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行ってみたいな!あちこちへ
86 弟達?
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ベッドの上段に登る。
見知らぬ他人がこんなに近くに寝るのって不思議な感じ。
チビは睡眠を必要としているようで、早くもうとうとしている。さっきまで元気そうだったのに…
久しぶりの独り寝は寂しい…
………
眠れない……
(タケル…)
(ティス?まだ起きてた?)
(眠れません…)
(俺も。そっち行って良い?)
(はい!!)
魔力の糸電話。
前にティスにも教えておいたからお互いに結界を張ってても繋がる。
俺はそっと降りてティスのベッドへ潜り込み、遮音結界を張ってひと安心。
「俺の希望でこの宿にしたのに、ごめんね。ティスもストゥも側にいるのに一緒に眠れないって思ったら寂しくなっちゃった。」
「私もです。タケルが来てくれて良かった。」
ベッドは狭いけど、ぴったりくっつけば問題ない。
でもさすがに色々したら振動が他のベッドに伝わっちゃうから甘々なキスだけをして寄り添って眠った。
いつも通りに目が覚めて、そっとキスをしてベッドから出ると、ストゥが横になったまま無言で片手を上げた。相部屋の子たちを起こさないように…
「おはようございます。」
びっくりした!起きてたのか。
「お、おはよう。早いね。」
「腹が減って目が覚めるんです。」
おお!育ち盛りの食べ盛り!
「ちょっと早いけど皆も起きられる?朝食急いで作るよ。」
「起きてます。」
「俺も!」
『チビもー!』
起きてないのはティスだけだった。(笑)
ティスをストゥが担いで追加の食材はキャンプ場へ行く途中で買ってグスターたちが運んでくれる。別れていた2人、ラーティとファスキナも合流済み。
朝食はたくさん食べられるように千切り野菜と薄切りの焼き肉をパンに挟む。焼き肉バーガーっぽい見た目。あと照り焼きバーガー。スープは腹持ちが良いようにコーンポタージュ。野菜は別にすると食べないと思うので肉と一緒にする。薄切りにしたパストラミハムたっぷりのサンドイッチもありかな。
たくさん食べるだろうと大量に買い込む肉に目を輝かせる5人…パンと野菜にはあんまり反応無いけど。
余ったらお昼に持たせれば良いだろう。
「あっ!タルパ!」
「ラーティ!なんでここに!?」
「知り合いだったの?」
タルパと5人組は同じ学校のクラスメイトだったそうだ。
特に仲が良かった訳でもいがみ合っていた訳でもない。でも進む道が同じなら仲良くなれるかも知れないね。事情を話して皆の食事を準備する。5人組のうち2人は料理に興味があるようでタルパと一緒に手伝ってくれた。3人はストゥに稽古を付けてもらっている。
「できたよー!」
それを聞いていい笑顔で集まって来る。
「ストゥ、ティスをお願い。」
「おれ起こします!」
料理を手伝ってくれてたサペレが言った。でも…
「寝起きのティスはキス魔だから止めた方が良いよ。」
「「「 っ!! 」」」
3人がボッと顔を赤くして顔を見合わせ、我先にとテントの中へ入って行った。
なんて素直なんだ。
「焼きもちと妬かないんですか?」
と、タルパに聞かれても寝ぼけてるだけだと気にならない。子供相手だし。
「無理矢理はぜったいダメだけど、寝ぼけて誰彼構わずキスするのはティスが悪いので反省して欲しいかな?これで反省してくれると良いんだけど。」
薄情かも知れないけど、本音だ。意識があって他の人にキスするのはすっっっごく嫌だけど、俺だと思ってするのなら呆れるだけだ。
「…タケルじゃない…」
ティスが悲しそうな顔でふらふらと起きて来た。
「俺はこっちだよ。」
ぎゅっと抱きしめられてされるがままになっていると、怒っているのかとおろおろし始めた。
「怒ってはいないけど、反省してね。」
「…はい。」
そんな会話をしている間に、タルパが恍惚とした表情の3人を呼んで来た。
「はい!いただきます!!」
パン!と手を叩いて大きめの声でそう言うと、全員ハッとしていただきます、と続けた。
そして始まる早食い競争。よく噛んで食べなさい!!
チビは照り焼きバーガーが好き。
お弁当として持たせるつもりで取り分けておいた分を残して完食。
あぁ!俺達のお弁当が無い!!
…まぁ良いか。切って挟むだけのサンドイッチにするように食材を買って行こう。本当は今日、ホットケーキが食べたかったんだけど…
そうだ!ティグリスで作ったカップケーキならすぐ作れる!決まり!!
カップケーキに使えそうなオイルペーパーを見つけて購入~♪
お昼の簡単サンドイッチの後、カップケーキを作った。空中で生地を混ぜてカップに魔力の糸を通して焼く、アレ。ティグリスでパフォーマンスした時も大好評だったけど、タルパにも大ウケだった。そして周りの人達にも大ウケ。
「すごい!こんな料理の仕方があったなんて!」
「いや、これは道具が足りないからで、普通に料理した方が良いんだからね!」
チビにカップケーキを包んで持たせながらタルパに釘を刺す。
チョコチップ入りだ。
それに美味しい!とめちゃくちゃ喜んでくれた。
周りの人も食べたがったけど材料が足りないから譲れなくてごめんなさい。でもカップケーキはこっちにもあるよね?
