【不定期更新】ラッキースケベに憧れて 〜明るく楽しい異世界生活〜

香月ミツほ

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32.アレルギー反応?※

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朝になって目が覚めてからも、身体が敏感になっていてムラムラしてしかたがない。どうしちゃったんだろう。

「目が覚めたな。おはよう」
「おはようベイセル。ねぇ、なんだか身体が変な感じなんだけど……」
「具合悪いのか!?」

あれ? ベイセルって意外と心配性? でもこれ、心配されるようなことじゃないよ。

「なんか、ムラムラしてる……」
「…………………………」
「ふやんっ!」

唐突に乳首を摘まないで!

「いつも通りだな」
「違うから!!」

いつもじゃない!
いや、乳首が気持ちいいのはいつも通りだけどそれ以外がいつも通りじゃないんだってば!
……まさか今度は子供産める身体になってたりしないよね? いくらなんでもないよね!?

病気って感じではないので普通に朝食を食べて出勤します。今日はクワズイモの加工に挑戦だー!!



「あ、ロニーおはよう」
「…………ヤリ過ぎですか?」
「開口一番ナニ言ってんの!?」
「師団長、おはようございます」
「無視しないでー!!」

ロニーに弄られた!
ついこの間まで素人オレのストリップで真っ赤になってたのに!!

「ベイセル~、ロニーがオレの恥ずかしいトコロを弄るぅ~!」
「なっ!!」

あ、今度は赤くなった。
まだまだかわいいな。

「お前達、じゃれてないで行くぞ」
「ベイセルの執務室で話をするんじゃないの?」
「裏庭だ」



軍務局の裏庭は食堂の裏手で大きな荷馬車がいくつも置けるようになっている。食糧の搬入用だね。そこに持ち込まれた6つの木箱。

「これだ。どうすればいい?」
「確か……」

オレは記憶を辿り、毒抜きを思い出す。

あれ? これもしかしてソテツの毒抜き?
思い出せたのが違っていたとしても、どちらも毒を抜いて澱粉を取り出すのは同じだからまぁいいか。

「泥を落として縦に4つに割って水に晒して干して、また水に晒して干す。……あれ? 何回やったらいいんだろう?」
「ふむ。とにかく水に晒して干すんだな。試しに繰り返す回数を変えて試してみよう」
「うん。その後布で包んで日陰で寝かせて、確か麹が生えたら綺麗に水洗いして砕いて数日水に浸けて水を換える。これも何回かやって柔らかくなったらすり潰してまた水に晒して布で濾して上澄みを捨てる。これで残った白いのを乾かすと澱粉……、穀物やイモ類に含まれるのと同じ栄養が取れる。……はず」
「穀物やイモ類ということは、腹が膨れるということだな」
「うん」

オレがペラペラ喋った内容をロニーが書き留めてくれた。それを元に実験をするそうだ。

あっ! 安全な片栗粉が作れたら水飴作りに使える!!

「ちなみにこれ、どんな毒?」
「嘔吐に下痢。かぶれは子供だけだが生で食べれば粘膜が腫れ上がって呼吸ができなくなる」
「怖っ!!」

それはほぼ同じかも知れない。

毒が水溶性でありますように!!



*******



「北の国も友好国なんだね」
「そうですね。北のレイアヴィーンは平和的なので我が国と争う必要がありません。良質な薬草や木材を取引しています」

オレの疑問にすかさず答えてくれるロニー。……レイアヴィーンの特産品。身体で勉強したような気がする……。あれだ、香油だ。トロミがあって普通の香油よりローションに近くて気持ち良かったっけ。あー、思い出すとヤバい……。

「タカラ?」
「どうしました?」

ベイセルとロニーが心配してる。
なんともないって言わないと、って思うのになんだか頭がぼうっとしてきた。身体がまたムラムラしてきた。

「少し熱いな。治療院へ行こう」

ベイセルに抱っこされて運ばれたらわざわざナゼール院長が診察してくれた。

「これといって不調は見当たりませんね。疲れが出たのかも知れません」
「でも疲労回復茶に滋養強壮薬を入れた薬湯飲んでるのに……」
「薬は万能ではありません。2~3日身体をしっかり休めてください」
「はい」

こんなにムラムラしてるのに休めるかなぁ? むしろこう、発情期ってこんな感じじゃない?

