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非常事態
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飯屋に戻るとダリューとミレーネは親しげに話しをしていた。
ラセルには二人の話しの中身は解らないけど、二人がニコニコして会話を楽しんでいるのだけはわかった。
「やあ、もどったよ」
「……取り乱してごめんなさい」
リーナはしおらしく謝罪した。
それからはリーナは終始小さくなっていたけれど、四人で雑談しているうちに徐々に打ち解けていった。
その後はラセルとリーナの昔ばなし等をして和やかに食事を楽しんだ。
子供時代のラセルの失敗談やリーナの男勝りの逸話で四人の距離は少し縮まる。
食事を終えて大通りを南に進むと、大きな建物から沢山の冒険者達が走って出てくるのに出くわす。
「急げ急げ!」
その建物の看板には帝国冒険者ギルドと記されていた。
数百人が走って出ていくのをやり過ごす。
「なんだろう?覗いてみるか?」
それはラセルの興味本位であったけれど、皆でギルドに入るとカウンターのお姉さんがラセル達に叫ぶ。
「貴方達も急いで!東門に早く!」
「なにか有ったのですか?」
彼女の慌てぶりからして只事ではないと感じてカウンターに寄って訊ねた。
「規格外が出たのよ!」
「はい?」
「とにかく急いで!」
「はぁ……」
それで、三人と話すと取り敢えず行ってみようかと言う事になった。
先に走っていった大勢の冒険者達の後を追いかけて15分ほど走ると帝都の東門にでる。
ダリューは流石に剛の者で息一つ乱れてないが意外にもリーナも健脚だ。
ミレーネが飛ぶように走れるのは、ラセルがプレゼントしたエアシューズ(改)のおかげであった。
その巨大な帝都の東門は数百の冒険者達で溢れかえっていて、城門の上の監視塔周辺には帝都守備隊が沢山武装して詰めていた。
見上げて良く確認すると、帝都城壁の上には数千の兵士が整列して兵器で迎撃体制に入っている様子だ。
「おお……あれか!」
「あんな遠くなのに……相当デカいぞ」
前方の冒険者達が遠くに見える巨大魔獣を発見してどよめいているのが聞こえる。
ゴゴゴ………
巨大な怪物が地響きを立て膨大な砂塵を巻き上げながら迫ってくる。
「……あれは暴魔か」
懐から単眼鏡を取り出して観察していたダリューが呟いた。
「ぼうま?」
ラセルが訊き返す。
「魔界で育ちきった奴らだ」
「魔界だって!?」
ラセルは初めて魔界という言葉を聞いて驚く。
「……元々帝国の東側は荒野だが、その先は今も魔界に繋がっている」
「魔獣なら冒険者が討伐するのだろ?」
「普通の魔獣ならな、だがあの先には魔界がある、暴魔もそこから出てくるのだ」
「暴魔……って?」
「軍隊でも敵わない連中だ」
それで帝都守備隊が全面に展開していない理由を知った。
「一体一体が途轍もなく強い上に群れて行動するから手に負えない」
ダリューが補足する。
「あたしも聞いたことはあるわ……でも、あんなに沢山いるなんて」
砂塵を巻き上げて殺到してくる巨大な暴魔の群れをみてリーナの声が震えていた。
「帝国には優秀な冒険者達が多いのだろ?」
「どうかな、ダークエルフの件もあるし」
ラセルが訊くとダリューは少し弱気で答える。
帝都のAランク冒険者もかなりダークエルフの犠牲になっているのかも知れなかった。
「……そうか、なら僕がいくよ」
「お前、帝国にそんな恩は無いだろう……お前が行くなら俺も行くぞ」
ラセルが決意するとダリューもついて来ると言う。
「ちょっと貴方達二人で飛び出す気?」
リーナが慌てて二人を止めようとする。
「撃てー!」
リーナとほぼ同時に城壁の攻撃部隊が命令して、投石機を発射する。
バシュン!
バシュン!
ヒュルル……!
巨大な城壁から守備隊によって発射された大量の投石は凶悪な音を立てて飛んでいった。
ドドーン!
ドドーン!
爆裂魔法が仕込まれた魔法投石は暴魔の群れに命中すると爆音と大きな爆炎を上げる。
「……まるで効いてない」
それを単眼鏡で確認したダリューがため息とともに呟いた。
他の冒険者達にもそれがわかったようで、気の弱い冒険者達はゾロゾロと帝都の中に退却していく。
その場に残ったのは数十の命知らずの冒険者達だった。
「攻撃魔法かかれ!」
その中でもベテランの一人が全員に号令を掛けると、一斉に魔道士が攻撃魔法を詠唱して発射する。
暴魔の前衛を突進してくる馬頭の人形巨獣オロバスに集中攻撃をかけた。
ドドーン!バリバリ!
