3 / 53
第二話 市井
しおりを挟む
「大丈夫ですか? 峰葵さまにあんなことして」
「大丈夫だって言ってるでしょ。さっきから明龍は心配しすぎよ」
「そうですか? 本当に? 僕が解雇されたら稼ぎ頭がいなくなって家族を養えないのですが」
「そんな心配しなくて大丈夫よ。もしそんなことを峰葵が言い出しても、私がちゃんと家族含めて守ってあげるから!」
市井に向かう道中不安そうな明龍を励ますように声をかける花琳。
正直、花琳自身もちょっとやりすぎた自覚はあったが、今更後悔しても仕方ないので気にしないことにした。
「本当にほんっとーに、約束ですよ?」
「しつこいわね、わかってるって。今まで私が約束を違えたことがあった?」
「……ないです、けど……」
「でしょう? 私は義を重んじる女よ! 国民を背負う王なのだから、明龍の家族を露頭に迷わせることがあるわけないでしょう?」
「そ、それもそうですね。失礼しましたっ」
わかればよろしい、と花琳は胸を張る。
兄の代わりに秋王として君臨して十余年、兄にはまだ到底及ばないが賢王として民を導けるよう花琳は日々努力をしている自負があった。
「まずはどちらに行かれます?」
「うーん、今日は久々に市井に行くから色々と見て回りたいのよね。最近公務が多くてなかなか回れなかったから、一通り確認しておきたいわ」
「承知しました」
「……私も気をつけるけど、追手が来てないか十分に配慮よろしくね」
「えぇ、それはもちろんです」
先程まで泣きそうな表情だったのが一転、険しい表情になる明龍。
普段は気弱な青年だが、護衛の腕前は一流だ。
特に彼は探知能力や武術に非常に長けているため、花琳の市井散策のお供には最適な人物であった。
正直、峰葵も言っていた通り、昨今市井の情勢は芳しくない。
密輸入や違法入国などよくない噂を聞くことが多いが、いずれも具体性がなく、詳細が花琳の耳に届くことはなかった。
それは恐らく花琳をよく思っていない上層部の面々が情報を止めているせいなのは花琳も承知していた。
そのため、自ら確認するべく市井へとやってきたのだが。
「とりあえず、情報集めからしたいから露店回りから行きましょうか」
「わかりました」
「では、早速しゅっぱ~つ」
掛け声と共に市井へ下り、散策に出かけるのだった。
◇
「女将さん、お久しぶり~!」
「おぉ、お嬢ちゃんお久しぶりだねぇ。元気にしてたかい?」
「うん、元気元気!」
花琳が最初にやってきたのは露天商だった。
城下町の中でもここは一際大きく、何でも品が揃っていることで有名だ。
ここの店主である女将は快活で人当たりがよく、それでいて耳聡い人物なので国のあらゆる情報が入ってくる。
そのため、花琳は市井の情報収集相手としていつも利用していた。
「また父ちゃんに言われたおつかいかい?」
「そうそう。最近情勢が危ういみたいだから色々調べてこいーっておつかいさ」
「嬢ちゃんのお父上は上層部なんだろ? 毎度思うけど娘を遣わにゃならないなんて、相当縛りが厳しいんだねぇ」
「そうらしいね~。お上も色々あるらしいよ。私には教えてくれないけどさ」
情報集めをする際、花琳は身分を隠して上層部である父親の遣いで城下町の情報を手に入れている、という設定になっている。
「そうかい。嬢ちゃんも大変だねぇ。まぁ、嬢ちゃんのお父上には便宜をはかってもらってるから、こちらとしてはありがたいが」
「いいのいいの。いつも貴重な情報もらってるし。それで、最近変わったことはある?」
「あぁ、そうだね……。最近北部のほうで小競り合いが起こったっていうのは聞いたね。税収のことで揉めたとか」
「その話詳しく」
ここ最近あった出来事をつらつらと話し始める女将。
世間話をするような気安いノリで話しているが、内容は官吏にしょっ引かれてしまうほどの情報であった。
それをさも何でもない話のような軽さで誰にも気取られずに話せるのだから、女将はさすがである。
「ほうほう、いい情報ばかりどうもありがとう! 父ちゃんにも言っておくよ」
「あぁ、今後ともご贔屓に、と伝えておくれ。そういえば、最近の陛下の調子はどうなんだい? ここのところ姿を見せないから街では専らよくないことが起きてるんじゃないかと噂されてるよ」
「うーん、どうなんだろうね。父ちゃんも詳しく教えてくれないからなぁ。以前に比べてだいぶ元気そうだとは聞くけどね。こればかりはなぁ」
「そうかい。この国は情報が閉ざされてるぶん閉塞感があるからねぇ。他国から狙われてるせいで仕方ないだろうが。早く以前のように明るい話題が欲しいよ」
「そうだね~。おっと、あまり長居しちゃ父ちゃんに怒られる! んじゃ、女将さんまたー!!」
