【不定期更新】ラッキースケベに憧れて 〜明るく楽しい異世界生活〜

香月ミツほ

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記憶喪失……?

2-21 ロイヤリティはもらえますか?

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ようやくウィシェールさんと想いが通じ合い、2人の夜を過ごすことになったオレ。しばらくディルドを使っていなかったせいかほぐすのに時間がかかっています。

「もっ、いい……、でしょ?」
「まだまだだ」
「だってぇ……」

うつ伏せてお尻だけを高く上げ、後孔を弄くり回されている。まだ2本しか指は入っていないのに既に2回も吐精しました。その前にも触らずにイっていると言うのに……。

「ウィシェールの、ばかぁ……!」

はぁふぅ息をしながら悪態をつくと、ようやく3本目の指を入れてくれた。

「……切れないか?」
「へ……、き……」

自前の愛液(?)だけでは心許ないとローションも使って丁寧に丁寧に解されている。指3本ではウィシェールさんのアレの太さには届かないと思ったけど、この人は指も太いので、彼の指なら3本で大丈夫そうだ。

それがようやく入った。
でもやっぱりキツくてしばらく馴染むのを待つ。空いた手で背中や腰、内腿に腿裏と優しく撫で回して気持ちよくしてくれる優しさにきゅんきゅんする。すると徐々に蜜壺は柔らかくなり、さらに潤いを増した。

「あっ……」

ようやくウィシェールの右手が動き出す。元々ディルドで開発していたからそれなりの時間でちゃんと柔らかくなるようだ。はしたなく腰をくねらせ、指を追いかけていると。

「良さそうだな」

ようやく納得してくれた!!
こっちは期待しすぎておかしくなりそうので早く入れて欲しい。オレは好きな人と1番深いところでつながって溶け合う、そんな欲望に支配されているのだから。

じりじりと侵入してくる熱い楔に身体の芯を灼かれ、多幸感に包まれる。

息が詰まる。
これが、本物のペニス。
これが、セックス。

一番太いところが入る時は引き攣れてドキドキしたけど、亀頭はつるりとしているからか、圧迫感がすごい以外の問題はなく、ズズ、ズズ、と奥へと進む。

ガチガチなのに表面の皮は柔らかくて、痛みなんかなく、快感だけを与えてくれるだなんて……。ハイスペック過ぎて信じられない。

後はもう、与えられる快楽に翻弄されるだけだった。

ウィシェールって、絶倫かも知れない……。



*******



天は二物を与えずとか言うけどイチモツで充分だということか。いや、性格と性器と声帯と容姿に恵まれているから五物イツモツか? どこかの訛りみたいだな。

余裕だな、って?
散々絶頂して気を失ったんだよ。そして今、朝日を浴びながらの賢者タイムです……。

ほぼ徹夜……。

「すまん!」
「幸せいっぱいだから謝らないで」
「だが……」
「うん。腰が抜けて歩けないからお世話はしてね? あとアニタさんに休むって伝えてくれる?」
「もちろんだ」

まだ何か入ってるみたいな感じで、これが噂の処女喪失!? とかここ(お尻)には幸せが入ってる~、とかアホな言葉が脳裏を掠めるけど呆れられたくないので封印する。

それにしても……。

セックスって
めちゃくちゃ気持ちいい~~~~~~!!

本気で脳みそ溶けちゃった。

で。

宿でのんびりしていたら船長が船に不具合がでて修理にしばらくかかると告げに来た。

「……行動には責任を取れよ」
「はぁい……」

苦虫を噛み潰したような顔とはこのことか。船長はすごい顔でオレに釘を刺し、ウィシェールさんを睨んで出ていった。ウィシェールさんは困り顔。

「気をつけるのは俺だがな」
「オレもだよ? だって思い出しただけで気持ちよくなっちゃうし」

思い出し快感てやつだな。
……そんなのあったっけ?

それはともかく。

「……トイレ行きたい……」
「座れそうか?」
「根性で座る!!」

ワンピースみたいな寝間着なので座れれば問題ない。大きい方は浄化してもらえるので考えなくていい、って異世界すごくない?

