行ってみたいな異世界へ

香月ミツほ

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行ってみたいな!あちこちへ

78 ティスへの疑惑

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「…っん、ふっ…んん…」

ティスの足に跨って座り、深くて優しい口付けに身を委ね、ゆっくりと服を脱がされていく。でも何故か全裸にされた後またシャツを着せられた。

「ティス…これ…?」

「まだじゅうぶん堪能できてないので、着て下さい。」

彼シャツへのこだわり。
大きくてフィットしないシャツの頼りなさは下に何も着ていない頼りなさを倍加させる。コスプレよりドキドキしてしまうのは目的が限定されるから?

…全裸より恥ずかしい…

シャツの上から背中を撫でられ、降りた手が腰をまさぐる。尾?骨をなぞる指先。反対の手でシャツを引き上げ、素肌を直接撫でられると、ぞくぞくとした快感に身を震わせる。

跨っているので閉じることのできない足の間で緩く立ち上がった中心がシャツの裾を押し上げ、淫らなシミを少しずつ拡げていく。

明らかに焦らす目的で蠢く片手が尻臀しりたぶを優しく揉みしだき、反対の手は体の側面を撫でながら胸の飾りを目指す。そして親指が胸の飾りの縁に触れる前に動きを止める。

「な…んでぇ…?」

「ふふっ…」

ペロリと唇を舐められ、反射的に吸い付けばあやすようなキスをする。

「もっともっと強請って下さい。タケルのおねだりが聞きたい…」

そう言われて、ふと思いついたことを口にした。

「なら、ティスを触らせて?」

「…え?」

おでこ、まぶた、鼻、頬、顎へちゅっちゅっと軽いキスをして、耳を甘噛みし、形を確かめるように耳を舐める。耳の下から鎖骨へと舌を這わせ、シャツのボタンを外して肌を露わにする。

ティスは俺の肌をやたらと褒めるけど、ティスだってかなりすべすべだ。程よい筋肉を覆う滑らかな肌に優しく手を滑らせると熱い吐息を吐き出しながら身を震わせる。

「っん…、あの…何故…?」

胸の飾りの周りを滑る指に頬を上気させて途切れ途切れになる言葉への答、それは…

「だって…ティス、本当は受けでしょ?」

バカウサギも襲ってたし、アラケルが狙っていたし、それにティスの容姿なら絶対そっちの誘いが引きも切らなかっただろう事は想像に難くない。

「そっ!それは…」
「だから、満足させられてないのかも、って思って…」
「そんな事はありません!!
タケルの肌が素晴らしいと言っているでしょう?その吸い付くような肌は触れるだけで極上の愛撫を受けているように気持ちが良いのです!」
「こう?」
「ふっ、ぁぁ…」

シャツをはだけて抱きついて胸をぴったりと合わせたらティスが気持ちよさそうに喘いだ。

「それ…に、私は…後ろはあまり感じなくて…見た目で受け入れる方を期待されますが、入れる方なんだと思います。」

「えへへ…そっか。安心した。」

首筋に顔を埋め、ふぅっと吐息を吐き出すとティスが「んっ」って身を固くしたので嬉しくなった。

「俺のじゃ奥まで届かないだろうから不安になったんだ…。でも良かった。…ね、おねだりして良い?」
「ふふ…今度はどんなおねだりですか?」
「俺でたくさん気持良くなって。」
「ああ、もう!」

止まらなくなりますよ!って言うティスに夢中で求められて夢中で応えていたら、気がついたら夜明けだった。いつの間にか寝ていた。

「あれ…?ストゥは?」

まだ飲んでるのかな?チビとティスはまだ眠っている。

治癒をしたけど身体が重い。ストゥの様子を見に行くべきか2度寝するか悩んでいたら扉が開いた。

「起こしたか?」
「ううん、ストゥを探しに行こうか二度寝しようか悩んでたところ。」

ストゥはふふっと笑ってベッドに腰掛ける。

「ティスは満足できたのか?」
「…途中から記憶がないから分からない…」
「そこまで相手してやれば充分だろ。」

そう言って優しく頭を撫でてくれる。

「ストゥは寝ないの?」
「あぁ、寝に来たところだ。」

と、薄い上掛けをめくって固まる。浄化してくれてるけど、彼シャツのままだった。

「えっ?あれ!このまま!?」
「眠れないじゃないか。」
「そんな事言ったって…」

口ごもる俺にでこちゅーして笑いながら無理はさせないから安心しろと言う。抱き枕で良いって。

…でも、抱きしめられてストゥの昂りを腿に感じると煽られてしまう。快感を思い出して速くなる鼓動。

「…抱きしめるだけ…?」

そう言って自分の昂りをストゥの堅い腹筋に押し付ければ蕩ける笑顔で応じてくれた。



ストゥと1度終わったらまた眠ってしまった。でもみんなも昼近くまで寝てたみたい。いつも早起きのストゥも俺が起きて伸びをする動きで目覚めたようだ。

「「おはよう。」」

ハモって笑い合う。まだ怠いので治癒をして朝食と言うか昼食と言うかを作る。和食だとブランチとは言いづらいよね。

アラケルと相談しながら協力して和食バイキング。
だし巻き卵と大根おろしと、豚肉とコルの生姜醤油炒め、豆腐とネギの味噌汁、鶏の味噌焼き、漬物、茶碗蒸し、白飯。

アラケルが寒天があると言うのでミックスベリーの寒天寄せも作った。淡いクリアレッドのベースの中にラズベリーとブルーベリーとブラックベリーが浮かんですごく綺麗だ。杏のペーストを固めてフォークで崩してクラッシュゼリーにして飾ると更にキラキラ。

和食だから水まんじゅうとか葛切りとかの方が良かったかな?でもパーティーだし、カラフルなのが良いと思うんだ!!
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