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16 〜 シップホック 〜
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どうして良いか分からずに寝た振りをしていると、ジェミルが近づいて来た。
「ミチル…俺を嫌いにならないで…見捨てないでくれ…。…愛してる。おやすみ…」
それだけを小さく呟いて、ソファに横になる気配がした。
あの状態で放置されたのは寂しかったけど、まだ全てをさらけ出す勇気はないのでむしろ良かったと思う。でも何で急に嫌わないで、なんて言い始めたんだろう?
疑問に思いながらもちゃんと帰って来てくれた事に安心して、おれはようやく眠りに落ちた。
「ジェミル?」
目を覚ましたらジェミルはいなかった。
買い物かな?
顔を洗っていると美味しそうな匂いの朝食を持って帰って来た。
「お帰り!」
「…ただいま。」
まだ元気が無くて、苦笑いで返事をする様子に胸が締め付けられた。もうすぐ離れてしまうのに…
「お茶淹れるね!」
「…ああ。頼む。」
カラ元気も元気の内!…と思ってみても、昨日の何がいけなかったのか全く分からなくて悩みながら食べたから、朝食の味はまるで分からなかった。
「ごちそうさま。…明日、引っ越しだね。」
「…そうだな。」
「昨日何もしなかったけど、間に合うの?」
「着替えと武器と防具と身の回りの物くらいだから、すぐだ。」
「そっか。」
家具は宿舎にあるので持ち込まないらしい。昨日のこと、聞きたいけど…聞かない方が良いのかな?
食べ終わって着替えて、カドリさんに仕事の事を聞きに行こうかと考えていたら、迎えが来た。馬車で。
「ミチル様、昨日は不在で失礼致しました。仕事をお探しと聞いてぴったりな職をご用意致しましたので、どうかおいで下さい。」
集合住宅に似つかわしくない、豪華な馬車でやって来て、まずは支度を…と知らない建物ににおれ1人で連れて行かれた。
広い…
大きな2階建の建物で、生け垣に囲まれている。門からも少し距離があり、まるで南国リゾートの高級ホテルのようだった。
「さぁ、決して粗相のないよう、この方を磨き上げておくれ。」
「「畏まりました。」」
げっ!
召使いらしき人達が2人、目をギラつかせてやって来た。
「カドリさんっ!?裏方ですよね?」
「ええ、表には出ずにギルドの奥でお客様に給仕をする仕事です。」
「ギルド?」
「恥ずかしながら私1人ではミチル様をお守りする力が足りません。そこで商人ギルドの限られた人間しか入ることのできない場所で接客をしてもらおうと考えました。」
それなら余計な人間に見られる事もないし、牽制しあって独り占めできないから、だって。良いような気がするけど…
「それでは磨かせていただきます!」
召使いのリーダーらしき人がおれをお姫様抱っこで運ぶ。
ちょっ!自分で歩くから!!
「カドリさん!ちょっとこの扱い何なんですか!?」
「ミチル様に相応しい扱いかと。」
「ぎゃーっ!!
やだ!見るな!やだったら、やだぁ!」
ドタバタぎゃーぎゃー大騒ぎで裸にされて、洗われてお手入れされて、キンキラした衣装を着せられた。
…ヘソ出し…スカート…アクセサリー…
なんで女装?
女の人いないのにー。あ、でも巻きスカートの人はちょいちょい見かけるな。
「出来上がりました。」
「おぉぉぉぉ…」
だから拝むな!!
襟ぐりの広い半袖シャツみたいなのの丈が短くてヘソ出しで、スカートは腰のラインを強調するようにぴったりしてて裾に向かって広がっている。で、真ん中が膝上…分かる?ハの字に割れてるの。
脚に自信は無いのに!!
「こんな脚、出して良いの?隠すのがマナーじゃない?」
「もったいない!その滑らかな肌はぜひとも見せるべきです!神々しさが増して無闇に手を出せなくなりますから!」
そんなものかなぁ?
まぁ、ツルツルではあるんだけど。
しかたない、受け入れるか。…この国の神さまってどんなんだろう?
「神に姿はありません。ただ人に感動を与える存在です。」
なるほど分からん。
さて、お昼前に面接。
いかにもなお偉方が3人ほどやって来ました。親戚一同みたいな同じような顔のおっさんやじーさん達。服装は煌びやかだし、髪色は金髪銀髪白髪のどれか。
異世界だけど赤とか青とか緑とかの髪色はいなくて、残念。黒もいない。
「ミチルと申します。」
とりあえず名乗って頭を下げた。
「合格でしょう?」
「異論はない。」
「どこから連れて来たんだ…?」
「………」
じーさんは無言で拝んでいる。
もう、気にしないでおこう。
「それでは試験を行う。料理人の指示に従って下さい。」
「へ?合格じゃないの?」
思わず疑問を口にしたら、形だけだと言われた。そう言う事ならもちろんやります。
仕事は酌をする事だった。
運ばれてくる料理を料理人が盛り付けて他の給仕が運ぶ。料理が並べ終わったらおれの出番。ボトルを持って、座る人の右からお酌する。スカートは少し歩きにくいけど、サンダルだから何とかなる。
ただテーブルが低くてみんな床に座ってるから、しゃがまないとならなくて太ももが…ちょっと視線が気になります。
「あっ!失礼しました!」
お酒が少し溢れてしまった。
慌ててナプキンで押さえて吸い取っていると、脚をガン見された。
「あの…?」
「おお!ありがとう。」
嬉しそうに拝んでるから対応は間違っていないようだ。
と、安心してたら突然誰かが怒鳴り込んで来た。
「ギルド長!なんで急にクビなんですか!?理由を教えて下さい!」
「ヒューリャ!ちゃんと手順を踏みなさい。そんなだから…」
待って!
