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行ってみたいな異世界へ
10 冒険者!!
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見知らぬ天井‥‥
あれ?天蓋の内側って天井になるの?
どうでも良い事を考えながら起き上がって伸びをする。
まずは顔を洗おうと洗面所へ向かう。寝癖がひどい‥‥俺は癖のあるフワフワの猫っ毛で伸ばしたらゆるふわになるに違いないと言われていたが女装の趣味はないので普通のショートだ。時々鳥の巣になってみっともない。困っていたら朝風呂の用意があるって教えてくれたので入る事にする。
お風呂へ向かうと‥‥またしても複数の侍従さんが待ち構えている。何と客人の肌をそれぞれの主人の目標にするため体験しに来てるんだって。‥‥つまり、またエステされちゃうって事か‥‥
この体験に参加する権利は腕相撲大会で勝たなきゃ手に入らないらしい。何でそんなに腕相撲が好きなの!?
俺が朝風呂入らなかったら無駄足だったんじゃないの?と聞いたら昨日から詰めてたって。パーティーの後に入ると考えて予定を立ててたけど俺が疲れて寝ちゃったから、きっと朝には入るだろう、と。入らずに帰ってしまったら次の招集まで待つつもりだった、って‥‥次があるのか‥‥
そうまでして主人を磨こうと頑張ってるのかと思ったら絆されちゃうよね。
エステ疲れるけど。
大人しく洗われてエステ受けて朝からピカピカにされて朝食だ。
ご飯にワカメの味噌汁、生卵、納豆、海苔、焼き鮭、お新香。旅館か。
由緒正しき(?)朝食を食べ終わると、宰相さんから王様に挨拶をしたら王宮を出て自由に行動できる事、何処かのギルドに登録すると生活費の補助金が自動で振り込まれる事、補助金は1ヶ月ごとに支払われ、ギルドの宿泊施設に3ヶ月無料で泊まれる事などを教えてもらった。
ミーティスさん達と合流して謁見の間に行く。扉の前ですれ違った知らない人がガン見してくるので愛想笑いで会釈したら凄い勢いで近づいて来て手を握られ挨拶された。びびった。
謁見の間に入って王様に挨拶をしていたら王妃様も王子様達も駆け込んで来た。
昨日の腕相撲大会・女性の部の優勝者には優先的に俺を口説く権利が与えられるはずだったので王妃様がサクッと優勝して守ってくれたようです。王妃様、かっこいい‥‥
男性の部は王様が決勝で前王陛下に負けたので可愛がられてしまうかも知れないと王様に謝られた。王様達、見た目通り強いんだ‥‥
王太子のクルトゥス様が思い出したように森の王の契約の印を見たいと言った。ウェーヌ様がはしたないから見せてはいけない、なんて言うものだから下半身に視線が集まって居た堪れない。名誉のため(?)シャツのボタンを外して肌着の襟元を引っ張り契約印を見せた。ウィオラねえさまが頬染めて目を輝かせている。あ、思春期の女の子には確かにはしたない所だったかな?
「その印があるなら命の危険はほぼ無いに等しいだろう。もちろん、国を挙げて保護する事にも変わらない。末長く息災であれ。」
王様の言葉に深く首を垂れ、感謝を述べて退出する。部屋を出る前に全員に抱きしめられ頬ずりされた。本当にこの国の王族はフレンドリーだ。
王宮を出る時、侍従さん達が大勢見送ってくれた。やっぱり卒業式‥‥
**********************
まっすぐ冒険者登録に向かう!
目立ってしまうので途中でローブを購入して羽織る。リュックもひと回り大きな革の袋を買って中に入れ、マットは布の巾着に入れる。両方自分で持とうとしたけど、マットだけ渡された。何故か抱きしめるように持てと言われる。理由は和むから、だって。子供がぬいぐるみ抱いてるんじゃないんだから‥‥
冒険者ギルドに着いた。
石造りの建物に鉄で補強された木の扉がついている。ワクワクしながら扉を引いたが開かない。押しても開かない。引っ張れと言われてマットを預けて両手で体重をかけて頑張ってようやくゆっくりと開いた扉はとても重かった。
中に入ると右の壁に3枚の掲示板があり、たくさんの紙が貼ってある。右から上級、中級、初級の依頼書だと教えてくれた。
この他に名指しの依頼は受け付けにあるとか、上級の上は手練れ、達人、免許皆伝と言うランクがあるそうだ。師範はないのかと聞くとそれは職業だと言われた。
左手に食堂、正面奥に受付のカウンター。その右の階段を上がるとギルド長の部屋と依頼内容の説明をする個室が3部屋。買取品の保管倉庫は地下にある。保管倉庫の場所を公表して良いの?と言う疑問にギルド職員を出し抜くのがまず困難だし、正規の手続きを踏まずに持ち出すとその品を入手した人全てが恥ずかしい呪いをかけられるので安全なんだって。
恥ずかしい呪いって‥‥?
