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始まりは断罪の目撃から
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「ねえ、辺境伯って何?」
「あ、そこからですか?辺境伯というのは辺境、つまり隣の国の境目など国の端っこの領地を治める伯爵位を持つ人物の事ですよ」
異世界、しかも貴族制が無くなった時代から来たなら知らなくて当然か。
俺も前世の身分制度を把握していた訳じゃないから、同じかどうかはさっぱり判らないんだが、比べる必要もないかと気にしないことにした。今が大事。
その辺の知識としてはゲームとかラノベでざっくり、という感じだったが、身分制度に触れる機会って日常にはほぼなかったもんな。
学内格差とか勝ち組とかいう謎カーストはあったけど。こちらに来てから、お貴族様の牽制合戦を見て、あれはマウントの取り合いだったんだなと理解できた。
できる限り回避する方向で生きたい。俺に上手く立ち回る力と心の余裕はないからな。
アリナ嬢のことは見た目から高校生くらいかなとは思っていたけど、言動を見てるともっと下かも?って思ってしまう。
ギャルゲーは物によっては年齢制限かかってたけど、乙女ゲーはどうなんだろう?まあ、やりたかったら掻い潜ってやるよな。
俺は中身はおっさんだから多少の経験は積んでる(と思ってる)けど、高校生の自分がこの世界に限らず別の世界に突然転移したら生きていけないだろう。
常識や文明レベルも違うし、何より高校生時代の俺は「ゲームとスマホなかったら無理!」っていう生きものだったしな。
そこを考えれば、記憶もち幼児スタートは有難かったなと思い返せる。
ただし、世代異世界関係なく話が通じないのは別次元だからな?
「ふーん、偉いの?」
わかりやすいように簡単に説明したつもりだったのだが…興味ないものには完全スルーか。この子らは何世代なんだろう。
もう少し説明を重ねてみるか。
「貴族としての位で見ると一般の部類でしょうが、辺境伯は優れた武人である事が求められる事が多いので、なるのは簡単ではありません。この問いの辺境伯様もお強いですよ」
辺境は隣国だの危険地帯が近いから、防衛力がある人物が上に立つのを望まれるんだよね。
辺境伯家は騎士の一族が多いけど、魔法使いとか軍師みたいな後方支援特化型もいるらしい。
俺はまだ辺境伯はラウレスタ様しか会ったことないけど、あの人は武人というかハイスペック騎士だよな。大型犬だし。
「えー、遠いとこ行ってないしわかるわけないー」
随分あっさりぶっちゃけたな。
俺があれこれ思考をさ迷わせている間に、アリナ嬢は考えるのを放棄した様だ。
「はは、ヒントその2を出す前に諦められちゃったね」
アーデルハイド殿下が「まぁそうだよね」みたいな顔で笑い飛ばす。
「知らないものは知らないしー」
ない知識はどう粘っても出てこないから仕方ない。時には諦めも必要だ。
「ちなみにヒントその2は「姿絵の人物はその辺境伯に求婚された」だったんだけど…」
「……ゴフッ!」
「え?何?大丈夫?」
思っきりむせたわ!それ漆黒に塗り潰すべき案件だぞ!アリナ嬢をからかうように見せかけて、俺にダイレクトアタックするの止めろ!
「お迎えする準備を整えてるらしいよ」
そんな情報は要らん!
「ははは。聖女様がギブアップにより問題が流れたところで、話を戻そうか」
ヒントその2は言わなくてよかったやつだよなぁー?
