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行ってみたいな!あちこちへ
21 足止め 前編
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雨で見通しが悪かったけど、無事に街まで戻れた。
でもさすがに濡れちゃった。
浄化ですぐに乾くにしても、この雨で他にお客さんがいないので貸し切り状態、と聞いたら行くよね!大浴場。
食堂でランチを注文して食べて、宿の人にワイバーンをお風呂に入れる許可を貰った。
ワイバーンならOKだって!
チビを肩に乗せたままチェックインした時はさすがに驚かれたけど、全然嫌がられなくて嬉しい。着がえを持ってGo!
一般的な脱衣所を通り抜けると、見晴らしの良い岩の露天風呂だった。
土砂降りで屋根のない所は何にも見えないのは残念だけど、結界の中にいるような感じがちょっと楽しい。
体を洗って湯船に入ると細かい泡が身体に付く。炭酸泉?効能を書く習慣はないみたいで判らない。鑑定能力が欲しい!
俺達にはちょうど良いけど、やっぱりチビには熱いらしい。前と同じ様に小さな桶に入ってうっとりしている。ソフトボールサイズから1.5倍くらい大きくなった。まだ両手にすっぽり収まる感じ。
「チビが戻ってきてよかったですね。」
「うん!」
ティスに言われて元気よく答える。
チビは1晩しか両親と一緒に居られなかったけど良いのかな?
「もともと幼成体になったら巣立ちなんだとしたら大丈夫だろ。」
初めすぐに親が巣穴から出て来たのも感応力があるからで、近くに行けばすぐ判ってくれる。時々会いに行ってまた会わせてやれば良い、そう言われて俺は安心した。
「そうですよ。私達も親が誰か知りませんがどこかで生きているだろう、とあまり気にしません。この世界ではそれが当たり前なんですから。」
そうだった。こっちでは半分以上の人が親と暮らせないんだった。
「他の国もそうなの?」
「かなり遠くに行けば女性が多い国もあるようですが、国や地域で男女比はバラバラです。」
そうだったのか!!
今度、シュクルさんに聞いてみよう。
お風呂に飽きたチビが屋根から出たり入ったりして遊び始めた。浮いているから外に出ると雨の勢いで床まで押し下げられて転がって戻って来る。
それ、楽しいんだ?
「チビって不思議だね。」
そう言ったらティスが俺を抱っこしてあちこち撫でながら
「チビだってこう言う肌の触れ合いを不思議に思ってるんじゃないですか?」
卵生だから乳首は分からないだろうけど、それより幼いからなんじゃない?チビも撫でられるの喜ぶし伴侶を見つけたらワイバーンなりのスキンシップがあるんじゃないかな。
「個性として面白がろうな。」
ストゥの言葉に同意する。
でもついでのように胸をいじらないで!…勃っちゃうじゃないか。
「のぼせないうちに上がりましょう。」
「オレ達はタケルに逆上せてる。」
ストゥがおやじ……笑っちゃったよ。
雨期の初めのこの土砂降りは3日は続く。後2日。
加護があるから進めない事もないけど、湿地は雨で大変な事になっているかもしれない。
「無理せず2泊して、家に帰らないで西の夏至祭に向かおう。」
リーダーがそう決めたので従う。異論もない。
「じゃぁ、このままここで2泊もいちゃいちゃできるんですね!」
ティスががばっと抱きついて来てキスをする。
ぐいっ!
俺達の顔の間にチビが割り込もうとする。
「きゅいきゅっ!」
どうしたのかな?
「……ヤキモチですか?」
ティスと睨み合うチビ。迫力ゼロ。
くるりと俺の方を向いたチビは俺の口元にすりすりしてから突然噛み付いた。
「いったーー!!」
滲んだ俺の血を舐めて不味そうにぺっぺっとしている。
「きゅぅぅ…」
食べてるように見えたのか、口移しで食べ物を貰っているように見えたのか、とにかく食欲だったようだ。そして多分、血の鉄分を嫌がっている。
血の味を好きにならなくて良かった!!
がっかりしているチビに宿の人から果物をもらって来て食べさせたら美味しそうに食べた。ライチかな?味見したらとっても美味しかった。
いちいち味見されたら堪らないので深いキス以上の事はチビが寝てからする事に決まった。
でも、触るだけなら大丈夫でしょう?って、もう!
ストゥまで!
2人がかりで弄り回されたらぐずぐずになって反撃できないじゃないか!
