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領主夫人になる日まで5
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それからしばらく、ニールさんがりんちゃんのたてがみとかケルピーの鱗とか、何かと素材を欲しがって訪ねて来た。
でもケルピーは鱗剥がしたら痛いし、りんちゃんはお父さんに狙われたせいでたてがみを取られるのをとっても嫌がっている。あげない!
お菓子作り教室を開いたら子供達に大人気で男の子も女の子も来た。
どうもこの辺では甘味は少し高いらしく、甘いお菓子は特別な時しか食べられないんだそうだ。よし! ミツアリツメクサを育てよう!
この草の花は蜜蟻の好物で、共生関係にあるから甘味が欲しかったらこれを育てれば良い、んだけど寒さに弱いんだよねー。暖かくする方法……
そうだ!
温泉を通せば良いじゃないか!!
……ダメだ、この辺には温泉が湧いてない。温めた空気で包む、なんて人の魔力じゃ無理だし。
『スイ、どうした?』
大ちゃんに心配されてしまった。
でもそうだ! 土の事なら大ちゃんに聞いてみよう。
「あのね……」
『ふむ、暖かい地方の植物をこの地で育てたい、と。熱砂虫はどうだ?』
「熱砂虫?」
『そうだ。見た目は砂つぶだが生き物で、通常ならば人より少し暖かい程度だ。こやつらは巣の入り口に落とし穴を作り、身動きできなくなった小動物を寄ってたかって蒸し焼きにする』
「それじゃ、植物も 蒸されちゃわない?」
『植物は食わぬ。高熱になるのも巣の辺りだけだ』
「じゃぁご飯を食べたのを見計らって捕まえて畑に蒔けば良いの?」
『恐らく、だが』
絶対じゃなくても試す価値はありそうだ。良い事を教えてくれた大ちゃんにお礼をして、熱砂虫の捕獲を冒険者ギルドに依頼した。
依頼料は金貨2枚。
いるところにはいて捕獲も簡単だけど、暖かい地方の生き物だから、ここまで運んでくる運送費が7割だって。
受け取りに行きたい所だけど、どの町のギルドから来るか分からないので仕方ない。ミツアリツメクサは自分で取りに行こう。
ブリアンに相談したらミツアリの蜜が特産品の南東の町へ行けば良い、と教えてくれた。今回は一緒に行けないので、その町の領主に紹介状を書いてくれるって。
あと、りんちゃんと絶対に離れないように約束させられた。なんで?
「あの町のミツアリツメクサは大事な特産品に欠かせない物だから、他で栽培しようとすると良い顔をしないんだ。だが、原種なら分けてくれるだろう。栽培用より難しいしらしいが……」
つまり栽培用は育てやすくてミツアリがたくさん来るのかな? だったらそれを目標に育て方や肥料を変えて実験だ! どんな肥料をあげようかなぁ?
ブリアンが書いてくれた紹介状と手土産のワインとハイポーションを持って東南の町の領主様を訪ねる。ハイポーションなんてもったいない! ハイレアポーションなんて以ての外!! と言われたけど領主様に普通のポーションじゃ申し訳ないのでハイポーションで押し切って結婚式の引き出物と同じ箱に詰めた。
もしかしてブリアン、ここの領主様、嫌いなのかな?
先触れも無しに押しかける訳にはいかないので、りんちゃんと2人で宿を取ってから領主様のお屋敷に向かった。町の北側の小高い場所にある煉瓦造りの広い2階建てのお屋敷。高い塀に囲まれ、門からお屋敷までが結構遠い。そしてアプローチの左右は綺麗な花や薬草や有用な植物がたくさん植えられていた。
植物が好きなのかも、とちょっと嬉しくなった。
ちょっぴり仲間意識が芽生えたものの、今日は門から中を覗いただけで、門番の人に用件を伝えて紹介状を見せて宿に戻った。
宿の夕飯はハーブが効いてとっても美味しかったし、デザートはとても甘かった。でもワインはイマイチだとりんちゃんが言っていた。ぼくは飲んでません。
ちなみに初めてりんちゃんと2人っきりの夜。
乗っかられて気持ち良かったけどブリアンがいないのが寂しくなっちゃって2回で終わりにした。おやすみ~!
*********************
さて、問題です。
ぼくはどうして領主様のお屋敷で椅子に縛り付けられているのでしょうか?
「キミがブリアンの嫁だって?」
「はぁ、そうですけど」
「まったくブリアンの悪趣味には際限がないね」
「どう言う意味ですか?」
「キミが美しくないって言ってるんだけど、分からない? 頭も悪いのかな?」
「ぼくが美しくないのも、ブリアンの好みが変わっているのも事実ですが、ブリアンが悪趣味と言われるのは心外です」
「悪趣味じゃないか」
「人に迷惑をかけないなら悪趣味ではありません! ただの趣味です!!」
「……やっぱり頭が悪いんだな」
「そっくりそのままお返しします!」
睨みつけられたって負けない!
