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「これを持っていけ」
ドシャ!
ギルマスがカウンターの上に大きな袋を乗せて言う。
「なんだい?」
「俺のお古だがな、お前のそのポンコツよりは上等なものだ」
ギルマスも数年前までは凄腕の冒険者で元Aランク剣士だ。
皮と布の装備しかないラセルからしたら目が飛び出る程の価値がある。
「これを付けてその地命プレートで測定してから決めてやる」
「決める?」
「そうだ、最低基準をクリアしてなければクエストはやれない決まりだからな」
「そうだったのか」
最高難度のクエストには特別なルールが規定されていた。
不用意に低ランクの冒険者がクエストを請けて無駄死にすることを防ぐ目的があったのだが……。
それは表向きの理由で本当は宮殿の特務室から通達があった為だ。
特定の高難度のクエストに出る冒険者はその数値を記録して特務室に提出しなければ成らない決まりがある。
さらに、魔人城クエストはパーティー合算で3万ポイント以上でなければ請けることができない。
「合計3万ポイント以下のパーティーにはやれない事になっている」
「3万ポイントだって?!」
「そうだ」
それはどれだけ良い装備を揃えた所で一人では到底無理な数値に思われた。
「無理じゃないか……」
「だから諦めろ」
「……でも、ダメ元でやるよ」
ギルマスから受け取った剣士の装備を身に着け、さらにそっと呪いの指輪を装着してスキルを使った。
「リバースアイテム」
「うん?……なんかお前少し雰囲気が変わったな」
「ははは、気にしない気にしない、さて検査しよう」
ラセルの周りが急に明るくなったように見えたギルマスは目をこすり、不思議がりながらも地命プレートのカバーを外した。
「おめえ、性格も少し変わったな……それも気のせいか……」
ギルマスは妙に陽気でハツラツとしているラセルに違和感を覚えながらプレートを操作する。
「よしのせろ」
名前 ラセル・ナイトハルト
年齢 17歳
ランク B
職業 重戦士
称号 アイテムマイスター
HP 15500
MP 1100
腕力 5000
敏捷 3500
器用さ5000
知力 4000
魔力 4000
耐魔 7000
耐物 7000
「……故障したか、もう一度設定からやり直すから手を戻してくれ」
地命プレートの示す数値があまりにも高すぎるため、故障を疑ったギルマスはプレートのケースを開け閉めしてリセットする作業をした。
「よし、もう一度だ」
しかし、数値が再度べらぼうに高い値を示したため、今度はギルマス自身が自分の手でテストする。
「おかしいな……俺の時は正確に出るんだがな」
マスター自身の数値は異常無しであることが確認された。
「それで、僕の数値はクエスト基準をクリア出来ているのでしょう?ふふふ」
「う~ん……ま、数値はクリアしているのだが、故障しているとしか」
「でもクリアしてるのなら良いでしょう?」
「そうだな……規制する理由は無くなったが」
「よし、ならクエストを貰おうか」
自信満々に言うラセルを不思議がりながらギルマスは壁に貼ってあったギルドクエストの依頼書を取り外してサインをする。
「これで良し……だが、本当に一人で行くのか?」
「任せてくれ」
「お前変わったよなあ」
「ギルマス、この装備は戻ったら返すよ」
「無事に戻れよな」
「ははは、任せてくれ」
自信満々で歩き去る後ろ姿を見ながら、ギルマスは王宮特務室宛の手紙を書き始めた。
「しかし……この数値は書いても信じては貰えないだろうな……5万オーバーか」
だが、決まりは決まりである。
正確に報告する事を義務つけられているので嘘は書けない。
ラセルの凄まじいステータスを書き込みながらギルマスはため息をついた。
「不思議なこともあるもんだ」
ドシャ!
ギルマスがカウンターの上に大きな袋を乗せて言う。
「なんだい?」
「俺のお古だがな、お前のそのポンコツよりは上等なものだ」
ギルマスも数年前までは凄腕の冒険者で元Aランク剣士だ。
皮と布の装備しかないラセルからしたら目が飛び出る程の価値がある。
「これを付けてその地命プレートで測定してから決めてやる」
「決める?」
「そうだ、最低基準をクリアしてなければクエストはやれない決まりだからな」
「そうだったのか」
最高難度のクエストには特別なルールが規定されていた。
不用意に低ランクの冒険者がクエストを請けて無駄死にすることを防ぐ目的があったのだが……。
それは表向きの理由で本当は宮殿の特務室から通達があった為だ。
特定の高難度のクエストに出る冒険者はその数値を記録して特務室に提出しなければ成らない決まりがある。
さらに、魔人城クエストはパーティー合算で3万ポイント以上でなければ請けることができない。
「合計3万ポイント以下のパーティーにはやれない事になっている」
「3万ポイントだって?!」
「そうだ」
それはどれだけ良い装備を揃えた所で一人では到底無理な数値に思われた。
「無理じゃないか……」
「だから諦めろ」
「……でも、ダメ元でやるよ」
ギルマスから受け取った剣士の装備を身に着け、さらにそっと呪いの指輪を装着してスキルを使った。
「リバースアイテム」
「うん?……なんかお前少し雰囲気が変わったな」
「ははは、気にしない気にしない、さて検査しよう」
ラセルの周りが急に明るくなったように見えたギルマスは目をこすり、不思議がりながらも地命プレートのカバーを外した。
「おめえ、性格も少し変わったな……それも気のせいか……」
ギルマスは妙に陽気でハツラツとしているラセルに違和感を覚えながらプレートを操作する。
「よしのせろ」
名前 ラセル・ナイトハルト
年齢 17歳
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腕力 5000
敏捷 3500
器用さ5000
知力 4000
魔力 4000
耐魔 7000
耐物 7000
「……故障したか、もう一度設定からやり直すから手を戻してくれ」
地命プレートの示す数値があまりにも高すぎるため、故障を疑ったギルマスはプレートのケースを開け閉めしてリセットする作業をした。
「よし、もう一度だ」
しかし、数値が再度べらぼうに高い値を示したため、今度はギルマス自身が自分の手でテストする。
「おかしいな……俺の時は正確に出るんだがな」
マスター自身の数値は異常無しであることが確認された。
「それで、僕の数値はクエスト基準をクリア出来ているのでしょう?ふふふ」
「う~ん……ま、数値はクリアしているのだが、故障しているとしか」
「でもクリアしてるのなら良いでしょう?」
「そうだな……規制する理由は無くなったが」
「よし、ならクエストを貰おうか」
自信満々に言うラセルを不思議がりながらギルマスは壁に貼ってあったギルドクエストの依頼書を取り外してサインをする。
「これで良し……だが、本当に一人で行くのか?」
「任せてくれ」
「お前変わったよなあ」
「ギルマス、この装備は戻ったら返すよ」
「無事に戻れよな」
「ははは、任せてくれ」
自信満々で歩き去る後ろ姿を見ながら、ギルマスは王宮特務室宛の手紙を書き始めた。
「しかし……この数値は書いても信じては貰えないだろうな……5万オーバーか」
だが、決まりは決まりである。
正確に報告する事を義務つけられているので嘘は書けない。
ラセルの凄まじいステータスを書き込みながらギルマスはため息をついた。
「不思議なこともあるもんだ」
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