気にはなるけど試す気にはなれません。
受け付けカウンターで登録申請をする。
1枚の花びらを浮かべた盃に左手の薬指を切って血を一滴垂らすと空中に光の文字のようながものが浮かぶ。その文字らしき物が額の中央に吸い込まれて消える。これで世界との契約が終了。
それから斜めに切って磨かれた黒曜石のような「冒険者の守護石」に左手を乗せると冒険者ギルドに登録される。
「冒険者の守護石に左手を乗せて『表示』と言えばあなたのステータスが見られます。依頼達成は討伐は自動で、採集はギルドで採集した物の状態を確認して達成となります。」
「表示。」
葦原 尊
18歳
初級冒険者
体力:小
魔力:大
依頼達成数: 0
森の王の加護:物理防御(大)、魔術防御(大)、毒無効、自動体力回復(中)、状態異常耐性(中)
称号:客人、森の王の契約者、王族の弟
所持金 : 150,000円
なんかざっくりしてる‥‥
でも森の王の加護が凄い!毒無効あれば変な薬盛られても問題ないって事?
あと称号に変なのが混ざってない?
所持金も多いよ。補助金てこんなにもらえるの?独り立ちした時に浪費グセついてたら困るから気をつけよう!円!?あ、脳内で翻訳されてるのか。良かった、1両とか1朱とか1文とか言われたらピンと来ないよ。
さっきのローブと袋の代金も返さなきゃね。
「称号・王族の弟?
初めて見る称号です。森の王の契約者にも初めてお会いします。称号は個別に表示非表示が決められますのでご自分で設定して下さい。上級冒険者のお2人がついているなら大丈夫ですね。」
受付嬢に冷静に珍しがられた。
冒険者の守護石はギルドの宿泊施設の部屋にそれぞれあるから後でもできる。良かった、恥ずかしい称号は見られなくて済むんだ。
さっそく客人用の部屋を借りる。通常なら1ヶ月50,000円で朝食付きの3階の4畳半ほどの狭い部屋で、ベッドとトイレと洗面所付き。共同の大浴場は無料。ミーティスさん達は5階の10畳ほどの2人部屋でシャワーとミニキッチン付き。少年の家の頃から気が合ってルームシェアしてるけど恋人ではない!って念を押された。それにいつでも転がり込んで来い、って言ってくれた。淋しくなったらお言葉に甘えよう。
客人用の部屋とか言うから警戒したけど、変に豪華な部屋じゃなくて良かった。
部屋の場所を確認するため、自分の部屋に荷物を置いて2人の部屋に行く。宿の部屋は毎日1回、自動で浄化魔術が発動するので長く部屋を空けても埃っぽくならない。
ミニキッチンでティスさんがお茶を入れてくれた。
もうすぐお昼なので、街で食べてから店を回る事にした。
リュックを出して空になった剣道の防具入れみたいな袋にマットを入れていた布袋も入れて買い物に行く。この袋は巾着状で持ち手がない。今は畳んでいるけど肩掛けにできたら良いのになぁ。
屋台でケバブのような食べ物を買う。串焼きと唐揚げと、フルーツソースと生クリームのクレープも食べた。子供用のハーフサイズがちょうど良かった。全部で800円だったので安いと思ったけど、こっちの人はハーフサイズの2~3倍ある普通サイズと大盛りサイズを食べるからやっぱり外食はそれなりに高いって事だった。
ローブはもうあるので古着と新品の下着を数点で5,500円。防具は軽装鎧を試着したら重くて動けなくなったので防御魔術を込めた革のベスト15,000円と膝下までのブーツ13,000円にした。武器は全長30cmの短剣「バゼラード」10,000円。もっと長いバゼラードもあったけど一番小さいのを選んだ。‥‥だって刃物怖いし。服はその場でおススメセットに着替えた。白いチャイナカラーのシャツに膝丈まである長いベストは腰から下が広がっ‥‥まるでジャンパースカート。うちの高校の女子の制服に良く似てる‥‥胸にポーションを入れるポケットがずらっと並んでいてこっちでは普通に男性用の服らしいのだが、俺がチビなのが悪いんだろう。似た形の服を王子様達が着ててめっちゃくちゃ格好良かったし。
そのうち慣れる!と自分に言い聞かせる。あ、ローブを着たら普通のファンタジー衣装に見える!!良かった。
魔法を使うのに杖は必須ではないそうなので今回は買わなかった。
