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行ってみたいな!あちこちへ
18 更に南へ
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頭に何かが触れて目が覚めた。
チビが寝癖頭に潜って遊んでいる。浄化だけして寝たから頭が爆発してる…
昨日、俺………
ぎゃーーーーーー!!
思い出したら恥ずかしさも爆発した。
恥ずかしさで枕に顔を埋めようとがばっと寝返りをうつと、俺の寝癖で遊んでいたチビがぽーんと飛んで、ぽすっと頭の上に戻って来た。
「ぶふっ!!」
うっ、ストゥ見てたの!?
「おはよう。チビの良い遊び場だな。」
「うぅ…チビは良いけど、顔が熱い…。冷たい水で顔洗いたい…」
枕に顔を埋めたままそう言うと、頭を撫でながらストゥが慰めてくれた。
「人を傷つけない限り、その場の勢いはその場に投げ捨てて良いんだぞ?」
名言ぽく言ってるけどテキトーだよね?
「…顔洗ってくる。チビ見てて?」
頭から降ろしてストゥに渡したけど、チビはストゥに興味がないから嫌がる。そこでストゥがティスの髪の毛で構ってやると素直に遊び始めた。
顔を洗って髪を濡らして梳いて、香油を馴染ませる。良かった、まとまった。
戻った俺の頭に飛びついたチビは一瞬動きを止め、興味を失った様に頭から降りて左手に乗り、すりすりする。今日は水の加護が良いらしい。
チビを抱っこ紐に入れて左手を添え、ティスを起こして朝食を食べに食堂に行く。
ティスの蕩けるような甘々な微笑みは、昨日の事を思い出してるんだよね?あれは夢だよ!夢に決まってるでしょ!!
サラダと甘くないパンケーキとスクランブルエッグとベーコン、スープ。
この先はまた森が続くので野菜を購入しておく。肉は森で調達できそうだ。
宿に納品しに来た農家の人のところへお邪魔して新鮮な野菜を分けてもらった。向こうの希望でオオサンショウウオの肉と物々交換。
ちょうどこの農家の家のおじいちゃんの100歳の誕生日が明日で、欲しかったんだって。水分抜かないで柔らかいままの方が良かったかな?
おじいちゃんはオオサンショウウオの肉が大好きだそうで、お礼を言いに走って来た。100歳のおじいちゃん、かなり速い。水分抜いてあっても大丈夫そうだ。
そんなに好きなら、と残りもほとんどプレゼントしたら目をキラキラさせて少年のようだった。
森を抜けたら街道は丁字路になっていて、東西に延びる。少し東に大きな漁港があって、そこの街の冒険者ギルドでワイバーンの研究者を紹介してもらう予定だ。
馬に乗って進む。
今日も快適な追い風で、やっぱりチビのおかげだったんだと確信した。
森の中をしばらく進むと、鹿がちらほら姿を見せる。こちらの動物はみんな大きいのに、この鹿は普通の奈良鹿サイズ。
「豆粒鹿だ。」
さすがに豆粒は言い過ぎだと思う。
そう言ったら生まれたばかりの大きさが10cmくらいでシカ豆と同じくらいなのだそうだ。
その名前って、豆粒鹿が先?シカ豆が先?
手のひらサイズの鹿が1度に10頭以上生まれるんだって!!チビと同じくらいの鹿がわらわらと…
「見たい…」
でも時期的にもっと大きくなっているんだろうな。それでも親離れしてなければきっと、カルガモのように……!
「見つけたら教えて!!」
前を行くストゥが手を振って応える。
30分くらい歩いた所で、ストゥが手で止まるように合図した。
豆粒鹿だ。
あるかないかの小さな角、背中に肩からお尻にかけて白っぽい模様が規則正しく並ぶ。
「背中の模様に見える白っぽい所が子供だ。」
えっ!?
鹿が子供をおんぶしてるの?おんぶ鹿?
「あの背中に凹みがあって子供が落ちないように豆の鞘の様になっているから、おんぶより豆が名前になっているらしい。」
「狩るならオスにしましょう。」
もちろんです!!
