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行ってみたいな!あちこちへ
84 キス魔
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食材をテントへ運ぶ。
3人用のテントだから荷物を入れても1人で寝るなら余裕たっぷりだ。
キャベツを切って卵と水をかき混ぜて、出汁の粉を混ぜた小麦粉を振るい入れたらキャベツに絡めて焼く。肉は焼いておいてひっくり返す時に合体する派。
お好み焼きはふんわり感を出すために潰さないよう、絶対押しつぶしてはいけない!って、これ常識?
個別に即席の蓋をして蒸し焼きにして…
完成!
大きな鉄板だから1度に8枚焼けるけど、あっという間にお代わりを要求される。…1人8枚は食べ過ぎじゃない?
俺は2枚でお腹いっぱいです。
「うま!しかもこれならオレにも作れそうです!!」
「多少失敗してもだんだん慣れるからね。」
「はい!!」
気持ち良く先輩風を吹かせて食休みをしてから宿に行った。
「タルパ良い子だね。」
「気に入ったのか。」
「うん!弟みたい。」
「レフェクはどうなんですか?」
「レフェクとは事故もあったし、何か壁を感じるからなぁ…」
タルパの人懐こさに癒される。
「チビとタルパ、どっちが兄になるのか…」
なんてストゥが言うから笑っちゃった。
あぁ!チビ、まだ帰って来てない!初めての外泊になるかも知れない!!
呼ぼうかと思ったけど、ティスに止められた。危険が無いならそっとしておいても良いだろうって。まだ小さいけどあいらの所にいるなら心配は無い。
心配ない!!
目覚めたら朝食を作るため早々にチェックアウト。
ティスは寝ぼけているのでストゥが担いで行く。荷物をテントに置いて来れたのは楽で良いな~。
「おはようございます!」
「おはよう。早起きだね!」
「はい!テントのおかげでぐっすり眠れましたから!!」
「じゃぁ、起きないティスを中に寝かせるぞ。」
「ティスさん寝起き悪いんですか?」
「うーん…まぁ、けっこう?」
それはともかく。
カボチャとタマネギを切ってバターで炒めてコンソメスープと塩こしょうを入れて煮る。軟らかくなったら潰して牛乳で伸ばしてパセリを散らして完成。
コンソメスープの素が無いと難しいかな?
チキンはちゃんとフォークを刺して下味を馴染ませる。後はハーブソルトで皮を下にして焼くだけ。超簡単!
スパニッシュオムレツは賽の目に切った野菜をニンニク入りの油で炒めて軽く火が通ったらコンソメスープを少し入れてひと煮立ち。少し冷ましてから卵を入れて混ぜて焼く。
最後にガーリックトースト。
スライスしたパンにニンニクを擦り付けてバターで焼く。オリーブオイルでもOK!
「じゃぁ、ティスを起こして食べようか?」
「オレ起こしてきます!」
タルパがそう言ってテントに駆け込む。フットワーク軽いなー。
…なかなか出て来ない。手こずってるのかな?
ストゥと一緒に見に行くと、ティスに押し倒されているタルパが顔を真っ赤にして涙目になっていた。
「タケル…じゃ、ない?」
こてんと首を傾げるティスは可愛いんだけど、襲われてるタルパが可愛そう。
「ティス、ちょっとそこに座って?」
まだぼうっとしながら素直に命令に従う。
「タルパ、ごめんね。」
「いえ…あの…大人の世界が…」
そうだね。大人のキスをされちゃったんだね。
俺は掌にバレーボール大の水の玉を作ってティスの顔にぶつけた。
ばしゃー!と音を立ててティスを濡らすと、っさすがに目は覚めたようだ。
「私は何を…?」
「タルパを押し倒して無理矢理キスしてたんだよ。」
俺のジト目に晒されながら、徐々に理解が進んで行く。
「っぇえ!?っあ、うっ、その…」
「ごめんなさいは!?」
「ごっ、ごめんなさい!!」
まったくしょうがないな。
それにしても…俺とタルパ、何かが似てたのかな?
「タルパ、ごめんね?大丈夫?朝ご飯食べられる?」
「…っはい、大丈…夫、です。すみません、ちょっと…」
怒ったり悲しんだりはしてないみたい。
…で、ティスの方は…
「ティス、寝起きのティスがキス魔だから俺が起こしに来なかったんだけど、知ってた?」
「! …知りませんでした。」
「起こしに来ても濃厚なキスしてベッドに引っぱり込んで2度寝しようとするからだったんだよ。それでもストゥにキスしたりはしなかったからタルパも平気だと思って起こしに行ってくれるの止めなかったんだ。だから、まぁ事故みたいなものとして後でちゃんと謝っといてね。」
「…はい。」
タルパがティスに惚れちゃっても譲れないからね!
「朝ご飯できたよ。俺にはおはようのキスしてくれないの?」
ぱぁっと顔を輝かせてゆっくりと軽いキスをした。
テントを出るとちょうどタルパが戻って来た所だったのでみんなで朝ご飯開始。
「肉うま!スープも…これ卵焼き?パンも良い香りで…」
がつがつ食べる姿が微笑ましい。
「教える事考えると、スープはもっと簡単なの作れば良かったね。夜は簡単なのにする。肉は下味さえしっかり付ければ焼くだけで美味しくなるよ。」
はぐ、んぐ、もぐ…
口一杯に頬張ってぶんぶん頭を振って頷く青少年…かわいい。
そこへふわりとチビが降りて来た。
…寝ながら。
「これは…」
また熱出しそうだから先に治癒しておく。
3人用のテントだから荷物を入れても1人で寝るなら余裕たっぷりだ。
キャベツを切って卵と水をかき混ぜて、出汁の粉を混ぜた小麦粉を振るい入れたらキャベツに絡めて焼く。肉は焼いておいてひっくり返す時に合体する派。
お好み焼きはふんわり感を出すために潰さないよう、絶対押しつぶしてはいけない!って、これ常識?
