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3章 悪役令嬢狩り
第45話 俺は閃いた
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「てめぇ、よくもハメやがったな、柴田ぁ!」
「はぁ? 先にハメたのは岡部先輩っス!」
「意味がちげぇだろ! マジお前なんなんだよ、クソが!」
岡部と柴田は今にも掴み合いの乱闘を始めんばかりに、汚い言葉で罵り合っていた。二人の間に入ってオージンが押さえていないと、大変なことになっていただろう。
ここは岡部の私室で、さすが船のオーナーだけあってかなり広々としており、内装も豪華だ。ただし、成金趣味のごてごてした家具が多くて少々下品な感じがする。
三人はダンスホールを出て、話をするためにここに移動したのだが、部屋に入るなりこの調子で怒鳴り合っていた。
「柴田! 前は金魚のフンみたいに俺について回ったくせに、本性現しやがったな!」
「女に転生してわかったんスよ。前は先輩のちょいワルなところがカッケーとか思ってたけど、あんたはただのクソ野郎だった。あと、あれだけ自慢してたわりにセックス下手くそすぎんだろ、早漏!」
「はあ? てめぇ、表出ろや。ボコしてやるよ!」
「お前ら、やめぇぇぇぇっい!」
いい加減収集がつかないと、オージンは大声を出して二人を引き離した。
「今はそんなことより、話し合いが先だ。喧嘩なら二人の時にやってくれ」
まだ言い足りなそうにしているが、鼻息を荒くしつつ二人は静かになる。
オホンと咳払いしてから、オージンは傍らにあるテーブルに全員で着席することにした。テーブルを挟んでいれば、いきなり二人が殴り合うことはないだろう。
「――で、まずはそっちの正体を明かすべきだろう? 同じ会社の人間って、俺の知ってる奴なのか?」
岡部に尋ねられて、一呼吸置いてからオージンは答えた。
「俺は――部長の井上だ」
「ぶ、部長!?」
「部長がなんでここに!?」
二人は同じように驚き、目を丸くする。
その視線がオージンを遠慮なくジロジロと見てきたので内心ドキドキだったが、まさかオージンの中身が絵里だとは気付かれまい。
(井上部長、勝手に名前を使ってごめんなさい~)
もちろん絵里は、二人の前で正体を明かす気なんてなかった。井上部長を選んだのは、この二人が名前を知っているが、あまり接触がない人物だからだ。
絵里は接待の食事会に呼ばれることが多くて井上部長とよく話をしたことがあったが、彼のオフィスは絵里たち編集部とは違うフロアにあるため、岡部たちはあまり接点がない。
つまり、多少のボロが出ても気付かれないということだ。
「部長、マッチョになりたかったんですね」
「チョイスが渋いっス。一人だけ作画が違うって感じっス」
すっかり二人は、オージンの中身が井上部長だと信じ切っているようだ。
(ちょっと、あんまりジロジロ見ないでよね!)
