7 / 39
第7話
しおりを挟む「呼ばれた気がしました!」
イラリオさんが入って来た。
目が合うとダッシュで近寄って来てぎゅっと抱きしめられる。
「わっ!なんで抱きしめるの?」
「可愛いから。」
意味が分かりません。
そしておれはこの微妙な修羅場感に狼狽える。
「やめろ!」
「あ、職権乱用!」
ベリッと剥がされてガウルさんに子供抱っこされる。
「先を越された!!」
セサルさんが奪い取ろうとするのをひょいひょい避けるもんだから振り回されて怖い。首にしがみつくのは不可抗力です。そして食べたばかりで振り回されたら…
「きもちわるい…」
ようやく絞り出した言葉に空気が凍り、ガリコさんが救出してくれた。
「大丈夫?」
「休めば大丈夫です…」
「か弱い…」
「ご、ごめんなさい…」
自己管理できない申し訳なさ…
「謝る事ない。悪いのは隊長達。」
ガリコさんがフォローしてくれて嬉しい。そのまま身体を預けて落ち着くのを待った。えーっと、何をしてたんだっけ?
「イラリオ、買い付けに行ってヨシキの服を調達してきなさい。」
「はっ!了解致しました!」
服の調達が必要なら早い方が良いだろうと、さっそく明日出発する事になった。
町へは馬車で丸1日。町で2泊して帰って来るそうだ。
異世界の町にワクワクする!
「それでは今日は早朝出発の準備をするように。ヨシキはか弱いようだから応急薬をしっかり確認しておけ。ヨシキは無理をしないように。」
「了解であります!」
「ありがとうございます。」
「ヨシキ、俺の部屋で休もう?」
「ヨシキは隊長室に…」
2人がまたバチバチしてるけど、隊長室だと1人になっちゃう。
「ガウルさんはまだお仕事ですよね?セサルさんはお休みだからセサルさんの部屋で休ませてもらいたいです。」
「俺の所でも良いよ?」
ガリコさんもそう言ってくれたけど、調理室の手伝いがあるからと料理長に止められた。
「ありがとうございます。」
もう一度ガリコさんにお礼を言ってからセサルさんに抱っこしてもらった。
めちゃくちゃ甘やかされてる。本当はここは天国なんじゃないだろうか?それとも夢?
いや、もう歩けるんだけどね。
ベッドに寝かされ苦しいだろうとズボンを脱がされ、シャツと下着だけになった。
深呼吸をすると、だいぶ楽になった。
「おかげでだいぶ楽になりました。ありがとうございます。」
「ねぇ、さっきイラリオにはもっとくだけた感じだったけど、どうして?」
「昨日、昼食の手伝いを一緒にした時、敬語は要らないって言われたからです。」
「それなら俺も!もっと仲良くなりたい!!」
「ふふっ…ありがと。じゃぁそうさせてもらうね。」
笑顔でそう言うと感極まったように唇を塞がれた。
流れが良く分からないのですが…
「それにしても、明日から2泊も…イラリオと2人っきりなのか。」
鈍い僕でも流されそうな予感がひしひしとします。
「俺だけを選んで欲しいけど…ダメかな?」
縋るような瞳で見つめられても、すぐに飽きられて捨てられるのではないかと思う恐怖が胸を締め付けて離れてくれない。
「えっと、その…好かれて嬉しいんだけど、僕なんかすぐに捨てられるんじゃないかと言う不安と、何を決め手に選べば良いのか判らないので…戸惑うばかりです。決められないなら拒絶するべき、なんでしょうか?」
「また敬語になってる…」
「あっ…」
「決められないからって拒絶されたら誘う事もできなくなるから困る。自分の気持を大事にしてくれれば良いよ。」
「んぁっ…」
さっきは擽ったかった脇腹が今度は気持良い。セサルさんが驚いた顔で確認するようにゆっくりと身体をなぞった。指先だけで触られると擽ったくて、掌全体で撫でられると気持が良いらしい。上半身だけでなく、足も撫で回されて皮膚の薄い所の気持良さに背がしなる。
腿の裏を撫でて欲しくて片膝を少し持ち上げると嬉しそうに手を差し入れて際どい所まで行き来する。尻と足の境目当たりがものすごく気持良い。セサルさんに促されてうつ伏せになると、気持のいい所を舐められた。
「あぁっ!…そこ…ん…」
じれったい快楽に身を捩れば性器がベッドに擦れてはっきりとした快楽に代わる。恥ずかしくて腰を浮かせば今度はポーズが恥ずかしい事になってしまう。
身体をひねって勘弁してくれと目で訴えたつもりがおねだりと受け取られ、あり得ない所を舐められてしまった。
「ひぁぁぁぁぁっ!!」
大きく足を開かされて、潤滑油をまぶした指で撫でられただけで力が入らなくなったそこへ、ぬるぬるとして軟らかい舌がそれ以上の刺激を与える。
「なんで!?なんでそんな所、汚いよ!でもなんで気持良いの?」
あわあわしながら必死に疑問を伝えても答えは返って来ない。
答えのないまま、セサルさんの長い指がゆっくりと侵入して来た。痛みはなく、異物感があるだけ。ゆっくりと抜き差ししながら陰嚢をぱくりと咥えられ、ねっとりと舐め上げられた。
「ふぅぅぅぅん…!!」
また変な声が出た。
10
お気に入りに追加
401
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる