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行ってみたいな!あちこちへ
109 お祭り準備
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翌朝、一晩かけてようやく正気に戻ったトルトニスさんと、みんなで朝食を食べている途中で外からワイバーンの声が聞こえた。
「きゅるるるるーーー」
『おとうしゃんがいちゅでもいけるよ、って。』
「わぁ!もう、いつでも行けるみたいですよ!」
「いいい急いで行きましょう!!」
「慌てなくても大丈夫じゃないかな?」
うん、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。
慌てて立ち上がって色々こぼしそうになるトルトニスさんをなだめてフォローするサクリス。意外と甲斐甲斐しくて良い夫婦だな。
でも憧れのワイバーン騎乗だもんね。早く乗りたいよね。
少し急ぎめで食べてさっと片付け、戸締りをして岩棚へ出る。
「くるるー」
「くーきゅるー」
「おおおおはようございます!!」
どもるトルトニスさんを筆頭にみんなで挨拶をして、昨日の魚のお礼を言って、俺とティスとストゥがお母さんに、トルトニスさんとサリクスとピスカートさんがお父さんの背に乗せてもらう。
みんな身体能力が高いので、ひょいひょいとジャンプで乗る。俺も魔道具のおかげで同じように乗れる!
…んだけど、ストゥが抱っこして、先に乗ったティスに渡すという…
甘やかさないで欲しいんだけど。
「きゅるーーーー!」
チビの弟(?)が一声鳴くと風が巻き起こり、ワイバーンの背にぎゅっと押し付けられるような感覚が。と、すぐにドンッ!と言う音とジェットコースターの加速ような衝撃があり、気づけばすでに空高く舞い上がっていた。
夏至祭の時とは違うけど、高揚感はそれ以上だった。すごい!気持ち良い!!
後ろからティスが俺を、ストゥは俺たち2人をまとめてきゅっと抱きしめるので2人の腕をぎゅっと掴んだ。
馬で半日の距離を30分で飛んで町の上空を1度旋回して着陸すると、たくさんの人たちが集まって来た。
「神巫を連れて来たぞ!」
ピスカートさんが大声で言うと、人混みの中からおじいさんが出て来た。
「ピスカート!何がどうしたと言うんじゃ!!説明しろ!」
「ドゥクス、説明するからお前の家に行くぞ。」
チビのお父さん達は俺たちを下ろして一声鳴いて帰って行った。ありがとう!!
「で?」
「うむ。こっちが今年の神巫だ。美しかろう。」
「セレネの次に美しいな。」
「ディアナの次だろう。」
やっぱりティスは美しいって褒められるんだなー。でもセレネとディアナって誰だろう?
「それで、さっきのワイバーンは?」
「あれはこのちっこいのの親だ。ちっこいのを育ててくれてる礼だと、乗せてくれたんだ。」
「ちっこいの」呼びが定着してる。でもチビって呼び名も同じだね。
町長さんにおとなしく撫でられるチビ。海沿いの町の町長さんだし水属性かな?
「改めて挨拶しよう。わしはここの町長のドゥクスだ。水祭りの神巫役を引き受けてくれて感謝する。よろしく頼む。」
「よろしくお願いします。」
「「あら~、今年の神巫は特別キレイねぇ。」」
息ピッタリに声を揃えて奥の扉から入って来たのはそっくりな顔の2人の初老の女性。美人。
「「初めまして~。私達はこの町長とピスカートの妻のセレネとディアナよ~。双子なの~。」」
「初めまして。神巫の役を引き受けましたミーティスです。よろしくお願いします。」
「「あらまあご丁寧に~。そちらの方達は?」あら、うちの息子もいるわ~。随分久しぶりねぇ。」
最後だけハモらなかったなー。
ティスが俺とストゥを紹介し、サクリスがトルトニスさんを紹介した。いつも通り見習いに間違えられるのは予定調和なので否定しない事にした。
一卵性の双子なのでそっくりなセレネさんとディアナさんのどちらがより美しいかを町長さんとピスカートさんが揉めている。それをクスクス笑いながら眺める双子美人。
「「見分けもつかない癖にねぇ~。うふふふ…」」
ん?間違えられたりしてるのかな?