更に進んで昼前にオスを見つけて狩った。
オスにも浅い凹みがあった。触ってみたらレールの様になっていて、子供の数に融通が利くようになっていた。
森に住んでいるから、木に引っかからないようオスの角も小ぶりで、使い道がないらしい。美味しい部分だけ取り分けて後は自然に返した。麝香角鹿は山にいたのに角が大きかったな。
森と言えば鹿、猪、狼。森の王しかまだ見たことないけどネコ科はいるの?
「いますが、夜行性なのであまり見かけませんね。」
南の国には大型のネコ科動物や魔獣がいると言う。機会があったら見てみたいなぁ。
お昼は早速、鹿のステーキと残りのオオサンショウウオのクリームスープとキャベツと人参の温野菜サラダとパン。
さっきまで生きてた鹿をいただくのに感謝はあれど忌避感は無くなって来た。
いただきます!!
出発の準備をしていると雨が降り出した。見まわすとチビが寝てる。傍に置いてある抱っこ紐に入ろうとして力尽きたようで、逆さにはまってる。
ちゃんと抱っこ紐に戻ろうとしたのが可愛いし、力尽きたのも可愛いし、逆さになってしっぽがてろんとしているのも可愛い。
寝やすいように直して抱っこ。
まだ赤ちゃんだから離れたら俺の事、忘れちゃうかな?うぅっ、想像だけで涙が…
完璧に情が移ってしまった。
何事もなく進み、夕方到着した野営地に泊まる事にする。チビは1時間半ほど眠って起きた。
俺の頭や肩や腕を跳ね回り、時々左手の指輪に掴まって休む。とても機嫌が良い。
「たくさんお昼寝して機嫌が良いのかな?」
夕飯の準備をするのでチビをティスに預ける。水属性魔力の糸を指先から出してくるくる回して追いかけさせている。良いパパになりそうだなぁ。
豆粒鹿の薄切り肉でアスパラ巻き、レタスとスライスオニオンにルバーブを散らしたサラダ、豆ご飯、白瓜の鶏ガラスープ。あと足りなそうなので鹿肉のサイコロステーキ。
ルバーブって料理アニメでジャムにしてたの以外知らなくて見た事もなかった。農家の人がサラダのトッピングにすると酸味がいいんだよ、って教えてくれたから使ってみた。タマネギの辛みと相まってクセになる味だ。また作ろう。
食事中、食べ物に興味が出て来たのかテーブルに乗ってお皿に近づいたチビは、覗き込んだサラダのタマネギの匂いか何かに驚いてぶわっと膨らんでころころと転がって地面に落ちた。
その後は寝るまで胸元にしがみ付いて離れなかった。
朝になったら自分からティスに近寄り、あちこちにちょっかいを出す。迷惑そうな顔で尚も眠ろうとするティスが可笑しくてストゥと一緒に眺めてた。
今日はニンジンスープと鹿肉のタルタルステーキサンド、豆サラダ。後は…えーっと…野菜炒め。
ちょこっと苦し紛れな献立……?
明日は煮物が食べたい!!
ストゥがウサギを3羽仕留めたのでお昼は唐揚げになった。鶏肉っぽいから唐揚げにしたくなるよね。この前の宿場町でごま油を買ったので香ばしい唐揚げ。
更に森でモミジイチゴ発見!!正しい呼び名は判らないけど葉っぱの形がモミジっぽいからそう呼ぶ。見た目はまんま大きめの日本の野いちごだ。ラズベリーより艶やかで赤く透き通っていて上質なルビーを集めたような美しさ。サルイチゴと同じ酸味と甘みのバランスが素晴らしく、優しい香りが上品だ。
しかも!
群生している。良いかな?加護使っちゃって良いかなぁ!?
「森の王の加護にて我に恵みを!」
溢れんばかりの期待を込めて祈ると、笑いさざめくような波動に包まれて華奢な枝が揺れ、食べごろの実が外れる。地面に落ちる前に舞い上がり、両手に溢れるほど集まった。
「森の王!心から感謝いたします!!」
いや、もう本当!
嬉しくて目がうるうるしちゃうよ!
デザートがごちそうだ!!
風の加護が気持ち良いのかチビがひらひらと空中を舞う。滑るように滑空したりくるりと宙返りしたり螺旋を描いたり。
もうこんなに自在に飛ぶんだね。
お昼はクレープを焼いてラップサンドにした。唐揚げとレタスとスライスオニオンとルバーブ、ベーコンチップスも作ってトッピング。グリーンピースのポタージュ……も作りたかったけど牛乳がないや。
今日もコンソメで良いね。そしてモミジイチゴを巻いたデザートクレープ!!
夜には森を抜けた。
森を抜けた途端、潮風が香る。丁字路の側の野営地で隊商と出逢った。
漁港で仕入れた魚を町へ運ぶ途中だそうだ。
賄い用の数の揃わなかった魚をぶつ切りにして放り込んだ鍋がダイナミック且つ美味しそう。手持ちの鹿肉とウサギ肉を差し出し、鍋を分けてもらった。
隊商の用心棒とストゥが腕相撲して周りが一気に盛り上がる。
賭け事が始まり、しれっとティスがストゥに賭けて3倍に増やしていた。隊商の皆さんがこの用心棒さんを信頼してた事がこの倍率で判る。仲良しだな。
ティスは断りきれず飲み比べをして5人抜き。
ティスってお酒強かったんだ!
俺が飲めないからいつも飲まないけど、匂いがキツくないお酒なら飲んで大丈夫だよ?
俺は料理人と仲良くなって魚の捌き方を教わった。
関係ないけどイカってパーツ感がプラモデルみたいだよね!
楽しく騒いでいたら雨が降り出した。チビが疲れて寝ちゃったんだね。
チビは人見知りするようになって、ずっと抱っこ紐に入ってた。ぬいぐるみに見えたんじゃないかな?
隊商の人達は雨を珍しがりながらそろそろ雨期か?と明日の出発を早朝に決め、それそれ寝床に散らばって行った。俺達も端にテントを張って就寝。
もうすぐ…
チビの親に……会えるのかな?
離れたくないな。でも生きているなら親と一緒に居させてあげたいよ…。
チビが寝癖頭に潜って遊んでいる。浄化だけして寝たから頭が爆発してる…
昨日、俺………
ぎゃーーーーーー!!
思い出したら恥ずかしさも爆発した。
恥ずかしさで枕に顔を埋めようとがばっと寝返りをうつと、俺の寝癖で遊んでいたチビがぽーんと飛んで、ぽすっと頭の上に戻って来た。
「ぶふっ!!」
うっ、ストゥ見てたの!?
「おはよう。チビの良い遊び場だな。」
「うぅ…チビは良いけど、顔が熱い…。冷たい水で顔洗いたい…」
枕に顔を埋めたままそう言うと、頭を撫でながらストゥが慰めてくれた。
「人を傷つけない限り、その場の勢いはその場に投げ捨てて良いんだぞ?」
名言ぽく言ってるけどテキトーだよね?
「…顔洗ってくる。チビ見てて?」
頭から降ろしてストゥに渡したけど、チビはストゥに興味がないから嫌がる。そこでストゥがティスの髪の毛で構ってやると素直に遊び始めた。
顔を洗って髪を濡らして梳いて、香油を馴染ませる。良かった、まとまった。
戻った俺の頭に飛びついたチビは一瞬動きを止め、興味を失った様に頭から降りて左手に乗り、すりすりする。今日は水の加護が良いらしい。
チビを抱っこ紐に入れて左手を添え、ティスを起こして朝食を食べに食堂に行く。
ティスの蕩けるような甘々な微笑みは、昨日の事を思い出してるんだよね?あれは夢だよ!夢に決まってるでしょ!!
サラダと甘くないパンケーキとスクランブルエッグとベーコン、スープ。
この先はまた森が続くので野菜を購入しておく。肉は森で調達できそうだ。
宿に納品しに来た農家の人のところへお邪魔して新鮮な野菜を分けてもらった。向こうの希望でオオサンショウウオの肉と物々交換。
ちょうどこの農家の家のおじいちゃんの100歳の誕生日が明日で、欲しかったんだって。水分抜かないで柔らかいままの方が良かったかな?