やはり身分を偽っていても、「俺の考えた最強の転生者」がバレるのは、まるで中学時代のポエム日記を見られた時と同じくらいに恥ずかしい。
三人は顔を見合わせ、気まずい空気が流れた。
「外見の話はさておき、ここに同じ会社の人間が三人が集まっていることに、お前たちは違和感を覚えないか?」
「確かに……てっきり、この世界の主人公は自分だと思っていました。俺のための世界なんだと」
「岡部先輩、どんだけ自己チューなんスか。去勢エンド乙」
「てめ、年下のくせしてさっきから言いたい放題だな」
「ハッ、転生したんだから上とか下とか関係ないっス」
「おーまーえーらー」
また口喧嘩を始めたので、一括する。
前世ではあれだけ仲が良かったのに、所詮、社内の人間関係なんてこんなものかとオージンは呆れる。
「まずは情報整理をしよう。いつ頃、何をして死んだか覚えているか?」
「自分は婚約者とセッ……デート中に、急に意識を失って死んだようです」
前世が服上死とは、岡部らしい。
お相手がトラウマになっていそうで気の毒だ。
「俺は残業してて、メシを買いにコンビニに出ようと立ち上がったら脳の血管ブチッとなって、死んだ感じスかね。いっつもエナドリ飲んでたから、いつかこうなるとは思ってましたよ」
編集という仕事柄、残業は日常茶飯事だ。
むしろ定時で帰れるのは奇跡で、帰宅しても持ち帰りの仕事が山積みだった。
絵里もあの日は自宅で、深夜まで新人賞の原稿の下読みをしていた。読んでいるうちに意識がぼんやりとして、そのまま――。
・
・
・
話し合った結果、三人が死んだ状況はよく似ていた。
異世界転生といったらトラックとの衝突が定番だが、誰もそのお決まりには当てはまっていない。
皆、倒れるようにして意識を失い、死んでいるのだ。
そして、死んだのは同じ日、同じ時間であった。
「この世界に転生したのは岡部が半年前、柴田が一年前、俺が一週間前――これはバラつきがあるが、同じ日の同じ時間に死んだなんておかしすぎる」
「まさか、自分たちは意図的にこの世界に呼ばれたということですか、部長?」
「異世界ものには複数の人間が同時に転移する話もあるっス。なんかおかしいスか?」
「バカ柴田、そりゃラノベの話だろ。これは現実だ」
「っても、そもそも異世界転生してる時点でフツーじゃないっスよ。事実は小説よりも奇なりって」
「俺たちはわざわざ選ばれたということなのか?」
こんなことに選ばれるなら宝くじの一つでも当たりたかったと思ったオージンだったが、フィアットのことが頭に浮かんで、今の暮らしもそう悪くないものだと思い直した。
今頃、フィアットは部屋で大人しくお留守番しているだろうか。あまり長く一人にしておくのは心配だ。
しばらく三人は考えたが、自分たちがここにいる理由なんて見当がつかなかった。
言えるとするなら、神様の悪戯――。
(そういえばあの神様、なんか神様っぽくなかったというか、やけに俗っぽいというか、胡散臭いというか……あいつが何か企んでるの?)
それなら本人に直接聞いてみたいが、神様に会う方法は今のところわからない。
今もこの会話をどこかで聞いて、ニヤニヤしているかもしれない。
「――それなら、あの聖女も社内の誰かってことなんスかね?」
柴田がふと思いついたように口にすると、オージンと岡部もハッと顔を上げた。
「確かに、その可能性は高い」
「ハッ、わかったぞ――久保田絵里か!?」
自信たっぷりに言うので期待したが、あまりにも見当はずれでオージンはガクンと肘が滑ってもう少しで椅子から転がり落ちそうになった。
「え~、あの美少女が、久保田っスか?」
「ああ、間違いない。ストレートのサラサラ黒髪とか、パッチリした二重とか、顔の骨格とか、絵里を10倍美化したらあんな感じになる。そうか、だから俺に冷たくて、食事の誘いも断ったのか!」
(大体の日本人を「10倍美化」したらあの聖女になると思うけど? やめてよ、あんななりきり聖女が私だと思うなんて風評被害だわ!)