尿瓶は情けないので使いたくないです……。

自力で浄化できたらいいんだけど排泄物が消えるなんてイメージできないから無理だった。おまる用魔法陣があるんだからアナルプラグに刻んだら大きい方はトイレ行かなくて良くなるんじゃない?

「タカラ……」
「やっぱり無理?」
「天才だな!!」

できそうなのか。
ロイヤリティ入ってくるー?



*******



お昼を食べてひと休みするとトイレまで歩ける程度に回復した。

「ウィシェールさん、浄化プラグ(早くも命名)の相談に行きたい!」
「あぁ、行こう。だがどこへ行く?」
「とりあえずイシドロさんのところでいいんじゃない?」
「なるほど」

と、いうことで芸術家(自称)のイシドロさんの家に。お爺さんを飛び越えて相談するのは少し心苦しいけど話がややこしくなりそうなので心の中で謝りながら縦抱っこで運ばれました。

「イシドロさーん!」
「うるさ……、タカラか!!」
「う、うん」

虹水晶のおかげか愛想がいい。
ついでに保留していた紅珊瑚と黒珊瑚で何か作れるか相談してみようかな。

イヤーカフと指輪はあるでしょ。ブレスレットももらったし、あんまり装飾品ばかり増やすのもどうかなぁ?

「イシドロさん、この紅珊瑚と黒珊瑚を……」
「浄化の魔道具についての相談じゃなかったのか?」
「……そうだった」
「魔道具……?」

オレはイシドロさんに企画(?)を説明した。

「なるほど! 今までなかったのが不思議なくらいだね」
「だよねー。で、作れそう?」
「私には無理だが商工会へ行こう」

商工会!?

あぁ、自動翻訳か。
商人ギルドって翻訳してくれよぉ。田舎者の哀しみだな。耳に馴染んでいるものな。

イシドロさんの案内で商工会へ行き、トイレを作っている工房を紹介してもらう。使う魔法陣は同じだからね!!

で、お邪魔した工房でダメ出しを喰らいました。

「魔法陣てのはなぁ、平面に描くもんなんだよ。先端が平らじゃケツに入らねぇだろうが」
「細くするとか……」
「最低でもこの面積が必要なんだ」

直径3cm……、単一電池と単二電池の中間か。
確かに入れづらいな。

否定しながらも話し合いに付き合ってくれる親方は有用性を感じてくれているんだろう。ああだこうだ言い合っているうちにお茶を変えに来た中堅の弟子が話に混ざり、解決策を提案してくれた。

「ここを切って魔法陣を刻み、魔力導線を外まで繋いで切った先端を接合し、浄化魔法を阻害しないカバーを掛ければ……」
「いけそうだなっ!!」

話がまとまったようなので仕様書を書いて契約を結ぶ。試作品の制作費用はとりあえず金貨1枚。

とりあえず3日ほどしたら様子を見に来て欲しいそうだ。早いな。



*******



「それで、珊瑚かい?」
「あ、そうだ」

赤珊瑚と黒珊瑚の装飾品も相談しようかと思ってたんだ。とは言っても金額次第だけど。

ベルトのバックルでもいいかな。

「ふんふん。なるほど……。イメージが湧いてきた! 引き受けよう!!」

そう言って下絵を描き始めると話しかけても聞こえないらしい。オレ達は勝手に挨拶をして返事のないまま店を出た。

「浄化プラグができそうで良かったな」
「うん! 旅の間とか便利だよね」
「「売れそうだ」」

はっ!
オレもとらたぬ本舗に就職してる!?
くっ、いつの間に……?
声を揃えて取らぬ狸の皮算用をしていることに気づき、少々焦る。いや、でもこれは売れるよね。コストがどれくらいかかるか分からないけど、貴族の人たちだって絶対欲しがるはずだもん。

「いや、貴族は自分で浄化できるはずだ」
「そうなの!?」

パーティーとかで恥をかかないよう、トイレトレーニングの延長として覚え込まされるらしい。それでも苦手な人はいるし、平民でもお金持ちのお嬢様とかは欲しがるだろう、って。そ、そうだよね!!

そんな話をしながらいつもは行かない他所の居酒屋で夕食を食べて宿に帰った。



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