転生神子は『タネを撒く人』

香月ミツほ

文字の大きさ
11 / 29

11.子供の成長は速い

しおりを挟む
お昼寝から目を覚ましておっぱいを飲むと、ロマランは喋り出した。

「まぁま? あっち! いこ?」

手を引っ張ってとてとて歩く。
興味の赴くまま、家具の下を覗き込む姿はまんまるくなって、かわいさに悶えるしかない。

「赤ちゃんというものは、こんなにも愛らしいのですね」
「そうだよ。赤ちゃんは『かわいい』でできてるんだよ」

こっちの人は母乳が出ないから赤ちゃんは育てられないだろうけど、幼児で産まれても良さそうなのになぁ。

と、思っていたら、翌日の昼に幼稚園児くらいの子供が4人、生まれた。ちなみにロマランも同じくらいまで育っていて、母乳はもう出なくなった。

「おともらち!」

ロマランは楽しげに新しく生まれた子供達の輪に入り、一緒に遊び始めた。

生まれた時のルスキニアと違って言葉もはっきりしていて、小さいながらもちゃんと育っている。離れがたいけど、きっと大丈夫だろう。

「なんともはや、良いものですな」

神官長さんが目を細めて子供達を眺める。
そして養育者の申し込みが殺到していると教えてくれた。

成人して生まれたとしても、職業訓練はしなくてはならない。だから名乗りを上げた養育者に若者を預ける制度があるのだという。50年ぶりに生まれた人間だから、という理由もあるが、生命樹にお参りに来て、そこで遊ぶ子供達を見た人はだいたい帰りに養育者の申し込みをしていくらしい。

花はたくさん咲いているし、実もついている。

この世界では珍しい『子供の(いる)町』になるかも知れない。

幸せな未来を運んでくる子供達に、祝福を。


*******


「みこしゃま、ぼくをしょだててくれて、ありあとうごじゃいました」
「ロマラン、ずっと一緒にいたかったけど、他の町にも行かなくちゃならなくて……。ごめんね?」
「ぼくには おともらちと、しんかんちょうしゃまと、しんかんしゃんたちがいるから、だいじょぶでしゅ!」

親離れが早すぎる!!

独り立ちが早いのは植物だからだろうか?

泣かれるよりは良いけど、ちょっと寂しい。




……また来るよ、と別れを告げた。



*******


「もう出ないのですね」
「あふっ、んぁっ、はぁん……! 赤ちゃんは、そんな、いやらしい舌遣いは、しないぃぃっ!」
「ふふふ、いやらしい、ですか?」

次の町へ行く馬車の中、またしても乳首を開発されています……。

撫でたり、摘まんだり、押し込んだり、引っ掻いたり、転がしたり。

そして舐めたり吸ったり甘噛みしたり!!

もう母乳は出ないの!
それより……。

「辛いよう……。そこじゃなくて、ここ、触ってよう……!」
「胸でこんなに気持ちよくなれるようになったのですね。素晴らしい。ですがそこは触れませんね」
「ふぅぅぅ……」

泣きそうです……。
乳首は気持ちいいけど、刺激が足りないのに。
手が使えないので、触って欲しい陰茎……、じゃなくて雄蕊おしべだった。それを突き出すように揺らすけど、後ろに陣取るアルシャーブさんには効果がない。辛い!!

「休憩だぞ」
「サバールさぁん! ここ! 触ってぇ……」
「あぁ、良いぞ。ここだな?」
「ひゃうん!!」
「おや……」
「おぉっ!」

雄蕊を触って欲しいと言ったのに、ニヤリとしながらお尻に指を入れられた。何かを塗っているのか、ぬるぬるした指はすんなりと入口を通過し、教えられたイイトコロをクイッと押した。

お尻でイった……?

「上手に飛ばせましたね」
「乳首だけでイくのは難しそうだが、ここと一緒ならイけるんだな」

分析は要りません……。

サバールさんが自分の顔に飛んだ愛液を、美味しそうに舐めた。

そういえば、おっぱい出ないのになんで乳首があるんだろう?