見知らぬ他人がこんなに近くに寝るのって不思議な感じ。
チビは睡眠を必要としているようで、早くもうとうとしている。さっきまで元気そうだったのに…
久しぶりの独り寝は寂しい…
………
眠れない……
(タケル…)
(ティス?まだ起きてた?)
(眠れません…)
(俺も。そっち行って良い?)
(はい!!)
魔力の糸電話。
前にティスにも教えておいたからお互いに結界を張ってても繋がる。
俺はそっと降りてティスのベッドへ潜り込み、遮音結界を張ってひと安心。
「俺の希望でこの宿にしたのに、ごめんね。ティスもストゥも側にいるのに一緒に眠れないって思ったら寂しくなっちゃった。」
「私もです。タケルが来てくれて良かった。」
ベッドは狭いけど、ぴったりくっつけば問題ない。
でもさすがに色々したら振動が他のベッドに伝わっちゃうから甘々なキスだけをして寄り添って眠った。
いつも通りに目が覚めて、そっとキスをしてベッドから出ると、ストゥが横になったまま無言で片手を上げた。相部屋の子たちを起こさないように…
「おはようございます。」
びっくりした!起きてたのか。
「お、おはよう。早いね。」
「腹が減って目が覚めるんです。」
おお!育ち盛りの食べ盛り!
「ちょっと早いけど皆も起きられる?朝食急いで作るよ。」
「起きてます。」
「俺も!」
『チビもー!』
起きてないのはティスだけだった。(笑)
ティスをストゥが担いで追加の食材はキャンプ場へ行く途中で買ってグスターたちが運んでくれる。別れていた2人、ラーティとファスキナも合流済み。
朝食はたくさん食べられるように千切り野菜と薄切りの焼き肉をパンに挟む。焼き肉バーガーっぽい見た目。あと照り焼きバーガー。スープは腹持ちが良いようにコーンポタージュ。野菜は別にすると食べないと思うので肉と一緒にする。薄切りにしたパストラミハムたっぷりのサンドイッチもありかな。
たくさん食べるだろうと大量に買い込む肉に目を輝かせる5人…パンと野菜にはあんまり反応無いけど。
余ったらお昼に持たせれば良いだろう。
「あっ!タルパ!」
「ラーティ!なんでここに!?」
「知り合いだったの?」
タルパと5人組は同じ学校のクラスメイトだったそうだ。
特に仲が良かった訳でもいがみ合っていた訳でもない。でも進む道が同じなら仲良くなれるかも知れないね。事情を話して皆の食事を準備する。5人組のうち2人は料理に興味があるようでタルパと一緒に手伝ってくれた。3人はストゥに稽古を付けてもらっている。
「できたよー!」
それを聞いていい笑顔で集まって来る。
「ストゥ、ティスをお願い。」
「おれ起こします!」
料理を手伝ってくれてたサペレが言った。でも…
「寝起きのティスはキス魔だから止めた方が良いよ。」
「「「 っ!! 」」」
3人がボッと顔を赤くして顔を見合わせ、我先にとテントの中へ入って行った。
なんて素直なんだ。
「焼きもちと妬かないんですか?」
と、タルパに聞かれても寝ぼけてるだけだと気にならない。子供相手だし。
「無理矢理はぜったいダメだけど、寝ぼけて誰彼構わずキスするのはティスが悪いので反省して欲しいかな?これで反省してくれると良いんだけど。」
薄情かも知れないけど、本音だ。意識があって他の人にキスするのはすっっっごく嫌だけど、俺だと思ってするのなら呆れるだけだ。
「…タケルじゃない…」
ティスが悲しそうな顔でふらふらと起きて来た。
「俺はこっちだよ。」
ぎゅっと抱きしめられてされるがままになっていると、怒っているのかとおろおろし始めた。
「怒ってはいないけど、反省してね。」
「…はい。」
そんな会話をしている間に、タルパが恍惚とした表情の3人を呼んで来た。
「はい!いただきます!!」
パン!と手を叩いて大きめの声でそう言うと、全員ハッとしていただきます、と続けた。
そして始まる早食い競争。よく噛んで食べなさい!!
チビは照り焼きバーガーが好き。
お弁当として持たせるつもりで取り分けておいた分を残して完食。
あぁ!俺達のお弁当が無い!!
…まぁ良いか。切って挟むだけのサンドイッチにするように食材を買って行こう。本当は今日、ホットケーキが食べたかったんだけど…
そうだ!ティグリスで作ったカップケーキならすぐ作れる!決まり!!
カップケーキに使えそうなオイルペーパーを見つけて購入~♪
お昼の簡単サンドイッチの後、カップケーキを作った。空中で生地を混ぜてカップに魔力の糸を通して焼く、アレ。ティグリスでパフォーマンスした時も大好評だったけど、タルパにも大ウケだった。そして周りの人達にも大ウケ。
「すごい!こんな料理の仕方があったなんて!」
「いや、これは道具が足りないからで、普通に料理した方が良いんだからね!」
チビにカップケーキを包んで持たせながらタルパに釘を刺す。
チョコチップ入りだ。
それに美味しい!とめちゃくちゃ喜んでくれた。
周りの人も食べたがったけど材料が足りないから譲れなくてごめんなさい。でもカップケーキはこっちにもあるよね?
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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