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行ってみたいな!あちこちへ
131 シヴァの正体
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「アドさん、まさかウェーヌ様が…?」
「ちっ違う!なんか、その客人が少しローサに似てる気がして思い出しただけだ!」
「そう言えばイーリスにも似てる、かな?」
言われてみればここの家の女性達は日本人顔だ。イーリスなんか日本人形みたいだから、那海にかなり似てるかも知れない。客人の血が入ってるのかな?
「じゃぁ、ローサさんの写真見たらどう?」
前に撮った写真を見せるとやめてくれ、と情けない声を出した。
なんでこんなに好きなのに結婚を承諾しないの?
「悩む必要は無いようですよ。」
「うんうん、パンツの上からでも大きいのが分かるねー。」
「身体が大きいから小さく見えたんですかね?」
「…っう…うえっ…ぐすっ…」
「タケル!?」
「ティスもストゥも…ひどいぃ…無理やりそんなとこ触るなんて…アドさんが可哀想だよぉぉぉ~…」
「タケル!おおおおれは大丈夫だ!泣くな!」
「…さっきまで写真見せたりして参加してたのに、どうしたんだ?
「わかりまっ、せん!急…に…可哀想になって…」
「…なるほど。」
俺が飲んでるグラスを見て何故か納得したらしいグラティアさん。なんで?
「おれはティスやタケルなら触られても嫌じゃないから!な?」
「ドサクサに紛れて何させるんですか!」
アドさんが証拠とばかりに半勃ちのそれを握らせる。もにもに…大きくなってきた…
「イヤじゃ…ない?」
涙目で問えばさらに質量を増すそれ。
「まだストゥより小さいけど、柔らかいから最大じゃない…。」
「こらっ!」
あれ?なんでストゥに引っ張られたんだろう?
「あ、ガチガチになったぁ。」
「当たり前だ!顔が近すぎる!可愛くて凶悪過ぎる!!」
「俺、可愛くないー。ローサさんの方が可愛いでしょー。…あ、ストゥと同じ大きさになった。」
名前出すだけで大きくなるとか、好き過ぎじゃない?
結婚式は3組合同かな?
「ストゥも同じ大きさだって見せてあげる?」
「いいね!やってやって~!」
「ファケレ!」
ストゥがティスに助けを求めたけど、ごめんね?魔力の糸で動けなくしてあるんだ。
「タケル…何をする気ですか?」
動けなくて不安そうなティスに大丈夫だから、と安心させるように笑顔を向ける。
ストゥはアドさんとファケレさんに両手を押さえつけられ、暴れようとするけど、俺を傷つけたくなくてあまり暴れられないようだ。
ストゥのズボンを下着ごと剥ぎ取る。
「あははー、ぷるんぷるんだー。」
「タケルはこんな酔い方をするんですね。」
「前は匂いで気持ち悪くなっただけだから初めて見た。呂律が回らないのも可愛かったけど。」
グラティアさんとファケレさんが面白がってる。
でも俺、酔ってないよー。
「ストゥ、大きくして?」
「あのな…」
「できない?じゃあ…舐める?」
「やめろ!」
「ケチー。」
じゃあ、どうしようかな?
…そうだ!
「えーっと……転移!」
「何を…?うわっ!」
ストゥのシャツを自分に転移して着て、自分の服を転移で脱ぐ。どーだ!
「ほら、分かる?」
押さえつけられてるストゥの片足に跨がって座る。太ももを太ももで挟んで座っているから分かるよね?
「おまっ!その中…!!」
「うふふ…ストゥ、これ好きだもんねー。ほら、大きくなった♡」
ストゥを裸にしちゃったけど、まぁ良いか。俺もシャツしか着てないし。
「ね?アドさんのと似てるよね。」
「いや、おれはパンツ履いて…!?」
転移させてあるからアドさんも真っ裸だよ~ん。あ、でも俺の彼シャツ姿なんか見たら萎えちゃうかな?
「アドさん、こっち来て。」
「うわっ!」
強引に転移させてストゥと並ばせると、ちゃんと2人とも完勃ちしている。良かった!
