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行ってみたいな!あちこちへ
96 嫉妬
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屋台村へ行って準備をする。
タルパはまだ温泉…て事は、今日は3人で営業?途中で来てくれるかも知れないけど、基本3人だと考えておこう。
材料を切って生地を溶いて準備をした。
店員は減ったけど馴れて来たおかげで昨日と同じくらいの忙しさだ。カード決済みたいなこの世界のシステムのおかげも大きい。最終日も順調に売り切れた。タルパは途中で来たけどなんだかふらついてるみたいだったので治癒して休ませた。
初日が400食、昨日と今日が600食で1食¥500、材料費とレンタル代を差し引いて3日で¥500,000。日当は¥40,000、端数はまかない代。タルパは今日は来なかった。
そして店じまい近くを狙って(?)ナトゥラさんがやってきた。
モデルをして欲しいとしつこく食い下がる彼にティスがとても嫌そうにしているし、ストゥも諦めろ、しつこいと言っている。あれ?
「本当にどんな絵なんですか?」
「今日は君に見せようと思って習作を持って来たよ!」
「止めて下さい!!」
「止めろ!」
ストゥとティスが必死に止める。ストゥはどんな絵か知ってるの?
好奇心がむくむくと…
見たい、と強く願うと風が巻き起こり、A3くらいの絵が舞い上がって俺の手元に運ばれる。ご丁寧に包んでいた布もするりと外れる。加護…だろうか?
そして目にした絵は写実的にとても精密に描かれた幼さを残した裸のティスの腰辺りまで。上気して蕩ける顔、ぷっくりとした桜色に縁取られた小さな桃色の粒。鎖骨の下と胸にはキスマークが赤く色付いている。大きく開かれた膝の間には筒型の物を握ったティス以外の人の手…
……これって……
「いやぁぁぁぁ!!」
ティスが悲鳴を上げながら奪い取りに来たけど、ナトゥラさんに先を越される。
周りの人達もなんだろうかと視線をよこす。
幸いストゥが包んでいた布で素早く隠したので周りの人に見られる事は無かった。
これってハメ撮りっぽいんですけど!?
「ね!最高でしょう?今なら更に大人になって色気の増したティスが描けると…」
「それって、ティスに手を出すって事……?」
この人がティスに触れる?所有痕をつける?
ティスのあの顔を見ていいのは俺とストゥだけのはずなのに?
身体が震え、喉が詰まり、黒い感情が全身に駆け巡る。頭がガンガンして全身が熱い。
テーブルに置いた手から物理的に煙が上がる。
「タケル?タケル!?」
「タケル、落ち着け!!」
怒りで全身が高温になるも、防衛本能なのか自分自身にも服にも影響が無い。ただ燻っていたテーブルに火が点いた。
「ひぃぃぃぃ!!」
絵を取り上げようと手を伸ばすと取られまいと身を捩るナトゥラの背中に炎が上がる。髪の毛にも火が移る。ティスが水で消火してくれるけどこのままだと俺はこの人を殺してしまうんじゃないか?
「この絵を持っていると殺されるぞ。」
ストゥが絵を取り上げてくれた。
「手を焼けば絵が描けなくなる…?
それとも目が見えなくなった方が良いかな…」
ぶつぶつ言いながら1番高温になっている手を伸ばすと、それを避けて尻餅をつくナトゥラ。
「消えろっ!!」
ナトゥラはストゥの叫びに弾かれるように逃げ出した。
ティスが作る水の膜で周囲への被害は直接触ったテーブルだけ。そこも消火してくれてたけど、辺りには湯気が立ち込めて視界が悪い。
「タケル、落ち着いて下さい。」
ぎゅっと抱きしめられて急速に温度が下がる。でもティスの服がうっすら焦げた。
「ごめん!ティス…大丈夫?俺、頭に血が上って…」
「大丈夫です。絵も取り上げましたし、もうしつこくされる事もないんじゃないでしょうか?」
「凄かったなー。」
ストゥから面白がってる声が出た。
「ぅう…本当にごめんなさい。ティスに手を出されるのかと思ったら目の前が真っ赤になって…」
「嫉妬してくれたのですか?」
嫉妬…やきもち…うん、間違いなくそれだ。
「ティスのいやらしい顔見ていいのは俺達だけだよね?」
「おれは見なくていい。」
ストゥが混ぜっ返す。
ティスが返事の代わりに良い笑顔で深い口づけをして、気を失った。俺の熱を防ぐのにかなりの魔力を使ったようだ。
屋台村の村長さんがやって来て何事だと説明を求められたのでティスの取り合いです、と説明したらすぐに納得してた。絵の事は言わない。
被害者もいないし、テーブルは修理すれば良い事になった。周りからはむしろ、良い出し物として喜ばれている。
俺達は屋台村を後にした。
テントにティスを運び込み、負担にならないよう気を付けながら魔力を流し込む。
でも、さっきの事でまだ嫉妬心が残っていたようで、魔力の量が微妙に多くなって焦らしプレイになってしまったのは無意識です。ごめん。
ぐずぐずに蕩けておねだりするティスが可愛くてしょうがない。
これって誘い受け?