「「今年の神巫が来たんだって?」」
またハモる声。今度は若い男の人の声だ。
こちらも双子?
「「サクリスの弟のナウタと、いとこのカーティオです。」」
双子じゃないの!?
「「うわぁ、すごい美人だー!明日から禁欲でしょ?今夜おれとどう?」」
「お断りします。」
ティスをナンパしてセットでさくっとフられてる。当たり前だけど。
え?明日から禁欲?
「おお!言い忘れとったが明日から祭りが終わる明後日の夜まで禁欲してもらわにゃならん。頼むぞ。」
「そ…うですか。」
2日くらいなら大した事ないけど、急だな。わざとかな?
「「わ!君も可愛いね。成人したらおれとつき合わない?」」
「お断りします。」
「「じゃあこっちのかっこいいお兄さんは?」」
「断る。」
ティス、俺、ストゥに次々と声をかける。節操ないなー。さすがサクリスの血縁者だ。
あ、お父さん達から殴られてる。
「バカ共がすまん。それより唐揚げの料理法を教えてくれる約束だったな。これから昼食の準備だからディアナ達に教えてくれ!」
「「唐揚げって~?」」
「美味いんだ!我が家の定番にしたいくらい美味いんだ!!」
「「まぁ~楽しみだわ~。」」
ティスは神巫の詳しい説明を受けに行き、俺は料理を教える事になった。ストゥはチビと触れ合いたいトルトニスさんと待ってるって。昼食後に観光しようね。
2人は町長と網元なので食事の準備ともなると30人分になるらしい。もちろん複数の料理当番がいる。たいてい6人で作るそうだ。
中心が共同の食堂で二世帯住宅みたいな感じ。
ちなみに町長と網元の娘さんは2人ずついるけど、下の子はまだ10歳なので料理はまだ手伝ってない。今日は特にお祭りの飾り付けの準備を手伝っているって。
メニューは刺身と煮物と炒め物と汁物と米。
唐揚げは揚げたてを食べて欲しいから最後にする、と説明した。
人懐こい娘さん2人は15歳ですでに魚の捌き方が堂に入っている。一口サイズに切ってもらって下味をつける。それから他の料理にとりかかった。
女性4人のおしゃべりは留まるところを知らず、当番の男性2人と一緒に聞き役に徹した。それはそれで楽しかった。
看板のようにぶら下がった木の板を木槌で叩く。カーンカーンとよく響く乾いた音が食事の用意が出来た事を知らせた。
共同の食堂は広く、普通のお昼が宴会のようだ。町長一家、網元一家が奥の席に着き、その次に俺たち。サクリスはトルトニスさんと一緒に網元の側に座った。
10歳の娘さん達が前に立ち、給食の当番ように、声を揃えて言う。
「「海神様の恵みに感謝して、いただきます!」」
「「「「「いただきます!」」」」」
「美味い!これ何すか?」
「いつもと少し違うな!」
ここでは素揚げはしても衣をつけて揚げる料理はあまりないようで珍しがられている。ついでに甘酢餡も作ってある。
「甘酢餡も食べて見て下さい。唐揚げにかけるとまた違った味で美味しいですよ。」
側にいた人にそう言いながらティスとストゥに盛り付けて渡す。
うん、2人とも美味しそうに食べている。
「…あ、あの…今年の神巫の方ですか?」
1番近くに座っていた人がティスに聞いてきた。
「はい。よろしくお願いします。」
ティスが無難に答える。
それを聞いた人が感動したように崇拝するようにティスを拝む。
なにもそこまで…と思うけど、加護が如実に効果を顕すこの世界では、それくらい重要なのかも知れない。
和やかに賑やかに昼食が終わり、午後は一緒に出かけられる、と思ってたのに、ティスの髪の結い方を決めるから、と娘さん達に連れて行かれてしまった。残念…
ストゥと町へ出かけると、町全体がお祭りの準備でソワソワしている。すごく楽しい。
お店や家の前が貝殻や作り物の花や、波に見立てたリボンで飾られている。作り物の花はよく見れば魚の鱗を乾かしたもので作られていて、光を浴びてキラキラと輝いていた。磨かれたアワビや真珠貝や夜光貝の貝殻はメインとして正面で存在感を主張している。
海の祭り!って感じだ。
あちこち見て歩いていたら小学生くらいの子供達が集まってお神輿風の物に飾りを付けていた。乾かした鱗を縦につないで暖簾のように飾ると、風に揺れてカシャカシャと優しい音色を奏でる。
「良い音がするね。」
つい声を掛けると、中の数人が大声を出した。
「空飛んで来た人だ!」
「ほんとだー!」
「僕も飛びたい!」
「えっと、ワイバーンにはいつも乗せてもらえるわけじゃないから、ごめんね。」
「でもワイバーンいるよー!」
確かに今のチビなら子供くらいなら余裕で乗せられると思うけど、サイズが小さいからお父さん達のようには行かないと思う。
「お前ら、ワガママ言うんじゃない。!」
すこし年上の子が言うと、みんな素直に「はーい」と返事をする。可愛い。
「これは何を作ってるの?」
「輿だよ。ここにかんなぎを乗せるの!」
「もうかんなぎはできてるよ!」
「本物に負けないの作ったんだ!」
なるほど、子供神輿みたいな感じで、神巫は人形を代わりにするのか。
「来年はリールが神巫になるはずだから、この神巫もリールの顔にしたのー。」
「あっ!リールだ!」
噂のリールくんが通りかかったようで、子供達が盛り上がる。振り返るとリボンを抱えた美少年がいた。ティスに似てる!!
…特にナトゥラの描いた絵のティスに似てる。年齢が同じだからだろうか。
「ほんとだ!すっごくキレイな子だね。この神巫もよく似てるね。」
「あぁ、よく出来てるな。」
「リールは優しくて、いつも僕たちと遊んでくれるんだよ!でも恥ずかしいからって絶対お祭りの格好しないんだよ。」
良いお兄ちゃんなんだね。
でも恥ずかしくて着られない祭り衣装って…?
「きゅるるるるーーー」
『おとうしゃんがいちゅでもいけるよ、って。』
「わぁ!もう、いつでも行けるみたいですよ!」
「いいい急いで行きましょう!!」
「慌てなくても大丈夫じゃないかな?」
うん、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。
慌てて立ち上がって色々こぼしそうになるトルトニスさんをなだめてフォローするサクリス。意外と甲斐甲斐しくて良い夫婦だな。
でも憧れのワイバーン騎乗だもんね。早く乗りたいよね。
少し急ぎめで食べてさっと片付け、戸締りをして岩棚へ出る。
「くるるー」
「くーきゅるー」
「おおおおはようございます!!」
どもるトルトニスさんを筆頭にみんなで挨拶をして、昨日の魚のお礼を言って、俺とティスとストゥがお母さんに、トルトニスさんとサリクスとピスカートさんがお父さんの背に乗せてもらう。
みんな身体能力が高いので、ひょいひょいとジャンプで乗る。俺も魔道具のおかげで同じように乗れる!
…んだけど、ストゥが抱っこして、先に乗ったティスに渡すという…
甘やかさないで欲しいんだけど。
「きゅるーーーー!」
チビの弟(?)が一声鳴くと風が巻き起こり、ワイバーンの背にぎゅっと押し付けられるような感覚が。と、すぐにドンッ!と言う音とジェットコースターの加速ような衝撃があり、気づけばすでに空高く舞い上がっていた。
夏至祭の時とは違うけど、高揚感はそれ以上だった。すごい!気持ち良い!!
後ろからティスが俺を、ストゥは俺たち2人をまとめてきゅっと抱きしめるので2人の腕をぎゅっと掴んだ。
馬で半日の距離を30分で飛んで町の上空を1度旋回して着陸すると、たくさんの人たちが集まって来た。
「神巫を連れて来たぞ!」
ピスカートさんが大声で言うと、人混みの中からおじいさんが出て来た。
「ピスカート!何がどうしたと言うんじゃ!!説明しろ!」
「ドゥクス、説明するからお前の家に行くぞ。」
チビのお父さん達は俺たちを下ろして一声鳴いて帰って行った。ありがとう!!
