きていることを実感し、安堵している自分がいる。
つらくて苦しくても、生きていれば何かができるかもしれない。
いや、しなくてはならないのだという気持ちになってくる。
(それに、何もしないままだったらまた兄さまに追い返されてしまうし)
狡くて、卑怯で、意地悪な人だけど、何よりも自分のことを慮ってくれる大事な人。
唯一の兄弟。
その兄の期待があるからこそ、花琳は頑張れるのだ。
それからもう一人、花琳には大切な存在がいた。
「花琳!」
ばしゃん、と運んでいたらしい水が入った湯呑みが大きな音を立てて落ちる。
花琳がゆっくりとそちらを向くと、今まで見たことないようなグチャグチャな表情をした峰葵がそこにいた。
そして、ガバッと力強く抱きしめられる。
痛くて苦しかったものの、彼の顔を見たら抗う気にはなれず、されるがまま峰葵に抱きしめられていた。
(せっかくの美丈夫が台無しね)
顔を真っ赤にして堪えるように涙を溢す峰葵。
きっと秋王としての自分を失いたくなかったのだとわかっていても、こうして峰葵が態度で示してくれるのは滅多になかったため、密かに彼に焦がれている身としては嬉しくて仕方がなかった。
「……ほ……き……っ……」
「いい。無理して話すな。あぁ、よかった……本当によかった……っ」
花琳の肩に顔を埋めて静かに涙を流す峰葵。
花琳はそんな彼の頭を撫でたくなったが、身動きができずもどかしい。
もう大丈夫だよと言ってあげたかったが、傷んだ喉はそんな言葉さえも出すことを許してくれない。ただ口を開けたり閉じたりすることしかできない自分が悔しかった。
「今、医師を呼んでくる。ちょっと待っていろ」
「……ぁ……っ」
行ってしまうと思った瞬間に漏れ出る、微かな声。
素直に寂しいと思ってたら勝手に出ていた声とそんな感情を吐露してしまった自分に動揺する。
「どうした、行ってほしくないのか? 一人が寂しいのか?」
尋ねられて素直に頷くことができず、視線が泳ぐ。
そのまま反応できずにいると、峰葵にまっすぐ見つめられて呼吸の仕方を忘れる。
なんだか気まずくて苦しくて、花琳は小さく頷くと、ふっと峰葵が微笑んだ。
「そうか。全く、素直じゃないな」
そう言いながらもどこか嬉しそうな峰葵。
こそっと自分の頬に伝っていた涙を拭うと、誰もがうっとりするほどの美貌のいつもの峰葵に戻っていた。
「良蘭を呼ぶから、少しだけ待っていろ。すぐに戻る」
花琳の頭を撫でてから少しだけ離れると、そばで控えていたらしい良蘭に医師に知らせるよう託ける峰葵。
手短に託けを済ませて良蘭のところから戻ってくると、峰葵は花琳の手を強く握ってその手を愛し気に口づけた。
唇が触れた瞬間、花琳は内心羞恥で戸惑いながらも、手の大きさや温かさ、彼の唇の感触を実感して胸がいっぱいになる。
「じきに医師が来る。俺はずっとそばにいるから、安心しろ」
ありがとう、そう言いたいけど言えない。
その代わりに峰葵の瞳をジッと見つめる。
交わる視線。
こんなにも見つめ合ったことなんてあっただろうか。
思い出そうにも、最近の花琳の記憶には彼と目が合うたびに逸らした記憶しかなかった。
(好き、だなぁ)
隠しながらも、抑えながらも膨らんでいく恋心。
実ることはないとわかっていても、峰葵を想う気持ちは募る一方だった。
◇
「現世にお戻りになられましたか。花琳さまならきっとお戻りになられると信じておりました」
良蘭が呼びに行った王家専属の医師が朗らかな笑みと共に花琳の元へとやって来る。
彼は代々の王を診てきていて、花琳が秋王になっていることを知っている者の一人だ。
余暉が伏せっていたときにしょっちゅう顔を合わせていたが、余暉の崩御後は元気だけが取り柄の花琳は定期的な健診以外に会うことはなく、久々に会う人物だった。
「少々お身体を失敬させていただきます。もし痛みなどございましたらお声を上げていただくか、手や指を挙げていただければと存じます」
診察のために口の中や目の奥を見られたり腕や身体を触られたりする。
はだけられ、身体に触れられたときは峰葵は顔を逸らしてくれてはいたが、自分ののっぺりした身体を見られたかもしれないと思うと恥ずかしかった。
それを悟られないよう静かに目を閉じながら時が過ぎるのを待つ。
「どうだ?」
「身体にあった湿疹や炎症はだいぶひいたご様子ですが、喉の炎症がまだ治っておられぬようですね。ですから、このあと調合する煎じ薬を朝と夕の食後にお飲みになっていただければと存じます」
「承知した」
「まだ体温は高いですが、顔色はだいぶお戻りのようですので、そのうち落ち着くでしょう。ですが、ずっと寝たきりでしたので筋力も衰えていらっしゃるようです。熱が落ち着いたら少しずつ動く練習をなさってください。とはいえ無理は禁物ですので、あくまで体調が落ち着いてきてからですが」
