【不定期更新】ラッキースケベに憧れて 〜明るく楽しい異世界生活〜

香月ミツほ

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記憶喪失……?

2-14 宝探し、のち宴会芸

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『次はどこ行きたい?』

海に潜り、みんなはたくさんの魚や貝、オレはタコ1匹だけをとった後に、次にどこへ行きたいかガンが聞いてきた。

『おもしろいところとか?』
『ん~、なら舟だね~』
宝浜たからはま

海からしか入れない宝浜という浜があるらしい。ガンがダッシュで入江の内側にある舟着き場に行き、舟を借りてくれたようだ。舟は島の共有財産なんだって。今獲ったものもまとめ役に渡すとみんなで料理してくれるというので喜んで渡した。

カヌー? カヤック?
よく知らないけどそんな感じの細長い舟に横に伸ばした2本の棒が細長いなにかをつけている。

『これ、なに?』
『それは浮きだ。船が安定するんだ』

へー! 海面に杖をついてるような感じかな?

そして4人で小舟に乗り込み、入江を出る。
うちの船は大きいから入江に入れないけど、小舟なら入れるようだ。

『見えてきたよ~』
『……洞窟?』
『ふふふ……』

海に向かって口を開けたような大きな洞窟があり、そこを目指しているようだ。あれ? 洞窟にしては奥が明るい?

岩にぶつからないようゆっくりと進む舟。
洞窟の正面に来たらびっくり!
洞窟じゃなくて岩の門みたいな感じだった。これなら明るいはずだよね。

そしてその奥は体育館くらいの広さの、崖に囲まれた砂浜。そこになんかこう、ガラクタが打ち上げられている……?

『お! 夜光貝だ!!』
『ゴシキダイの鱗……』
『珊瑚もあるよ~』

え!?
ただの漂着物かと思ったけど高価な素材なのかな? 小舟から飛び降りて海の中からガンが拾った夜光貝はボーリングの球くらいあって、潮流に磨かれて真珠色に輝いている。

ダーが見せてくれたのは色とりどりのクリアカラーな鱗。それが岩の窪みに打ち寄せられていて、ひと掴みで10枚以上とれる。

ルバが指差したのは白い砂浜の波打ち際で、白砂に半分埋もれたピンク色の珊瑚。桃色珊瑚ってやつだな。

『ここは海のお宝が流れ着く場所なんだ』

もちろんただの骨や流木もあるけど、その中から宝探しができるらしい。

これはおもしろい!!

オレも早速宝探しだ。
流木に隠れた夜光貝のカケラに桃色珊瑚と見紛うピンク色の貝殻だったり、透き通った何かの骨、長くて真っ直ぐなツノ。

『うぉ! 一角獣のツノじゃん』
『一角獣?』
『人間より大きな海獣のツノらしいよ~』

地球にいたイッカクみたいな感じかな?

『あれ……?』

白い砂に埋もれてほんの少しだけ見えている紅の何か。周りの砂を退けてみると手のひらくらいの真っ赤な枝だった。紅珊瑚だ!

『すごい! 真っ赤できれい!!』
『やったな! それは海の深いところで育つから希少なんだぞ』
『あれ~? その下にも何かない~?』

ルバに言われて紅珊瑚を取り出した場所を見れば黒光りする何かがあった。もちろん掘り出す。

『黒い枝……?』
『黒珊瑚だ!!』
『めったにない』

黒珊瑚は赤珊瑚より希少らしい。
浅瀬に育つものの、オニヒトデが好んで食い荒らすので大きくなりにくいという。

それにしても……。

赤と黒の組み合わせってカッコいいよね。
赤と黒……。
オレとウィシェールさんの髪がちょうどそんなだな。もしかしてお似合い? いやいやいや。奥さんいたじゃん。オレはノンケに恋はしない主義だ。そのはずだ。

……ちゃんと諦めるからさ。

船長もいい男だし!
って船長もノンケだったわ。
ここに来る前に会ったこの島の船長はどうなんだろう?

『ねぇ、この島の大きい船の船長さんて奥さんいる?』
『いるよ~』
『あの人はモテるから妻なら4、5人いるぜ!』

一夫多妻でしたか!!