後は日用品。大浴場はタダだけどシャンプーや石鹸は自分で用意する。シャンプー400円、石鹸100円、ボディブラシ(柔らかめ)1,500円、フェイスタオル300円×10枚、バスタオル500円×3枚、シーツ1,200×3枚、採集カゴ1,500円、ショルダーバッグ2,000円、ポーションは徳用サイズを買って小分けにするものだけど入れ物も必要なので今回はすでに小分けになっている並品質15本セット4,500円を購入。中身の質が上がると当然値段も上がる。ポーションの入れ物って日用品?と思ったけど置き薬として各家庭にある小分け容器に置き薬屋さんが定期的に入れ替えてくれるんだって。使用期限が近づいて回収された物は冒険者ギルドに訳あり品として格安で下ろすので無駄にはならない。ただ、客人はお腹が弱いので訳あり品は止めた方が良い。傷薬なら訳ありでも大丈夫。いちいち納得してしまった。
夕飯はギルドの食堂で食べる事にして戻る。途中でウィーヌムベリーそっくりの果物を見つけて聞いたら虹ブドウだよって言われた。ウィーヌムベリーって、虹ブドウの方言呼びだったのかな?気になったので試しに買って見た。
ギルドの重い扉はティスさんが軽々と開けてくれた。ちなみに重くなってしまった荷物はストゥさんが持ってくれている。
俺、頑張って鍛える!せめてあの扉を軽々開けられるくらいに!!
低い志を心に掲げながらティスさん達の部屋に行く。
短剣の装備の仕方を教えてもらったり、お古の付与効果付きの装飾品をもらう。
ローブ代も要らないと言われたし甘やかされ過ぎてないだろうか?
「恩返しは出世払い、だろ?」
日本のことわざとして伝わっているらしい。それはどうなのかとも思ったけど確かに今は返しようがないのでここでもお言葉に甘える。できるだけ早く恩返しができるようにがんばろう!!
ここまでの支出:62,600円
残高:87,400円
あれ?天蓋の内側って天井になるの?
どうでも良い事を考えながら起き上がって伸びをする。
まずは顔を洗おうと洗面所へ向かう。寝癖がひどい‥‥俺は癖のあるフワフワの猫っ毛で伸ばしたらゆるふわになるに違いないと言われていたが女装の趣味はないので普通のショートだ。時々鳥の巣になってみっともない。困っていたら朝風呂の用意があるって教えてくれたので入る事にする。
お風呂へ向かうと‥‥またしても複数の侍従さんが待ち構えている。何と客人の肌をそれぞれの主人の目標にするため体験しに来てるんだって。‥‥つまり、またエステされちゃうって事か‥‥
この体験に参加する権利は腕相撲大会で勝たなきゃ手に入らないらしい。何でそんなに腕相撲が好きなの!?
俺が朝風呂入らなかったら無駄足だったんじゃないの?と聞いたら昨日から詰めてたって。パーティーの後に入ると考えて予定を立ててたけど俺が疲れて寝ちゃったから、きっと朝には入るだろう、と。入らずに帰ってしまったら次の招集まで待つつもりだった、って‥‥次があるのか‥‥
そうまでして主人を磨こうと頑張ってるのかと思ったら絆されちゃうよね。
エステ疲れるけど。
大人しく洗われてエステ受けて朝からピカピカにされて朝食だ。
ご飯にワカメの味噌汁、生卵、納豆、海苔、焼き鮭、お新香。旅館か。
由緒正しき(?)朝食を食べ終わると、宰相さんから王様に挨拶をしたら王宮を出て自由に行動できる事、何処かのギルドに登録すると生活費の補助金が自動で振り込まれる事、補助金は1ヶ月ごとに支払われ、ギルドの宿泊施設に3ヶ月無料で泊まれる事などを教えてもらった。
ミーティスさん達と合流して謁見の間に行く。扉の前ですれ違った知らない人がガン見してくるので愛想笑いで会釈したら凄い勢いで近づいて来て手を握られ挨拶された。びびった。
謁見の間に入って王様に挨拶をしていたら王妃様も王子様達も駆け込んで来た。
昨日の腕相撲大会・女性の部の優勝者には優先的に俺を口説く権利が与えられるはずだったので王妃様がサクッと優勝して守ってくれたようです。王妃様、かっこいい‥‥
男性の部は王様が決勝で前王陛下に負けたので可愛がられてしまうかも知れないと王様に謝られた。王様達、見た目通り強いんだ‥‥
王太子のクルトゥス様が思い出したように森の王の契約の印を見たいと言った。ウェーヌ様がはしたないから見せてはいけない、なんて言うものだから下半身に視線が集まって居た堪れない。名誉のため(?)シャツのボタンを外して肌着の襟元を引っ張り契約印を見せた。ウィオラねえさまが頬染めて目を輝かせている。あ、思春期の女の子には確かにはしたない所だったかな?