オージンが眉間にシワを寄せる傍らで、岡部は「間違いない」と確信している。
柴田はあまり賛同していないようで、不服そうに「そうスかね」と言った。
「てか、もし久保田が聖女ならヤバくないスか? 殺人の容疑で騎士団から追われてるんでしょ? この国の法律だと目には目をってやつだから――」
聖女が捕まれば、死刑にされる可能性がある。
彼女には「悪役令嬢狩り」という免罪符があるものの、それが他国のこの帝都でどこまで効力を発揮するかは未知だ。
(あの聖女、自分たちが逃げるためにマーガレット嬢が邪魔だから殺して死体を放置するなんて、あんな清楚な顔をしてなかなかのツワモノだわ)
もし本当に聖女が社内の人間ならば、かなり倫理観の狂った人間ではないだろうか。
そんな常識外れのサイコパス――心当たりがあるといえばありすぎる。
(割と心当たりがあるわ。みんな残業のし過ぎで心が病んでる人が多いもの……私もだけど)
候補を絞れそうになくて、オージンは考えるのをやめる。
聖女が捕まれば、いずれハッキリするだろう。
「まぁ、久保田が処刑されても仕方ないっスよね。自業自得なんスから。岡部先輩だって、今のうちに息子と最後のお別れをしておいた方がよくないスか?」
「てめぇのせいだろ! お前があそこであんなことを言わなければ、俺は交易系ハーレム主人公でウハウハだったのに!」
「腐り落ちやがれ! ばーかっ!」
「黙れビッチ!」
「先輩に言われたくないっス!」
何度目かの口論がまた始まった。
ギャアギャアと低レベルの言い合いが飛び交い、ここは保育所かと疑う。
「状況は整理できた。とりあえず何が起きるかわからないのだから、俺たちだけでも今は停戦といこうじゃないか。話はそれだけだ。今夜はもう遅いから、俺は部屋に帰らせてもらうぞ」
これ以上は有益な情報が得られないと思い、オージンは椅子から立ち上がった。
すると、柴田も立ち上がる。
「井上部長、俺もそっちの部屋でお世話になってもいいスか?」
「えっ……」
部屋にはフィアットもいるため、柴田を招くのは正直いって迷惑だった。
それに、さっきから柴田は「久保田なんてどうなってもいい」といった態度だったので、地味に腹が立ってもいる。
(柴田は入社した時からこういう奴だったわ。同期だから何かと私をライバル視して、女だからズルしてるとか、楽してるとか、あーだこーだと嫌味ったらしくて)
断りたかったが、岡部と柴田が現在犬猿の仲になっており、一緒にしておくこともできない。
柴田は自分を井上部長だと思い込んでいるので、まさか正体に気付くこともないだろう。
「部屋には小さい子がいるから、静かにするんだぞ」
「うっス」
仕方なく、オージンは柴田を連れて部屋に戻ることにした。
「はぁ? 先にハメたのは岡部先輩っス!」
「意味がちげぇだろ! マジお前なんなんだよ、クソが!」
岡部と柴田は今にも掴み合いの乱闘を始めんばかりに、汚い言葉で罵り合っていた。二人の間に入ってオージンが押さえていないと、大変なことになっていただろう。
ここは岡部の私室で、さすが船のオーナーだけあってかなり広々としており、内装も豪華だ。ただし、成金趣味のごてごてした家具が多くて少々下品な感じがする。
三人はダンスホールを出て、話をするためにここに移動したのだが、部屋に入るなりこの調子で怒鳴り合っていた。
「柴田! 前は金魚のフンみたいに俺について回ったくせに、本性現しやがったな!」
「女に転生してわかったんスよ。前は先輩のちょいワルなところがカッケーとか思ってたけど、あんたはただのクソ野郎だった。あと、あれだけ自慢してたわりにセックス下手くそすぎんだろ、早漏!」
「はあ? てめぇ、表出ろや。ボコしてやるよ!」
「お前ら、やめぇぇぇぇっい!」
いい加減収集がつかないと、オージンは大声を出して二人を引き離した。
「今はそんなことより、話し合いが先だ。喧嘩なら二人の時にやってくれ」
まだ言い足りなそうにしているが、鼻息を荒くしつつ二人は静かになる。
オホンと咳払いしてから、オージンは傍らにあるテーブルに全員で着席することにした。テーブルを挟んでいれば、いきなり二人が殴り合うことはないだろう。
「――で、まずはそっちの正体を明かすべきだろう? 同じ会社の人間って、俺の知ってる奴なのか?」
岡部に尋ねられて、一呼吸置いてからオージンは答えた。
「俺は――部長の井上だ」
「ぶ、部長!?」
「部長がなんでここに!?」
二人は同じように驚き、目を丸くする。
その視線がオージンを遠慮なくジロジロと見てきたので内心ドキドキだったが、まさかオージンの中身が絵里だとは気付かれまい。
(井上部長、勝手に名前を使ってごめんなさい~)
もちろん絵里は、二人の前で正体を明かす気なんてなかった。井上部長を選んだのは、この二人が名前を知っているが、あまり接触がない人物だからだ。
絵里は接待の食事会に呼ばれることが多くて井上部長とよく話をしたことがあったが、彼のオフィスは絵里たち編集部とは違うフロアにあるため、岡部たちはあまり接点がない。
つまり、多少のボロが出ても気付かれないということだ。
「部長、マッチョになりたかったんですね」
「チョイスが渋いっス。一人だけ作画が違うって感じっス」
すっかり二人は、オージンの中身が井上部長だと信じ切っているようだ。
(ちょっと、あんまりジロジロ見ないでよね!)
