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カイとギゼのおよめさん?
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ーー チサトside ーー
今度は二日酔いにはならなかった。
……そして……その代わり……自分の醜態を覚えている!!
いやぁぁぁぁぁぁ!!
『眠るんじゃなくて寝るの』と……えっちをすると宣言し、お客さんを追い出して恋人宣言して……いろんな……恥ずかしいおねだりをぉぉぉぉ!!
身体中痛いしお尻に違和感もあるぅぅぅぅ!!
「ぶっ……くっくっくっ……」
「デ……メルさ……起き……」
「無理に喋らなくて良い。それにフィールと呼んでくれるんだろう?
「フィー、ル……」
「百面相も可愛らしいが、ほら水を飲んで」
くすくす笑いながらコップに水を入れて渡してくれた。
「朝食作りを手伝おう」
「だ、大丈夫です! 朝の鍛錬をするんでしょう?」
「……する」
「ご飯ができたら呼びますから」
まだ太陽も顔を出したばかり。
デー……フィールが側にいるのは……恥ずかしいから少し落ち着くまでの時間が欲しい。おれはスープ用の千切りに集中して気持ちを落ち着けた。
「デー……フィール! 朝食ができましたよ」
「ありがとう。すぐに着替えてくる」
汗をかいたからざっと汗を流して着替えてくるデー……フィール。汗をかいて上気した美形って直視しづらいなぁ。
まだ呼び名に慣れないし。
そして甘々な顔のデ……フィールを前に、またしても百面相しながら朝食を食べた。
「ちしゃとしぇんしぇー、おはよーごじゃましゅ!」
「チサトせんせい、おはようございます」
「カイ、ギゼ、おはよう」
「しぇんしぇー、きょうげんき?」
「元気だよ」
「良かった。でもちゅーはもうしたんだね」
ってギゼ!!
あ、喋れるからか。顔から火が出そうってこんな感じか。あぅぅ……
そして気がついた。
今日は夕方になっても喋れる!
これはアレかな?
下の口からの方が効率が良いとか言うエロネタかな?それとも摂取量……? べろちゅーの比じゃないしなぁ。
「ちしゃとしぇんしぇ、ちゅーいらない?」
「ちゅーしなくて良くなっちゃった?」
「えっ!? ……いや……どうだろう?」
とりあえず様子を見たいのでべろちゅーはやめてほっぺちゅーをした。きゃいきゃい言いながら2人も返してくれる。可愛い。
でもこんなにちゅっちゅちゅっちゅして良いのか?
「親しい家族なら軽い口づけは良くしますし、この子達は家族を失ったり離れざるをえなかったりなので、私達が出来る限り愛情を注いであげたいのです。度を越さなければ良いんです」
イーヴァイン先生の言葉にじんとした。
いつも通りデ……フィールが迎えに来た。
そしていつもと違い、カイがついて来た。
「たいちょーしゃん! ちしゃとしぇんしぇになにしたの?」
「ん?」
「先生、ちゅーしなくてもしゃべれるの。カイもギゼも先生とちゅーするの楽しみだったのに!」
「えぇっ!?」
「カイ、おっきくなったら ちしゃとしぇんしぇを およめさんにするの!」
「先生はギゼのお嫁さん! カイには負けないもん!」
「カイもまけない!」
「待って! おれがお嫁さんなの? カイかギゼがお嫁さんじゃなく?」
「「せんせーは おとーさんぽくないから!」」
おぅ…… こんな小さい子達にまでお父さんぽくないって……
「カイ、と、ギゼ。すまないが私もチサトが大好きなんだ。本当は独り占めしたい。でもチサトは君たちも大好きだから引き離すこともできない。だから、正々堂々とチサトに好きになってもらえるようにお互い頑張らないか?」
「……むじゅかしい」
「よくわからない……」
「大好きなチサト先生に好きになってもらえるように頑張ろうって事ですよ」
「イーヴァイン先生……」
先生の仲介で一応納得したらしい2人はおやすみなさいと言ってお風呂に向かった。おれ達も挨拶をして家に帰った。
「チサト先生は人気者だね」
「あの2人はまだ小さいから、特に甘えたいんじゃないですか?」
「そうかも知れないね。でも、チサトとの口づけを楽しみにしているなんて言われたら、たとえ子供相手でも嫉妬してしまうよ」
「あの2人に? デ……フィールが?」
「私が本気でチサトを愛してるって事は覚えているかい?」
「……覚えています」
「私とチサトは10歳差で、カイは13歳差だがギゼは……?」
「9歳差ですね」
「私が愛想をつかされた時、彼らが成人していたら? チサトは彼らのどちらかと結婚するかも知れない。ありえない話ではないだろう」
「年齢だけならそうですけど……」
子供の「おおきくなったらけっこんする!」はファンタジーだよ?
家に入った途端、噛みつくようなキスをされた。
「チサトは恋愛は初めてだと言った。それは私も同じだ。この歳でおかしいと思うだろうが今まで他人に興味が持てず、愛だの恋だのに溺れる輩を馬鹿にしていたんだ。だが……いざとなれば舞い上がり、落ち込み、仕事に集中できず、オルトに呆れられている。こんな私ではチサトにも呆れられ見放されるんじゃないかと不安で仕方がないんだ」
「ぼくは……その……フィールは好きだけど、どれくらい好きなのか分からないけど……でも、フィールを一番大事にしたいと……思ってます」
そのまましばらく見つめあって、もう一度優しいキスをしてから夕食を食べた。
今度は二日酔いにはならなかった。
……そして……その代わり……自分の醜態を覚えている!!