「その印があるなら命の危険はほぼ無いに等しいだろう。もちろん、国を挙げて保護する事にも変わらない。末長く息災であれ。」
王様の言葉に深く首を垂れ、感謝を述べて退出する。部屋を出る前に全員に抱きしめられ頬ずりされた。本当にこの国の王族はフレンドリーだ。
王宮を出る時、侍従さん達が大勢見送ってくれた。やっぱり卒業式‥‥
**********************
まっすぐ冒険者登録に向かう!
目立ってしまうので途中でローブを購入して羽織る。リュックもひと回り大きな革の袋を買って中に入れ、マットは布の巾着に入れる。両方自分で持とうとしたけど、マットだけ渡された。何故か抱きしめるように持てと言われる。理由は和むから、だって。子供がぬいぐるみ抱いてるんじゃないんだから‥‥
冒険者ギルドに着いた。
石造りの建物に鉄で補強された木の扉がついている。ワクワクしながら扉を引いたが開かない。押しても開かない。引っ張れと言われてマットを預けて両手で体重をかけて頑張ってようやくゆっくりと開いた扉はとても重かった。
中に入ると右の壁に3枚の掲示板があり、たくさんの紙が貼ってある。右から上級、中級、初級の依頼書だと教えてくれた。
この他に名指しの依頼は受け付けにあるとか、上級の上は手練れ、達人、免許皆伝と言うランクがあるそうだ。師範はないのかと聞くとそれは職業だと言われた。
左手に食堂、正面奥に受付のカウンター。その右の階段を上がるとギルド長の部屋と依頼内容の説明をする個室が3部屋。買取品の保管倉庫は地下にある。保管倉庫の場所を公表して良いの?と言う疑問にギルド職員を出し抜くのがまず困難だし、正規の手続きを踏まずに持ち出すとその品を入手した人全てが恥ずかしい呪いをかけられるので安全なんだって。
恥ずかしい呪いって‥‥?
気にはなるけど試す気にはなれません。
受け付けカウンターで登録申請をする。
1枚の花びらを浮かべた盃に左手の薬指を切って血を一滴垂らすと空中に光の文字のようながものが浮かぶ。その文字らしき物が額の中央に吸い込まれて消える。これで世界との契約が終了。
それから斜めに切って磨かれた黒曜石のような「冒険者の守護石」に左手を乗せると冒険者ギルドに登録される。
「冒険者の守護石に左手を乗せて『表示』と言えばあなたのステータスが見られます。依頼達成は討伐は自動で、採集はギルドで採集した物の状態を確認して達成となります。」
「表示。」
葦原 尊
18歳
初級冒険者
体力:小
魔力:大
依頼達成数: 0
森の王の加護:物理防御(大)、魔術防御(大)、毒無効、自動体力回復(中)、状態異常耐性(中)
称号:客人、森の王の契約者、王族の弟
所持金 : 150,000円
なんかざっくりしてる‥‥
でも森の王の加護が凄い!毒無効あれば変な薬盛られても問題ないって事?
あと称号に変なのが混ざってない?
所持金も多いよ。補助金てこんなにもらえるの?独り立ちした時に浪費グセついてたら困るから気をつけよう!円!?あ、脳内で翻訳されてるのか。良かった、1両とか1朱とか1文とか言われたらピンと来ないよ。
さっきのローブと袋の代金も返さなきゃね。
「称号・王族の弟?