おもむろにそそり立つ陰茎の根本を握る。
「ほら、俺の手だと半分も隠れないよ。大きさも太さも同じくらいだよ。ね?それにこの、ここが太くなってるのが…同じ…これ、すっごく気持良いんだよね~…」
「そそそ、そうか。あ、あぁ…、自信がついたわ。」
3組合同結婚式だー!
「タケル…今さらだけどそんな姿を俺達に見せて大丈夫なのか?」
グラティアさんがそんなことを言うけど、大事な所は隠してるよ?
「いや、脚が…かなり見えているが…」
「脚は脚。恥ずかしい所じゃない!だから大丈夫!」
「なら何で俺達が勃ってると思う?」
んー?
何でって…嗜好がマニアックだから?あ!肌フェチだからだ!
「違う!!」
「タケル、教えてあげるから拘束を解いて下さい。」
「あ!ティス、ごめん… あれ?…おぉぉ怒ってる…?」
「はい。」
こわいぃぃぃぃ!!
空気が凍り付くよぉぉ!!
でもこのままにはしておけないので恐る恐る拘束を解く。
「ではじっくり教えてあげますから、今夜は解散です。」
「「「「「はい!」」」」」
慌ててお酒とツマミを片付けてアドさんは服を着て、3人は部屋を出る。残ったのはこの部屋に泊まっている俺達。当然だ。
「まずは私を拘束した事をどう思いますか?」
「調子に乗って申し訳ない事をしたと思っています…。」
ティスの迫力ですっかり酔いは醒めた。
「では、逆らわない事で反省している事を示して下さい。」
「はい…。」
「良いですか。」
ティスは俺の身体を末端からくまなく舐め回し、こんなに敏感な部分を晒してどうして平気なんですか!って怒ってる。
「だいたい男同士なんですからその無防備さがそそられるんだって理解できるんじゃないですか?細い手足になめらかな肌、潤んだ瞳…」
「ティス、スマン。悪いが我慢の限界だ。」
「…仕方ないですね。ストゥは数日禁欲してた訳ですから。たっぷりとタケルにお仕置きして下さい。」
え?譲るってお説教を?おしおきを?
ティスに舐め回されて俺も限界なんですけど…
「あぁぁぁぁ…っ!!」
ストゥが潤滑油をまぶした指をいきなり奥深くまで押し込むから、軽くイってしまった。
昨日もさんざんティスとしてたからまだ充分解れている。それに気づいたストゥがすぐに指を増やして解し、性急に押し入って来た。
「タケル、説教は後でな。」
するの?
驚いたのも束の間、すぐに快楽に溺れ、でもおしおきと称して何度も寸留めされてじゅうぶん反省しました。寸留め辛いよぅ…
途中からティスも参加して2人掛かりで寸留め…2度とあんな格好、他の人に見せません!!
翌日、ファケレさんが部屋から出てこなかった。どうやら呪いが解けて、反動で勃ちっ放しらしい。…呪い怖ぁ…
丸一日かけて呪いの反動を治めたファケレさんがもう一度シヴァ狩に行くと言う。大丈夫?
「多少傷つけてもあの呪いならおれには問題ない事が分かったから、怖がり過ぎずに冠を取りに行けると思うんだ。」
と、言う事で再度チャレンジ!
タイミング的に上級試験の前のチャンスは今回まで。気合いを入れて、行くぞー!
ファケレさんはだいぶ体力が上がっているようで前より移動スピードが上がっているのにそれほど辛そうではない。
そして余裕を持ってシヴァの元へ着くと、早速攻撃を仕掛けた。
宿り木なのに一緒に巨大化するのが不思議。
今回は余裕を持って身を躱し、近くの良くしなる木を利用して飛び上がり、シヴァの背にしがみつく。暴れるシヴァに振り落とされる事なく、順調に首を登る。
途中で何度か首を振り回されてしがみつく。まんまゲームっぽい…。
あ、落ちた。
2回振り落とされ、3度目の正直で頭まで辿り着き冠に手を伸ばしたけど、硬いのか弾力があるのか冠は採れない。
短剣を抜き、なるべく傷つけないように水平に刃を滑らせるがシヴァが飛び跳ねて邪魔をする。後ろ足で立ち上がり、力を溜める隙をついて短剣を振るった。
血飛沫が飛び、冠は頭の上にある。
いつも通り雷を落としてどこかへ飛び去るシヴァ。
『おいかけっこ!』
ん?