ティスを休ませてやれ、と2回イッたところで引き離され、浄化もせずに背面座位でストゥに突き入れられた。ふにゃぁぁぁ…
タルパはまだ温泉…て事は、今日は3人で営業?途中で来てくれるかも知れないけど、基本3人だと考えておこう。
材料を切って生地を溶いて準備をした。
店員は減ったけど馴れて来たおかげで昨日と同じくらいの忙しさだ。カード決済みたいなこの世界のシステムのおかげも大きい。最終日も順調に売り切れた。タルパは途中で来たけどなんだかふらついてるみたいだったので治癒して休ませた。
初日が400食、昨日と今日が600食で1食¥500、材料費とレンタル代を差し引いて3日で¥500,000。日当は¥40,000、端数はまかない代。タルパは今日は来なかった。
そして店じまい近くを狙って(?)ナトゥラさんがやってきた。
モデルをして欲しいとしつこく食い下がる彼にティスがとても嫌そうにしているし、ストゥも諦めろ、しつこいと言っている。あれ?
「本当にどんな絵なんですか?」
「今日は君に見せようと思って習作を持って来たよ!」
「止めて下さい!!」
「止めろ!」
ストゥとティスが必死に止める。ストゥはどんな絵か知ってるの?
好奇心がむくむくと…
見たい、と強く願うと風が巻き起こり、A3くらいの絵が舞い上がって俺の手元に運ばれる。ご丁寧に包んでいた布もするりと外れる。加護…だろうか?
そして目にした絵は写実的にとても精密に描かれた幼さを残した裸のティスの腰辺りまで。上気して蕩ける顔、ぷっくりとした桜色に縁取られた小さな桃色の粒。鎖骨の下と胸にはキスマークが赤く色付いている。大きく開かれた膝の間には筒型の物を握ったティス以外の人の手…
……これって……
「いやぁぁぁぁ!!」
ティスが悲鳴を上げながら奪い取りに来たけど、ナトゥラさんに先を越される。
周りの人達もなんだろうかと視線をよこす。
幸いストゥが包んでいた布で素早く隠したので周りの人に見られる事は無かった。
これってハメ撮りっぽいんですけど!?
「ね!最高でしょう?今なら更に大人になって色気の増したティスが描けると…」
「それって、ティスに手を出すって事……?」
この人がティスに触れる?所有痕をつける?
ティスのあの顔を見ていいのは俺とストゥだけのはずなのに?
身体が震え、喉が詰まり、黒い感情が全身に駆け巡る。頭がガンガンして全身が熱い。
テーブルに置いた手から物理的に煙が上がる。
「タケル?タケル!?」
「タケル、落ち着け!!」
怒りで全身が高温になるも、防衛本能なのか自分自身にも服にも影響が無い。ただ燻っていたテーブルに火が点いた。
「ひぃぃぃぃ!!」
絵を取り上げようと手を伸ばすと取られまいと身を捩るナトゥラの背中に炎が上がる。髪の毛にも火が移る。ティスが水で消火してくれるけどこのままだと俺はこの人を殺してしまうんじゃないか?
「この絵を持っていると殺されるぞ。」
ストゥが絵を取り上げてくれた。
「手を焼けば絵が描けなくなる…?
それとも目が見えなくなった方が良いかな…」
ぶつぶつ言いながら1番高温になっている手を伸ばすと、それを避けて尻餅をつくナトゥラ。
「消えろっ!!」
ナトゥラはストゥの叫びに弾かれるように逃げ出した。
ティスが作る水の膜で周囲への被害は直接触ったテーブルだけ。そこも消火してくれてたけど、辺りには湯気が立ち込めて視界が悪い。
「タケル、落ち着いて下さい。」
ぎゅっと抱きしめられて急速に温度が下がる。でもティスの服がうっすら焦げた。
「ごめん!ティス…大丈夫?俺、頭に血が上って…」
「大丈夫です。絵も取り上げましたし、もうしつこくされる事もないんじゃないでしょうか?」
「凄かったなー。」
ストゥから面白がってる声が出た。
「ぅう…本当にごめんなさい。ティスに手を出されるのかと思ったら目の前が真っ赤になって…」
「嫉妬してくれたのですか?」
嫉妬…やきもち…うん、間違いなくそれだ。
「ティスのいやらしい顔見ていいのは俺達だけだよね?」
「おれは見なくていい。」
ストゥが混ぜっ返す。
ティスが返事の代わりに良い笑顔で深い口づけをして、気を失った。俺の熱を防ぐのにかなりの魔力を使ったようだ。
屋台村の村長さんがやって来て何事だと説明を求められたのでティスの取り合いです、と説明したらすぐに納得してた。絵の事は言わない。
被害者もいないし、テーブルは修理すれば良い事になった。周りからはむしろ、良い出し物として喜ばれている。
俺達は屋台村を後にした。
テントにティスを運び込み、負担にならないよう気を付けながら魔力を流し込む。
でも、さっきの事でまだ嫉妬心が残っていたようで、魔力の量が微妙に多くなって焦らしプレイになってしまったのは無意識です。ごめん。
ぐずぐずに蕩けておねだりするティスが可愛くてしょうがない。
これって誘い受け?
ティスを休ませてやれ、と2回イッたところで引き離され、浄化もせずに背面座位でストゥに突き入れられた。ふにゃぁぁぁ…
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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