「で?」
「うむ。こっちが今年の神巫だ。美しかろう。」
「セレネの次に美しいな。」
「ディアナの次だろう。」
やっぱりティスは美しいって褒められるんだなー。でもセレネとディアナって誰だろう?
「それで、さっきのワイバーンは?」
「あれはこのちっこいのの親だ。ちっこいのを育ててくれてる礼だと、乗せてくれたんだ。」
「ちっこいの」呼びが定着してる。でもチビって呼び名も同じだね。
町長さんにおとなしく撫でられるチビ。海沿いの町の町長さんだし水属性かな?
「改めて挨拶しよう。わしはここの町長のドゥクスだ。水祭りの神巫役を引き受けてくれて感謝する。よろしく頼む。」
「よろしくお願いします。」
「「あら~、今年の神巫は特別キレイねぇ。」」
息ピッタリに声を揃えて奥の扉から入って来たのはそっくりな顔の2人の初老の女性。美人。
「「初めまして~。私達はこの町長とピスカートの妻のセレネとディアナよ~。双子なの~。」」
「初めまして。神巫の役を引き受けましたミーティスです。よろしくお願いします。」
「「あらまあご丁寧に~。そちらの方達は?」あら、うちの息子もいるわ~。随分久しぶりねぇ。」
最後だけハモらなかったなー。
ティスが俺とストゥを紹介し、サクリスがトルトニスさんを紹介した。いつも通り見習いに間違えられるのは予定調和なので否定しない事にした。
一卵性の双子なのでそっくりなセレネさんとディアナさんのどちらがより美しいかを町長さんとピスカートさんが揉めている。それをクスクス笑いながら眺める双子美人。
「「見分けもつかない癖にねぇ~。うふふふ…」」
ん?間違えられたりしてるのかな?
「「今年の神巫が来たんだって?」」
またハモる声。今度は若い男の人の声だ。
こちらも双子?
「「サクリスの弟のナウタと、いとこのカーティオです。」」
双子じゃないの!?
「「うわぁ、すごい美人だー!明日から禁欲でしょ?今夜おれとどう?」」
「お断りします。」
ティスをナンパしてセットでさくっとフられてる。当たり前だけど。
え?明日から禁欲?
「おお!言い忘れとったが明日から祭りが終わる明後日の夜まで禁欲してもらわにゃならん。頼むぞ。」
「そ…うですか。」
2日くらいなら大した事ないけど、急だな。わざとかな?
「「わ!君も可愛いね。成人したらおれとつき合わない?」」
「お断りします。」
「「じゃあこっちのかっこいいお兄さんは?」」
「断る。」
ティス、俺、ストゥに次々と声をかける。節操ないなー。さすがサクリスの血縁者だ。
あ、お父さん達から殴られてる。
「バカ共がすまん。それより唐揚げの料理法を教えてくれる約束だったな。これから昼食の準備だからディアナ達に教えてくれ!」
「「唐揚げって~?」」
「美味いんだ!我が家の定番にしたいくらい美味いんだ!!」
「「まぁ~楽しみだわ~。」」
ティスは神巫の詳しい説明を受けに行き、俺は料理を教える事になった。ストゥはチビと触れ合いたいトルトニスさんと待ってるって。昼食後に観光しようね。
2人は町長と網元なので食事の準備ともなると30人分になるらしい。もちろん複数の料理当番がいる。たいてい6人で作るそうだ。
中心が共同の食堂で二世帯住宅みたいな感じ。
ちなみに町長と網元の娘さんは2人ずついるけど、下の子はまだ10歳なので料理はまだ手伝ってない。今日は特にお祭りの飾り付けの準備を手伝っているって。
メニューは刺身と煮物と炒め物と汁物と米。
唐揚げは揚げたてを食べて欲しいから最後にする、と説明した。
人懐こい娘さん2人は15歳ですでに魚の捌き方が堂に入っている。一口サイズに切ってもらって下味をつける。それから他の料理にとりかかった。
女性4人のおしゃべりは留まるところを知らず、当番の男性2人と一緒に聞き役に徹した。それはそれで楽しかった。
看板のようにぶら下がった木の板を木槌で叩く。カーンカーンとよく響く乾いた音が食事の用意が出来た事を知らせた。
共同の食堂は広く、普通のお昼が宴会のようだ。町長一家、網元一家が奥の席に着き、その次に俺たち。サクリスはトルトニスさんと一緒に網元の側に座った。
10歳の娘さん達が前に立ち、給食の当番ように、声を揃えて言う。
「「海神様の恵みに感謝して、いただきます!」」
「「「「「いただきます!」」」」」
「美味い!これ何すか?」
「いつもと少し違うな!」
ここでは素揚げはしても衣をつけて揚げる料理はあまりないようで珍しがられている。ついでに甘酢餡も作ってある。
「甘酢餡も食べて見て下さい。唐揚げにかけるとまた違った味で美味しいですよ。」
側にいた人にそう言いながらティスとストゥに盛り付けて渡す。
うん、2人とも美味しそうに食べている。
「…あ、あの…今年の神巫の方ですか?」
1番近くに座っていた人がティスに聞いてきた。
「はい。よろしくお願いします。」
ティスが無難に答える。
それを聞いた人が感動したように崇拝するようにティスを拝む。
なにもそこまで…と思うけど、加護が如実に効果を顕すこの世界では、それくらい重要なのかも知れない。
和やかに賑やかに昼食が終わり、午後は一緒に出かけられる、と思ってたのに、ティスの髪の結い方を決めるから、と娘さん達に連れて行かれてしまった。残念…
ストゥと町へ出かけると、町全体がお祭りの準備でソワソワしている。すごく楽しい。
お店や家の前が貝殻や作り物の花や、波に見立てたリボンで飾られている。作り物の花はよく見れば魚の鱗を乾かしたもので作られていて、光を浴びてキラキラと輝いていた。磨かれたアワビや真珠貝や夜光貝の貝殻はメインとして正面で存在感を主張している。
海の祭り!って感じだ。
あちこち見て歩いていたら小学生くらいの子供達が集まってお神輿風の物に飾りを付けていた。乾かした鱗を縦につないで暖簾のように飾ると、風に揺れてカシャカシャと優しい音色を奏でる。
「良い音がするね。」
つい声を掛けると、中の数人が大声を出した。
「空飛んで来た人だ!」
「ほんとだー!」
「僕も飛びたい!」
「えっと、ワイバーンにはいつも乗せてもらえるわけじゃないから、ごめんね。」
「でもワイバーンいるよー!」
確かに今のチビなら子供くらいなら余裕で乗せられると思うけど、サイズが小さいからお父さん達のようには行かないと思う。
「お前ら、ワガママ言うんじゃない。!」
すこし年上の子が言うと、みんな素直に「はーい」と返事をする。可愛い。
「これは何を作ってるの?」
「輿だよ。ここにかんなぎを乗せるの!」
「もうかんなぎはできてるよ!」
「本物に負けないの作ったんだ!」
なるほど、子供神輿みたいな感じで、神巫は人形を代わりにするのか。
「来年はリールが神巫になるはずだから、この神巫もリールの顔にしたのー。」
「あっ!リールだ!」
噂のリールくんが通りかかったようで、子供達が盛り上がる。振り返るとリボンを抱えた美少年がいた。ティスに似てる!!
…特にナトゥラの描いた絵のティスに似てる。年齢が同じだからだろうか。
「ほんとだ!すっごくキレイな子だね。この神巫もよく似てるね。」
「あぁ、よく出来てるな。」
「リールは優しくて、いつも僕たちと遊んでくれるんだよ!でも恥ずかしいからって絶対お祭りの格好しないんだよ。」
良いお兄ちゃんなんだね。
でも恥ずかしくて着られない祭り衣装って…?
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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