行ってみたいな異世界へ

香月ミツほ

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行ってみたいな!あちこちへ

43 復活!そして一休み。

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朝、目が醒めるとスッキリ治っていた。
魔力満タン!…かどうかはステータス表示なんてないから分からないけど。

ストゥといつもより少し濃厚な朝の挨拶をしてたらチビが起きて怒った。まだ食べてると思ってるのかな?

チビをなだめて朝食を作る。コル粥作ろう。
あと揚げパンと鶏をほぐしてレタスとトマトのサラダに乗せて、あと卵焼きと…何にしよう?

「ストゥ、メインが決まらないのー!何が良い?」
「カツ」

「…ごめん、それ今はちょっと…」

「じゃあ唐揚げ。」

朝食なんだけど揚げ物が良いのか。
じゃあサラダを海藻サラダにして鶏を唐揚げにすれば良いね!

「チビ、ティス起こしてくれる?」

お願いしたけど悲しそうな顔でキョロキョロしてお手伝いしたいけど離れられないと言った感じ。まだ3日くらいだから立ち直ってないよね。

「じゃあ、一緒に行くから起こしてくれる?」

そう言うと顔を輝かせて大きく頷いた。テントに入ってチビがティスの顔に乗ってぺちぺち。

「ティス、ご飯だよー!」

「…チビがタケルの声で喋ってる?」

それ面白い。

「今日はチビと俺の2人で起こしに来たよ。ほら、起きてご飯食べよ!」

「…チビ、お手伝いできて偉いですね。」

ティスは起き上がりながらチビに手を伸ばし胸に抱いてよしよしと撫でた。チビは大人しく撫でられている。その隙に軽くキスされた。

「きゅ?」

気配を感じたチビが見上げてもすでに離れているので何でも無い。チビが首を傾げている。チビにご飯は何ですか?と話しかけて気を逸らしている。ティス…なんかこれ、すごく嬉し恥ずかしなんですけど!?

いつももっと恥ずかしい事してるのに何でこんなにきゅんきゅんするのか…

テントから出て来た俺の顔が赤いのを見たストゥがティスをチラ見して頷いてるから後で聞こうと思ってるんだろうな。ストゥもこれするのかな?

「タケル、今めちゃくちゃエロい顔になってるぞ。」
「えぇぇぇっ!?」

なんで?何で!?と慌てふためいていたらティスが配膳してくれた。

…い、いただきます。





片付けて馬に乗って王都へ帰る。ここからはあっという間だった。なんでこんな近くに野営地があるのか不思議なくらいだ。

久々の我が家へ荷物を下ろしてギルドへ馬を返しに行く。
ついでに青龍の鱗を鑑定してもらったら1枚¥1,000,000だって…415枚で、よんおくいっせんごひゃくまん…

とても正直になんか言えない…
オークションに出せばもっと高値が付くかも、って言われたけど俺が大放出したら値崩れ確定だね!
でも家のローンが一気に払える。いくら残ってるのかな?後で聞こうっと。

さて、戻りながら食材を買って帰る。夏至を過ぎて夏野菜が増えてる。

「食べたいものある?」
「カツ!!」

ストゥが食い気味に言う。

「そんなに食べたかった?」
「食べたい!」

ストゥがこんな言い方するの、珍しいな。

ティスは?

「茶碗蒸しが食べたいです。」

うん、トンカツ定食だな。
さっきギルドで魔獣の肉買い込んだから、梳刃猪すきばいのししのカツにしよう。

キャベツとソースの材料と辛子とお米と…それから色々少なくなってた調味料と野菜いろいろ。中華調味料あるから夕飯は麻婆豆腐!パンも買っておこう。

豆腐は後で買いに行こう。

シジミがあったから味噌汁用に買ったけど、やっぱり大きくてアサリにしか見えない。どっちでも良いんだけどね。

はっ!
ホタテはどれくらい大きいんだろう?北の海で獲れる貝だからこの辺じゃ売らないだろうけど…貝殻で良いからみたい!

シャコ貝はリアルに人魚のベッドサイズかな、とファンタジーな想像をしながら帰った。



猪カツと千切りキャベツ、シジミの味噌汁に茶碗蒸し。白ご飯には大葉の千切りと白胡麻を混ぜてみた。漬け物はさっき見つけたたくあん。

ソースは残っていたので作るのは後にして甘味噌ダレも作ったから味噌カツも食べられるよ!チビは味噌カツの衣を気に入って肉を残す。…えーっと…塩分取り過ぎに注意してね?

ストゥが衣を外してチビにあげて肉を食べた。チビのストゥに対する好感度が上がった。

食べ終わったらみんなでお風呂!
テントでキャンプも楽しかったけどお風呂が無いのだけが難点だよね。チビも桶でリラックスして俺がティスやストゥに抱っこされてても怒らなかった、と言うか気付かなかった。

お風呂から上がって昼寝。
完全に休日~。
胸にチビを乗せて左右を2人に挟まれて幸せだなー、って実感しながらすとんと眠りに落ちた。
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