チビがシヴァを追いかけて行ってしまった。気をつけるよう声をかけて見送る。
「やった!なんとか成功だ!」
あれ?失敗したと思ったのに…
ファケレさんは拳大の七色に輝く宿り木の冠のかけらを持っていた。
「それにしても、結構傷つけちゃったんじゃない?大丈夫かなぁ?」
「このまま結婚式まで呪いが続くとありがたいんだけど。」
「結婚式の途中で解けたら大変だな。」
「うわぁ、それ困る!!」
シヴァ狩が成功したので気が弛み、みんなで軽口を叩き合って居ると突然辺りが薄暗くなった。
「隠れろ!!」
ストゥの号令で一斉に森に逃げ込む。
1週間は戻るはずのないシヴァが戻って来て暴れ始めた。
木々を薙ぎ払い、雷を落し、大地を割る。
このままでは森に深刻なダメージを与えてしまうのではないか、と不安を感じた所でチビの声が聞こえた。
「きゅーーーーー!きゅきゅっきゅ!」
治して、ってさっきの傷?
「チビー!さっきの傷を治すの?シヴァは痛がってるの?」
『いたいのは へいきだって。かんむりを なおしてほしいって。』
治癒術が宿り木に効くのだろうか?
とにかくやってみるから落ち着くよう伝えてもらって、シヴァが普通の鹿サイズになった所で近づいた。
「あの…冠、傷付けてごめんね?」
「ぴゅーるるる…」
鹿…もとい麒麟てこんな鳴き声なのか。
恐る恐るみんなで近づくと、ビリッと雷が走って俺以外を拒絶したのが伝わった。
「大丈夫だから、行って来るね。」
ストゥ達を安心させるように声をかけ、麒麟に近づくと頭を下げてくれた。
伸び縮みするのも不思議だけど、七色に光る植物も不思議。ウォーターオパールみたい。
ん?
んんん???
宿り木の根本の所…丸く膨らんで…顔っぽい凹凸がある。かなり整った顔立ちで宝石細工の人形の様だ。
「ねぇ、チビ。この冠って…」
『まんどらごら だって。』
「ぇええーーーーーー!!」
それって地面に生える物じゃないの!?
とびっくりしていると、マンドラゴラが目を開けた。
『くぉの ボケがぁぁぁぁーーーーーーー!!』
ひぃ!!
なに?何なの?マンドラゴラって喋るの!?
『人間共は毎度毎度人の髪を狙いくさって!ワレをハゲにして何が面白いんじゃぁ!!』
まさかの口の悪さ。
え?どうやったら許してもらえるの?
「あぁぁ、あの…大変申し訳なく…」
『あぁん?お前がこのチビのママっちゅーやつか。はよ魔力を寄越さんか!』
「はっ、はいぃぃぃぃ!!」
俺は言われるがままに魔力を放出し、マンドラゴラに魔力を譲渡する。
『おぉ…人間にしちゃぁ良い魔力持ってんな。これならすぐに髪も元通りだ。』
俺の魔力の大半を使い、元通り以上に立派な冠になってマンドラゴラの機嫌が直った。
『今回はこれで許してやる。そいつの呪いも解くか?』
「え?この呪いってマンドラゴラの呪いなんですか?」
『そうだ。麒麟は臆病で虫も殺せないからワレがコイツの身を守ってやっていたんだ。だからコイツを傷つけたヤツは呪う。』
個性じゃなくて取り憑かれてた様な感じ?
「でも!呪いはまだ解かないで下さい。11月の結婚式が終わってから解いて欲しいんです。」
『ふぅん。ならお前の持つ青龍の加護で解けるようにしておいてやる。それで良いか。』
「はい!ありがとうございます!!」
「ありがとうございます!!」
機嫌が直ってみんなも近づく事が出来たけど、マンドラゴラの言葉は分からなかった様だ。話を伝えると、ファケレさんもお礼を言っている。
すごい!いろいろと凄い!
今度、マンドラゴラの髪が欲しかったら魔力を渡せばその量と質に見合った分を分けてくれる事にもなった。本人は知らなかったみたいだけど万病の薬になるそうだ。さすがマンドラゴラだね!