仕事は探してるけど誰かを蹴落とす気はないよ!
「…あの、空きがある訳ではなかったのですか?人手が足りているなら他を探します。」
「辞めないで下さい!
この仕事は取り引きを有利に運ぶためにも、より容姿や立ち居振る舞いの優れた者と入れ替える習いなのです。」
「でも…」
「この方にお前が勝てるのか?自身の目で判断すれば良かろう。」
「……っぐ…うぅっ…」
飛び込んで来た人はおれを見てその場に崩れ落ちた。ちょっと!何も泣かなくても!!
「すみませんがこの仕事はお受けできません。もし、どなたかの具合が悪くなったり人手が足りなくなったら一時的にお手伝いするのは構いませんが、手が足りているなら他を当たります。」
「そんな!!この仕事は…」
「お断りします。」
大切な事なので2度言いました。
「何も知らず、のこのことやって来て申し訳ない。おれは帰りますのでお仕事がんばって下さい。」
「でも…僕なんかより絶対あなたの方が…」
「やる気のある人が1番ですよ。」
って、慰めたつもりだったんだけど…
「そんなに個性的なくせに性格まで良いなんて!!このごうつくばりーーーっ!!」
ばっちーーん!
って来るかと思ったのにビンタは寸留めされて真っ赤な顔でぷるぷる震えた後、ぶちゅっと濃厚なキスをされて口内を蹂躙されました。なにこれ逆ギレ…だよね??? それに「ごうつくばり」ってリアルで初めて聞いた。
尻餅をついて呆然と見送っていたら、おっさん達の視線がおれに集まっていた。スカートで脚を開いて膝を立ててたら、そりゃあ覗くだろうけど。脚くらいは良いけど。股間はアカン!
「拝まないで下さい!」
膝を閉じて中を見えないようにしたら人魚のポーズ(?)になっちゃって、なんか余計に誘ってる感じになってしまうのは何故だろう?
もう帰るんだから、どうでも良いや。
「ミチル…俺を嫌いにならないで…見捨てないでくれ…。…愛してる。おやすみ…」
それだけを小さく呟いて、ソファに横になる気配がした。
あの状態で放置されたのは寂しかったけど、まだ全てをさらけ出す勇気はないのでむしろ良かったと思う。でも何で急に嫌わないで、なんて言い始めたんだろう?
疑問に思いながらもちゃんと帰って来てくれた事に安心して、おれはようやく眠りに落ちた。
「ジェミル?」
目を覚ましたらジェミルはいなかった。
買い物かな?
顔を洗っていると美味しそうな匂いの朝食を持って帰って来た。
「お帰り!」
「…ただいま。」
まだ元気が無くて、苦笑いで返事をする様子に胸が締め付けられた。もうすぐ離れてしまうのに…
「お茶淹れるね!」
「…ああ。頼む。」
カラ元気も元気の内!…と思ってみても、昨日の何がいけなかったのか全く分からなくて悩みながら食べたから、朝食の味はまるで分からなかった。
「ごちそうさま。…明日、引っ越しだね。」
「…そうだな。」
「昨日何もしなかったけど、間に合うの?」
「着替えと武器と防具と身の回りの物くらいだから、すぐだ。」
「そっか。」
家具は宿舎にあるので持ち込まないらしい。昨日のこと、聞きたいけど…聞かない方が良いのかな?
食べ終わって着替えて、カドリさんに仕事の事を聞きに行こうかと考えていたら、迎えが来た。馬車で。
「ミチル様、昨日は不在で失礼致しました。仕事をお探しと聞いてぴったりな職をご用意致しましたので、どうかおいで下さい。」
集合住宅に似つかわしくない、豪華な馬車でやって来て、まずは支度を…と知らない建物ににおれ1人で連れて行かれた。
広い…
大きな2階建の建物で、生け垣に囲まれている。門からも少し距離があり、まるで南国リゾートの高級ホテルのようだった。
「さぁ、決して粗相のないよう、この方を磨き上げておくれ。」
「「畏まりました。」」
げっ!
