いつまででも甘えたい

香月ミツほ

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第4話

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昼食が終わって隊長室へ行く。
セサルさんは既にドナドナされているのでイラリオさんが案内してくれた。

「ヨシキは昨日、セサルと寝たの?」
「うん。ベッドが1つだから机で寝ようとしたらおいでって言われて。」
「で?」
「抱きしめられたような感じで眠りました。」

「…それだけ?」
「うん。」

僕の感覚は変なのかな?と考えていたら隊長室の前に着いた。

「抱きしめられるのは嫌じゃないの?」

そう言うイラリオさんに抱きしめられた。セサルさんより少し背の高いイラリオさんの胸に顔を埋める形になって心臓の音が聞こえる。とっとっとっとっと少し速い。暖かくて気持良くてうっとりと手を回してしまった。頭を撫でられてほにゃっとなる。

「抱きしめられるのって幸せな感じがするから好き…」

見上げてそう言えば鼓動が更に速くなる。僕も釣られて少し速くなった。
がちゃりとドアが開いて隊長の顔を見ると、イラリオさんがバッと離れて敬礼してヨシキを連れてきました!と少し大きな声を出す。離れた温もりが少し寂しい。

「入れ。」

イラリオさんには何も言わず、僕に向かってそう言って部屋に迎え入れられた。
セサルさんが燃え尽きているように見えた。

「で。ヨシキの年齢は28歳で間違いないんだな。」
「はい。」
「ならば風紀を著しく乱さない限りは自由に相手を選んで構わない。それと、1人部屋はどうする?」
「大家族で暮らしてたから人の気配のない部屋は落ち着かなくて…誰かと同室の方がありがたいです。」

隊長は少し考えてから言った。

「ならばしばらくは私の部屋に居ろ。他の部屋のベッドは全てシングルだが隊長用の部屋はダブルだ。今夜からだ。良いな。」
「えぇ!ダメです!今夜は今朝の続きを…」

セサルさんが言いかけて止めた。

「今朝の続き…?」

自由にって言ってたのに隊長の機嫌が悪い。

「今朝、何をしたのか言ってみろ。」

擦りっこしたなんて恥ずかしくて言えませんけど!?

「言え!」
「朝勃ちしていたので治め方を教えていました!!」

ぎゃー!恥ずかしい!!

まだあるだろうと睨み続ける隊長の視線に負けて擦りっこになった後一緒にシャワーを浴びてあちこち洗われた事を白状させられました。なんでこんなに食いつくの!?
いたたまれないよ!!

何故だかセサルさんは僕の監視から外され、今夜は隊長の部屋で寝る事になった。ちょっと怖い…

夕飯は隊長と食べて、早々に部屋に連れて行かれた。
片付けと明日の仕込みは僕の代わりにセサルさんにやらせるそうです。

隊長室にはソファもある。2人掛けが1つ、1人掛けが2つ。
2人掛けに2人で座っているのは良いんだけど、なぜ対面座位の形なのか。

何をどう質問したら良いのか判らず、困っていると隊長が大きなため息をついた。

「俺が怖いか?」

怖いか怖くないかと言えば怖いよ。

「機嫌が悪そうなので怖いです。」

正直にそう言えば苦笑いが返って来た。

「すまない…俺はセサルに嫉妬しているんだ。」

謝ってから告げられた内容は僕には予想外だった。
モテないどころか存在を忘れられる事もしばしばの僕の事で嫉妬?

「一目見た時から欲情し、子供相手に欲情するなんてと己を戒めて身を引けばセサルがちゃっかりと近づいて…ヨシキの意思を尊重するなんて言いながら権力で部屋に連れ込む…俺は最低だな。」

「最低だなんて事、ありません。私は…フラれ続けてもう誰でも良いから優しくして欲しい、って思ってました。誰でも良いなんて思う僕の方が最低だと思います。」

男同士でも何の抵抗もなくて、擦りっこ気持良かった。

「誰でも良いなら俺でも良いんだな?」

ふっと笑う隊長は男の色気を漂わせていて、思わず頷いてしまった。
そしてそのままファーストキスを奪われて口内を蹂躙されてキスって気持ち良いモノなんだと教えられた。

しばらく互いの唇を貪っていたのが離れるともっと、とねだってしまう。場所を変えようと言われ、子供抱っこでベッドに運ばれて服を脱がされる。身体をなぞるように行き来する手が胸の飾りに触れると、ぴりっとした刺激を感じる。驚いて喘ぐと気持良いかと聞かれる。

…気持良い、ような気がする。

身体を拭く以外で触った事などないそこは初めての感覚にもちゃんと反応を示す。堅く尖って触られたがり、触られれば下腹部に刺激を伝える。

気持が良いと脳が理解する前にペニスが勃ち上がり、これは快感であると宣言しているみたいだ。

「素直なここにもご褒美をやらないとな。」

そう言った隊長の熱くてぬるりとした感触に包まれて、またしてもあっという間に達してしまった。
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