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真実は一つとは限らない
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しおりを挟む「僕は『コナード・エガー』シリーズを熟読しているんだ。だから推理に間違いは無い」
バルロ君が迷いなく言い切る。
「…………」
間違いしかないんだが。そうか。「黒ずくめ」はここからきたのか。それだけはわかった。
空想と現実の区別はつけろ。
『コナード・エガー』シリーズは、コナード青年が事件現場付近で拾った魔法の片眼鏡で少年や老人に姿を変えながらベガー街で起こる事件を解決していく物語だ。
新聞連載から始まり、書籍になってから人気に火がついた。
新聞連載の「青年編」を主軸に、子ども向けの「少年編」、貴族社会の闇を斬る「社交界編(ここに黒ずくめの犯罪集団が出てくる)」とシリーズがいくつも出ている。
コナード青年は武闘派で、事件の解決方法の7割が力業。『コナード式解決法(物理)』がフィクションらしくて面白い。ヒロインは「武器がなくても膝があるじゃない」系。
そもそも前世のミステリの定番である密室や孤島(嵐などで取り残される)がほぼ存在しない(魔法でどうにかなってしまう)ので、俺からすると突っ込み所云々の問題じゃない。でも、(異世界らしくて)それがいい。
「バルロ君、俺は君に一言言わねばならない」
「何だ?罪を認めるんだな?」
これを言うのは勝手に巻き込まれた俺の権利であり、学徒としての義務でもある。
いいか、きっちり目を見て言うぞ。
「空想と現実の区別はつけろ」
「できてないと思ったのか!」
「なぜ怒った?」
できてないからこの状況なんだろうが!現実を見ろ!
「僕はそこまで夢見がちじゃないぞ!黒ずくめの犯罪集団は本当にあるんだ!」
「うん…あると仮定して、そこにファル君が関わるのは何故かな?」
アス君が仲立ちしてくれるの助かる。さすが初等部長。
「黒ずくめのボスは黒いはず!こいつは黒いじゃないか!」
「指をさすな」
人を指さしするのは良くないことだと教わっ…てないだろうな。それは俺の前世の感覚だ。
そうであってもさされて嬉しいものでは無いので、指をさすのはやめろ。
俺自身が黒いのは認める。黒髪黒目は王都にいないから目立つのもわかる。
だが、すぐバレる集団は作らないし作る暇もその気もない。
知らぬ間に出来ている不認可派閥はあるが、アレは潰すべきだと俺は思っている。兄上が帰ってきたら問い詰めて潰す。
「神の祝福を悪事に使うとか、そんな恐れ多いこと出来るわけないだろ?」
属性を基に現れる身体変化(髪や瞳の色)は神の祝福というのがラキアータ聖教の思想だ。
生まれは金髪青目、俺が入ったことによって黒に変化。とかいう特殊事例なこのファルムファス君は、傍から見ると神の奇跡そのものとも言える。
後天的色彩変化は(神様関連以外)隠している訳でもないので、王都の貴族(親世代)は大体知ってるはず。そして、学園に通う貴族の子女もある程度親に聞かされて知っているはず。
地方からやってきて、学園に転入したてのバルロ君が知らないのは当然と言えば当然。この夢見がちな性格も大いに影響しているのだろう。
それにしてもこじつけが酷い。俺自身も帳尻合わせとかで無茶してる部分があるなという自覚はあるけど、バルロ君程じゃないと…ないよね?ちょっと自信なくなってきた。
とりあえず俺も現実に戻るか。
「神は俺たちを見て下さっている。「善くあれ」との言葉に背くことは出来ないよ」
バルロ君の目を見ながら告げる。もちろん「現実に帰ってこい」の念を込めている。
いい事を言っている風に見えるが、家族にすら非公開にしている白い部屋召喚(神様とおしゃべり)があるから、迂闊なことすると「見てますからね」と笑顔で言われるし下手すると悪ノリが始まるから出来ないんだよなぁ…。
あのフリーダムな神様たちを見ちゃったからには変なこと出来るわけない。ラキアータ様、止めないんだもの。
あと、レミール様が俺の言葉使いに「品行方正じゃなくてもいいんだよ」って言ってたけど、これは世間の正しさとか関係なくて、覗き見されて(自分が)恥ずかしい思いをしない為の自己防衛なんだよね。
最初は意識してたけど「いつまでも気にしてられない。どうせずっと見られてるんだし」とか開き直った結果でもある。
何?「もう十分すぎる程の黒歴史築いただろ?」って?俺の意思とは関係なく今後も増やされるかもしれないだろうが!予防線は張っておくべきだろう?