召使いらしき人達が2人、目をギラつかせてやって来た。
「カドリさんっ!?裏方ですよね?」
「ええ、表には出ずにギルドの奥でお客様に給仕をする仕事です。」
「ギルド?」
「恥ずかしながら私1人ではミチル様をお守りする力が足りません。そこで商人ギルドの限られた人間しか入ることのできない場所で接客をしてもらおうと考えました。」
それなら余計な人間に見られる事もないし、牽制しあって独り占めできないから、だって。良いような気がするけど…
「それでは磨かせていただきます!」
召使いのリーダーらしき人がおれをお姫様抱っこで運ぶ。
ちょっ!自分で歩くから!!
「カドリさん!ちょっとこの扱い何なんですか!?」
「ミチル様に相応しい扱いかと。」
「ぎゃーっ!!
やだ!見るな!やだったら、やだぁ!」
ドタバタぎゃーぎゃー大騒ぎで裸にされて、洗われてお手入れされて、キンキラした衣装を着せられた。
…ヘソ出し…スカート…アクセサリー…
なんで女装?
女の人いないのにー。あ、でも巻きスカートの人はちょいちょい見かけるな。
「出来上がりました。」
「おぉぉぉぉ…」
だから拝むな!!
襟ぐりの広い半袖シャツみたいなのの丈が短くてヘソ出しで、スカートは腰のラインを強調するようにぴったりしてて裾に向かって広がっている。で、真ん中が膝上…分かる?ハの字に割れてるの。
脚に自信は無いのに!!
「こんな脚、出して良いの?隠すのがマナーじゃない?」
「もったいない!その滑らかな肌はぜひとも見せるべきです!神々しさが増して無闇に手を出せなくなりますから!」
そんなものかなぁ?
まぁ、ツルツルではあるんだけど。
しかたない、受け入れるか。…この国の神さまってどんなんだろう?
「神に姿はありません。ただ人に感動を与える存在です。」
なるほど分からん。
さて、お昼前に面接。
いかにもなお偉方が3人ほどやって来ました。親戚一同みたいな同じような顔のおっさんやじーさん達。服装は煌びやかだし、髪色は金髪銀髪白髪のどれか。
異世界だけど赤とか青とか緑とかの髪色はいなくて、残念。黒もいない。
「ミチルと申します。」
とりあえず名乗って頭を下げた。
「合格でしょう?」
「異論はない。」
「どこから連れて来たんだ…?」
「………」
じーさんは無言で拝んでいる。
もう、気にしないでおこう。
「それでは試験を行う。料理人の指示に従って下さい。」
「へ?合格じゃないの?」
思わず疑問を口にしたら、形だけだと言われた。そう言う事ならもちろんやります。
仕事は酌をする事だった。
運ばれてくる料理を料理人が盛り付けて他の給仕が運ぶ。料理が並べ終わったらおれの出番。ボトルを持って、座る人の右からお酌する。スカートは少し歩きにくいけど、サンダルだから何とかなる。
ただテーブルが低くてみんな床に座ってるから、しゃがまないとならなくて太ももが…ちょっと視線が気になります。
「あっ!失礼しました!」
お酒が少し溢れてしまった。
慌ててナプキンで押さえて吸い取っていると、脚をガン見された。
「あの…?」
「おお!ありがとう。」
嬉しそうに拝んでるから対応は間違っていないようだ。
と、安心してたら突然誰かが怒鳴り込んで来た。
「ギルド長!なんで急にクビなんですか!?理由を教えて下さい!」
「ヒューリャ!ちゃんと手順を踏みなさい。そんなだから…」
待って!
仕事は探してるけど誰かを蹴落とす気はないよ!
「…あの、空きがある訳ではなかったのですか?人手が足りているなら他を探します。」
「辞めないで下さい!
この仕事は取り引きを有利に運ぶためにも、より容姿や立ち居振る舞いの優れた者と入れ替える習いなのです。」
「でも…」
「この方にお前が勝てるのか?自身の目で判断すれば良かろう。」
「……っぐ…うぅっ…」
飛び込んで来た人はおれを見てその場に崩れ落ちた。ちょっと!何も泣かなくても!!
「すみませんがこの仕事はお受けできません。もし、どなたかの具合が悪くなったり人手が足りなくなったら一時的にお手伝いするのは構いませんが、手が足りているなら他を当たります。」
「そんな!!この仕事は…」
「お断りします。」
大切な事なので2度言いました。
「何も知らず、のこのことやって来て申し訳ない。おれは帰りますのでお仕事がんばって下さい。」
「でも…僕なんかより絶対あなたの方が…」
「やる気のある人が1番ですよ。」
って、慰めたつもりだったんだけど…
「そんなに個性的なくせに性格まで良いなんて!!このごうつくばりーーーっ!!」
ばっちーーん!
って来るかと思ったのにビンタは寸留めされて真っ赤な顔でぷるぷる震えた後、ぶちゅっと濃厚なキスをされて口内を蹂躙されました。なにこれ逆ギレ…だよね??? それに「ごうつくばり」ってリアルで初めて聞いた。
尻餅をついて呆然と見送っていたら、おっさん達の視線がおれに集まっていた。スカートで脚を開いて膝を立ててたら、そりゃあ覗くだろうけど。脚くらいは良いけど。股間はアカン!
「拝まないで下さい!」
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