個別に即席の蓋をして蒸し焼きにして…
完成!
大きな鉄板だから1度に8枚焼けるけど、あっという間にお代わりを要求される。…1人8枚は食べ過ぎじゃない?
俺は2枚でお腹いっぱいです。
「うま!しかもこれならオレにも作れそうです!!」
「多少失敗してもだんだん慣れるからね。」
「はい!!」
気持ち良く先輩風を吹かせて食休みをしてから宿に行った。
「タルパ良い子だね。」
「気に入ったのか。」
「うん!弟みたい。」
「レフェクはどうなんですか?」
「レフェクとは事故もあったし、何か壁を感じるからなぁ…」
タルパの人懐こさに癒される。
「チビとタルパ、どっちが兄になるのか…」
なんてストゥが言うから笑っちゃった。
あぁ!チビ、まだ帰って来てない!初めての外泊になるかも知れない!!
呼ぼうかと思ったけど、ティスに止められた。危険が無いならそっとしておいても良いだろうって。まだ小さいけどあいらの所にいるなら心配は無い。
心配ない!!
目覚めたら朝食を作るため早々にチェックアウト。
ティスは寝ぼけているのでストゥが担いで行く。荷物をテントに置いて来れたのは楽で良いな~。
「おはようございます!」
「おはよう。早起きだね!」
「はい!テントのおかげでぐっすり眠れましたから!!」
「じゃぁ、起きないティスを中に寝かせるぞ。」
「ティスさん寝起き悪いんですか?」
「うーん…まぁ、けっこう?」
それはともかく。
カボチャとタマネギを切ってバターで炒めてコンソメスープと塩こしょうを入れて煮る。軟らかくなったら潰して牛乳で伸ばしてパセリを散らして完成。
コンソメスープの素が無いと難しいかな?
チキンはちゃんとフォークを刺して下味を馴染ませる。後はハーブソルトで皮を下にして焼くだけ。超簡単!
スパニッシュオムレツは賽の目に切った野菜をニンニク入りの油で炒めて軽く火が通ったらコンソメスープを少し入れてひと煮立ち。少し冷ましてから卵を入れて混ぜて焼く。
最後にガーリックトースト。
スライスしたパンにニンニクを擦り付けてバターで焼く。オリーブオイルでもOK!
「じゃぁ、ティスを起こして食べようか?」
「オレ起こしてきます!」
タルパがそう言ってテントに駆け込む。フットワーク軽いなー。
…なかなか出て来ない。手こずってるのかな?
ストゥと一緒に見に行くと、ティスに押し倒されているタルパが顔を真っ赤にして涙目になっていた。
「タケル…じゃ、ない?」
こてんと首を傾げるティスは可愛いんだけど、襲われてるタルパが可愛そう。
「ティス、ちょっとそこに座って?」
まだぼうっとしながら素直に命令に従う。
「タルパ、ごめんね。」
「いえ…あの…大人の世界が…」
そうだね。大人のキスをされちゃったんだね。
俺は掌にバレーボール大の水の玉を作ってティスの顔にぶつけた。
ばしゃー!と音を立ててティスを濡らすと、っさすがに目は覚めたようだ。
「私は何を…?」
「タルパを押し倒して無理矢理キスしてたんだよ。」
俺のジト目に晒されながら、徐々に理解が進んで行く。
「っぇえ!?っあ、うっ、その…」
「ごめんなさいは!?」
「ごっ、ごめんなさい!!」
まったくしょうがないな。
それにしても…俺とタルパ、何かが似てたのかな?
「タルパ、ごめんね?大丈夫?朝ご飯食べられる?」
「…っはい、大丈…夫、です。すみません、ちょっと…」
怒ったり悲しんだりはしてないみたい。
…で、ティスの方は…
「ティス、寝起きのティスがキス魔だから俺が起こしに来なかったんだけど、知ってた?」
「! …知りませんでした。」
「起こしに来ても濃厚なキスしてベッドに引っぱり込んで2度寝しようとするからだったんだよ。それでもストゥにキスしたりはしなかったからタルパも平気だと思って起こしに行ってくれるの止めなかったんだ。だから、まぁ事故みたいなものとして後でちゃんと謝っといてね。」
「…はい。」
タルパがティスに惚れちゃっても譲れないからね!
「朝ご飯できたよ。俺にはおはようのキスしてくれないの?」
ぱぁっと顔を輝かせてゆっくりと軽いキスをした。
テントを出るとちょうどタルパが戻って来た所だったのでみんなで朝ご飯開始。
「肉うま!スープも…これ卵焼き?パンも良い香りで…」
がつがつ食べる姿が微笑ましい。
「教える事考えると、スープはもっと簡単なの作れば良かったね。夜は簡単なのにする。肉は下味さえしっかり付ければ焼くだけで美味しくなるよ。」
はぐ、んぐ、もぐ…
口一杯に頬張ってぶんぶん頭を振って頷く青少年…かわいい。
そこへふわりとチビが降りて来た。
…寝ながら。
「これは…」
また熱出しそうだから先に治癒しておく。
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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