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行ってみたいな!あちこちへ
51 新作魔道具の相談
しおりを挟む朝になったら頭が痛いです。
「み…水…解毒…」
コップ3杯分の水を飲み干し解毒をすると、ようやく頭痛がなくなった。
二日酔い…どれくらい飲んだんだっけ?
「おはよう、タケル。昨日どれくらい飲んだか覚えてるか?」
「えっと…コップ3杯…じゃなかったんだっけ。コップ1杯と5分の1?」
初めの1杯は3分の1がお酒でジュースを足していたから、お酒はコップ半分くらいだ、と言われた。
俺、弱!!
「…外だと飲まない方が良さそうだね。」
「オレ達がいる時だけにしとけよ。」
あと、昨日も脱いだな、って言われたけど着替えを勧められたからで脱ぎ上戸じゃない!…ハズ。
チビは先に起きて窓から飛び出して遊びに行っているそうだ。また上空に行ってるみたい。
しゃらん
起き上がると裸にアクセサリーの状態のままだった。
「!!!!」
驚いて言葉が出ない。いつも寝間着を着せてくれてたのに、なんで!?
「あまりの見応えに着替えさせるのが憚られたからだ。」
「恥ずかしいです!」
明るい場所で全裸は露天風呂以外ではダメ!
「すまん。確かにダメだな。破壊力が桁違いだ。」
真面目な顔でふざけた事を言われた。
「わひゃ!」
突然、背後から吸い付かれて変な声が出た。ティスにしては早起きだね!
ティスを振りほどき恥ずかしさを堪えてダッシュで服を取りに行く。
その時、ずっとしまってあったスマホが何故か出て来た。
「あれ?」
とっくに充電が切れていると思ってたけど、触ったらちゃんと起動した。無料通話アプリのメッセージ数がすごい事になっている。
え!?電波入るの???
アプリを起動したら電源が落ちた。大急ぎでワードローブからこっちへ来る時持って来たソーラー充電器を出してコードを繋ぐ。窓際に置いておこう。
「ちょっと待った!タケル、その姿を外から見られたらどうする!?」
「ぎゃ!」
まだ裸アクセサリーだった。慌てて服を着てアクセサリーを外す。窓は閉まってたけどカーテンは開けてあったので、止めてもらえなかったら恥ずかしい事になってたなー。原因はストゥだけどね!
2度寝してしまったティスを放置して朝食を作った。
ラタトゥイユとナスのチーズ焼きとチキンソテーとコンソメスープとパン。チキンソテーは焼いてから薄切りにしてあるからラタトゥイユと一緒にパンにはさんでも美味しいよ!
チビを呼んでティスを起こしていただきまーす!
昨夜はチビが大人しかったな、と思ったらティスがウィスキーボンボンを食べさせてたらしい。そんなにしょっちゅう食べさせるの心配だけど、いちゃいちゃするのは幸せだから強く非難できない。チビ、大丈夫だよね?
チビはご機嫌だから大丈夫…たぶん。
今日もこの前と同じきれいな瑠璃色の羽毛がついていた。幸せの青い鳥…きれいだから羽毛はとっておこう。
「今日は何しようか?」
「そろそろギルドへ依頼を受けに行ってみるか。」
二つ返事でギルドへGO!
…残念、良いのがなかった。
そういう日もあるよね。
食材を買いに行くついでにシュクルさんのお店でショコラを買う。今日も行列だ。
今は昼休みを交代にして途中で店を閉めないようにしたんだって。商売繁盛で嬉しい。
アイスクリームって作れないかな?チョコチップとかクッキー&クリームとかチョコミントとか…バニラにストロベリーチーズケーキにキャラメルに!ベリーヨーグルトに!!
はぁはぁ…
「アイスクリームって売ってないの?」
「?それは何だ?」
「食べ物ですか?」
存在しないらしい。冷蔵庫はあるから作れると思うんだけど、魔道具屋さんにアイスクリームメーカーをオーダーしてみようか。
「甘くて冷たい夏のお菓子だよ。魔道具屋さんに相談したい!」
俺のやる気に笑いながら魔道具屋さんに行った。少し話をしたら生活用魔道具が得意な人と相談する事になった。
チビが退屈そう。
「チビ、空の上のお友達と遊んでくる?」
そう言ってみたら嬉しそうに頷いた。食べたんじゃなくてよかった。お友達ができたんなら、とお土産にショコラを1つハンカチに包んでチビの首に巻く。
鳥だけど食べるかな?
せめてナッツ入りにしよう。
チビを見送り、店の相談コーナーに案内されてアイスクリームメーカーの説明をする。
凍らせる事と撹拌する事が出来れば良いハズだ。レシピが検索できればなぁ。
組み込む魔法陣が大きくなってしまいそうなのと効率を上げるために大型冷蔵庫の中に入れないと作れないかも、と言われた。
大丈夫!!
他にも面白い魔道具は思いつかないかと聞かれ、かき氷機と扇風機と綿あめ製造機の話をした。どれもぜひ作りたいとの事で、1週間したら試作品を見に来る約束をした。
扇風機は風の魔術を使った送風機があるけど、羽をつければ効率が良くなりそうだから試してみたいそうだ。
かき氷機は自動にしなければ魔力不要だけど、氷を保存するための真空構造の説明をしたらめっちゃ食いついた。
職人のおじさんも顔を出してくれて製作状況を聞かせてくれた。
チビを呼んで帰る。
…と、戻ってきたチビが瑠璃色に輝く長く美しい尾羽を持っている。それ、まさか引っこ抜いたとかじゃないよね?チビが俺に差し出した。くれるの?
「チビ、その羽はどうしたのですか?」
ティスが聞くとショコラのお礼にくれたらしい。仲良しの印だって。
で、仲良しの印だから俺にくれるって。
「それはチビがもらったものだから、預かるだけにするね?」
そう言って受け取ると、理解できなかったのかチビは不思議そうな顔をした。
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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