その後に間髪入れずに前衛の剣士が斬り掛かった。
その中、ラセルは黒い陽炎の様に疾走しながら次元刀を振るった。
ラセルには二人の話しの中身は解らないけど、二人がニコニコして会話を楽しんでいるのだけはわかった。
「やあ、もどったよ」
「……取り乱してごめんなさい」
リーナはしおらしく謝罪した。
それからはリーナは終始小さくなっていたけれど、四人で雑談しているうちに徐々に打ち解けていった。
その後はラセルとリーナの昔ばなし等をして和やかに食事を楽しんだ。
子供時代のラセルの失敗談やリーナの男勝りの逸話で四人の距離は少し縮まる。
食事を終えて大通りを南に進むと、大きな建物から沢山の冒険者達が走って出てくるのに出くわす。
「急げ急げ!」
その建物の看板には帝国冒険者ギルドと記されていた。
数百人が走って出ていくのをやり過ごす。
「なんだろう?覗いてみるか?」
それはラセルの興味本位であったけれど、皆でギルドに入るとカウンターのお姉さんがラセル達に叫ぶ。
「貴方達も急いで!東門に早く!」
「なにか有ったのですか?」
彼女の慌てぶりからして只事ではないと感じてカウンターに寄って訊ねた。
「規格外が出たのよ!」
「はい?」
「とにかく急いで!」
「はぁ……」
それで、三人と話すと取り敢えず行ってみようかと言う事になった。
先に走っていった大勢の冒険者達の後を追いかけて15分ほど走ると帝都の東門にでる。
ダリューは流石に剛の者で息一つ乱れてないが意外にもリーナも健脚だ。
ミレーネが飛ぶように走れるのは、ラセルがプレゼントしたエアシューズ(改)のおかげであった。
その巨大な帝都の東門は数百の冒険者達で溢れかえっていて、城門の上の監視塔周辺には帝都守備隊が沢山武装して詰めていた。
見上げて良く確認すると、帝都城壁の上には数千の兵士が整列して兵器で迎撃体制に入っている様子だ。
「おお……あれか!」
「あんな遠くなのに……相当デカいぞ」
前方の冒険者達が遠くに見える巨大魔獣を発見してどよめいているのが聞こえる。
ゴゴゴ………
巨大な怪物が地響きを立て膨大な砂塵を巻き上げながら迫ってくる。
「……あれは暴魔か」
懐から単眼鏡を取り出して観察していたダリューが呟いた。
「ぼうま?」
ラセルが訊き返す。
「魔界で育ちきった奴らだ」
「魔界だって!?」
ラセルは初めて魔界という言葉を聞いて驚く。
「……元々帝国の東側は荒野だが、その先は今も魔界に繋がっている」
「魔獣なら冒険者が討伐するのだろ?」
「普通の魔獣ならな、だがあの先には魔界がある、暴魔もそこから出てくるのだ」
「暴魔……って?」
「軍隊でも敵わない連中だ」
それで帝都守備隊が全面に展開していない理由を知った。
「一体一体が途轍もなく強い上に群れて行動するから手に負えない」
ダリューが補足する。
「あたしも聞いたことはあるわ……でも、あんなに沢山いるなんて」
砂塵を巻き上げて殺到してくる巨大な暴魔の群れをみてリーナの声が震えていた。
「帝国には優秀な冒険者達が多いのだろ?」
「どうかな、ダークエルフの件もあるし」
ラセルが訊くとダリューは少し弱気で答える。
帝都のAランク冒険者もかなりダークエルフの犠牲になっているのかも知れなかった。
「……そうか、なら僕がいくよ」
「お前、帝国にそんな恩は無いだろう……お前が行くなら俺も行くぞ」
ラセルが決意するとダリューもついて来ると言う。
「ちょっと貴方達二人で飛び出す気?」
リーナが慌てて二人を止めようとする。
「撃てー!」
リーナとほぼ同時に城壁の攻撃部隊が命令して、投石機を発射する。
バシュン!
バシュン!
ヒュルル……!
巨大な城壁から守備隊によって発射された大量の投石は凶悪な音を立てて飛んでいった。
ドドーン!
ドドーン!
爆裂魔法が仕込まれた魔法投石は暴魔の群れに命中すると爆音と大きな爆炎を上げる。
「……まるで効いてない」
それを単眼鏡で確認したダリューがため息とともに呟いた。
他の冒険者達にもそれがわかったようで、気の弱い冒険者達はゾロゾロと帝都の中に退却していく。
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「攻撃魔法かかれ!」
その中でもベテランの一人が全員に号令を掛けると、一斉に魔道士が攻撃魔法を詠唱して発射する。
暴魔の前衛を突進してくる馬頭の人形巨獣オロバスに集中攻撃をかけた。
ドドーン!バリバリ!
その後に間髪入れずに前衛の剣士が斬り掛かった。
その中、ラセルは黒い陽炎の様に疾走しながら次元刀を振るった。
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