そして俺達は意気揚々と帰路についた。
「ちっ違う!なんか、その客人が少しローサに似てる気がして思い出しただけだ!」
「そう言えばイーリスにも似てる、かな?」
言われてみればここの家の女性達は日本人顔だ。イーリスなんか日本人形みたいだから、那海にかなり似てるかも知れない。客人の血が入ってるのかな?
「じゃぁ、ローサさんの写真見たらどう?」
前に撮った写真を見せるとやめてくれ、と情けない声を出した。
なんでこんなに好きなのに結婚を承諾しないの?
「悩む必要は無いようですよ。」
「うんうん、パンツの上からでも大きいのが分かるねー。」
「身体が大きいから小さく見えたんですかね?」
「…っう…うえっ…ぐすっ…」
「タケル!?」
「ティスもストゥも…ひどいぃ…無理やりそんなとこ触るなんて…アドさんが可哀想だよぉぉぉ~…」
「タケル!おおおおれは大丈夫だ!泣くな!」
「…さっきまで写真見せたりして参加してたのに、どうしたんだ?
「わかりまっ、せん!急…に…可哀想になって…」
「…なるほど。」
俺が飲んでるグラスを見て何故か納得したらしいグラティアさん。なんで?
「おれはティスやタケルなら触られても嫌じゃないから!な?」
「ドサクサに紛れて何させるんですか!」
アドさんが証拠とばかりに半勃ちのそれを握らせる。もにもに…大きくなってきた…
「イヤじゃ…ない?」
涙目で問えばさらに質量を増すそれ。
「まだストゥより小さいけど、柔らかいから最大じゃない…。」
「こらっ!」
あれ?なんでストゥに引っ張られたんだろう?
「あ、ガチガチになったぁ。」
「当たり前だ!顔が近すぎる!可愛くて凶悪過ぎる!!」
「俺、可愛くないー。ローサさんの方が可愛いでしょー。…あ、ストゥと同じ大きさになった。」
名前出すだけで大きくなるとか、好き過ぎじゃない?
結婚式は3組合同かな?
「ストゥも同じ大きさだって見せてあげる?」
「いいね!やってやって~!」
「ファケレ!」
ストゥがティスに助けを求めたけど、ごめんね?魔力の糸で動けなくしてあるんだ。
「タケル…何をする気ですか?」
動けなくて不安そうなティスに大丈夫だから、と安心させるように笑顔を向ける。
ストゥはアドさんとファケレさんに両手を押さえつけられ、暴れようとするけど、俺を傷つけたくなくてあまり暴れられないようだ。
ストゥのズボンを下着ごと剥ぎ取る。
「あははー、ぷるんぷるんだー。」
「タケルはこんな酔い方をするんですね。」
「前は匂いで気持ち悪くなっただけだから初めて見た。呂律が回らないのも可愛かったけど。」
グラティアさんとファケレさんが面白がってる。
でも俺、酔ってないよー。
「ストゥ、大きくして?」
「あのな…」
「できない?じゃあ…舐める?」
「やめろ!」
「ケチー。」
じゃあ、どうしようかな?
…そうだ!
「えーっと……転移!」
「何を…?うわっ!」
ストゥのシャツを自分に転移して着て、自分の服を転移で脱ぐ。どーだ!
「ほら、分かる?」
押さえつけられてるストゥの片足に跨がって座る。太ももを太ももで挟んで座っているから分かるよね?
「おまっ!その中…!!」
「うふふ…ストゥ、これ好きだもんねー。ほら、大きくなった♡」
ストゥを裸にしちゃったけど、まぁ良いか。俺もシャツしか着てないし。
「ね?アドさんのと似てるよね。」
「いや、おれはパンツ履いて…!?」
転移させてあるからアドさんも真っ裸だよ~ん。あ、でも俺の彼シャツ姿なんか見たら萎えちゃうかな?
「アドさん、こっち来て。」
「うわっ!」
強引に転移させてストゥと並ばせると、ちゃんと2人とも完勃ちしている。良かった!
おもむろにそそり立つ陰茎の根本を握る。
「ほら、俺の手だと半分も隠れないよ。大きさも太さも同じくらいだよ。ね?それにこの、ここが太くなってるのが…同じ…これ、すっごく気持良いんだよね~…」
「そそそ、そうか。あ、あぁ…、自信がついたわ。」
3組合同結婚式だー!