*******


次の町につく頃には、乳首とお尻の快感にすっかり慣れてしまった。

町についたら「ここに直接、愛液を注ぎたい」って言われています。もちろん、「ここ」ってお尻だよ。

気持ちよさそう……。



「神子様のお出で、心より感謝申し上げます」

ここの神官長さんは若かった。
といっても今までに比べて、だけど。

40代かな?

……ダンディで色気がダダ漏れ。

「神子様、こちらの神官長様はフェロモンで誘う食虫植物ですので、お気をつけください」
「サラセニアと申します。取って食ったりしませんよ?」
「よ、よろしくお願い……、します……」

うわぁ、ドキドキする!
目が吸い寄せられて離せない!!

「あとでじっくり、お話しさせていただきたいですな」
「ははは……、は「まずは神子様のお部屋へ」
「これは失礼。こちらです」

サラセニア神官長、自ら案内してくれた。




「んぶっ、ふわっ、ぇう」
「神子様……、トイレは行かなくていいのか?」
「あっ、行く!」

行くけど、サバールさん、なんでキスしたの?

「サバールは嫉妬したのですよ。神子様には愛を振り撒いていただくべきなのに……」
「あいつは独り占めしそうに見えたんだ!」

独占したがるかは分からないけど、ふらふらと吸い寄せられる感じだったな。溺れてみたいような……。

「あぁ、私も嫉妬してしまいそうです!!」

って、アルシャーブさん、嬉しそうじゃない?
おっと、トイレトイレ!!




まだ昼過ぎなので、早速生命樹を見に行ったら、ここの生命樹は比較的元気そうだった。

「ですが実をつけません。かろうじて花は咲かせるのですが、実らないのです」

はわわわわ……!
憂い顔も色っぽいぃぃ!!

じゃなくて。

「ではさっそく禊ぎをして、神聖水をあげましょう」

と、禊ぎの間へ案内してもらって服を脱ぎ、水に入ったんだけど……。

「あのっ、そんなに見つめられると恥ずかしくて……」
「神子様は心まで清らかなのですね」
「どうしてそうなるのか判りませんが、あまりこちらを見ないようお願いします」
「……ですが、視線に感じておられるでしょう?」
「うぐっ……!」

うぅ……、そうなのだ。
舐め回すような視線が物理刺激レベルでゾワゾワする。どうして性感帯が判るの!? そこばかり見てるよね?

「見ちゃ……、ダメぇ……」

ゴボボボボッ

「ふやぁぁぁん!!」

久しぶりの秒殺。
この世界のジャグジーはある意味優秀デスネー……。

何故か疲れてしまって、神聖水をあげるのはアルシャーブさんにお任せした。おれはサバールさんに抱き上げられて部屋に運ばれています。


「大丈夫か?」
「ん……、ちょっと疲れたみたい」
「オレよりアルシャーブの方が良かったか?」
「休めば大丈夫だから。サバールさん、お水飲ませて?」
「おう」

口移しで水を飲ませてもらって、横になる。
こっちに来て初めての体調不良に不安が押し寄せ、サバールさんに手を繋いでもらって眠った。

「……ん」
「起きたか? 身体はどうだ?」
「あ……、サバール、さん……。えっと、はい、大丈夫です……。あっ?」
「おいっ!!」

起きあがろうとしたのに、身体に力が入らない。どうしたんだろう?

「神子様、薬を飲んでください」
「アルシャーブさん、ありがとう……」

二日酔いにも倦怠感にも効くアルシャーブさんて、なんだろう?

高麗人参?

今度、聞いてみよう。

「ありがとう、少し楽になりました」
「ご無理をさせていたのですね。申し訳ありません……」
「旅に慣れていないだけだと思います」

長距離移動は誰だって疲れるよね。

「それにしちゃ、言葉遣いが会ったばかりの頃に戻ってるぞ」
「え……? あれ?」
「最近の気を許してる感じが嬉しかったんだ。嫌じゃなければそうして欲しい」
「はい……。おれ、どうしたんだろうね?」

何故か敬語になっていた。
特に意識した訳ではないので、普通にする。
よそよそしかったかな?

「神子様、体調不良の原因を調べさせてください」
「ただの疲れだと思うけど」
「念のためだ。大人しく鑑定を受けとけ」

鑑定!
ファンタジー!!

体は重いけどファンタジーを喜べるのは心に余裕があるからだろう。夕食の前に診察を受けることになった。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

記憶を失くしたはずの元夫が、どうか自分と結婚してくれと求婚してくるのですが。

鷲井戸リミカ
BL
メルヴィンは夫レスターと結婚し幸せの絶頂にいた。しかしレスターが勇者に選ばれ、魔王討伐の旅に出る。やがて勇者レスターが魔王を討ち取ったものの、メルヴィンは夫が自分と離婚し、聖女との再婚を望んでいると知らされる。 死を望まれたメルヴィンだったが、不思議な魔石の力により脱出に成功する。国境を越え、小さな町で暮らし始めたメルヴィン。ある日、ならず者に絡まれたメルヴィンを助けてくれたのは、元夫だった。なんと彼は記憶を失くしているらしい。 君を幸せにしたいと求婚され、メルヴィンの心は揺れる。しかし、メルヴィンは元夫がとある目的のために自分に近づいたのだと知り、慌てて逃げ出そうとするが……。 ハッピーエンドです。 この作品は他サイトにも投稿しております。

自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話

あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」 トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。 お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。 攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。 兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。 攻め:水瀬真広 受け:神崎彼方 ⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。 途中でモブおじが出てきます。 義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。 初投稿です。 初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。 ひよったら消します。 誤字脱字はサイレント修正します。 内容も時々サイレント修正するかもです。 定期的にタグ整理します。 批判・中傷コメントはお控えください。 見つけ次第削除いたします。

聖女召喚の巻き添えで喚ばれた「オマケ」の男子高校生ですが、魔王様の「抱き枕」として重宝されています

八百屋 成美
BL
聖女召喚に巻き込まれて異世界に来た主人公。聖女は優遇されるが、魔力のない主人公は城から追い出され、魔の森へ捨てられる。 そこで出会ったのは、強大な魔力ゆえに不眠症に悩む魔王。なぜか主人公の「匂い」や「体温」だけが魔王を安眠させることができると判明し、魔王城で「生きた抱き枕」として飼われることになる。

隊長さんとボク

ばたかっぷ
BL
ボクの名前はエナ。 エドリアーリアナ国の守護神獣だけど、斑色の毛並みのボクはいつもひとりぼっち。 そんなボクの前に現れたのは優しい隊長さんだった――。 王候騎士団隊長さんが大好きな小動物が頑張る、なんちゃってファンタジーです。 きゅ~きゅ~鳴くもふもふな小動物とそのもふもふを愛でる隊長さんで構成されています。 えろ皆無らぶ成分も極小ですσ(^◇^;)本格ファンタジーをお求めの方は回れ右でお願いします~m(_ _)m

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。 ----------------------------------------- 0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新

転生悪役弟、元恋人の冷然騎士に激重執着されています

柚吉猫
BL
生前の記憶は彼にとって悪夢のようだった。 酷い別れ方を引きずったまま転生した先は悪役令嬢がヒロインの乙女ゲームの世界だった。 性悪聖ヒロインの弟に生まれ変わって、過去の呪縛から逃れようと必死に生きてきた。 そんな彼の前に現れた竜王の化身である騎士団長。 離れたいのに、皆に愛されている騎士様は離してくれない。 姿形が違っても、魂でお互いは繋がっている。 冷然竜王騎士団長×過去の呪縛を背負う悪役弟 今度こそ、本当の恋をしよう。

妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。

藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。 妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、 彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。 だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、 なぜかアラン本人に興味を持ち始める。 「君は、なぜそこまで必死なんだ?」 「妹のためです!」 ……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。 妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。 ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。 そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。 断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。 誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。

【完結】冷酷騎士団長を助けたら口移しでしか薬を飲まなくなりました

ざっしゅ
BL
異世界に転移してから一年、透(トオル)は、ゲームの知識を活かし、薬師としてのんびり暮らしていた。ある日、突然現れた洞窟を覗いてみると、そこにいたのは冷酷と噂される騎士団長・グレイド。毒に侵された彼を透は助けたが、その毒は、キスをしたり体を重ねないと完全に解毒できないらしい。 タイトルに※印がついている話はR描写が含まれています。

処理中です...