「発情期があるのですか?」
「いや、ないけど」

人間に発情期がある物語もあったけど、オレにはない。……定期的に抜かないと発情(?)するけどね! あれって精子を作るサイクルの都合だったっけ?

気持ちいいキスして~!
お尻揉まれた~い!
おっぱい舐めて欲し~い!
内腿も舐めて甘噛みして、お尻もちんちんも舐めて~!

って声が頭の中に渦巻く。
身体がむずむずする……。

助けてベイセル~!!





「あっ、ん……、はぅっ! みゃあんっ!!」
「よしよし、大丈夫か? あぁ、まだか」
「もっとぉ……、ちょうらい……」

なんだろう? 気持ちいいなぁ。
胸の先っぽくりくりされるの、好き。
ゆる~っと入ってきて、奥をぐっと押されるのも、イイトコロを狙って小刻みに揺すられるのも、対面座位で抱き合いながら揺さぶられるのも。

気持ちいい。
満たされる。

快楽の海を生まれたままの姿で揺蕩うような心地よさ。

あっ、また大きなうねりが来る……!

「あっ、あっ、あぁぁぁぁっ!!」
「かわいいなぁ。タカラは本当にかわいい」
「まってぇ! しょこ、らめ! まらいったばっか……っ!!」
「そろそろ出し切らないとお前の体力が尽きそうだからな。しっかり出しておけ」
「ふみゃぁぁぁぁあっ!!」

トドメとばかりに潮を吹かされました……。





「目が覚めたな。体はどうだ?」
「ん? あれ……? ここは……」
「ははは、覚えてないのか」

ベイセルの説明によるとオレは媚薬に侵されたような状態になり、治療院からベイセルに連絡がいった。こういうものの治療は恋人とか伴侶とか、安心して身を任せられる人にしてもらう方が治りが早く、精神的負担も少ない。

早いに越したことはないので家に連れて帰るより仮眠室で致した方がいいと判断したベイセルによって運び込まれたのがここ。

なるほど、初めて入ったけどここは仮眠室か。

それにしても原因はなんだろう?

「可能性としてはクワズイモから何か揮発性の成分が出ていたのかも知れないが、そんな話は聞いたことがないし、持ち込んだレイアヴィーンの使者にも聞いたが毒矢に塗るためにすり潰しても誰もそんな風になったことはないそうだ」

異世界人オレ限定のエロアレルギー?

とにかくナゼール院長に経過を診てもらおうと身体とベッドをきれいにしてもらった。当然、オレは寝てただけ。

だって動けないんだもん。

「具合はいかがですか?」
「身体が怠くて動けませんが、ムラムラは治りました」
「正確な診断が下せず、申し訳ありません」

間違いは誰にでもあるし、異世界特異体質だとしたら前例がないよね。分からないのは当然です。これからはナゼール院長が主治医になってくれるというので、末長くよろしくといっておいた。

心強いなぁ。
でも今回は媚薬効果だったし、すぐ近くにベイセルがいたからいいけど、ベイセルがいなかったり死ぬような毒だったら困るなぁ。

「そう言えば今回は探査魔法に反応がなかったのでしょうか?」
「はっ!! その魔法、すっかり忘れてました」
「そうでしたか。では元気になりましたらまた探査魔法で確認をお願いします」

可能性のあるクワズイモとオレが出入りした場所、人物を探査しよう。元気になったら!

「じゃあ、家に帰って休むか」
「ベイセルは?」
「放ってはおけないから一緒に帰るぞ」

やったー!!
ここぞとばかりに甘えさせてもらおう。
まずは抱っこで家まで運んでもらって、あーんでご飯を食べさせてもらい、抱えてお風呂に入れてもらって……。

最後は寝バック!

……………………絶倫がうつった?

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