「気をつけて帰るんだよ~!」
明るく笑顔を振りまきながら手を振る花琳。
チラッと近くで見張りをしていた明龍に目配せすると、そのまま人通りを避けて時間差で路地裏へと入り、落ち合う。
「明龍、不審な人物はいなかった?」
「はい。今のところは」
「そう、それはよかった。では、次に行きましょうか」
「次はどちらへ?」
「市井全体を散策。人は何がしか不満を口にするものだから、噂や愚痴を盗み聞きするわ」
「大変ですねぇ、花琳さまも」
「国をよくするためだからね。兄さまが志半ばで逝ってしまわれたのだから、私が頑張らないと」
花琳は目を瞑って亡き兄を思い出す。
自分の命を懸けて父や母の意志を継ぎ、秋王として最期まで奮闘していた。
だからこそ、自分も兄のように国をよくして国民にとって誇らしい国にしたいと思っていた。それが両親も兄も望んでいたことだから。
「散策はどうします?」
「バラバラでいるよりは一緒にいたほうが怪しまれないでしょう? 明龍は私の弟ってことで」
「またですか? 一応僕のほうが一つ年上なのに」
「だって、年上に見えないもの」
「うぅぅ」
「さっ、ちゃっちゃと行きましょう~! あまり遅くなったら峰葵のお小言が長くなる!」
「言われるのは確定してるんですね。はぁ、やだなぁ~」
明龍はぶつくさ言いながらも花琳についていく。
とはいえ、ちゃんと設定を守ってすぐさま弟のように接してくるのはさすがであった。
「大丈夫だって言ってるでしょ。さっきから明龍は心配しすぎよ」
「そうですか? 本当に? 僕が解雇されたら稼ぎ頭がいなくなって家族を養えないのですが」
「そんな心配しなくて大丈夫よ。もしそんなことを峰葵が言い出しても、私がちゃんと家族含めて守ってあげるから!」
市井に向かう道中不安そうな明龍を励ますように声をかける花琳。
正直、花琳自身もちょっとやりすぎた自覚はあったが、今更後悔しても仕方ないので気にしないことにした。
「本当にほんっとーに、約束ですよ?」
「しつこいわね、わかってるって。今まで私が約束を違えたことがあった?」
「……ないです、けど……」
「でしょう? 私は義を重んじる女よ! 国民を背負う王なのだから、明龍の家族を露頭に迷わせることがあるわけないでしょう?」
「そ、それもそうですね。失礼しましたっ」
わかればよろしい、と花琳は胸を張る。
兄の代わりに秋王として君臨して十余年、兄にはまだ到底及ばないが賢王として民を導けるよう花琳は日々努力をしている自負があった。
「まずはどちらに行かれます?」
「うーん、今日は久々に市井に行くから色々と見て回りたいのよね。最近公務が多くてなかなか回れなかったから、一通り確認しておきたいわ」
「承知しました」
「……私も気をつけるけど、追手が来てないか十分に配慮よろしくね」
「えぇ、それはもちろんです」
先程まで泣きそうな表情だったのが一転、険しい表情になる明龍。
普段は気弱な青年だが、護衛の腕前は一流だ。
特に彼は探知能力や武術に非常に長けているため、花琳の市井散策のお供には最適な人物であった。
正直、峰葵も言っていた通り、昨今市井の情勢は芳しくない。
密輸入や違法入国などよくない噂を聞くことが多いが、いずれも具体性がなく、詳細が花琳の耳に届くことはなかった。
それは恐らく花琳をよく思っていない上層部の面々が情報を止めているせいなのは花琳も承知していた。
そのため、自ら確認するべく市井へとやってきたのだが。
「とりあえず、情報集めからしたいから露店回りから行きましょうか」
「わかりました」
「では、早速しゅっぱ~つ」
掛け声と共に市井へ下り、散策に出かけるのだった。
◇
「女将さん、お久しぶり~!」
「おぉ、お嬢ちゃんお久しぶりだねぇ。元気にしてたかい?」
「うん、元気元気!」
花琳が最初にやってきたのは露天商だった。
城下町の中でもここは一際大きく、何でも品が揃っていることで有名だ。
ここの店主である女将は快活で人当たりがよく、それでいて耳聡い人物なので国のあらゆる情報が入ってくる。
そのため、花琳は市井の情報収集相手としていつも利用していた。
「また父ちゃんに言われたおつかいかい?」
「そうそう。最近情勢が危ういみたいだから色々調べてこいーっておつかいさ」
「嬢ちゃんのお父上は上層部なんだろ? 毎度思うけど娘を遣わにゃならないなんて、相当縛りが厳しいんだねぇ」
「そうらしいね~。お上も色々あるらしいよ。私には教えてくれないけどさ」
情報集めをする際、花琳は身分を隠して上層部である父親の遣いで城下町の情報を手に入れている、という設定になっている。
「そうかい。嬢ちゃんも大変だねぇ。まぁ、嬢ちゃんのお父上には便宜をはかってもらってるから、こちらとしてはありがたいが」