なにより、この美少年フェイスで暴言とか俺が許さない。
「秘密の集団なら、ボス目立っちゃダメだろ」
その通りですゴルラフ隊長。もっと言ってやって下さい。
「我ならもっと上手く隠す」
それはなんか、ちょっと違う気がします。
「そうか。聖協会が巣窟なんだな」
「どうしたらその発想になる?」
これはダメだ!助けて隊長!
ゴルラフ隊長に視線を送ると、首を横に振られた。諦めんなよ!
アス君も眉間を押さえている。解るよ。頭痛が痛いよね。
「ははは、面白い奴よのう」
メイナース先生だけが元気だ。何のメモ取ってるんですか?
先生は俺の視線に気づいて一言。
「新しい症例は記録に残すべきであろう?」
その通りですね。ついでに治療もお願いできますか?
「君たちはこの後、授業を受けるのかい?」
もうどうしようもないと判断(解決放棄)したアス君が「進展したらお知らせ下さい。昼には一度様子を見に来ます」と授業に行く背を見ながら、ゴルラフ隊長が問うてくる。
「化けの皮を剥いでやる!」
「…俺、コレと同じ授業受ける元気ないです」
この思い込み、今日明日の矯正で消えるものじゃないでしょ?絡まれ続けるの嫌だからね。
まあ、まだ休んでいた期間に進んだところまで確認が追いついてないから補講みっちり入っているわけなんですが。
算数だけならもう終わるんだけどなぁ…
「………そうだな。どちらも野放しはダメだよな」
俺のバルロ君を見る目が多少虚ろになっていたのだろう。ゴルラフ隊長がため息と共に呟く。
「バルロ君だけ監視下に置けば済む話では?」
「どうあがいてもついてくるぞ?」
バルロ君を見ると、張り込む気マンマンな表情をしている。その熱意は勉学に向けるべきだと、心の底から思う。
「暫くは一人の時間がないと思っていいだろうな」
これが、どうあがいても(精神的に)絶望…というやつか。
バルロ君が迷いなく言い切る。
「…………」
間違いしかないんだが。そうか。「黒ずくめ」はここからきたのか。それだけはわかった。
空想と現実の区別はつけろ。
『コナード・エガー』シリーズは、コナード青年が事件現場付近で拾った魔法の片眼鏡で少年や老人に姿を変えながらベガー街で起こる事件を解決していく物語だ。
新聞連載から始まり、書籍になってから人気に火がついた。
新聞連載の「青年編」を主軸に、子ども向けの「少年編」、貴族社会の闇を斬る「社交界編(ここに黒ずくめの犯罪集団が出てくる)」とシリーズがいくつも出ている。
コナード青年は武闘派で、事件の解決方法の7割が力業。『コナード式解決法(物理)』がフィクションらしくて面白い。ヒロインは「武器がなくても膝があるじゃない」系。
そもそも前世のミステリの定番である密室や孤島(嵐などで取り残される)がほぼ存在しない(魔法でどうにかなってしまう)ので、俺からすると突っ込み所云々の問題じゃない。でも、(異世界らしくて)それがいい。
「バルロ君、俺は君に一言言わねばならない」
「何だ?罪を認めるんだな?」
これを言うのは勝手に巻き込まれた俺の権利であり、学徒としての義務でもある。
いいか、きっちり目を見て言うぞ。
「空想と現実の区別はつけろ」
「できてないと思ったのか!」
「なぜ怒った?」
できてないからこの状況なんだろうが!現実を見ろ!