ブリアンを馬鹿にするなんて許さない!
「この私に口答えするなんて、ミツアリツメクサは要らないって事だな」
「それは要ります!」
「わがままだな」
「お話になりません! 領主様だから顔を立ててご挨拶に伺ったのに、こんな事するなら自力で原種を探します!」
「あっさり捕まっておいてずいぶんと強気じゃないか」
だってもう縄は食いちぎってもらったし。
「ネズミさん、ありがとう!」
「それはレギオン・ラット!?」
「ぼくの召喚獣です。喚べば200匹くらい来てくれますよ?」
「200匹のレギオン・ラットだと!?」
ネズミさんたちは手のひらサイズで目がクリクリしててめちゃくちゃ可愛いのに群れで攻撃すると地形変化も引き起こすと言われている。見た事はないけど、多分このお屋敷の土台を食い荒らして倒壊させる事も可能だろう。
「……そうやって、そうやってブリアンを脅したのか!」
「貴方がブリアンを好きだって事は分かりましたが、そんな脅しに屈するブリアンですか?」
「……あいつは意外と頑固で、人の意見なんて聞かなかったな」
理のある意見ならちゃんと聞くはずだから、きっとどうでもいい意見だったんだろうな。
「ちゃんとお土産持って来たのに。宿に置いて来ちゃいましたよ」
「お前の持ち物なら全て持って来た。これだろう」
「それです! はい、どうぞ。ではお暇します」
「これはいつものワインと…… 鋼蜘蛛の封印?」
「そうです。結婚式に来て下さった貴族の方々へのお土産でイェシム絹を敷いた箱にぼくの作ったハイポーションを入れて鋼蜘蛛の糸で封印を作りました」
「……つまり、ブリアンは私とまだ縁を切りたくないと?」
「ぼくには貴方とブリアンの関係が分かりませんからなんとも言えません。直接聞きに来てください」
話を聞く限りこの人が片思いを拗らせてブリアンに呆れられてるんだろうけど、ブリアンは嫌いになってる訳ではないんだろうな。
ゴロゴロゴロゴロ……
ドォォォォーーーンッ!
バリバリバリッ
突然の雷?
夏の嵐でもないのに激しいな。
「ひいっ! なんだ? かかかカミナリか!?」
あれ?領主様カミナリ怖いの?
『やっと入れた』
「りんちゃん?」
『カミナリ除けの結界が強力で入れなかったの。ぼくがワインを飲みに行ってる隙にスイを攫うなんて、許さない』
でもケルピーは鱗剥がしたら痛いし、りんちゃんはお父さんに狙われたせいでたてがみを取られるのをとっても嫌がっている。あげない!
お菓子作り教室を開いたら子供達に大人気で男の子も女の子も来た。
どうもこの辺では甘味は少し高いらしく、甘いお菓子は特別な時しか食べられないんだそうだ。よし! ミツアリツメクサを育てよう!
この草の花は蜜蟻の好物で、共生関係にあるから甘味が欲しかったらこれを育てれば良い、んだけど寒さに弱いんだよねー。暖かくする方法……
そうだ!
温泉を通せば良いじゃないか!!
……ダメだ、この辺には温泉が湧いてない。温めた空気で包む、なんて人の魔力じゃ無理だし。
『スイ、どうした?』
大ちゃんに心配されてしまった。
でもそうだ! 土の事なら大ちゃんに聞いてみよう。
「あのね……」
『ふむ、暖かい地方の植物をこの地で育てたい、と。熱砂虫はどうだ?』
「熱砂虫?」
『そうだ。見た目は砂つぶだが生き物で、通常ならば人より少し暖かい程度だ。こやつらは巣の入り口に落とし穴を作り、身動きできなくなった小動物を寄ってたかって蒸し焼きにする』
「それじゃ、植物も 蒸されちゃわない?」
『植物は食わぬ。高熱になるのも巣の辺りだけだ』
「じゃぁご飯を食べたのを見計らって捕まえて畑に蒔けば良いの?」
『恐らく、だが』
絶対じゃなくても試す価値はありそうだ。良い事を教えてくれた大ちゃんにお礼をして、熱砂虫の捕獲を冒険者ギルドに依頼した。
依頼料は金貨2枚。
いるところにはいて捕獲も簡単だけど、暖かい地方の生き物だから、ここまで運んでくる運送費が7割だって。
受け取りに行きたい所だけど、どの町のギルドから来るか分からないので仕方ない。ミツアリツメクサは自分で取りに行こう。
ブリアンに相談したらミツアリの蜜が特産品の南東の町へ行けば良い、と教えてくれた。今回は一緒に行けないので、その町の領主に紹介状を書いてくれるって。
あと、りんちゃんと絶対に離れないように約束させられた。なんで?