いやぁぁぁぁぁぁ!!
『眠るんじゃなくて寝るの』と……えっちをすると宣言し、お客さんを追い出して恋人宣言して……いろんな……恥ずかしいおねだりをぉぉぉぉ!!
身体中痛いしお尻に違和感もあるぅぅぅぅ!!
「ぶっ……くっくっくっ……」
「デ……メルさ……起き……」
「無理に喋らなくて良い。それにフィールと呼んでくれるんだろう?
「フィー、ル……」
「百面相も可愛らしいが、ほら水を飲んで」
くすくす笑いながらコップに水を入れて渡してくれた。
「朝食作りを手伝おう」
「だ、大丈夫です! 朝の鍛錬をするんでしょう?」
「……する」
「ご飯ができたら呼びますから」
まだ太陽も顔を出したばかり。
デー……フィールが側にいるのは……恥ずかしいから少し落ち着くまでの時間が欲しい。おれはスープ用の千切りに集中して気持ちを落ち着けた。
「デー……フィール! 朝食ができましたよ」
「ありがとう。すぐに着替えてくる」
汗をかいたからざっと汗を流して着替えてくるデー……フィール。汗をかいて上気した美形って直視しづらいなぁ。
まだ呼び名に慣れないし。
そして甘々な顔のデ……フィールを前に、またしても百面相しながら朝食を食べた。
「ちしゃとしぇんしぇー、おはよーごじゃましゅ!」
「チサトせんせい、おはようございます」
「カイ、ギゼ、おはよう」
「しぇんしぇー、きょうげんき?」
「元気だよ」
「良かった。でもちゅーはもうしたんだね」
ってギゼ!!
あ、喋れるからか。顔から火が出そうってこんな感じか。あぅぅ……
そして気がついた。
今日は夕方になっても喋れる!
これはアレかな?
下の口からの方が効率が良いとか言うエロネタかな?それとも摂取量……? べろちゅーの比じゃないしなぁ。
「ちしゃとしぇんしぇ、ちゅーいらない?」
「ちゅーしなくて良くなっちゃった?」
「えっ!? ……いや……どうだろう?」
とりあえず様子を見たいのでべろちゅーはやめてほっぺちゅーをした。きゃいきゃい言いながら2人も返してくれる。可愛い。
でもこんなにちゅっちゅちゅっちゅして良いのか?
「親しい家族なら軽い口づけは良くしますし、この子達は家族を失ったり離れざるをえなかったりなので、私達が出来る限り愛情を注いであげたいのです。度を越さなければ良いんです」
イーヴァイン先生の言葉にじんとした。
いつも通りデ……フィールが迎えに来た。
そしていつもと違い、カイがついて来た。
「たいちょーしゃん! ちしゃとしぇんしぇになにしたの?」
「ん?」
「先生、ちゅーしなくてもしゃべれるの。カイもギゼも先生とちゅーするの楽しみだったのに!」
「えぇっ!?」
「カイ、おっきくなったら ちしゃとしぇんしぇを およめさんにするの!」
「先生はギゼのお嫁さん! カイには負けないもん!」
「カイもまけない!」
「待って! おれがお嫁さんなの? カイかギゼがお嫁さんじゃなく?」
「「せんせーは おとーさんぽくないから!」」
おぅ…… こんな小さい子達にまでお父さんぽくないって……
「カイ、と、ギゼ。すまないが私もチサトが大好きなんだ。本当は独り占めしたい。でもチサトは君たちも大好きだから引き離すこともできない。だから、正々堂々とチサトに好きになってもらえるようにお互い頑張らないか?」
「……むじゅかしい」
「よくわからない……」
「大好きなチサト先生に好きになってもらえるように頑張ろうって事ですよ」
「イーヴァイン先生……」
先生の仲介で一応納得したらしい2人はおやすみなさいと言ってお風呂に向かった。おれ達も挨拶をして家に帰った。
「チサト先生は人気者だね」
「あの2人はまだ小さいから、特に甘えたいんじゃないですか?」
「そうかも知れないね。でも、チサトとの口づけを楽しみにしているなんて言われたら、たとえ子供相手でも嫉妬してしまうよ」
「あの2人に? デ……フィールが?」
「私が本気でチサトを愛してるって事は覚えているかい?」
「……覚えています」
「私とチサトは10歳差で、カイは13歳差だがギゼは……?」
「9歳差ですね」
「私が愛想をつかされた時、彼らが成人していたら? チサトは彼らのどちらかと結婚するかも知れない。ありえない話ではないだろう」
「年齢だけならそうですけど……」
子供の「おおきくなったらけっこんする!」はファンタジーだよ?
家に入った途端、噛みつくようなキスをされた。
「チサトは恋愛は初めてだと言った。それは私も同じだ。この歳でおかしいと思うだろうが今まで他人に興味が持てず、愛だの恋だのに溺れる輩を馬鹿にしていたんだ。だが……いざとなれば舞い上がり、落ち込み、仕事に集中できず、オルトに呆れられている。こんな私ではチサトにも呆れられ見放されるんじゃないかと不安で仕方がないんだ」
「ぼくは……その……フィールは好きだけど、どれくらい好きなのか分からないけど……でも、フィールを一番大事にしたいと……思ってます」
そのまましばらく見つめあって、もう一度優しいキスをしてから夕食を食べた。
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