「僕はそこまで夢見がちじゃないぞ!黒ずくめの犯罪集団は本当にあるんだ!」
「うん…あると仮定して、そこにファル君が関わるのは何故かな?」
アス君が仲立ちしてくれるの助かる。さすが初等部長。
「黒ずくめのボスは黒いはず!こいつは黒いじゃないか!」
「指をさすな」
人を指さしするのは良くないことだと教わっ…てないだろうな。それは俺の前世の感覚だ。
そうであってもさされて嬉しいものでは無いので、指をさすのはやめろ。
俺自身が黒いのは認める。黒髪黒目は王都にいないから目立つのもわかる。
だが、すぐバレる集団は作らないし作る暇もその気もない。
知らぬ間に出来ている不認可派閥はあるが、アレは潰すべきだと俺は思っている。兄上が帰ってきたら問い詰めて潰す。
「神の祝福を悪事に使うとか、そんな恐れ多いこと出来るわけないだろ?」
属性を基に現れる身体変化(髪や瞳の色)は神の祝福というのがラキアータ聖教の思想だ。
生まれは金髪青目、俺が入ったことによって黒に変化。とかいう特殊事例なこのファルムファス君は、傍から見ると神の奇跡そのものとも言える。
後天的色彩変化は(神様関連以外)隠している訳でもないので、王都の貴族(親世代)は大体知ってるはず。そして、学園に通う貴族の子女もある程度親に聞かされて知っているはず。
地方からやってきて、学園に転入したてのバルロ君が知らないのは当然と言えば当然。この夢見がちな性格も大いに影響しているのだろう。
それにしてもこじつけが酷い。俺自身も帳尻合わせとかで無茶してる部分があるなという自覚はあるけど、バルロ君程じゃないと…ないよね?ちょっと自信なくなってきた。
とりあえず俺も現実に戻るか。
「神は俺たちを見て下さっている。「善くあれ」との言葉に背くことは出来ないよ」
バルロ君の目を見ながら告げる。もちろん「現実に帰ってこい」の念を込めている。
いい事を言っている風に見えるが、家族にすら非公開にしている白い部屋召喚(神様とおしゃべり)があるから、迂闊なことすると「見てますからね」と笑顔で言われるし下手すると悪ノリが始まるから出来ないんだよなぁ…。
あのフリーダムな神様たちを見ちゃったからには変なこと出来るわけない。ラキアータ様、止めないんだもの。
あと、レミール様が俺の言葉使いに「品行方正じゃなくてもいいんだよ」って言ってたけど、これは世間の正しさとか関係なくて、覗き見されて(自分が)恥ずかしい思いをしない為の自己防衛なんだよね。
最初は意識してたけど「いつまでも気にしてられない。どうせずっと見られてるんだし」とか開き直った結果でもある。
何?「もう十分すぎる程の黒歴史築いただろ?」って?俺の意思とは関係なく今後も増やされるかもしれないだろうが!予防線は張っておくべきだろう?
なにより、この美少年フェイスで暴言とか俺が許さない。
「秘密の集団なら、ボス目立っちゃダメだろ」
その通りですゴルラフ隊長。もっと言ってやって下さい。
「我ならもっと上手く隠す」
それはなんか、ちょっと違う気がします。
「そうか。聖協会が巣窟なんだな」
「どうしたらその発想になる?」
これはダメだ!助けて隊長!
ゴルラフ隊長に視線を送ると、首を横に振られた。諦めんなよ!
アス君も眉間を押さえている。解るよ。頭痛が痛いよね。
「ははは、面白い奴よのう」
メイナース先生だけが元気だ。何のメモ取ってるんですか?
先生は俺の視線に気づいて一言。
「新しい症例は記録に残すべきであろう?」
その通りですね。ついでに治療もお願いできますか?
「君たちはこの後、授業を受けるのかい?」
もうどうしようもないと判断(解決放棄)したアス君が「進展したらお知らせ下さい。昼には一度様子を見に来ます」と授業に行く背を見ながら、ゴルラフ隊長が問うてくる。
「化けの皮を剥いでやる!」
「…俺、コレと同じ授業受ける元気ないです」
この思い込み、今日明日の矯正で消えるものじゃないでしょ?絡まれ続けるの嫌だからね。
まあ、まだ休んでいた期間に進んだところまで確認が追いついてないから補講みっちり入っているわけなんですが。
算数だけならもう終わるんだけどなぁ…
「………そうだな。どちらも野放しはダメだよな」
俺のバルロ君を見る目が多少虚ろになっていたのだろう。ゴルラフ隊長がため息と共に呟く。
「バルロ君だけ監視下に置けば済む話では?」
「どうあがいてもついてくるぞ?」
バルロ君を見ると、張り込む気マンマンな表情をしている。その熱意は勉学に向けるべきだと、心の底から思う。
「暫くは一人の時間がないと思っていいだろうな」
これが、どうあがいても(精神的に)絶望…というやつか。
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