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行ってみたいな!あちこちへ
56 試作機
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朝食を食べたら魔道具屋さんへGO!
アラケルはとりあえず1枚だけ使ったペンダントを作るそうだ。マグさんのもお揃い。ペンダントヘッドの裏には2人の名前。鱗の形を見ているとロケットにしたくなるけど、写真がプリント出来ない…
考え込んでいたら職人さんに何か思いついたのか聞かれた。
「この鱗の裏側に相手の名前だけじゃなく似顔絵も描けたら良いな、と思って…」
ロケット自体はあるのかな?アラケルはこれからずっと一緒に居られるから写真は要らないか。愛の誓いを彫り込むのは少ないながらこっちでもあるらしい。アラケルが悩んでいる。もっとマグさんと相談した方が良いと思う。
アラケルは置いといて、魔道具の試作品を見せてもらおう。
ストゥは着脱して太さの調整とか装着のしやすさを確認してる。デザインは鱗が宝石みたいにデザインされると思ってたのに、手首側の留め金部分に使われている。そうそう壊れる物じゃないけど万が一壊れた時に作り直し易いからだって。
ティスのはペンダントだからサイズ調整は要らない。デザインだけだ。
俺のはブローチみたいなのを革ベルトで固定するタイプなので見るとしたらデザインだけなんだけどセンスに自信がないのでお任せです。
それよりもアイスクリームメーカー!!
魔道具職人さんはウェンティオさん。
かき氷機と扇風機と綿あめ機を持って来た。
…アイスクリームメーカーは?
「後で持ってきます。」
少し元気がない。納得の行く出来じゃないのかな?
「アイスクリームメーカーは後で。まずはかき氷機と扇風機と綿あめ製造機を見て下さい。」
扇風機は筒の中に羽根を付けて安全性を確保、以前の風魔術頼りの物より少ない魔力で効率よく風が送れる様になった。出力も3段階に変えられる。
かき氷機は魔道具ではなく道具だけど、刃の位置の調整ができるのでふんわりかき氷からごりごりのかき氷まで調整できる。俺にはごりごりのかき氷の需要なんて理解できないけどね。綿アメ機はザラメからも作れるけど、おもちゃの様に飴からも作れる。フレーバーを変えるにはこっちの方が都合が良い。
ここまでは文句なしに完璧!
で、アイスクリームメーカーです。
…………
でかい。平たくて一抱えもある。なぜ???
「こちらはかなり冷やさなくてはならず、冷やすための魔方陣がどんどん広がってこんなに大きくなってしまいました。効率も悪く、商品化には向きません。」
うーん…魔方陣が巨大化したのか。
「あのう、冷やすために増やした魔方陣は重ならなければ干渉し合わないんですよね?なら筒型にして平行に増やしていく事はできませんか?」
…………
「!!!っそれだ!」
他の試作品を置いて奥に引っ込んでしまった。しばらく待っていたけど戻って来ない。お店の人に声をかけると様子を見て来てくれた。
……制作に夢中で戻ってきそうにないそうだ。
かき氷機と扇風機と綿アメ機は完成させて届けてもらう事になった。
「また新しい面白い物が見られるんだな?」
アラケルが楽しそうに言う。正確には新しい物ではないけど、前の|客人≪まろうど>が持ち込んでない以上、目新しいから否定はしない。
「アラケルとマグさんの結婚披露パーティー(?)でお披露目しようか?」
「それ、いいな!マグも喜ぶよ!」
「家で試作はしますか?」
ティスが興味を持っている。早く食べたいみたいで可愛い。試作はするよ~!特にアイス。
………!?
「コルの事忘れてた!!」
家に戻って冷蔵庫の中を見ると、見事に全滅していた。アラケルの所でもダメだったらしい。…どうすれば?
アラケルとお昼を作りながらあーでもない、こーでもないと話し合うも、いいアイデアは出てこなかった。
「マグさんは1人で家?」
「そうだけど…」
「連れてきて一緒に食べよう。」
すぐに転移して驚くマグさんを強引に連れてきた。
「魔力は大丈夫ですか?」
「マグさんの家はそんなに遠くないし、2人で転移するくらいなら何ともないよ。」
ゴン!
「試しもせずにいきなりやったら何があるか分からないだろうが!!ちゃんと事前に相談しろ!」
初めてストゥに怒られた。…ごめんなさい…
「本当に規格外なんですね。疲れはどうですか?魔力を消耗した感覚はどれくらいですか?」
「………まるっきり感じない。」
「あはははは!
タケルはすごいな。ストゥもそんなに心配するなよ。」
「いや、この前西の町からストゥとティスとチビと馬3頭連れてこっちまで転移したら倒れちゃって…」
「それは明らかに無茶だろ。」
「うん、今度少しずつ転移して消耗具合を確認するよ。魔力切れってめちゃくちゃ辛いんだね。」
「おれは魔力少ないから使う事なくて判らん。」
アラケルも魔力少ないんだ。
「私は魔力切れした事がありますが、治療師に魔力を分けてもらっても丸1日寝込みましたよ。」
「マグさんも経験者か。苦しいよねー。ティスが分けてくれたけど今度はティスが倒れちゃってね…」
そんな話をしながら夕飯を食べた。
マグさんも枝豆を気に入ったようだ。
チビ…踏まないのは偉いけど、テーブルでサヤを押し潰して豆飛ばすの止めなさい。食べ物で遊んじゃダメ!!
植物の研究者としてコルについて意見を聞いてみた。
「以前、魔力を定期的に注ぐと長持ちする花があったので、それも試してみてはいかがでしょう。」
何それ!新しい発想だ!!
バッテリーみたいな魔道具があれば良さそう。今度、少しずつ転移してコルを採って来よう。季節は大丈夫だろうか?
アラケルはとりあえず1枚だけ使ったペンダントを作るそうだ。マグさんのもお揃い。ペンダントヘッドの裏には2人の名前。鱗の形を見ているとロケットにしたくなるけど、写真がプリント出来ない…
考え込んでいたら職人さんに何か思いついたのか聞かれた。
「この鱗の裏側に相手の名前だけじゃなく似顔絵も描けたら良いな、と思って…」
ロケット自体はあるのかな?アラケルはこれからずっと一緒に居られるから写真は要らないか。愛の誓いを彫り込むのは少ないながらこっちでもあるらしい。アラケルが悩んでいる。もっとマグさんと相談した方が良いと思う。
アラケルは置いといて、魔道具の試作品を見せてもらおう。
ストゥは着脱して太さの調整とか装着のしやすさを確認してる。デザインは鱗が宝石みたいにデザインされると思ってたのに、手首側の留め金部分に使われている。そうそう壊れる物じゃないけど万が一壊れた時に作り直し易いからだって。
ティスのはペンダントだからサイズ調整は要らない。デザインだけだ。
俺のはブローチみたいなのを革ベルトで固定するタイプなので見るとしたらデザインだけなんだけどセンスに自信がないのでお任せです。
それよりもアイスクリームメーカー!!
魔道具職人さんはウェンティオさん。
かき氷機と扇風機と綿あめ機を持って来た。
…アイスクリームメーカーは?
「後で持ってきます。」
少し元気がない。納得の行く出来じゃないのかな?
「アイスクリームメーカーは後で。まずはかき氷機と扇風機と綿あめ製造機を見て下さい。」
扇風機は筒の中に羽根を付けて安全性を確保、以前の風魔術頼りの物より少ない魔力で効率よく風が送れる様になった。出力も3段階に変えられる。
かき氷機は魔道具ではなく道具だけど、刃の位置の調整ができるのでふんわりかき氷からごりごりのかき氷まで調整できる。俺にはごりごりのかき氷の需要なんて理解できないけどね。綿アメ機はザラメからも作れるけど、おもちゃの様に飴からも作れる。フレーバーを変えるにはこっちの方が都合が良い。
ここまでは文句なしに完璧!
で、アイスクリームメーカーです。
…………
でかい。平たくて一抱えもある。なぜ???
「こちらはかなり冷やさなくてはならず、冷やすための魔方陣がどんどん広がってこんなに大きくなってしまいました。効率も悪く、商品化には向きません。」
うーん…魔方陣が巨大化したのか。
「あのう、冷やすために増やした魔方陣は重ならなければ干渉し合わないんですよね?なら筒型にして平行に増やしていく事はできませんか?」
…………
「!!!っそれだ!」
他の試作品を置いて奥に引っ込んでしまった。しばらく待っていたけど戻って来ない。お店の人に声をかけると様子を見て来てくれた。
……制作に夢中で戻ってきそうにないそうだ。
かき氷機と扇風機と綿アメ機は完成させて届けてもらう事になった。
「また新しい面白い物が見られるんだな?」
アラケルが楽しそうに言う。正確には新しい物ではないけど、前の|客人≪まろうど>が持ち込んでない以上、目新しいから否定はしない。
「アラケルとマグさんの結婚披露パーティー(?)でお披露目しようか?」
「それ、いいな!マグも喜ぶよ!」
「家で試作はしますか?」
ティスが興味を持っている。早く食べたいみたいで可愛い。試作はするよ~!特にアイス。
………!?
「コルの事忘れてた!!」
家に戻って冷蔵庫の中を見ると、見事に全滅していた。アラケルの所でもダメだったらしい。…どうすれば?
アラケルとお昼を作りながらあーでもない、こーでもないと話し合うも、いいアイデアは出てこなかった。
「マグさんは1人で家?」
「そうだけど…」
「連れてきて一緒に食べよう。」
すぐに転移して驚くマグさんを強引に連れてきた。
「魔力は大丈夫ですか?」
「マグさんの家はそんなに遠くないし、2人で転移するくらいなら何ともないよ。」
ゴン!
「試しもせずにいきなりやったら何があるか分からないだろうが!!ちゃんと事前に相談しろ!」
初めてストゥに怒られた。…ごめんなさい…
「本当に規格外なんですね。疲れはどうですか?魔力を消耗した感覚はどれくらいですか?」
「………まるっきり感じない。」
「あはははは!
タケルはすごいな。ストゥもそんなに心配するなよ。」
「いや、この前西の町からストゥとティスとチビと馬3頭連れてこっちまで転移したら倒れちゃって…」
「それは明らかに無茶だろ。」
「うん、今度少しずつ転移して消耗具合を確認するよ。魔力切れってめちゃくちゃ辛いんだね。」
「おれは魔力少ないから使う事なくて判らん。」
アラケルも魔力少ないんだ。
「私は魔力切れした事がありますが、治療師に魔力を分けてもらっても丸1日寝込みましたよ。」
「マグさんも経験者か。苦しいよねー。ティスが分けてくれたけど今度はティスが倒れちゃってね…」
そんな話をしながら夕飯を食べた。
マグさんも枝豆を気に入ったようだ。
チビ…踏まないのは偉いけど、テーブルでサヤを押し潰して豆飛ばすの止めなさい。食べ物で遊んじゃダメ!!
植物の研究者としてコルについて意見を聞いてみた。
「以前、魔力を定期的に注ぐと長持ちする花があったので、それも試してみてはいかがでしょう。」
何それ!新しい発想だ!!
バッテリーみたいな魔道具があれば良さそう。今度、少しずつ転移してコルを採って来よう。季節は大丈夫だろうか?
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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