「あの町のミツアリツメクサは大事な特産品に欠かせない物だから、他で栽培しようとすると良い顔をしないんだ。だが、原種なら分けてくれるだろう。栽培用より難しいしらしいが……」
つまり栽培用は育てやすくてミツアリがたくさん来るのかな? だったらそれを目標に育て方や肥料を変えて実験だ! どんな肥料をあげようかなぁ?
ブリアンが書いてくれた紹介状と手土産のワインとハイポーションを持って東南の町の領主様を訪ねる。ハイポーションなんてもったいない! ハイレアポーションなんて以ての外!! と言われたけど領主様に普通のポーションじゃ申し訳ないのでハイポーションで押し切って結婚式の引き出物と同じ箱に詰めた。
もしかしてブリアン、ここの領主様、嫌いなのかな?
先触れも無しに押しかける訳にはいかないので、りんちゃんと2人で宿を取ってから領主様のお屋敷に向かった。町の北側の小高い場所にある煉瓦造りの広い2階建てのお屋敷。高い塀に囲まれ、門からお屋敷までが結構遠い。そしてアプローチの左右は綺麗な花や薬草や有用な植物がたくさん植えられていた。
植物が好きなのかも、とちょっと嬉しくなった。
ちょっぴり仲間意識が芽生えたものの、今日は門から中を覗いただけで、門番の人に用件を伝えて紹介状を見せて宿に戻った。
宿の夕飯はハーブが効いてとっても美味しかったし、デザートはとても甘かった。でもワインはイマイチだとりんちゃんが言っていた。ぼくは飲んでません。
ちなみに初めてりんちゃんと2人っきりの夜。
乗っかられて気持ち良かったけどブリアンがいないのが寂しくなっちゃって2回で終わりにした。おやすみ~!
*********************
さて、問題です。
ぼくはどうして領主様のお屋敷で椅子に縛り付けられているのでしょうか?
「キミがブリアンの嫁だって?」
「はぁ、そうですけど」
「まったくブリアンの悪趣味には際限がないね」
「どう言う意味ですか?」
「キミが美しくないって言ってるんだけど、分からない? 頭も悪いのかな?」
「ぼくが美しくないのも、ブリアンの好みが変わっているのも事実ですが、ブリアンが悪趣味と言われるのは心外です」
「悪趣味じゃないか」
「人に迷惑をかけないなら悪趣味ではありません! ただの趣味です!!」
「……やっぱり頭が悪いんだな」
「そっくりそのままお返しします!」
睨みつけられたって負けない!
ブリアンを馬鹿にするなんて許さない!
「この私に口答えするなんて、ミツアリツメクサは要らないって事だな」
「それは要ります!」
「わがままだな」
「お話になりません! 領主様だから顔を立ててご挨拶に伺ったのに、こんな事するなら自力で原種を探します!」
「あっさり捕まっておいてずいぶんと強気じゃないか」
だってもう縄は食いちぎってもらったし。
「ネズミさん、ありがとう!」
「それはレギオン・ラット!?」
「ぼくの召喚獣です。喚べば200匹くらい来てくれますよ?」
「200匹のレギオン・ラットだと!?」
ネズミさんたちは手のひらサイズで目がクリクリしててめちゃくちゃ可愛いのに群れで攻撃すると地形変化も引き起こすと言われている。見た事はないけど、多分このお屋敷の土台を食い荒らして倒壊させる事も可能だろう。
「……そうやって、そうやってブリアンを脅したのか!」
「貴方がブリアンを好きだって事は分かりましたが、そんな脅しに屈するブリアンですか?」
「……あいつは意外と頑固で、人の意見なんて聞かなかったな」
理のある意見ならちゃんと聞くはずだから、きっとどうでもいい意見だったんだろうな。
「ちゃんとお土産持って来たのに。宿に置いて来ちゃいましたよ」
「お前の持ち物なら全て持って来た。これだろう」
「それです! はい、どうぞ。ではお暇します」
「これはいつものワインと…… 鋼蜘蛛の封印?」
「そうです。結婚式に来て下さった貴族の方々へのお土産でイェシム絹を敷いた箱にぼくの作ったハイポーションを入れて鋼蜘蛛の糸で封印を作りました」
「……つまり、ブリアンは私とまだ縁を切りたくないと?」
「ぼくには貴方とブリアンの関係が分かりませんからなんとも言えません。直接聞きに来てください」
話を聞く限りこの人が片思いを拗らせてブリアンに呆れられてるんだろうけど、ブリアンは嫌いになってる訳ではないんだろうな。
ゴロゴロゴロゴロ……
ドォォォォーーーンッ!
バリバリバリッ
突然の雷?
夏の嵐でもないのに激しいな。
「ひいっ! なんだ? かかかカミナリか!?」
あれ?領主様カミナリ怖いの?
『やっと入れた』
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