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第二章
side一縷 ㉝
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蒼はたまたまその時シャワーと着替えを取りに戻ってきていて、電話の内容を聞かれていた。
「…ねぇ、いち」
「あっ…あお、帰ってたのか?」
「今の電話、どういうこと?」
「聞いてたのか…」
「どういうことなのかって聞いてるの」
「聞いてた通りだよ。あおが後悔してないか不安なんだ」
「何で?」
「あおが俺と一緒にいたいから好きな研究できてないんじゃないかって思って」
「好きな研究は今もやってるよ」
「本社の方が設備とかいろいろ優遇されてるだろ?」
「確かにそうだけど、それでも僕はいちと一緒にいたかった。それだけじゃダメ?」
「本当に後悔してないのか?」
「後悔するとしたら、いちと離れていることだよ」
「…ありがとう」
ほとんど家に蒼がいないせいもあって、考えなくていいことまで考えてしまっていた。
それ以降蒼は一週間に一日は休みを取って、家で過ごすようになった。
今日もその休みの一日だ。
今日は気持ちいい晴れた日で、日差しが窓から差し込んでくる。
ポカポカして眠くなってきた。
うとうとしていると、蒼が切羽詰まった顔をして俺の袖を引っ張ってきた。
「どうした?」
「…と……てって…」
「何?」
「トイレに連れてってって言ってるのっ!漏れちゃうっ!」
俺は蒼をお姫様抱っこして、なるべく振動を与えないように急いでトイレに連れて行った。
「トイレも世話しようか?」
「もう大丈夫だから出てって。恥ずかしいからドアも閉めて」
「はいはい。ドアの前で待ってるからな」
「待たなくていい。リビングで待ってて」
ドアをパタンと閉めて、俺は意地悪でドアの前で待機した。
「…ねぇ、いち」
「あっ…あお、帰ってたのか?」
「今の電話、どういうこと?」
「聞いてたのか…」
「どういうことなのかって聞いてるの」
「聞いてた通りだよ。あおが後悔してないか不安なんだ」
「何で?」
「あおが俺と一緒にいたいから好きな研究できてないんじゃないかって思って」
「好きな研究は今もやってるよ」
「本社の方が設備とかいろいろ優遇されてるだろ?」
「確かにそうだけど、それでも僕はいちと一緒にいたかった。それだけじゃダメ?」
「本当に後悔してないのか?」
「後悔するとしたら、いちと離れていることだよ」
「…ありがとう」
ほとんど家に蒼がいないせいもあって、考えなくていいことまで考えてしまっていた。
それ以降蒼は一週間に一日は休みを取って、家で過ごすようになった。
今日もその休みの一日だ。
今日は気持ちいい晴れた日で、日差しが窓から差し込んでくる。
ポカポカして眠くなってきた。
うとうとしていると、蒼が切羽詰まった顔をして俺の袖を引っ張ってきた。
「どうした?」
「…と……てって…」
「何?」
「トイレに連れてってって言ってるのっ!漏れちゃうっ!」
俺は蒼をお姫様抱っこして、なるべく振動を与えないように急いでトイレに連れて行った。
「トイレも世話しようか?」
「もう大丈夫だから出てって。恥ずかしいからドアも閉めて」
「はいはい。ドアの前で待ってるからな」
「待たなくていい。リビングで待ってて」
ドアをパタンと閉めて、俺は意地悪でドアの前で待機した。
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