おじいちゃんはオオサンショウウオの肉が大好きだそうで、お礼を言いに走って来た。100歳のおじいちゃん、かなり速い。水分抜いてあっても大丈夫そうだ。
そんなに好きなら、と残りもほとんどプレゼントしたら目をキラキラさせて少年のようだった。
森を抜けたら街道は丁字路になっていて、東西に延びる。少し東に大きな漁港があって、そこの街の冒険者ギルドでワイバーンの研究者を紹介してもらう予定だ。
馬に乗って進む。
今日も快適な追い風で、やっぱりチビのおかげだったんだと確信した。
森の中をしばらく進むと、鹿がちらほら姿を見せる。こちらの動物はみんな大きいのに、この鹿は普通の奈良鹿サイズ。
「豆粒鹿だ。」
さすがに豆粒は言い過ぎだと思う。
そう言ったら生まれたばかりの大きさが10cmくらいでシカ豆と同じくらいなのだそうだ。
その名前って、豆粒鹿が先?シカ豆が先?
手のひらサイズの鹿が1度に10頭以上生まれるんだって!!チビと同じくらいの鹿がわらわらと…
「見たい…」
でも時期的にもっと大きくなっているんだろうな。それでも親離れしてなければきっと、カルガモのように……!
「見つけたら教えて!!」
前を行くストゥが手を振って応える。
30分くらい歩いた所で、ストゥが手で止まるように合図した。
豆粒鹿だ。
あるかないかの小さな角、背中に肩からお尻にかけて白っぽい模様が規則正しく並ぶ。
「背中の模様に見える白っぽい所が子供だ。」
えっ!?
鹿が子供をおんぶしてるの?おんぶ鹿?
「あの背中に凹みがあって子供が落ちないように豆の鞘の様になっているから、おんぶより豆が名前になっているらしい。」
「狩るならオスにしましょう。」
もちろんです!!
更に進んで昼前にオスを見つけて狩った。
オスにも浅い凹みがあった。触ってみたらレールの様になっていて、子供の数に融通が利くようになっていた。
森に住んでいるから、木に引っかからないようオスの角も小ぶりで、使い道がないらしい。美味しい部分だけ取り分けて後は自然に返した。麝香角鹿は山にいたのに角が大きかったな。
森と言えば鹿、猪、狼。森の王しかまだ見たことないけどネコ科はいるの?
「いますが、夜行性なのであまり見かけませんね。」
南の国には大型のネコ科動物や魔獣がいると言う。機会があったら見てみたいなぁ。
お昼は早速、鹿のステーキと残りのオオサンショウウオのクリームスープとキャベツと人参の温野菜サラダとパン。
さっきまで生きてた鹿をいただくのに感謝はあれど忌避感は無くなって来た。
いただきます!!
出発の準備をしていると雨が降り出した。見まわすとチビが寝てる。傍に置いてある抱っこ紐に入ろうとして力尽きたようで、逆さにはまってる。
ちゃんと抱っこ紐に戻ろうとしたのが可愛いし、力尽きたのも可愛いし、逆さになってしっぽがてろんとしているのも可愛い。
寝やすいように直して抱っこ。
まだ赤ちゃんだから離れたら俺の事、忘れちゃうかな?うぅっ、想像だけで涙が…
完璧に情が移ってしまった。
何事もなく進み、夕方到着した野営地に泊まる事にする。チビは1時間半ほど眠って起きた。
俺の頭や肩や腕を跳ね回り、時々左手の指輪に掴まって休む。とても機嫌が良い。
「たくさんお昼寝して機嫌が良いのかな?」
夕飯の準備をするのでチビをティスに預ける。水属性魔力の糸を指先から出してくるくる回して追いかけさせている。良いパパになりそうだなぁ。
豆粒鹿の薄切り肉でアスパラ巻き、レタスとスライスオニオンにルバーブを散らしたサラダ、豆ご飯、白瓜の鶏ガラスープ。あと足りなそうなので鹿肉のサイコロステーキ。
ルバーブって料理アニメでジャムにしてたの以外知らなくて見た事もなかった。農家の人がサラダのトッピングにすると酸味がいいんだよ、って教えてくれたから使ってみた。タマネギの辛みと相まってクセになる味だ。また作ろう。
食事中、食べ物に興味が出て来たのかテーブルに乗ってお皿に近づいたチビは、覗き込んだサラダのタマネギの匂いか何かに驚いてぶわっと膨らんでころころと転がって地面に落ちた。
その後は寝るまで胸元にしがみ付いて離れなかった。
朝になったら自分からティスに近寄り、あちこちにちょっかいを出す。迷惑そうな顔で尚も眠ろうとするティスが可笑しくてストゥと一緒に眺めてた。
今日はニンジンスープと鹿肉のタルタルステーキサンド、豆サラダ。後は…えーっと…野菜炒め。
ちょこっと苦し紛れな献立……?