初めて見る称号です。森の王の契約者にも初めてお会いします。称号は個別に表示非表示が決められますのでご自分で設定して下さい。上級冒険者のお2人がついているなら大丈夫ですね。」
受付嬢に冷静に珍しがられた。
冒険者の守護石はギルドの宿泊施設の部屋にそれぞれあるから後でもできる。良かった、恥ずかしい称号は見られなくて済むんだ。
さっそく客人用の部屋を借りる。通常なら1ヶ月50,000円で朝食付きの3階の4畳半ほどの狭い部屋で、ベッドとトイレと洗面所付き。共同の大浴場は無料。ミーティスさん達は5階の10畳ほどの2人部屋でシャワーとミニキッチン付き。少年の家の頃から気が合ってルームシェアしてるけど恋人ではない!って念を押された。それにいつでも転がり込んで来い、って言ってくれた。淋しくなったらお言葉に甘えよう。
客人用の部屋とか言うから警戒したけど、変に豪華な部屋じゃなくて良かった。
部屋の場所を確認するため、自分の部屋に荷物を置いて2人の部屋に行く。宿の部屋は毎日1回、自動で浄化魔術が発動するので長く部屋を空けても埃っぽくならない。
ミニキッチンでティスさんがお茶を入れてくれた。
もうすぐお昼なので、街で食べてから店を回る事にした。
リュックを出して空になった剣道の防具入れみたいな袋にマットを入れていた布袋も入れて買い物に行く。この袋は巾着状で持ち手がない。今は畳んでいるけど肩掛けにできたら良いのになぁ。
屋台でケバブのような食べ物を買う。串焼きと唐揚げと、フルーツソースと生クリームのクレープも食べた。子供用のハーフサイズがちょうど良かった。全部で800円だったので安いと思ったけど、こっちの人はハーフサイズの2~3倍ある普通サイズと大盛りサイズを食べるからやっぱり外食はそれなりに高いって事だった。
ローブはもうあるので古着と新品の下着を数点で5,500円。防具は軽装鎧を試着したら重くて動けなくなったので防御魔術を込めた革のベスト15,000円と膝下までのブーツ13,000円にした。武器は全長30cmの短剣「バゼラード」10,000円。もっと長いバゼラードもあったけど一番小さいのを選んだ。‥‥だって刃物怖いし。服はその場でおススメセットに着替えた。白いチャイナカラーのシャツに膝丈まである長いベストは腰から下が広がっ‥‥まるでジャンパースカート。うちの高校の女子の制服に良く似てる‥‥胸にポーションを入れるポケットがずらっと並んでいてこっちでは普通に男性用の服らしいのだが、俺がチビなのが悪いんだろう。似た形の服を王子様達が着ててめっちゃくちゃ格好良かったし。
そのうち慣れる!と自分に言い聞かせる。あ、ローブを着たら普通のファンタジー衣装に見える!!良かった。
魔法を使うのに杖は必須ではないそうなので今回は買わなかった。
後は日用品。大浴場はタダだけどシャンプーや石鹸は自分で用意する。シャンプー400円、石鹸100円、ボディブラシ(柔らかめ)1,500円、フェイスタオル300円×10枚、バスタオル500円×3枚、シーツ1,200×3枚、採集カゴ1,500円、ショルダーバッグ2,000円、ポーションは徳用サイズを買って小分けにするものだけど入れ物も必要なので今回はすでに小分けになっている並品質15本セット4,500円を購入。中身の質が上がると当然値段も上がる。ポーションの入れ物って日用品?と思ったけど置き薬として各家庭にある小分け容器に置き薬屋さんが定期的に入れ替えてくれるんだって。使用期限が近づいて回収された物は冒険者ギルドに訳あり品として格安で下ろすので無駄にはならない。ただ、客人はお腹が弱いので訳あり品は止めた方が良い。傷薬なら訳ありでも大丈夫。いちいち納得してしまった。
夕飯はギルドの食堂で食べる事にして戻る。途中でウィーヌムベリーそっくりの果物を見つけて聞いたら虹ブドウだよって言われた。ウィーヌムベリーって、虹ブドウの方言呼びだったのかな?気になったので試しに買って見た。
ギルドの重い扉はティスさんが軽々と開けてくれた。ちなみに重くなってしまった荷物はストゥさんが持ってくれている。
俺、頑張って鍛える!せめてあの扉を軽々開けられるくらいに!!
低い志を心に掲げながらティスさん達の部屋に行く。
短剣の装備の仕方を教えてもらったり、お古の付与効果付きの装飾品をもらう。
ローブ代も要らないと言われたし甘やかされ過ぎてないだろうか?
「恩返しは出世払い、だろ?」
日本のことわざとして伝わっているらしい。それはどうなのかとも思ったけど確かに今は返しようがないのでここでもお言葉に甘える。できるだけ早く恩返しができるようにがんばろう!!
ここまでの支出:62,600円
残高:87,400円
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「連れて行きたい日本へ」で
ストゥとタケルがラブホに行った時のいちゃいちゃが読めます。
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