「姿絵の人物と聖女様が別である事が立証されたので、パーティで主張があった浄化の件は聖女様の功績ではないという事も明らかになったね」
そうですね。先方のこじつけは酷いものでしたが、姿絵という物証があるからどう足掻いても是にはならないよね。
「癒したわよ?」
「聖女様、心のケアと瘴気の浄化は別物ですよ?」
まだ理解してなかったのか。ある意味恐ろしいヤツめ。
「何が違うの?心の闇を払うのは立派な浄化でしょう?」
愉快な仲間たちの心の闇、祓えてないけどな。あの茶番を見るに、逆に歪んでたぞ。
「非常にざっくりとしたまとまりで言うと、心の闇も瘴気の一部なのかもしれませんが…」
そこを一緒にするのは自分でも雑にまとめすぎだとは思う。
「わたくし共の言う「瘴気」は穢れ、簡単に申し上げますと「魔物を産む素となるもの」を示しております」
予想とか全くしてなかったけど、ウィー君を浄化した時に「生物に瘴気が蓄積すると魔物になる」説の検証例を叩き出しちゃったんだよね…
「瘴気の発生に関しては未だ解明されていない部分が多いのですが、生けるものに毒となる事が多いと報告されています」
瘴気が濃いところは動物だけじゃなく植物もやられるのだそうだ。
「現時点で瘴気を払うには光属性の浄化魔法が有効とされています。その為、聖女様に浄化を願っていたのです」
俺たちが色々試したのはまだ認可されていないから、言う必要も無いだろう。
「そうだ。君が確認せずに亡き者にしたファルムファス君だけどね、瘴気の浄化に関する新説を検証中なんだよ」
「は?」
「ちょ…!」
アーデルハイド殿下!それ、言わないでおこうって思ってたやつー!
「実用化されたらとても素晴らしい事だね」
にっこり笑顔で俺の視線の圧をスルーしやがった!王子じゃなかったら諸々の恨みを込めて体当たりしてたぞ。
アリナ嬢はやはりと言うべきか、理解してない顔してる。
「それに…」
まだ何か言うのか?
「浄化ができる御子がいるなら、聖女は要らないよね」
「「……………」」
それ、御子が居なくなったら破綻するやつですが…
アリナ嬢はまた別の理由で言葉を失くした様だ。喚んだのに「いらないと」か言われたらそりゃあ、ね。
「あ、そこからですか?辺境伯というのは辺境、つまり隣の国の境目など国の端っこの領地を治める伯爵位を持つ人物の事ですよ」
異世界、しかも貴族制が無くなった時代から来たなら知らなくて当然か。
俺も前世の身分制度を把握していた訳じゃないから、同じかどうかはさっぱり判らないんだが、比べる必要もないかと気にしないことにした。今が大事。
その辺の知識としてはゲームとかラノベでざっくり、という感じだったが、身分制度に触れる機会って日常にはほぼなかったもんな。
学内格差とか勝ち組とかいう謎カーストはあったけど。こちらに来てから、お貴族様の牽制合戦を見て、あれはマウントの取り合いだったんだなと理解できた。
できる限り回避する方向で生きたい。俺に上手く立ち回る力と心の余裕はないからな。
アリナ嬢のことは見た目から高校生くらいかなとは思っていたけど、言動を見てるともっと下かも?って思ってしまう。
ギャルゲーは物によっては年齢制限かかってたけど、乙女ゲーはどうなんだろう?まあ、やりたかったら掻い潜ってやるよな。
俺は中身はおっさんだから多少の経験は積んでる(と思ってる)けど、高校生の自分がこの世界に限らず別の世界に突然転移したら生きていけないだろう。
常識や文明レベルも違うし、何より高校生時代の俺は「ゲームとスマホなかったら無理!」っていう生きものだったしな。
そこを考えれば、記憶もち幼児スタートは有難かったなと思い返せる。
ただし、世代異世界関係なく話が通じないのは別次元だからな?