はぁ……。
どこかにゲイかバイで独り身なイケオジいないかなぁ。

いないか。

少ししょんぼりしながらも紅珊瑚と黒珊瑚の他に大きな真珠や翡翠、ペリドットやトパーズ、オパールになった貝、かなりまんまるな石を見つけ、舟に乗せて引き上げた。



*******



「よう!」
「あ、ダルマさん」

宝浜から戻るとハリー達と交代したメンバーがいた。ダルマツィーオ副長ともみあげや胸毛、性格が暑苦しいモンス、緑の髪で細マッチョなアダン、中肉中背で影の薄いヤン。船長はおじいちゃん先生が船を降りないから、と今夜も島で過ごすようだ。

「さっき大物を釣って島長に渡したから期待しておけよ?」

ダルマさんはやっぱり船の上で釣りをしていて、当たり前のように大物を釣っている。北海道の水族館で幻の魚を展示しようと地元の釣り名人にお願いしたら5匹くらい釣ってきて

「もっといる?」

って言ったというエピソードを思い出した。
幻の魚のはずなのにひょいひょい釣ってくるなんて、本当に幻の魚だったのかな?

どうでもいい記憶だな。

あ、島の人たちが大きい魚を運んでる。
バショウカジキってやつかな? ツノみたいなのも生えてるけどさっき見つけた一角獣のツノとは違うみたいだ。

3mはある魚を6人がかりで担いでる。

『すげえっ! ツノハタウオだ!!』
『でかい』
『大陸の人もやるね~』

こちらではツノハタウオって言うのか。
うん、大陸の人がやるのかダルマさんがすごいのか分からないけどね。





宝浜で見つけたお宝をみんなに見せたり、装飾品に加工する手順を見せてもらったりして過ごし、海を夕焼けが染める頃、宴会の準備が整った。

昨夜と同じように篝火が焚かれ、ご馳走が並べられ、島で作られたお酒が出される。ココナッツジュースから作ったお酒? え? 昨日も飲んだっけ?

『おっ! タカラ酒飲むのか?』
『少しはね』
『じゃあぼくたちも飲もうかな~』

そう言えば昨夜は誰も飲んでなかったな。

宴会が始まり、船長達に女の人が群がっている。今日は昨日よりさらに積極的だ。慣れたのかな? あ! 中肉中背だと思ってたヤンさんが上半身裸になって細マッチョを披露している。脱いだらすごい人だったのか。

この島の人たちは強い男を欲しがるそうで中肉中背とかヒョロガリとかだとモテないらしい。ハリーは比較的細いけど船で鍛えられているからちゃんと筋肉ついてるもんね。あれ? ヤンと喋ってる子、ハリーと仲良くしてた子だな。細身が好きなのか。

『タカラ、おきがえ どーじょ』

まだ2歳くらいのちびっ子がほかのちびっ子達と共に女装セット(?)を携えてやって来た。今日は女の子もいるようで花冠と首飾りと腰蓑をつけた子がいる。かわいいな。

『今日はお着替えしないよ?』
『なんでー?』
『きれーなのに……』
『なら はだかんぼ?』
『今日はこのまま』
『『『えーっ!!』』』

どうしても布の服に違和感があるらしい。

『今夜も昨日の舞踊を見せてはくれませんか?』
『えぇっ!? いや、あれは……』

ちびっ子達だけじゃなくて長まできちゃったんですけど!?

『あれ、かっこよかったよな!』
『どう動けばああなるの~?』
『頼む』

えええ……。
ガン達まで?

シャッフルダンスは簡単なやつでもインパクトあるもんね。

「どうしたんだ?」
「船長、島の人たちが昨日のダンスが見たいっていうの」
「あぁあれか。あれは俺も初めて見たがグッときたぞ。また見たいな」
「え、ホント?」
「あぁ」

チョロいオレは船長に煽てられ、踊り子の衣装に着替えて舞台に上がった。まぁ、舞台といっても花で囲まれた場所ってだけなんだけど。

今日は女性たちより先に1人で踊ることになった。男の人達が興味津々で舞台を囲み、船長達はその後ろで丸太の椅子に座り、眺めている。

島の音楽に合わせて拍子をとり、ステップを踏む。前へ後ろへ、右に左に。適当でもそれなりに見えるのがすごいよね。

あ、セクシーポーズで終わらせてしまった。

……ちょっと恥ずかしい。

盛り上がってるからまぁいいか。

「やるな!」
「いいぞー!!」
『おれ達にも教えてくれー!』
『私は色っぽいのがいいわ!』

船長もちょいワル笑顔で拍手してくれてるし、船員達も褒めてくれている。そして島の人たちは教えて欲しいらしい。

ガン達に教えればみんなに伝わるかな?








※実際のオニヒトデは成長の早い珊瑚を好んで食べるので特に黒珊瑚を好むわけではありません。どうでもいい情報。

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