「いいのいいの。いつも貴重な情報もらってるし。それで、最近変わったことはある?」
「あぁ、そうだね……。最近北部のほうで小競り合いが起こったっていうのは聞いたね。税収のことで揉めたとか」
「その話詳しく」
ここ最近あった出来事をつらつらと話し始める女将。
世間話をするような気安いノリで話しているが、内容は官吏にしょっ引かれてしまうほどの情報であった。
それをさも何でもない話のような軽さで誰にも気取られずに話せるのだから、女将はさすがである。
「ほうほう、いい情報ばかりどうもありがとう! 父ちゃんにも言っておくよ」
「あぁ、今後ともご贔屓に、と伝えておくれ。そういえば、最近の陛下の調子はどうなんだい? ここのところ姿を見せないから街では専らよくないことが起きてるんじゃないかと噂されてるよ」
「うーん、どうなんだろうね。父ちゃんも詳しく教えてくれないからなぁ。以前に比べてだいぶ元気そうだとは聞くけどね。こればかりはなぁ」
「そうかい。この国は情報が閉ざされてるぶん閉塞感があるからねぇ。他国から狙われてるせいで仕方ないだろうが。早く以前のように明るい話題が欲しいよ」
「そうだね~。おっと、あまり長居しちゃ父ちゃんに怒られる! んじゃ、女将さんまたー!!」
「気をつけて帰るんだよ~!」
明るく笑顔を振りまきながら手を振る花琳。
チラッと近くで見張りをしていた明龍に目配せすると、そのまま人通りを避けて時間差で路地裏へと入り、落ち合う。
「明龍、不審な人物はいなかった?」
「はい。今のところは」
「そう、それはよかった。では、次に行きましょうか」
「次はどちらへ?」
「市井全体を散策。人は何がしか不満を口にするものだから、噂や愚痴を盗み聞きするわ」
「大変ですねぇ、花琳さまも」
「国をよくするためだからね。兄さまが志半ばで逝ってしまわれたのだから、私が頑張らないと」
花琳は目を瞑って亡き兄を思い出す。
自分の命を懸けて父や母の意志を継ぎ、秋王として最期まで奮闘していた。
だからこそ、自分も兄のように国をよくして国民にとって誇らしい国にしたいと思っていた。それが両親も兄も望んでいたことだから。
「散策はどうします?」
「バラバラでいるよりは一緒にいたほうが怪しまれないでしょう? 明龍は私の弟ってことで」
「またですか? 一応僕のほうが一つ年上なのに」
「だって、年上に見えないもの」
「うぅぅ」
「さっ、ちゃっちゃと行きましょう~! あまり遅くなったら峰葵のお小言が長くなる!」
「言われるのは確定してるんですね。はぁ、やだなぁ~」
明龍はぶつくさ言いながらも花琳についていく。
とはいえ、ちゃんと設定を守ってすぐさま弟のように接してくるのはさすがであった。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
嫌われ女騎士は塩対応だった堅物騎士様と蜜愛中! 愚者の花道
Canaan
恋愛
旧題:愚者の花道
周囲からの風当たりは強いが、逞しく生きている平民あがりの女騎士ヘザー。ある時、とんでもない痴態を高慢エリート男ヒューイに目撃されてしまう。しかも、新しい配属先には自分の上官としてそのヒューイがいた……。
女子力低い残念ヒロインが、超感じ悪い堅物男の調子をだんだん狂わせていくお話。
※シリーズ「愚者たちの物語 その2」※
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
【完結済】姿を偽った黒髪令嬢は、女嫌いな公爵様のお世話係をしているうちに溺愛されていたみたいです
鳴宮野々花@軍神騎士団長1月15日発売
恋愛
王国の片田舎にある小さな町から、八歳の時に母方の縁戚であるエヴェリー伯爵家に引き取られたミシェル。彼女は伯爵一家に疎まれ、美しい髪を黒く染めて使用人として生活するよう強いられた。以来エヴェリー一家に虐げられて育つ。
十年後。ミシェルは同い年でエヴェリー伯爵家の一人娘であるパドマの婚約者に嵌められ、伯爵家を身一つで追い出されることに。ボロボロの格好で人気のない場所を彷徨っていたミシェルは、空腹のあまりふらつき倒れそうになる。
そこへ馬で通りがかった男性と、危うくぶつかりそうになり──────
※いつもの独自の世界のゆる設定なお話です。何もかもファンタジーです。よろしくお願いします。
※この作品はカクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェにも投稿しています。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる