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行ってみたいな!あちこちへ
93 これからを考えてみる
しおりを挟む「今から肉団子を作るから、作り方見ててね。このモグラは肉が固いから細かく叩いてひき肉にしてみじん切りのネギと下し生姜と下しニンニクと獣脂を混ぜて塩こしょうと醤油と味噌で下味を付けたの。で、あとは丸めて焼くだけ。自分用なら全部をまとめてフライパンで焼いても良いけど、今回はみんなで食べるから一口サイズにするね。」
手に油をつけて1つずつ丸める。卵パックで10個ずつ丸める!って時短テクニックをテレビで見たけど、こっちには卵パックがない。今度それっぽい物を作ろうかな?
他はスープとパンとサラダ。
ちょっとまだ本調子じゃないからメニューが考えられない…
「スクランブルエッグ作ってみる?」
1番簡単だけど、拘り出したらキリが無い卵料理。
卵を割って溶いて塩コショウして油をしいたフライパンで強火で手早く炒める。半熟で皿に移して出来上がり。はい、実地でやって見て。
フライパンがちゃんと熱くならないうちに卵を入れたからふっくらしなかった。
次は焦げた。
そして3度目の正直で上手にできた。
タルパ偉い!
「じゃぁ、これを途中からまとめてひっくり返して…プレーンオムレツ。」
「えっ!?これ形になりません!」
だいたいまとまってれば余熱で何とかなるよー。慣れだけどね。
後はここに炒めた具材を混ぜればバリエーションも増えるからね、とタマネギやベーコンを入れたのも作った。
みんなが起きて来たので、ティスも起こしてブランチ。
緊急討伐チーム全員で朝食~!
「スクランブルエッグとオムレツはタルパが作ったんだよ。」
「形の良いのはタケルさんです…」
「俺たちまで、悪いな。」
タルパが謙遜して、ムラトさんが恐縮してる。
「料理は趣味みたいなものですし、タルパの教育も兼ねてるから気にしないで下さい。」
「タルパは料理が好きなのか?」
「…まだ嫌いじゃない、ってところでしょうか。」
「うちのパーティーの料理担当が抜けて困ってるんですが、入ってくれませんか?」
「それ良いな。」
「タルパ良い子だから歓迎する。」
タートリクスさんからのスカウトにアルクスさんとパティエンスさんが乗っかる。
「まだ習い始めたばかりでまともな物、作れませんし…」
「それはおいおいで良い。戦闘も仕込んでやるし、タルパの魔石探知能力は役に立つ。」
「あぁ、群れのリーダーを見つけられれば楽になりますね。」
生体が体内に持つ魔石は普通、取り出すまで質や大きさは分からないけど、タルパならできるんじゃないかという事らしい。
「初級2人まとめて面倒みるぞ。」
「イアソンも?」
「そうだ。こいつはもう、うちに来る事は承諾してくれてる。タルパはどうだ?」
「料理は自信ないけど、魔石探知が役に立つなら…お願いしたいです。」
「料理は好きな人に食べてもらうのが一番上達する近道だと思うけど、仲間にだって喜んでもらえるならきっとすぐ上達するよ!」
「すっ!好きな人に…」
真っ赤になってどもるタルパ。
おやおやぁ?
向こうのテーブルでイアソンも赤くなっている???
「では私は格好をつけるために上級冒険者の試験を受けましょうかね。」
タートリクスさんが言った。
「おれもまた試験受ける。」
パティエンスさんは受けた事あるのか。
「じゃあ、ここにいる間に料理の指導はよろしくな?」
アルクスさんに言われて笑顔で頷く。
タルパとイアソンのアルクスさんパーティーへの登録が決まった。
ついでに料理教室も決まった。
緊急討伐の事後処理のためにギルド職員の仮詰所ができていたのでパーティーの編成の組み直しを申請した。
「そう言えば上級冒険者の試験て、どんな事をするの?」
「そうだな、まず中級依頼達成数50以上、上級冒険者の推薦、能力の証明、だな。」
「能力の証明?」
「戦闘力でも良いし、探索能力でも良いし、治癒力でも良い。それらが十分かどうかを試験官に確認されます。」
つまり実技か。
「治癒術の試験だからって怪我人を用意する訳にはいかないよね?」
「そこはギルドに聞かないと分からん。」
まぁ、先ずは依頼達成数…
「あ!俺、全然依頼受けてない!!」
いくつかは受けたけど多分、一桁。
チビの親探しや夏至祭やら、あちこち行ったけどただの旅行になってる…
「もっと頑張ろうかな?」
「タケルが頑張らなくても良いですよ。」
「でも…」
「手放したくないだけだろう?」
「私のように襲われる心配がありますから!!」
それを言われるとそうかも知れない。
依頼によってはずっと保護者付きって訳には行かないだろうし、無理かな?
「ま、焦らずやって受験資格がもらえたら考えれば良いだろう。まだこっちへ来て半年も経ってないんだからな。」
そう言えばまだ4ヶ月しか経って無いんだ。濃すぎてもっとずっといるような気になっていた。
…たった4ヶ月で加護3つ。
ちょっと不安になって来た…生き急いでる訳じゃないよね!?
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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