チビ助けを求めようとしたら……
お昼寝中。
果物でお腹が膨れたのか…テーブルで行き倒れのように寝ている。
ティスがにっこり笑ってカゴに寝かせ風の結界を張る。
「もう良いですね?」
でもさすがに濡れちゃった。
浄化ですぐに乾くにしても、この雨で他にお客さんがいないので貸し切り状態、と聞いたら行くよね!大浴場。
食堂でランチを注文して食べて、宿の人にワイバーンをお風呂に入れる許可を貰った。
ワイバーンならOKだって!
チビを肩に乗せたままチェックインした時はさすがに驚かれたけど、全然嫌がられなくて嬉しい。着がえを持ってGo!
一般的な脱衣所を通り抜けると、見晴らしの良い岩の露天風呂だった。
土砂降りで屋根のない所は何にも見えないのは残念だけど、結界の中にいるような感じがちょっと楽しい。
体を洗って湯船に入ると細かい泡が身体に付く。炭酸泉?効能を書く習慣はないみたいで判らない。鑑定能力が欲しい!
俺達にはちょうど良いけど、やっぱりチビには熱いらしい。前と同じ様に小さな桶に入ってうっとりしている。ソフトボールサイズから1.5倍くらい大きくなった。まだ両手にすっぽり収まる感じ。
「チビが戻ってきてよかったですね。」
「うん!」
ティスに言われて元気よく答える。
チビは1晩しか両親と一緒に居られなかったけど良いのかな?
「もともと幼成体になったら巣立ちなんだとしたら大丈夫だろ。」
初めすぐに親が巣穴から出て来たのも感応力があるからで、近くに行けばすぐ判ってくれる。時々会いに行ってまた会わせてやれば良い、そう言われて俺は安心した。
「そうですよ。私達も親が誰か知りませんがどこかで生きているだろう、とあまり気にしません。この世界ではそれが当たり前なんですから。」
そうだった。こっちでは半分以上の人が親と暮らせないんだった。
「他の国もそうなの?」
「かなり遠くに行けば女性が多い国もあるようですが、国や地域で男女比はバラバラです。」
そうだったのか!!
今度、シュクルさんに聞いてみよう。
お風呂に飽きたチビが屋根から出たり入ったりして遊び始めた。浮いているから外に出ると雨の勢いで床まで押し下げられて転がって戻って来る。
それ、楽しいんだ?
「チビって不思議だね。」
そう言ったらティスが俺を抱っこしてあちこち撫でながら
「チビだってこう言う肌の触れ合いを不思議に思ってるんじゃないですか?」
卵生だから乳首は分からないだろうけど、それより幼いからなんじゃない?チビも撫でられるの喜ぶし伴侶を見つけたらワイバーンなりのスキンシップがあるんじゃないかな。
「個性として面白がろうな。」
ストゥの言葉に同意する。
でもついでのように胸をいじらないで!…勃っちゃうじゃないか。
「のぼせないうちに上がりましょう。」
「オレ達はタケルに逆上せてる。」
ストゥがおやじ……笑っちゃったよ。
雨期の初めのこの土砂降りは3日は続く。後2日。
加護があるから進めない事もないけど、湿地は雨で大変な事になっているかもしれない。
「無理せず2泊して、家に帰らないで西の夏至祭に向かおう。」
リーダーがそう決めたので従う。異論もない。
「じゃぁ、このままここで2泊もいちゃいちゃできるんですね!」
ティスががばっと抱きついて来てキスをする。
ぐいっ!
俺達の顔の間にチビが割り込もうとする。
「きゅいきゅっ!」
どうしたのかな?
「……ヤキモチですか?」
ティスと睨み合うチビ。迫力ゼロ。
くるりと俺の方を向いたチビは俺の口元にすりすりしてから突然噛み付いた。
「いったーー!!」
滲んだ俺の血を舐めて不味そうにぺっぺっとしている。
「きゅぅぅ…」
食べてるように見えたのか、口移しで食べ物を貰っているように見えたのか、とにかく食欲だったようだ。そして多分、血の鉄分を嫌がっている。
血の味を好きにならなくて良かった!!
がっかりしているチビに宿の人から果物をもらって来て食べさせたら美味しそうに食べた。ライチかな?味見したらとっても美味しかった。
いちいち味見されたら堪らないので深いキス以上の事はチビが寝てからする事に決まった。
でも、触るだけなら大丈夫でしょう?って、もう!
ストゥまで!
2人がかりで弄り回されたらぐずぐずになって反撃できないじゃないか!
チビ助けを求めようとしたら……
お昼寝中。
果物でお腹が膨れたのか…テーブルで行き倒れのように寝ている。
ティスがにっこり笑ってカゴに寝かせ風の結界を張る。
「もう良いですね?」
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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