「タケル…今さらだけどそんな姿を俺達に見せて大丈夫なのか?」
グラティアさんがそんなことを言うけど、大事な所は隠してるよ?
「いや、脚が…かなり見えているが…」
「脚は脚。恥ずかしい所じゃない!だから大丈夫!」
「なら何で俺達が勃ってると思う?」
んー?
何でって…嗜好がマニアックだから?あ!肌フェチだからだ!
「違う!!」
「タケル、教えてあげるから拘束を解いて下さい。」
「あ!ティス、ごめん… あれ?…おぉぉ怒ってる…?」
「はい。」
こわいぃぃぃぃ!!
空気が凍り付くよぉぉ!!
でもこのままにはしておけないので恐る恐る拘束を解く。
「ではじっくり教えてあげますから、今夜は解散です。」
「「「「「はい!」」」」」
慌ててお酒とツマミを片付けてアドさんは服を着て、3人は部屋を出る。残ったのはこの部屋に泊まっている俺達。当然だ。
「まずは私を拘束した事をどう思いますか?」
「調子に乗って申し訳ない事をしたと思っています…。」
ティスの迫力ですっかり酔いは醒めた。
「では、逆らわない事で反省している事を示して下さい。」
「はい…。」
「良いですか。」
ティスは俺の身体を末端からくまなく舐め回し、こんなに敏感な部分を晒してどうして平気なんですか!って怒ってる。
「だいたい男同士なんですからその無防備さがそそられるんだって理解できるんじゃないですか?細い手足になめらかな肌、潤んだ瞳…」
「ティス、スマン。悪いが我慢の限界だ。」
「…仕方ないですね。ストゥは数日禁欲してた訳ですから。たっぷりとタケルにお仕置きして下さい。」
え?譲るってお説教を?おしおきを?
ティスに舐め回されて俺も限界なんですけど…
「あぁぁぁぁ…っ!!」
ストゥが潤滑油をまぶした指をいきなり奥深くまで押し込むから、軽くイってしまった。
昨日もさんざんティスとしてたからまだ充分解れている。それに気づいたストゥがすぐに指を増やして解し、性急に押し入って来た。
「タケル、説教は後でな。」
するの?
驚いたのも束の間、すぐに快楽に溺れ、でもおしおきと称して何度も寸留めされてじゅうぶん反省しました。寸留め辛いよぅ…
途中からティスも参加して2人掛かりで寸留め…2度とあんな格好、他の人に見せません!!
翌日、ファケレさんが部屋から出てこなかった。どうやら呪いが解けて、反動で勃ちっ放しらしい。…呪い怖ぁ…
丸一日かけて呪いの反動を治めたファケレさんがもう一度シヴァ狩に行くと言う。大丈夫?
「多少傷つけてもあの呪いならおれには問題ない事が分かったから、怖がり過ぎずに冠を取りに行けると思うんだ。」
と、言う事で再度チャレンジ!
タイミング的に上級試験の前のチャンスは今回まで。気合いを入れて、行くぞー!
ファケレさんはだいぶ体力が上がっているようで前より移動スピードが上がっているのにそれほど辛そうではない。
そして余裕を持ってシヴァの元へ着くと、早速攻撃を仕掛けた。
宿り木なのに一緒に巨大化するのが不思議。
今回は余裕を持って身を躱し、近くの良くしなる木を利用して飛び上がり、シヴァの背にしがみつく。暴れるシヴァに振り落とされる事なく、順調に首を登る。
途中で何度か首を振り回されてしがみつく。まんまゲームっぽい…。
あ、落ちた。
2回振り落とされ、3度目の正直で頭まで辿り着き冠に手を伸ばしたけど、硬いのか弾力があるのか冠は採れない。
短剣を抜き、なるべく傷つけないように水平に刃を滑らせるがシヴァが飛び跳ねて邪魔をする。後ろ足で立ち上がり、力を溜める隙をついて短剣を振るった。
血飛沫が飛び、冠は頭の上にある。
いつも通り雷を落としてどこかへ飛び去るシヴァ。
『おいかけっこ!』
ん?
チビがシヴァを追いかけて行ってしまった。気をつけるよう声をかけて見送る。
「やった!なんとか成功だ!」
あれ?失敗したと思ったのに…
ファケレさんは拳大の七色に輝く宿り木の冠のかけらを持っていた。
「それにしても、結構傷つけちゃったんじゃない?大丈夫かなぁ?」
「このまま結婚式まで呪いが続くとありがたいんだけど。」
「結婚式の途中で解けたら大変だな。」
「うわぁ、それ困る!!」
シヴァ狩が成功したので気が弛み、みんなで軽口を叩き合って居ると突然辺りが薄暗くなった。
「隠れろ!!」
ストゥの号令で一斉に森に逃げ込む。
1週間は戻るはずのないシヴァが戻って来て暴れ始めた。
木々を薙ぎ払い、雷を落し、大地を割る。
このままでは森に深刻なダメージを与えてしまうのではないか、と不安を感じた所でチビの声が聞こえた。
「きゅーーーーー!きゅきゅっきゅ!」
治して、ってさっきの傷?
「チビー!さっきの傷を治すの?シヴァは痛がってるの?」
『いたいのは へいきだって。かんむりを なおしてほしいって。』
治癒術が宿り木に効くのだろうか?
とにかくやってみるから落ち着くよう伝えてもらって、シヴァが普通の鹿サイズになった所で近づいた。
「あの…冠、傷付けてごめんね?」
「ぴゅーるるる…」
鹿…もとい麒麟てこんな鳴き声なのか。
恐る恐るみんなで近づくと、ビリッと雷が走って俺以外を拒絶したのが伝わった。
「大丈夫だから、行って来るね。」
ストゥ達を安心させるように声をかけ、麒麟に近づくと頭を下げてくれた。
伸び縮みするのも不思議だけど、七色に光る植物も不思議。ウォーターオパールみたい。
ん?
んんん???
宿り木の根本の所…丸く膨らんで…顔っぽい凹凸がある。かなり整った顔立ちで宝石細工の人形の様だ。
「ねぇ、チビ。この冠って…」
『まんどらごら だって。』
「ぇええーーーーーー!!」
それって地面に生える物じゃないの!?
とびっくりしていると、マンドラゴラが目を開けた。
『くぉの ボケがぁぁぁぁーーーーーーー!!』
ひぃ!!
なに?何なの?マンドラゴラって喋るの!?
『人間共は毎度毎度人の髪を狙いくさって!ワレをハゲにして何が面白いんじゃぁ!!』
まさかの口の悪さ。
え?どうやったら許してもらえるの?
「あぁぁ、あの…大変申し訳なく…」
『あぁん?お前がこのチビのママっちゅーやつか。はよ魔力を寄越さんか!』
「はっ、はいぃぃぃぃ!!」
俺は言われるがままに魔力を放出し、マンドラゴラに魔力を譲渡する。
『おぉ…人間にしちゃぁ良い魔力持ってんな。これならすぐに髪も元通りだ。』
俺の魔力の大半を使い、元通り以上に立派な冠になってマンドラゴラの機嫌が直った。
『今回はこれで許してやる。そいつの呪いも解くか?』
「え?この呪いってマンドラゴラの呪いなんですか?」
『そうだ。麒麟は臆病で虫も殺せないからワレがコイツの身を守ってやっていたんだ。だからコイツを傷つけたヤツは呪う。』
個性じゃなくて取り憑かれてた様な感じ?
「でも!呪いはまだ解かないで下さい。11月の結婚式が終わってから解いて欲しいんです。」
『ふぅん。ならお前の持つ青龍の加護で解けるようにしておいてやる。それで良いか。』
「はい!ありがとうございます!!」
「ありがとうございます!!」
機嫌が直ってみんなも近づく事が出来たけど、マンドラゴラの言葉は分からなかった様だ。話を伝えると、ファケレさんもお礼を言っている。
すごい!いろいろと凄い!
今度、マンドラゴラの髪が欲しかったら魔力を渡せばその量と質に見合った分を分けてくれる事にもなった。本人は知らなかったみたいだけど万病の薬になるそうだ。さすがマンドラゴラだね!
そして俺達は意気揚々と帰路についた。
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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