「ふーん、偉いの?」
わかりやすいように簡単に説明したつもりだったのだが…興味ないものには完全スルーか。この子らは何世代なんだろう。
もう少し説明を重ねてみるか。
「貴族としての位で見ると一般の部類でしょうが、辺境伯は優れた武人である事が求められる事が多いので、なるのは簡単ではありません。この問いの辺境伯様もお強いですよ」
辺境は隣国だの危険地帯が近いから、防衛力がある人物が上に立つのを望まれるんだよね。
辺境伯家は騎士の一族が多いけど、魔法使いとか軍師みたいな後方支援特化型もいるらしい。
俺はまだ辺境伯はラウレスタ様しか会ったことないけど、あの人は武人というかハイスペック騎士だよな。大型犬だし。
「えー、遠いとこ行ってないしわかるわけないー」
随分あっさりぶっちゃけたな。
俺があれこれ思考をさ迷わせている間に、アリナ嬢は考えるのを放棄した様だ。
「はは、ヒントその2を出す前に諦められちゃったね」
アーデルハイド殿下が「まぁそうだよね」みたいな顔で笑い飛ばす。
「知らないものは知らないしー」
ない知識はどう粘っても出てこないから仕方ない。時には諦めも必要だ。
「ちなみにヒントその2は「姿絵の人物はその辺境伯に求婚された」だったんだけど…」
「……ゴフッ!」
「え?何?大丈夫?」
思っきりむせたわ!それ漆黒に塗り潰すべき案件だぞ!アリナ嬢をからかうように見せかけて、俺にダイレクトアタックするの止めろ!
「お迎えする準備を整えてるらしいよ」
そんな情報は要らん!
「ははは。聖女様がギブアップにより問題が流れたところで、話を戻そうか」
ヒントその2は言わなくてよかったやつだよなぁー?
「姿絵の人物と聖女様が別である事が立証されたので、パーティで主張があった浄化の件は聖女様の功績ではないという事も明らかになったね」
そうですね。先方のこじつけは酷いものでしたが、姿絵という物証があるからどう足掻いても是にはならないよね。
「癒したわよ?」
「聖女様、心のケアと瘴気の浄化は別物ですよ?」
まだ理解してなかったのか。ある意味恐ろしいヤツめ。
「何が違うの?心の闇を払うのは立派な浄化でしょう?」
愉快な仲間たちの心の闇、祓えてないけどな。あの茶番を見るに、逆に歪んでたぞ。
「非常にざっくりとしたまとまりで言うと、心の闇も瘴気の一部なのかもしれませんが…」
そこを一緒にするのは自分でも雑にまとめすぎだとは思う。
「わたくし共の言う「瘴気」は穢れ、簡単に申し上げますと「魔物を産む素となるもの」を示しております」
予想とか全くしてなかったけど、ウィー君を浄化した時に「生物に瘴気が蓄積すると魔物になる」説の検証例を叩き出しちゃったんだよね…
「瘴気の発生に関しては未だ解明されていない部分が多いのですが、生けるものに毒となる事が多いと報告されています」
瘴気が濃いところは動物だけじゃなく植物もやられるのだそうだ。
「現時点で瘴気を払うには光属性の浄化魔法が有効とされています。その為、聖女様に浄化を願っていたのです」
俺たちが色々試したのはまだ認可されていないから、言う必要も無いだろう。
「そうだ。君が確認せずに亡き者にしたファルムファス君だけどね、瘴気の浄化に関する新説を検証中なんだよ」
「は?」
「ちょ…!」
アーデルハイド殿下!それ、言わないでおこうって思ってたやつー!
「実用化されたらとても素晴らしい事だね」
にっこり笑顔で俺の視線の圧をスルーしやがった!王子じゃなかったら諸々の恨みを込めて体当たりしてたぞ。
アリナ嬢はやはりと言うべきか、理解してない顔してる。
「それに…」
まだ何か言うのか?
「浄化ができる御子がいるなら、聖女は要らないよね」
「「……………」」
それ、御子が居なくなったら破綻するやつですが…
アリナ嬢はまた別の理由で言葉を失くした様だ。喚んだのに「いらないと」か言われたらそりゃあ、ね。
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