やはり身分を偽っていても、「俺の考えた最強の転生者」がバレるのは、まるで中学時代のポエム日記を見られた時と同じくらいに恥ずかしい。
三人は顔を見合わせ、気まずい空気が流れた。
「外見の話はさておき、ここに同じ会社の人間が三人が集まっていることに、お前たちは違和感を覚えないか?」
「確かに……てっきり、この世界の主人公は自分だと思っていました。俺のための世界なんだと」
「岡部先輩、どんだけ自己チューなんスか。去勢エンド乙」
「てめ、年下のくせしてさっきから言いたい放題だな」
「ハッ、転生したんだから上とか下とか関係ないっス」
「おーまーえーらー」
また口喧嘩を始めたので、一括する。
前世ではあれだけ仲が良かったのに、所詮、社内の人間関係なんてこんなものかとオージンは呆れる。
「まずは情報整理をしよう。いつ頃、何をして死んだか覚えているか?」
「自分は婚約者とセッ……デート中に、急に意識を失って死んだようです」
前世が服上死とは、岡部らしい。
お相手がトラウマになっていそうで気の毒だ。
「俺は残業してて、メシを買いにコンビニに出ようと立ち上がったら脳の血管ブチッとなって、死んだ感じスかね。いっつもエナドリ飲んでたから、いつかこうなるとは思ってましたよ」
編集という仕事柄、残業は日常茶飯事だ。
むしろ定時で帰れるのは奇跡で、帰宅しても持ち帰りの仕事が山積みだった。
絵里もあの日は自宅で、深夜まで新人賞の原稿の下読みをしていた。読んでいるうちに意識がぼんやりとして、そのまま――。
・
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話し合った結果、三人が死んだ状況はよく似ていた。
異世界転生といったらトラックとの衝突が定番だが、誰もそのお決まりには当てはまっていない。
皆、倒れるようにして意識を失い、死んでいるのだ。
そして、死んだのは同じ日、同じ時間であった。
「この世界に転生したのは岡部が半年前、柴田が一年前、俺が一週間前――これはバラつきがあるが、同じ日の同じ時間に死んだなんておかしすぎる」
「まさか、自分たちは意図的にこの世界に呼ばれたということですか、部長?」
「異世界ものには複数の人間が同時に転移する話もあるっス。なんかおかしいスか?」
「バカ柴田、そりゃラノベの話だろ。これは現実だ」
「っても、そもそも異世界転生してる時点でフツーじゃないっスよ。事実は小説よりも奇なりって」
「俺たちはわざわざ選ばれたということなのか?」
こんなことに選ばれるなら宝くじの一つでも当たりたかったと思ったオージンだったが、フィアットのことが頭に浮かんで、今の暮らしもそう悪くないものだと思い直した。
今頃、フィアットは部屋で大人しくお留守番しているだろうか。あまり長く一人にしておくのは心配だ。
しばらく三人は考えたが、自分たちがここにいる理由なんて見当がつかなかった。
言えるとするなら、神様の悪戯――。
(そういえばあの神様、なんか神様っぽくなかったというか、やけに俗っぽいというか、胡散臭いというか……あいつが何か企んでるの?)
それなら本人に直接聞いてみたいが、神様に会う方法は今のところわからない。
今もこの会話をどこかで聞いて、ニヤニヤしているかもしれない。
「――それなら、あの聖女も社内の誰かってことなんスかね?」
柴田がふと思いついたように口にすると、オージンと岡部もハッと顔を上げた。
「確かに、その可能性は高い」
「ハッ、わかったぞ――久保田絵里か!?」
自信たっぷりに言うので期待したが、あまりにも見当はずれでオージンはガクンと肘が滑ってもう少しで椅子から転がり落ちそうになった。
「え~、あの美少女が、久保田っスか?」
「ああ、間違いない。ストレートのサラサラ黒髪とか、パッチリした二重とか、顔の骨格とか、絵里を10倍美化したらあんな感じになる。そうか、だから俺に冷たくて、食事の誘いも断ったのか!」
(大体の日本人を「10倍美化」したらあの聖女になると思うけど? やめてよ、あんななりきり聖女が私だと思うなんて風評被害だわ!)
オージンが眉間にシワを寄せる傍らで、岡部は「間違いない」と確信している。
柴田はあまり賛同していないようで、不服そうに「そうスかね」と言った。
「てか、もし久保田が聖女ならヤバくないスか? 殺人の容疑で騎士団から追われてるんでしょ? この国の法律だと目には目をってやつだから――」
聖女が捕まれば、死刑にされる可能性がある。
彼女には「悪役令嬢狩り」という免罪符があるものの、それが他国のこの帝都でどこまで効力を発揮するかは未知だ。
(あの聖女、自分たちが逃げるためにマーガレット嬢が邪魔だから殺して死体を放置するなんて、あんな清楚な顔をしてなかなかのツワモノだわ)
もし本当に聖女が社内の人間ならば、かなり倫理観の狂った人間ではないだろうか。
そんな常識外れのサイコパス――心当たりがあるといえばありすぎる。
(割と心当たりがあるわ。みんな残業のし過ぎで心が病んでる人が多いもの……私もだけど)
候補を絞れそうになくて、オージンは考えるのをやめる。
聖女が捕まれば、いずれハッキリするだろう。
「まぁ、久保田が処刑されても仕方ないっスよね。自業自得なんスから。岡部先輩だって、今のうちに息子と最後のお別れをしておいた方がよくないスか?」
「てめぇのせいだろ! お前があそこであんなことを言わなければ、俺は交易系ハーレム主人公でウハウハだったのに!」
「腐り落ちやがれ! ばーかっ!」
「黙れビッチ!」
「先輩に言われたくないっス!」
何度目かの口論がまた始まった。
ギャアギャアと低レベルの言い合いが飛び交い、ここは保育所かと疑う。
「状況は整理できた。とりあえず何が起きるかわからないのだから、俺たちだけでも今は停戦といこうじゃないか。話はそれだけだ。今夜はもう遅いから、俺は部屋に帰らせてもらうぞ」
これ以上は有益な情報が得られないと思い、オージンは椅子から立ち上がった。
すると、柴田も立ち上がる。
「井上部長、俺もそっちの部屋でお世話になってもいいスか?」
「えっ……」
部屋にはフィアットもいるため、柴田を招くのは正直いって迷惑だった。
それに、さっきから柴田は「久保田なんてどうなってもいい」といった態度だったので、地味に腹が立ってもいる。
(柴田は入社した時からこういう奴だったわ。同期だから何かと私をライバル視して、女だからズルしてるとか、楽してるとか、あーだこーだと嫌味ったらしくて)
断りたかったが、岡部と柴田が現在犬猿の仲になっており、一緒にしておくこともできない。
柴田は自分を井上部長だと思い込んでいるので、まさか正体に気付くこともないだろう。
「部屋には小さい子がいるから、静かにするんだぞ」
「うっス」
仕方なく、オージンは柴田を連れて部屋に戻ることにした。
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