明日は煮物が食べたい!!
ストゥがウサギを3羽仕留めたのでお昼は唐揚げになった。鶏肉っぽいから唐揚げにしたくなるよね。この前の宿場町でごま油を買ったので香ばしい唐揚げ。
更に森でモミジイチゴ発見!!正しい呼び名は判らないけど葉っぱの形がモミジっぽいからそう呼ぶ。見た目はまんま大きめの日本の野いちごだ。ラズベリーより艶やかで赤く透き通っていて上質なルビーを集めたような美しさ。サルイチゴと同じ酸味と甘みのバランスが素晴らしく、優しい香りが上品だ。
しかも!
群生している。良いかな?加護使っちゃって良いかなぁ!?
「森の王の加護にて我に恵みを!」
溢れんばかりの期待を込めて祈ると、笑いさざめくような波動に包まれて華奢な枝が揺れ、食べごろの実が外れる。地面に落ちる前に舞い上がり、両手に溢れるほど集まった。
「森の王!心から感謝いたします!!」
いや、もう本当!
嬉しくて目がうるうるしちゃうよ!
デザートがごちそうだ!!
風の加護が気持ち良いのかチビがひらひらと空中を舞う。滑るように滑空したりくるりと宙返りしたり螺旋を描いたり。
もうこんなに自在に飛ぶんだね。
お昼はクレープを焼いてラップサンドにした。唐揚げとレタスとスライスオニオンとルバーブ、ベーコンチップスも作ってトッピング。グリーンピースのポタージュ……も作りたかったけど牛乳がないや。
今日もコンソメで良いね。そしてモミジイチゴを巻いたデザートクレープ!!
夜には森を抜けた。
森を抜けた途端、潮風が香る。丁字路の側の野営地で隊商と出逢った。
漁港で仕入れた魚を町へ運ぶ途中だそうだ。
賄い用の数の揃わなかった魚をぶつ切りにして放り込んだ鍋がダイナミック且つ美味しそう。手持ちの鹿肉とウサギ肉を差し出し、鍋を分けてもらった。
隊商の用心棒とストゥが腕相撲して周りが一気に盛り上がる。
賭け事が始まり、しれっとティスがストゥに賭けて3倍に増やしていた。隊商の皆さんがこの用心棒さんを信頼してた事がこの倍率で判る。仲良しだな。
ティスは断りきれず飲み比べをして5人抜き。
ティスってお酒強かったんだ!
俺が飲めないからいつも飲まないけど、匂いがキツくないお酒なら飲んで大丈夫だよ?
俺は料理人と仲良くなって魚の捌き方を教わった。
関係ないけどイカってパーツ感がプラモデルみたいだよね!
楽しく騒いでいたら雨が降り出した。チビが疲れて寝ちゃったんだね。
チビは人見知りするようになって、ずっと抱っこ紐に入ってた。ぬいぐるみに見えたんじゃないかな?
隊商の人達は雨を珍しがりながらそろそろ雨期か?と明日の出発を早朝に決め、それそれ寝床に散らばって行った。俺達も端にテントを張って就寝。
もうすぐ…
チビの親に……会えるのかな?
離れたくないな。でも生きているなら親と一緒に居させてあげたいよ…。
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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