「わかった。ところで、今後容態が急変するなどの可能性は?」
「確実なことは申せませんが、恐らく大丈夫かと。さすがは花琳さま、素晴らしい快復力でございます」
「そうか。感謝する」
「では、私めはこれで。花琳さま、苦しくもよく頑張られました。ここまでの快復は何よりも花琳さまの素晴らしいご意志の賜物です」
褒められてちょっと面映くなる。
自分で何か頑張った自覚はないが、元気だけが取り柄だったためにそれが報われたような気がした。
「俺は煎じ薬をもらってくる。良蘭、しばし花琳を見ていてくれ」
「承知、しました」
先程まで少し離れた場所で見守っていた良蘭。
その瞳はたっぷりと涙を溜め、今にも溢れ落ちそうであった。
だからこそ、峰葵は彼女に気を遣って席を外して部屋を出て行く。
花琳が視線を良蘭に向けると、彼女は堰を切ったようにわっと泣き出し駆け寄ってきた。
「花琳さま……っ! あぁ、良かった、良かったです……っ!!」
いつも冷静で澄ましている大人びた良蘭がわんわんと泣き、花琳にしがみつく。
花琳は心の中でこの光景は二度目だなと思いながらも、こうして心配をかけたことが申し訳なくて握られる手をギュッと握り返した。
「……ご……、め……」
「何もおっしゃらないでください。私は花琳さまがご無事であったことだけで、生きてくださっただけでもう……っ」
ぼたぼたととめどなく涙を流す良蘭。
ずっと峰葵と共に身の回りの世話をしながら花琳の意識が戻るのを待っていたらしい。
「ずっと、ずっと……っ、気がお戻りにならない間は生きた心地が致しませんでした。ですが、こうしてお戻りくださると信じておりました」
答えるように握られた手をギュッと握り返す。
「ありがとう」と声には出ずとも口を開ければ、察しのよい良蘭は心得た様子で微笑んで見せた。
それから、他愛もない世間話をしてくれる。
紅葉の名所の話だとか旬の食材の話だとか。
花琳にとって負担にならないよう政治以外の話をゆっくりと聞きやすい声音で優しく良蘭が話すのを、静かに花琳は耳を傾けた。
「ここだけの話ですが、私よりも誰よりも峰葵さまのほうが花琳さまのご心配をなさっておられました。毎日寝ずの看病をずっとされておりまして、代わると申し上げても頑なにお断りになってずっと花琳さまのおそばにいらっしゃったのですよ。全ての公務をほっぽって」
良蘭の言葉に目を見開く。
あの真面目一辺倒の峰葵が、まさか公務を放って自分のそばにいただなんて信じられなくて花琳は何も反応できずにいると、良蘭は花琳の心を見透かしているかのように、「愛されてますね」と悪戯っぽく笑ったのだった。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

【完結】今世も裏切られるのはごめんなので、最愛のあなたはもう要らない
曽根原ツタ
恋愛
隣国との戦時中に国王が病死し、王位継承権を持つ男子がひとりもいなかったため、若い王女エトワールは女王となった。だが──
「俺は彼女を愛している。彼女は俺の子を身篭った」
戦場から帰還した愛する夫の隣には、別の女性が立っていた。さらに彼は、王座を奪うために女王暗殺を企てる。
そして。夫に剣で胸を貫かれて死んだエトワールが次に目が覚めたとき、彼と出会った日に戻っていて……?
──二度目の人生、私を裏切ったあなたを絶対に愛しません。
★小説家になろうさまでも公開中
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

記憶喪失のフリをしたら夫に溺愛されました
秋月朔夕
恋愛
フィオナは幼い頃から、自分に冷たく当たるエドモンドが苦手だった。
しかしある日、彼と結婚することになってしまう。それから一年。互いの仲は改善することなく、冷えた夫婦生活を送っていた。
そんなある日、フィオナはバルコニーから落ちた。彼女は眼を覚ました時に、「記憶がなくなった」と咄嗟にエドモンドに嘘をつく。そのことがキッカケとなり、彼は今までの態度は照れ隠しだったと白状するが、どんどん彼の不穏さが見えてくるようになり……。
警察官は今日も宴会ではっちゃける
饕餮
恋愛
居酒屋に勤める私に降りかかった災難。普段はとても真面目なのに、酔うと変態になる警察官に絡まれることだった。
そんな彼に告白されて――。
居酒屋の店員と捜査一課の警察官の、とある日常を切り取った恋になるかも知れない(?)お話。
★下品な言葉が出てきます。苦手な方はご注意ください。
★この物語はフィクションです。実在の団体及び登場人物とは一切関係ありません。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる