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行ってみたいな!あちこちへ
98 食いしん坊ばんざい
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ラーティ達も天鵞絨コウモリ狩りだった。
耳栓の用意はしてるみたいだけどちょっと心配なので見守る事にした。幸い邪険にされる事は無かった。
それにしても…
片翼を攻撃しようとしてるのに、ラーティ達ではなかなか当たらない。当たっても切り落とせないし穴も開かない。
見かねた(?)チビが器用に片翼を捥いで行く。その手もあったか!
落ちて来たコウモリの顔に剣を振り下ろして止めを刺す。これが2~3匹で切れ味が落ちる。ついでだから切れ味強化もしてあげた。剣の質がイマイチなのでせいぜい半日しか付与効果は持たないだろうと言うと、がっかりしていた。
「でも良い剣を手に入れたらこんなに討伐が楽になるって実感できました。」
と素直なお礼を言われ、なんて良い子達なんだろう。
近くの崖に立派な角の山羊みたいな鹿みたいな魔獣。
アイベックス翔と言う昭和の芸名みたいな名前の魔獣だった。これはめちゃくちゃ美味しいんだって!
普通は崖のもっと高い所に住んでいるので姿を見る事も稀で、見つけても周りは切り立った崖が多くて倒すのに苦労するらしい。しかも「翔」の名が現す通り短距離なら空中を蹴って進む事ができるんだから難しくなるのは当然だった。
それがこんな足場の悪くない所に迷い込んだなんて…何かあったのかな?
と考えてる間にティスが風で足場を荒らし、ストゥが1撃で喉笛を掻き切る。
あまりの早業に俺もラーティ達も空いた口が塞がらない。
毛皮も角も蹄も血も素材として買い取ってくれるので解体せずに最速で持っていく。
肉は買い取ってくれないの?
肉をどう調理しようかと話しをしていたら、ラーティ達が食べるのなんてもったいない!って言ってる。美味しいんだから買い取ってくれるはずだよね?
レア度に対する感覚が適当な俺と、上級だから狩りをするのにそれほど苦労しないストゥ達。でも一緒に倒した訳じゃないから売る分を分けてあげるのも変か。
「確かにこいつは探そうと思ったら難易度が高いから、依頼されたら食べられないだろ?偶然手に入った今しか食べられないぞ?」
「まあ、半分味見して半分売っても良いですけどね。麝香角鹿や美味鹿よりは安いですし…」
「それ頂点じゃないか!!」
え?そうなの?
「麝香角鹿、1頭で250万近くで売れたもんね。」
「あれは食べたら興奮して眠れなくなりますから売った方が良いんです。」
なるほど。じゃあこれはどうしよう?
ちなみに天鵞絨コウモリの肉ははフルーツの香りがするけど日持ちがしないので安い。
ストゥの判断で半分売る事になった。
「味見する?」
ラーティ達は複雑な顔で頷いた。
ラーティ達がチビの手を借りて30匹の天鵞絨コウモリを倒し、丁寧に捌くのを見守ってから町のギルドへ行く。まずはラーティ達の買い取りをしてもらう。1匹で翼膜¥600×2、毛皮¥1,000なので¥2,200。30匹で¥66,000。素直に喜んでるけどチビの手助け無ければこんなに獲れてないよ?
で、アイベックス翔の買い取り価格。
角が片方で7kgあって¥75,000×2、毛皮が\400,000、血が7ℓで\700,000、肉が78kgだったので、40kg売って\440,000。
合計\1,690,000。
血が1ℓ\100,000と高いのは魔法陣を描くインクの触媒として最高級品だから。あと肉は保存が効くので、少し食べて残りは保存容器を買って持ち帰る。
ファケレさんの結婚祝いに贈ろうか?相談してみよう。
ラーティ達のコウモリの肉は燻製に。
肉をコンビニのツマミを参考にしたサイズに切ってハーブソルトを揉み込んで乾かし、鍋にスモークチップを入れて網を置き、肉を置いて蓋をして燻す。15~20分で完成。
上出来!
…フルーツの香りは弱くなっちゃったかな?
あと、薫製だから多少は日持ちがするだろうけど、どれくらい持つか判らないのが難点だ。
まぁ、良いや。香りを楽しむシンプルな塩焼きも作るから。後は高級肉のアイベックス翔を調理。一口ステーキと薄切りにしてバーベキュー。
野菜も焼いて食べさせないと。コンソメスープはカップスープに。
「ラーティ!」
「タルパ!」
「またタケルさんに食べさせてもらってるのか?」
「うるさい!誘ってもらったんだから良いんだよ!」
「タルパも食べる?アイベックス翔だよ。」
「食う!!」
タルパよりアルクスさんが返事をした。
どうぞどうぞ。
いい歳した上級なのに駆け出しの初級と本気で肉を奪い合う。でもイアソンには食べさせてあげている。タートリクスさんはさり気なく持って行ってはタルパに以下同文。パティエンスさん、食べられてる?
確かに美味しい肉だけど、歯応えがしっかりあるので俺は薄切りの方が食べやすい。別のフライパンでパティエンスさんの分だけ焼いた。
チビはいつの間に食べたのか判らないけど満足そうだから食べられたのかな?
耳栓の用意はしてるみたいだけどちょっと心配なので見守る事にした。幸い邪険にされる事は無かった。
それにしても…
片翼を攻撃しようとしてるのに、ラーティ達ではなかなか当たらない。当たっても切り落とせないし穴も開かない。
見かねた(?)チビが器用に片翼を捥いで行く。その手もあったか!
落ちて来たコウモリの顔に剣を振り下ろして止めを刺す。これが2~3匹で切れ味が落ちる。ついでだから切れ味強化もしてあげた。剣の質がイマイチなのでせいぜい半日しか付与効果は持たないだろうと言うと、がっかりしていた。
「でも良い剣を手に入れたらこんなに討伐が楽になるって実感できました。」
と素直なお礼を言われ、なんて良い子達なんだろう。
近くの崖に立派な角の山羊みたいな鹿みたいな魔獣。
アイベックス翔と言う昭和の芸名みたいな名前の魔獣だった。これはめちゃくちゃ美味しいんだって!
普通は崖のもっと高い所に住んでいるので姿を見る事も稀で、見つけても周りは切り立った崖が多くて倒すのに苦労するらしい。しかも「翔」の名が現す通り短距離なら空中を蹴って進む事ができるんだから難しくなるのは当然だった。
それがこんな足場の悪くない所に迷い込んだなんて…何かあったのかな?
と考えてる間にティスが風で足場を荒らし、ストゥが1撃で喉笛を掻き切る。
あまりの早業に俺もラーティ達も空いた口が塞がらない。
毛皮も角も蹄も血も素材として買い取ってくれるので解体せずに最速で持っていく。
肉は買い取ってくれないの?
肉をどう調理しようかと話しをしていたら、ラーティ達が食べるのなんてもったいない!って言ってる。美味しいんだから買い取ってくれるはずだよね?
レア度に対する感覚が適当な俺と、上級だから狩りをするのにそれほど苦労しないストゥ達。でも一緒に倒した訳じゃないから売る分を分けてあげるのも変か。
「確かにこいつは探そうと思ったら難易度が高いから、依頼されたら食べられないだろ?偶然手に入った今しか食べられないぞ?」
「まあ、半分味見して半分売っても良いですけどね。麝香角鹿や美味鹿よりは安いですし…」
「それ頂点じゃないか!!」
え?そうなの?
「麝香角鹿、1頭で250万近くで売れたもんね。」
「あれは食べたら興奮して眠れなくなりますから売った方が良いんです。」
なるほど。じゃあこれはどうしよう?
ちなみに天鵞絨コウモリの肉ははフルーツの香りがするけど日持ちがしないので安い。
ストゥの判断で半分売る事になった。
「味見する?」
ラーティ達は複雑な顔で頷いた。
ラーティ達がチビの手を借りて30匹の天鵞絨コウモリを倒し、丁寧に捌くのを見守ってから町のギルドへ行く。まずはラーティ達の買い取りをしてもらう。1匹で翼膜¥600×2、毛皮¥1,000なので¥2,200。30匹で¥66,000。素直に喜んでるけどチビの手助け無ければこんなに獲れてないよ?
で、アイベックス翔の買い取り価格。
角が片方で7kgあって¥75,000×2、毛皮が\400,000、血が7ℓで\700,000、肉が78kgだったので、40kg売って\440,000。
合計\1,690,000。
血が1ℓ\100,000と高いのは魔法陣を描くインクの触媒として最高級品だから。あと肉は保存が効くので、少し食べて残りは保存容器を買って持ち帰る。
ファケレさんの結婚祝いに贈ろうか?相談してみよう。
ラーティ達のコウモリの肉は燻製に。
肉をコンビニのツマミを参考にしたサイズに切ってハーブソルトを揉み込んで乾かし、鍋にスモークチップを入れて網を置き、肉を置いて蓋をして燻す。15~20分で完成。
上出来!
…フルーツの香りは弱くなっちゃったかな?
あと、薫製だから多少は日持ちがするだろうけど、どれくらい持つか判らないのが難点だ。
まぁ、良いや。香りを楽しむシンプルな塩焼きも作るから。後は高級肉のアイベックス翔を調理。一口ステーキと薄切りにしてバーベキュー。
野菜も焼いて食べさせないと。コンソメスープはカップスープに。
「ラーティ!」
「タルパ!」
「またタケルさんに食べさせてもらってるのか?」
「うるさい!誘ってもらったんだから良いんだよ!」
「タルパも食べる?アイベックス翔だよ。」
「食う!!」
タルパよりアルクスさんが返事をした。
どうぞどうぞ。
いい歳した上級なのに駆け出しの初級と本気で肉を奪い合う。でもイアソンには食べさせてあげている。タートリクスさんはさり気なく持って行ってはタルパに以下同文。パティエンスさん、食べられてる?
確かに美味しい肉だけど、歯応えがしっかりあるので俺は薄切りの方が食べやすい。別のフライパンでパティエンスさんの分だけ焼いた。
チビはいつの間に食べたのか判らないけど満足そうだから食べられたのかな?
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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